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公開番号2025146213
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-03
出願番号2024046870
出願日2024-03-22
発明の名称口腔用組成物
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人アルガ特許事務所
主分類A61K 8/63 20060101AFI20250926BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】口腔内菌叢中における非病原性細菌であるナイセリア属菌及び/又はロシア属菌を選択的かつ効果的に生育促進して、口腔内菌叢の改善を有効に図ることのできる口腔用組成物に関する。
【解決手段】次の成分(A)及び(B):
(A)硝酸イオン供給化合物
(B)グリチルレチン酸
を含有し、ラウリル硫酸ナトリウムの含有量が0.1質量%以下であるか、或いはラウリル硫酸ナトリウムを含有しない口腔用組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
次の成分(A)及び(B):
(A)硝酸イオン供給化合物
(B)グリチルレチン酸
を含有し、ラウリル硫酸ナトリウムの含有量が0.1質量%以下であるか、或いはラウリル硫酸ナトリウムを含有しない口腔用組成物。
続きを表示(約 430 文字)【請求項2】
成分(B)の含有量と成分(A)の含有量との質量比((B)/(A))が、0.0001以上0.4以下である請求項1に記載の口腔用組成物。
【請求項3】
成分(A)が、硝酸アルカリ金属塩、及び硝酸アルカリ土類金属塩から選ばれる1種又は2種以上である請求項1又は2に記載の口腔用組成物。
【請求項4】
成分(A)の含有量が、0.5質量%以上15質量%以下である請求項1又は2に記載の口腔用組成物。
【請求項5】
さらに、含フッ素化合物(C)を含有する請求項1又は2に記載の口腔用組成物。
【請求項6】
ナイセリア属菌及び/又はロシア属菌の生育促進剤である、請求項1又は2に記載の口腔用組成物。
【請求項7】
口腔内菌叢改善作用迅速化剤である、請求項1又は2に記載の口腔用組成物。
【請求項8】
口腔用菌叢改善剤である、請求項1又は2に記載の口腔用組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、口腔用組成物に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
口腔内には、多種多様の細菌が数多く生息しており、歯面や歯肉、歯肉縁、口蓋や頬粘膜、舌表面や舌背部等の種々の部位には、これらの細菌が群集を構築してなる口腔内菌叢が存在する。かかる口腔内菌叢には、う蝕や歯周病等の口腔内疾患に関与する病原性細菌だけでなく、非病原性細菌も常在菌として混在している。これら非病原性細菌と病原性細菌とのバランスを整えることは、口腔疾患の発症や予防、又は進行の抑制において有用性が高いと言われている。
【0003】
このような状況のなか、口腔内菌叢についての種々の研究が進められつつある。例えば、特許文献1には、β-グリチルレチン酸を含有する口腔菌叢改善剤が開示されており、ストレプトコッカス属細菌等の存在割合を増やして病原性細菌の存在割合を低下させる試みがなされている。
また、特許文献2には、硝酸塩等の窒素源を組成物に配合することによって、口腔内に存在するナイセリア菌が一酸化窒素を産生し、口腔内菌叢の細菌構成を良好なものへと制御しうることも報告されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-163809号公報
米国特許出願公開第2016/0151428号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載の組成物であっても、口腔内におけるナイセリア属菌を選択的かつ効果的に生育促進することに関しては、充分な検討がなされていない。 また、上記特許文献2には、微生物自体を人体へ投与する、いわゆるプロバイオティクスの技術が記載されているのみであり、口腔内において特定微生物の生育を促進させようとする技術思想については、何らの開示も示唆もない。
このように、口腔内菌叢中におけるナイセリア属菌の選択的かつ効率的な生育促進効果を高めるには、依然として充分に改善の余地がある。
【0006】
したがって、本発明は、口腔内菌叢中におけるナイセリア属を選択的かつ効果的に生育促進して、口腔内菌叢の改善を有効に図ることのできる口腔用組成物に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、硝酸イオン供給化合物とグリチルレチン酸を含有しつつ、特定の界面活性剤の含有を制限することにより、口腔内菌叢中におけるナイセリア属菌を選択的かつ効果的に生育促進するとともに、菌量制御効果をも有する口腔用組成物を見出した。
【0008】
すなわち、本発明は、次の成分(A)及び(B):
(A)硝酸イオン供給化合物
(B)グリチルレチン酸
を含有し、ラウリル硫酸ナトリウムの含有量が0.1質量%以下であるか、或いはラウリル硫酸ナトリウムを含有しない口腔用組成物を提供するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、口腔内におけるナイセリア属菌の生育を選択的に促進して、口腔内菌叢の改善を有効に図ることができ、さらに菌量制御効果も有し、またさらにその口腔内菌叢の改善作用を迅速に発現させることもできる。また、口腔内における常在菌の中でも、ナイセリア属菌のみならずロシア属菌の生育をも選択的に促進し、ストレプトコッカス属の生育は選択的に抑制することもできる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明について詳細に説明する。
なお、本発明において、「口腔内菌叢」とは、「口腔内(口内又は口腔)フローラ」又は「口腔内(口内又は口腔)マイクロバイオータ」とも称され、口腔内に生息する多種多様の細菌により形成されてなる群集を意味する。
また、本発明において、口腔内菌叢を「改善」するとは、口腔内において、ナイセリア属菌、或いはさらにロシア属菌の生育を選択的に促進させることにより、口腔内菌叢中におけるナイセリア属菌やロシア属菌(以下、総じて「ナイセリア属菌等」とも称する)が占める割合を増大させることを意味し、またストレプトコッカス属菌や病原性細菌の生育を選択的に抑制させることにより、口腔内菌叢中におけるナイセリア属菌等が占める割合を増大させることをも意味する。
さらに、「菌量制御効果」とは、良好な口腔内環境を確保するうえで、口腔内における菌の総量が過剰な量となるのを有効に回避して、適度な量となるよう制御する効果を意味する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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