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公開番号2025138489
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-25
出願番号2024037608
出願日2024-03-11
発明の名称パーフルオロポリフェニレン系化合物、該化合物の製造方法、及び該化合物を含む青色蛍光材料
出願人関東電化工業株式会社,学校法人 芝浦工業大学
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C07D 209/82 20060101AFI20250917BHJP(有機化学)
要約【課題】 青色発光に関して耐光性が高く寿命が長い熱活性化遅延蛍光材料を提供すること。
【解決手段】 下記式(1):
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>JPEG</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025138489000015.jpg</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">33</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">82</com:WidthMeasure> </com:Image> (式中、X1、X2、X3及びX4は、フッ素原子であり、nは3~5である。)
で表されるパーフルオロポリフェニレン系化合物、該化合物の製造方法、及び該化合物を含む青色蛍光材料。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記式(1):
JPEG
2025138489000011.jpg
35
89
(式中、X

、X

、X

及びX

は、フッ素原子であり、nは3~5である。)
で表されるパーフルオロポリフェニレン系化合物。
続きを表示(約 570 文字)【請求項2】
下記式(1):
JPEG
2025138489000012.jpg
35
89
(式中、X

、X

、X

及びX

は、フッ素原子であり、nは3~5である。)
で表されるパーフルオロポリフェニレン系化合物の製造方法であって、
下記式(2):
JPEG
2025138489000013.jpg
31
89
(式中、X

、X

、X

及びX

は、フッ素原子であり、nは3~5である。)
で表されるパーフルオロポリフェニレンとカルバゾールとを塩基存在下で反応させる工程を含む、方法。
【請求項3】
下記式(1):
JPEG
2025138489000014.jpg
33
89
(式中、X

、X

、X

及びX

は、フッ素原子であり、nは3~5である。)
で表されるパーフルオロポリフェニレン系化合物を含む青色蛍光材料。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、新規なパーフルオロポリフェニレン系化合物、該化合物の製造方法、及び該化合物を含む青色蛍光材料に関する。該青色蛍光材料は、衣料品、農業用フィルム、有機ELデバイスなどに有用である。
続きを表示(約 3,500 文字)【背景技術】
【0002】
光を吸収して青色の蛍光を放つ材料は、衣料品の黄ばみを見えにくくする蛍光増白剤(ヒドロキシクマリン、ローダミン6G、ペリレン誘導体、ジアリールアントラセン誘導体など)、農業用フィルム(ベンゾトリアゾール誘導体、特許文献1、非特許文献1)、有機ELデバイスにおける青色発光材料(特許文献2、非特許文献2)などとしての利用が報告されている。
その様な利用のなかで、農業用フィルムとして利用する場合は、太陽光や人工光に含まれる紫外光を吸収して青色の光を発光するため、吸収波長(紫外線)と発光波長(青色)の差、すなわちストークス数が大きいことが要求される。
吸収波長と発光波長の差が小さいと、分子自体が発光の一部を吸光することによる相殺が生じてしまうため、強度が高くならない原因となる。一般的な青色蛍光材料のストークス数は100nm前後であり、決して大きいとは言えない値である。また、長時間光照射下にさらされるため、光に対する耐久性も要求される。一般的な青色蛍光材料は光に対する耐久性が低いことが課題となっている。
一方、有機ELデバイスに利用される青色発光材料に要求される特性は、発光スペクトルにおける小さい半値幅、発光効率の向上、青純度の向上および耐久性の向上が挙げられる。その中でも特に、熱活性化遅延蛍光材料は、理論的に100%の発光効率、および高い青純度であることから、次世代有機ELデバイス用途として注目されいる(非特許文献2)。
しかしながら、耐久性の向上に関しては、特に青色蛍光材料は、耐久性に乏しく短寿命で徐々に発光強度が減少してくという課題がある。
【0003】
蛍光材料の中で、ドナーとしてカルバゾール、アクセプターとしてパーフルオロフェニレン環を有する化合物群は、熱活性化遅延蛍光を発することが知られており、これまでに、パーフルオロフェニレン(ベンゼン環の数:n=1,2,・・・)にカルバゾールが置換された化合物としては、テトラフルオロフェニレン(n=1)(特許文献3)、オクタフルオロビフェニル(n=2)(非特許文献3)が報告されている。しかしながら、ベンゼン環がさらに長く線形に連なったポリフェニレンの誘導体の合成や、光学特性の報告例はない。
【0004】
熱活性化遅延蛍光材料は、分子内にドナー部位とアクセプター部位を有していることを特徴とする有機発光分子であり、発光のメカニズムは、3重項状態の励起子(75%に相当)が熱エネルギーにより1重項状態の励起子へと変換された後に放出される蛍光を発し、当初の1重項励起子(25%に相当)から放出される蛍光と合わせることによって、理論的にはエネルギー効率が100%に達することを特徴としており(特許文献5、非特許文献4)、次世代有機EL発光デバイスにおける発光材料としての可能性を秘めた材料である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
第6131400号(農業用フィルム)
特開2010-141059号公報(有機EL、オクタフルオロビフェニル、トリアジン2置換体)
第6628470号(ユニバーサルディスプレイ、テトラフルオロフェニレン、カルバゾール2置換体)
特開2005-255531(特許第4344823号)(後述するパーフルオロポリフェニレン化学合成)
特開2021-64641号公報(九州大学、熱活性遅延蛍光)
【非特許文献】
【0006】
機能材料, 2019, 39, 55.(農業用フィルム)
ACS_Materias Lett.,2020,2,28.(ホウ素系化合物)
Dyes and Pigments,2021,193,109493.(オクタフルオロビフェニル、カルバゾール2置換体)
Science Advances 2017, 3, e1603282.(産総研、熱活性遅延蛍光)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、熱活性化遅延蛍光材料は、青色発光に関しては、耐光性が低く寿命が短いという課題が指摘されている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決することを目的に、アクセプター部位としてのパーフルオロフェニレン鎖におけるベンゼン環の数を線形方向に増やすことで、ドナー部位とアクセプター部位のねじれ角を大きくしてHOMOとLUMOの局在化をより顕著化させるとともに、カルバゾールなどのドナー部位の組み合わせの最適化による分子設計を実施し、新規な材料の合成に関する検討を行い、本発明を完成するに至った。そこで、本発明は、以下のものを提供する。
[1]
下記式(1):
JPEG
2025138489000001.jpg
33
78
(式中、X

、X

、X

及びX

は、フッ素原子であり、nは3~5である。)
で表されるパーフルオロポリフェニレン系化合物。
[2]
下記式(1):
JPEG
2025138489000002.jpg
31
78
(式中、X

、X

、X

及びX

は、フッ素原子であり、nは3~5である。)
で表されるパーフルオロポリフェニレン系化合物の製造方法であって、
下記式(2):
JPEG
2025138489000003.jpg
30
78
(式中、X

、X

、X

及びX

は、フッ素原子であり、nは3~5である。)
で表されるパーフルオロポリフェニレンとカルバゾールとを塩基存在下で反応させる工程を含む、方法。
[3]
下記式(1):
JPEG
2025138489000004.jpg
30
78
(式中、X

、X

、X

及びX

は、フッ素原子であり、nは3~5である。)
で表されるパーフルオロポリフェニレン系化合物を含む青色蛍光材料。
【発明の効果】
【0009】
青色材料は赤色材料や緑色材料と比較して、耐久性が低いことが課題であり、非特許文献2などで示された化合物は高い青純度を持つことが示されているものの、耐久性の問題については議論がなされていない。本発明においては、より青純度と、耐久性を両立させることを目的に鋭利検討した結果、式(1)で表される新規なパーフルオロポリフェニレン系化合物を提供し、この新規化合物は、熱活性遅延蛍光材料が有する特徴的な分子構造の要件を満たしているとともに、既知化合物であるビフェニル体(n=2)に対して、この新規化合物については、青純度の高い波長により近づけつつ、かつ耐久性を向上させることに成功した。以上のことから、本発明は、前述の熱活性遅延蛍光材料の課題を解決し、青色発光に関して耐光性が高く寿命が長い熱活性化遅延蛍光材料を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
式(1)においてn=2の化合物(ビフェニル体)の時間経過における蛍光強度変化を示す図である。
式(1)においてn=3の化合物(テルフェニル体)の時間経過における蛍光強度変化を示す図である。
式(1)においてn=4の化合物(クウォーターフェニル体)の時間経過における蛍光強度変化を示す図である。
式(1)においてn=5の化合物(クインクエフェニル体)の時間経過における蛍光強度変化を示す図である。
式(1)においてn=2、3、4および5の化合物の時間経過における蛍光強度変化の比較を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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