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公開番号
2025139074
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-26
出願番号
2024037811
出願日
2024-03-12
発明の名称
免震構造の設計システム、設計方法及び設計プログラム
出願人
株式会社大林組
代理人
個人
,
個人
主分類
E04H
9/02 20060101AFI20250918BHJP(建築物)
要約
【課題】巨大地震のレベルによらず、建築物の応答を適切な範囲に制御する免震構造を設計する。
【解決手段】免震構造の設計システム1において、第1ダンパーの第1減衰特性は、応答量の増大に伴い、減衰係数を徐々に、または段階的に低下させるものであり、第2ダンパーの第2減衰特性は、応答量の増大に伴い、所定の応答量である切替量において急激に減衰力を高めるものであり、制御部2が、第1ダンパーが設定された建築物の解析モデルに対しレベル3地震動を入力したときに、建築物の性能指標が満たされるように第1ダンパーの台数を決定し、第1ダンパーが設定された建築物の解析モデルに対しレベル2地震動を入力したときに、建築物の性能指標が満たされるように第1ダンパーの一部を第2ダンパーに置換し、免震層変位が目標値以下となるように第1ダンパー及び第2ダンパーの台数を決定する。
【選択図】図6
特許請求の範囲
【請求項1】
建築物の免震層に配置されるダンパーの減衰特性を記憶する減衰特性記憶部と、応答解析を行う制御部とを備えた免震構造の設計システムにおいて、
前記減衰特性記憶部は、
第1ダンパーの第1減衰特性に関する情報と、
第2ダンパーの第2減衰特性に関する情報とを記憶し、
前記第1減衰特性は、応答量の増大に伴い、減衰係数を徐々に、または段階的に低下させるものであり、
前記第2減衰特性は、応答量の増大に伴い、所定の応答量である切替量において急激に減衰力を高めるものであり、
前記制御部が、
前記第1ダンパーが設定された前記建築物の解析モデルに対しレベル3地震動を入力したときに、前記建築物の性能指標が満たされるように前記第1ダンパーの台数を決定し、
前記第1ダンパーが設定された前記建築物の前記解析モデルに対しレベル2地震動を入力したときに、前記建築物の前記性能指標が満たされるように前記第1ダンパーの一部を前記第2ダンパーに置換し、
前記第1ダンパーの一部を前記第2ダンパーに置換した前記解析モデルに対しレベル3地震動を入力して免震層変位が目標値以下となるように前記第1ダンパー及び前記第2ダンパーの台数を決定する、免震構造の設計システム。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記制御部は、
前記免震層変位が前記目標値を超える場合に、前記第2ダンパーの前記切替量を変更する、請求項1に記載の免震構造の設計システム。
【請求項3】
建築物の免震層に配置されるダンパーの減衰特性を記憶する減衰特性記憶部と、応答解析を行う制御部とを用いる免震構造の設計方法において、
前記減衰特性記憶部は、
第1ダンパーの第1減衰特性に関する情報と、
第2ダンパーの第2減衰特性に関する情報とを記憶し、
前記第1減衰特性は、応答量の増大に伴い、減衰係数を徐々に、または段階的に低下させるものであり、
前記第2減衰特性は、応答量の増大に伴い、所定の応答量である切替量において急激に減衰力を高めるものであり、
前記制御部が、
前記第1ダンパーが設定された前記建築物の解析モデルに対しレベル3地震動を入力したときに、前記建築物の性能指標が満たされるように前記第1ダンパーの台数を決定し、
前記第1ダンパーが設定された前記建築物の前記解析モデルに対しレベル2地震動を入力したときに、前記建築物の前記性能指標が満たされるように前記第1ダンパーの一部を前記第2ダンパーに置換し、
前記第1ダンパーの一部を前記第2ダンパーに置換した前記解析モデルに対しレベル3地震動を入力して免震層変位が目標値以下となるように前記第1ダンパー及び前記第2ダンパーの台数を決定する、免震構造の設計方法。
【請求項4】
建築物の免震層に配置されるダンパーの減衰特性を記憶する減衰特性記憶部と、応答解析を行う制御部とを用いて免震構造を設計するプログラムにおいて、
前記減衰特性記憶部は、
第1ダンパーの第1減衰特性に関する情報と、
第2ダンパーの第2減衰特性に関する情報とを記憶し、
前記第1減衰特性は、応答量の増大に伴い、減衰係数を徐々に、または段階的に低下させるものであり、
前記第2減衰特性は、応答量の増大に伴い、所定の応答量である切替量において急激に減衰力を高めるものであり、
前記制御部を、
前記第1ダンパーが設定された前記建築物の解析モデルに対しレベル3地震動を入力したときに、前記建築物の性能指標が満たされるように前記第1ダンパーの台数を決定し、
前記第1ダンパーが設定された前記建築物の前記解析モデルに対しレベル2地震動を入力したときに、前記建築物の前記性能指標が満たされるように前記第1ダンパーの一部を前記第2ダンパーに置換し、
前記第1ダンパーの一部を前記第2ダンパーに置換した前記解析モデルに対しレベル3地震動を入力して免震層変位が目標値以下となるように前記第1ダンパー及び前記第2ダンパーの台数を決定する手段として機能させる、免震構造の設計プログラム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、免震構造の設計システム、設計方法及び設計プログラムに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
免震建築物においては、長周期地震動を含む巨大地震への対策が必要とされている。免震建築物には、免震部材として、積層ゴム等の免震支承と、建築物の揺れを減衰させるダンパーとが用いられることが多い(例えば特許文献1参照)。従来の建築基準法に従い、最大級の強さをもつレベル2地震動に対して設計された免震建築物は、レベル2地震動以上の地震(以下、レベル3地震動という)が発生した場合には、その応答変位が大きくなり、免震層の設計クリアランスを超過する可能性がある。特に都市部の狭あい敷地の建築物、及び免震装置を既存建物に適用する免震レトロフィット工法が適用される建築物においては、レベル3地震動が発生した場合に、擁壁に衝突する可能性が高まる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2005-248520号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、レベル3地震動に対して免震建築物を設計すると、レベル2地震動時に、免震層よりも上方に位置する上部構造の応答加速度が従来よりも大きくなる。このため、上部構造には、より大きな部材断面が必要となる。このように、レベル2地震動及びレベル3地震動を含めた巨大地震発生時における上部構造の応答変位及び応答加速度はトレードオフ関係にある。このため、ダンパーを適切に配置することで、レベル3地震動時の応答変位を抑制するとともに、それよりも小さいレベル2地震動時の応答加速度を小さくするような、適切な応答を実現することができる免震構造の設計システムが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は免震構造の設計システムを提供する。当該免震構造の設計システムは、建築物の免震層に配置されるダンパーの減衰特性を記憶する減衰特性記憶部と、応答解析を行う制御部とを備え、前記減衰特性記憶部は、第1ダンパーの第1減衰特性に関する情報と、第2ダンパーの第2減衰特性に関する情報とを記憶し、前記第1減衰特性は、応答量の増大に伴い、減衰係数を徐々に、または段階的に低下させるものであり、前記第2減衰特性は、応答量の増大に伴い、所定の応答量である切替量において急激に減衰力を高めるものであり、前記制御部が、前記第1ダンパーが設定された前記建築物の解析モデルに対しレベル3地震動を入力したときに、前記建築物の性能指標が満たされるように前記第1ダンパーの台数を決定し、前記第1ダンパーが設定された前記建築物の前記解析モデルに対しレベル2地震動を入力したときに、前記建築物の前記性能指標が満たされるように前記第1ダンパーの一部を前記第2ダンパーに置換し、前記第1ダンパーの一部を前記第2ダンパーに置換した前記解析モデルに対しレベル3地震動を入力して免震層変位が目標値以下となるように前記第1ダンパー及び前記第2ダンパーの台数を決定する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、巨大地震のレベルによらず、建築物の応答を適切な範囲に制御する免震構造を設計することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
免震構造を備えた建築物の例を模式的に示す断面図である。
同実施形態の減衰係数可変型ダンパーの減衰特性を示す図である。
同実施形態の減衰係数可変型ダンパーの減衰特性を示す表である。
同実施形態の各ダンパーの減衰特性を示す表である。
同実施形態の情報処理装置のハードウェア構成を示す図である。
同実施形態の設計システムのブロック図である。
同実施形態の応答解析のための設定の手順を示すフローチャートである。
同実施形態の応答解析の手順を示すフローチャートである。
同実施形態の応答解析の手順を示すフローチャートである。
同実施形態の応答解析の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図1~図10に従って、免震構造の設計システム、設計方法及びプログラムの一実施形態を説明する。
図1は、免震構造の設計システムの対象となる建築物100の一例であって、その免震層101における横断面を模式的に示す。免震層101は、積層ゴム、弾性すべり支承、又は転がり支承等の図示しない免震支承を柱102の直下等に備えている。また、免震層101は、X方向及びY方向に、免震部材である複数の種類のダンパー10を備える。
【0009】
ダンパー10は柱102又は梁103等から構成される躯体と連結されている。ここでは、各ダンパー10は、粘性減衰型ダンパーである。例えば、ダンパー10は、速度依存バイリニア型ダンパー、速度依存増幅機能付きダンパー、及び減衰係数可変型ダンパーである。説明の便宜上、以下において、速度依存バイリニア型ダンパーを単に「オイルダンパー」といい、速度依存増幅機能付きダンパーを「回転増幅ダンパー」という。オイルダンパー及び回転増幅ダンパーは、第1速度依存ダンパーに対応する。減衰係数可変型ダンパーは、第2速度依存ダンパーに対応する。
【0010】
各ダンパー10は、それぞれ減衰特性が異なる。
オイルダンパー及び回転増幅ダンパーの減衰特性は、第1減衰特性である。第1減衰特性は、応答速度の増大に伴い、減衰係数を段階的に低下させるか又は徐々に低下させる。なお、応答速度は、応答量に対応する。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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