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公開番号
2025139688
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-29
出願番号
2024038651
出願日
2024-03-13
発明の名称
扁平多様断面繊維を含有した中綿
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
D01F
6/62 20060101AFI20250919BHJP(天然または人造の糸または繊維;紡績)
要約
【課題】優れた嵩高性を有し、軽量で体に沿いやすく保温性に優れ、更に用途目的に応じて、抗菌、防ダニ、抗ウイルス、消臭あるいは防臭性能を有する中綿を提供する。
【解決手段】繊維断面の外周上に6個以上の凸部を有する扁平多葉断面ポリエステル系繊維aを15~70質量%、中空断面ポリエステル系繊維bを30%以上含む中綿であって、前記扁平多葉断面ポリエステル系繊維の形状が下記(1)~(3)の要件を同時に満足することを特徴とする中綿。
・扁平度:(A/B)=2.0~3.0・・・(1)
・異形度:(C/D)=1.0~5.0・・・(2)
・凸部比:(E/B)=0.6~0.9・・・(3)
ただし、A:繊維の横断面の最大長さ、B:繊維の横断面の最大幅、C:繊維の横断面の最大凹部において隣り合う凸部の頂点間を結ぶ線の長さ、D:凸部間の線Cから凹部の低点に下した垂線の長さ、E:横断面最大幅Bを除いて最長となる長さ。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
繊維断面の外周上に6個以上の凸部を有する扁平多葉断面ポリエステル系繊維aを15~70質量%、中空断面ポリエステル系繊維bを30%以上含む中綿であって、前記扁平多葉断面ポリエステル系繊維の形状が下記式(1)~(3)の要件を同時に満足することを特徴とする中綿。
・扁平度:(A/B)=2.0~3.0・・・(1)
・異形度:(C/D)=1.0~5.0・・・(2)
・凸部比:(E/B)=0.6~0.9・・・(3)
ただし、
A:繊維の横断面の最大長さ、
B:繊維の横断面の最大幅、
C:繊維の横断面の最大凹部において隣り合う凸部の頂点間を結ぶ線の長さ、
D:凸部間の線Cから凹部の低点に下した垂線の長さ、
E:横断面最大幅Bを除いて最長となる長さ。
続きを表示(約 200 文字)
【請求項2】
中空断面ポリエステル系繊維bの捲縮度が20~40%であることを特徴とする請求項1記載の中綿。
【請求項3】
目付365~395g/m
2
の掛け布団にして、サーマルマネキンを用いて測定した被覆部のCLO値が3.8以上となる請求項1または2に記載の中綿を用いた掛け布団。
【請求項4】
請求項1または2に記載の中綿を用いた衣料。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、掛け布団などの寝装寝具やダウンジャケットなどの衣料品に好適に用いられる中綿に関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、掛け布団などの寝装寝具やダウンジャケットなどの衣料用途に用いられる中綿には、風合いに富み肌沿い性が良好で、軽量かつ保温性、嵩高性に優れる羽毛が多く用いられており、一般的に水鳥の羽毛が使用されてきた。一方、天然の羽毛を得ようとした場合、その供給量には限度がある上、自然条件や疫病の影響によって供給量が変動するという課題がある。さらには、自然保護の観点から、野生の鳥を捕捉することには限度がある。また、水鳥を飼育して羽毛を得ようとした場合、多くの水鳥を飼育しなければならず、その結果、多量の飼料を必要とするばかりか、水鳥の排泄物による水質汚染や感染症の発生とその拡散という問題が生じる。また、羽毛を中綿として使用するためには、採毛、選別、消毒および脱脂などの多くの工程を経る必要があり、かつ、工程中で羽毛が舞い上がる点でも作業が繁雑になり、その結果、羽毛製品は他素材品対比高額になる。更には、欧州を中心に動物愛護の観点から羽毛を排除する動きも出ている。
【0003】
一方、安価な中綿の素材として、ポリエステル繊維を用いることもできる。しかし、ポリエステル繊維は軽量かつ嵩高性が十分でなく、肌沿い性も十分でないことから保温性が低いという問題がある。風合いも羽毛には及ばない。
【0004】
そこで、合成繊維原綿に羽毛に似た風合いや、羽毛に近い保温性、嵩高性を付与する試みがなされている。
【0005】
例えば、特許文献1にはポリキシロサンを付与した単繊維繊度の異なる中空太短繊維と細繊度繊維を用いることで、風合いに富み嵩高性を有する中綿が提案されている。しかしながら、特許文献1に記載の中綿は圧縮されたとき繊維同士が絡みすぎ、フェルト状となるため、圧縮回復性と保温性を十分に高めることが出来なかった。
【0006】
また、特許文献2には、アクリル短繊維と中空ポリエステル短繊維を混綿することで、嵩高性、柔軟性に優れる中綿が提案されている。しかしながら、細繊度のアクリル短繊維は加工難易度が高く、ポリエステル対比価格が高いことが使用上の課題となっている。
【0007】
特許文献3では、ポリシロキサンを付与した3種類(丸型細繊度、異形細繊度、中空太繊度)のポリエステル短繊維を混合することで、より風合いや保温性に優れた中綿の提案がなされている。一方、捲縮を有する3種類の繊維を均一に混綿することは難しく製造工程の難易度が上がり、また、長期の使用や洗濯処理により繊維が偏り、フェルト化を起こすことが問題であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2006-115987号公報
WO2017/069190
特開2012-214951号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで本発明の目的は、上述した従来技術における問題点を解決し、適度な嵩高性を有しながら体に沿いやすく、風合いおよび保温性に優れる、掛け布団などの寝装寝具やダウンジャケットなどの衣料品に好適に用いられる中綿を提供することである。また、用途に応じて抗菌、防ダニ、抗ウイルス、消臭あるいは防臭性能を繊維に付与することが可能である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、以下の構成を採用する。すなわち、
1.繊維断面の外周上に6個以上の凸部を有する扁平多葉断面ポリエステル系繊維aを15~70質量%、中空断面ポリエステル系繊維bを30%以上含む中綿であって、前記扁平多葉断面ポリエステル系繊維の形状が下記式(1)~(3)の要件を同時に満足することを特徴とする中綿。
・扁平度:(A/B)=2.0~3.0・・・(1)
・異形度:(C/D)=1.0~5.0・・・(2)
・凸部比:(E/B)=0.6~0.9・・・(3)
ただし、
A:繊維の横断面の最大長さ、
B:繊維の横断面の最大幅、
C:繊維の横断面の最大凹部において隣り合う凸部の頂点間を結ぶ線の長さ、
D:凸部間の線Cから凹部の低点に下した垂線の長さ、
E:横断面最大幅Bを除いて最長となる長さ。
2.中空断面ポリエステル系繊維bの捲縮度が20~40%であることを特徴とする前記(1)記載の中綿。
3.目付365~395g/m
2
の掛布団にして、サーマルマネキンを用いて測定した被覆部のCLO値が3.8以上となる前記(1)または(2)に記載の中綿を用いた掛け布団。
4.前記(1)または(2)に記載の中綿を用いた衣料。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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