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公開番号2025145635
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-03
出願番号2024045922
出願日2024-03-22
発明の名称製菓用液糖組成物およびその製造方法、ケーキ生地およびその製造方法、ならびにケーキ
出願人日油株式会社
代理人弁理士法人ユニアス国際特許事務所
主分類A21D 2/18 20060101AFI20250926BHJP(ベイキング;生地製造または加工の機械あるいは設備;ベイキングの生地)
要約【課題】起泡時間や焼成時間などの作業時間を短縮でき、ボリュームやソフトさ、口どけに優れたケーキが得られる製菓用液糖組成物を提供すること。
【解決手段】(A)モノグリセリン脂肪酸エステル、(B)酵素分解レシチン、および(C)液糖を含有し、水分活性が0.85以下である製菓用液糖組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)モノグリセリン脂肪酸エステル、(B)酵素分解レシチン、および(C)液糖を含有し、水分活性が0.85以下である製菓用液糖組成物。
続きを表示(約 410 文字)【請求項2】
(D)たん白質を含有する請求項1記載の製菓用液糖組成物。
【請求項3】
(E)加工澱粉を含有する請求項1記載の製菓用液糖組成物。
【請求項4】
(E)加工澱粉を含有する請求項2記載の製菓用液糖組成物。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載の製菓用液糖組成物の製造方法であって、
前記(A)モノグリセリン脂肪酸エステル、前記(B)酵素分解レシチン、および前記(C)液糖を加熱して混合した後、冷却する工程を含む製菓用液糖組成物の製造方法。
【請求項6】
請求項1~4のいずれかに記載の製菓用液糖組成物と穀粉を含有するケーキ生地。
【請求項7】
請求項1~4のいずれかに記載の製菓用液糖組成物を穀粉に添加するケーキ生地の製造方法。
【請求項8】
請求項6記載のケーキ生地を焼成してなるケーキ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、製菓用液糖組成物およびその製造方法、ケーキ生地およびその製造方法、ならびにケーキに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
ケーキとは、卵、砂糖、小麦粉、油脂等の原料を混合して得られた生地に、焼成や蒸し等の加熱処理を施して製造される菓子類のことを指す。原材料の配合や製造方法によって、様々な種類のケーキが存在するが、一般にボリュームやソフトさ、口どけが良好なものが求められている。また、作業時間短縮や歩留まり向上のため、起泡時間や焼成時間の短いものが好まれる。このようなケーキを製造するためには、ケーキ生地を適度に起泡させ、生じた気泡を安定に保つことが重要であり、卵がその役割を担っている。一方、卵の起泡性や気泡の安定性は、鮮度や作業時の気温などの影響を受けること、また、時間の経過による起泡の崩壊を防ぐために短時間で作業する必要があるなど、非常に熟練性を要するため、安定してケーキを大量生産することは困難だった。
【0003】
上記課題に対して、従来技術では、モノグリセリン脂肪酸エステルを配合した起泡剤を用いることで対応している。モノグリセリン脂肪酸エステルは、α結晶ゲルの状態では優れた起泡力を発揮する一方、β結晶の状態では起泡力が大きく低下する。そこで、特許文献1では、ショ糖脂肪酸エステルやプロピレングリコール脂肪酸エステルを併用することで、モノグリセリン脂肪酸エステルのα結晶を維持するペースト状乳化起泡剤が提案されている。また、特許文献2には、モノグリセリン脂肪酸エステルとショ糖脂肪酸エステルを配合した製菓用起泡剤が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2004-329156号公報
特開平8-242753号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の技術では、モノグリセリン脂肪酸エステルのα結晶を維持するために多くの乳化剤を使用するため、火抜けが悪く焼き縮みが生じてしまうため焼成時間を短縮することはできなかった。さらに、ペースト状乳化起泡剤の大部分は水であり、必要以上にグルテンが形成されてしまうため、ケーキのボリュームやソフトさ、口溶けが不十分であった。また、特許文献2の技術では、粉末状のため、分散性が悪く効果が不十分であった。
【0006】
以上のように、起泡時間や焼成時間などの作業時間を短縮でき、ボリュームやソフトさ、口どけに優れたケーキは従来技術では得られておらず、近年ではそれを解決する技術が強く求められている。
【0007】
本発明は、起泡時間や焼成時間などの作業時間を短縮でき、ボリュームやソフトさ、口どけに優れたケーキが得られる製菓用液糖組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、(A)モノグリセリン脂肪酸エステル、(B)酵素分解レシチン、および(C)液糖を含有し、水分活性が0.85以下である製菓用液糖組成物により、ケーキの起泡時間や焼成時間などの作業時間を短縮でき、良好なボリュームやソフトさ、口どけを有することができることを見出し、本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明は下記の[1]~[8]である。
[1](A)モノグリセリン脂肪酸エステル、(B)酵素分解レシチン、および(C)液糖を含有し、水分活性が0.85以下である製菓用液糖組成物。
[2](D)たん白質を含有する[1]記載の製菓用液糖組成物。
[3](E)加工澱粉を含有する[1]記載の製菓用液糖組成物。
[4](E)加工澱粉を含有する[2]記載の製菓用液糖組成物。
[5][1]~[4]のいずれかに記載の製菓用液糖組成物の製造方法であって、前記(A)モノグリセリン脂肪酸エステル、前記(B)酵素分解レシチン、および前記(C)液糖を加熱して混合した後、冷却する工程を含む製菓用液糖組成物の製造方法。
[6][1]~[4]のいずれかに記載の製菓用液糖組成物と穀粉を含有するケーキ生地。
[7][1]~[4]のいずれかに記載の製菓用液糖組成物を穀粉に添加するケーキ生地の製造方法。
[8][6]記載のケーキ生地を焼成してなるケーキ。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、起泡時間や焼成時間などの作業時間を短縮でき、ボリュームやソフトさ、口どけに優れたケーキが得られる製菓用液糖組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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