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公開番号2025149678
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-08
出願番号2024050463
出願日2024-03-26
発明の名称リチウム(Li)とマンガン(Mn)とルテニウム(Ru)と硫黄(S)とを含有する複合酸化物からなる正極活物質、その製法及びその用途
出願人国立研究開発法人物質・材料研究機構,ソフトバンク株式会社
代理人弁理士法人浅村特許事務所
主分類H01M 4/505 20100101AFI20251001BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】 本発明は、高容量のリチウムイオン二次電池に供する新規な正極活物質(具体的には、リチウムイオン二次電池用の正極に使用する正極活物質)を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明によれば、リチウム(Li)とマンガン(Mn)とルテニウム(Ru)と硫黄(S)とを含有する複合酸化物からなる正極活物質であって、前記複合酸化物における前記マンガン(Mn)と前記ルテニウム(Ru)と前記硫黄(S)とのモル比が、Mn:Ru:S=10-(X+Y):X:Y(式中のXとYはそれぞれ、0.6≦X≦5.5、2.5≦Y≦5.0、但し3<X+Y<8を満たす。)である、前記正極活物質が与えられる。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
リチウム(Li)とマンガン(Mn)とルテニウム(Ru)と硫黄(S)とを含有する複合酸化物からなる正極活物質であって、
前記複合酸化物における前記マンガン(Mn)と前記ルテニウム(Ru)と前記硫黄(S)とのモル比が、Mn:Ru:S=10-(X+Y):X:Y(式中のXとYはそれぞれ、0.6≦X≦5.5、2.5≦Y≦5.0、但し3<X+Y<8を満たす。)である、前記正極活物質。
続きを表示(約 980 文字)【請求項2】
組成式がLi

Mn
1-(x+y)
Ru




(3+y)
(式中のxとyはそれぞれ、0.06≦x≦0.55、0.25≦y≦0.5、但し0.3<x+y<0.8を満たす。)で表される、請求項1に記載の正極活物質。
【請求項3】
前記複合酸化物に含まれる前記マンガン(Mn)と前記ルテニウム(Ru)と前記硫黄(S)の合計質量に対する前記ルテニウム(Ru)の質量の割合が、10質量%以上、70質量%以下である、請求項1又は2に記載の正極活物質。
【請求項4】
以下の(a)の工程と(b)の工程を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の正極活物質を製造する方法。
(a):Li

MnO

、Li

RuO

、及びLi

SO

をモル比で、Li

MnO

:Li

RuO

:Li

SO

=10-(X+Y):X:Y(式中のXとYはそれぞれ、0.6≦X≦5.5、2.5≦Y≦5.0、但し3<X+Y<8を満たす。)となる比率で混合する工程、
(b):露点が-10℃以下の乾燥気体雰囲気中で、(a)の工程によって得られた混合物を乾式粉砕混合処理する工程。
【請求項5】
前記露点が-20℃である、請求項4に記載の製造方法。
【請求項6】
請求項1から3のいずれか一項に記載の正極活物質を含む、リチウムイオン二次電池用正極。
【請求項7】
正極活物質が10mg/cm

以上の目付け量を有する、請求項6に記載の正極。
【請求項8】
請求項1から3のいずれか一項に記載の正極活物質と、導電助材と、バインダーとからなる合剤を含み、前記合剤が80μm以上の厚みを有する、請求項6又は7に記載の正極。
【請求項9】
請求項6から8のいずれか一項に記載の正極を含む、リチウムイオン二次電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、リチウム(Li)とマンガン(Mn)とルテニウム(Ru)と硫黄(S)とを含有する所定の複合酸化物からなる正極活物質、当該正極活物質の製法及び当該正極活物質を使用するリチウムイオン二次電池用の正極、並びに当該正極を使用するリチウムイオン二次電池に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
二次電池は、ポータブル電子機器の電源として広く普及しているが、近年では、環境負荷低減の観点から、家庭用や電気自動車用の電源(すなわち、エネルギー蓄積デバイス)としての用途も拡大している。エネルギー蓄積デバイスである二次電池の中でも特にリチウムイオン二次電池は、軽量かつ高エネルギー密度を有する二次電池である。そのため、家庭用や電気自動車用の電源としての用途の拡大に伴い、リチウムイオン二次電池の更なる高容量化が求められている。
【0003】
リチウムイオン二次電池の高容量化を可能にするための手段としては、電極材料の単位質量当たりの容量が大きい正極を使用する方法が挙げられる。ここで、電極材料とは電極活物質のことであり、正極においては正極活物質のことである。また、リチウムイオン二次電池としては、繰り返して使用しても電極材料(具体的には、正極活物質)の単位質量当たりの充放電容量の減少が少ない電池(すなわち、サイクル特性に優れた電池)であることが望ましい。また、これらの特性を有するリチウムイオン二次電池を可能な限り安価に得ることも重要である。
【0004】
一方、リチウムイオン二次電池の正極材料(すなわち、正極活物質)としては、従来、コバルト酸リチウム(LiCoO

)、マンガン酸リチウム(LiMn



)、又は、リン酸鉄リチウム(LiFePO

)等のリチウム化合物が使用されてきた。また、これらのリチウム化合物に代わる正極材料として種々の複合材料も研究されてきた。
【0005】
例えば、特許文献1では、リチウムイオン二次電池用の正極材料として、鉄及びニッケルを固溶させたリチウムマンガン系複合酸化物であって、特定の組成範囲の原料(具体的には、マンガン化合物、鉄化合物、及びニッケル化合物)水溶液から共沈法を利用し、特定の製造条件を採用することにより、鉄、ニッケル及びマンガンの平均酸化数が特定の範囲内にある、リチウムマンガン系複合酸化物が報告されている。
【0006】
特許文献2では、リチウムイオン二次電池用の正極活物質前駆体として、ニッケル、コバルト及びマンガンからなる群から選ばれる少なくとも一種を含み、且つ、5μm以下の粒子の存在割合が20%以下であって、Li

Ni

Co

Mn



、1.0≦a≦1.05、0.4≦b≦0.9、0.1≦c+d≦0.6で表される正極活物質前駆体が提案されている。
【0007】
特許文献3では、全固体二次電池用の正極材料として、アモルファス酸化物系正極活物質が提案されており、当該アモルファス酸化物系正極活物質として、具体的には、LiCoO

-Li

SO

、LiCoO

-Li

PO

、LiCoO

-Li

MnO

-Li

SO

、Li
1.2
Ti
0.4
Mn
0.4


-Li

SO

等が提案されている。
【0008】
さらに、非特許文献1では、リチウムイオン二次電池用の正極活物質としてのLi

RuO

の評価が報告されている。
【0009】
非特許文献2では、新しい正極材料としてLi

RuO

-Li

SO

を使用する電気化学セルが報告されており、当該セルが350mAh/gの高放電容量を示すことも報告されている。
【0010】
非特許文献3では、LiNi
0.6
Mn
0.2
Co
0.2


を正極活物質とするリチウムイオン二次電池が報告されており、当該電池が300Wh/kgの高い質量エネルギー密度を示すことも報告されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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