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公開番号2025099639
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2023216444
出願日2023-12-22
発明の名称撮像レンズ系、カメラモジュール、車載システム、移動体
出願人マクセル株式会社
代理人個人
主分類G02B 13/00 20060101AFI20250626BHJP(光学)
要約【課題】夜間における車内の監視に十分な明るさ及び画角を有し、センサ入射角度が小さく、環境の温度変化による影響が軽減された撮像レンズ系、カメラモジュール、車載システム、移動体を提供する。
【解決手段】撮像レンズ系11は、前群Gf、開口絞りSTOP、後群Grの実質的に5枚のレンズから構成され、像側面が像側に凹面を向けた負のパワーを有する第1レンズL1、開口絞りSTOP、像側面が像側に凸面を向けた正のパワーを有する第2レンズL2、パワーを有する第3レンズL3、パワーを有する第4レンズL4、パワーを有する第5レンズL5、からなり、第1レンズL1の焦点距離をf1、光学系全体の焦点距離をf、第3レンズL3と第4レンズL4と第5レンズL5の合成焦点距離をf345と定義したときに、条件式(1)、(2)を満足する。
-1.5<f1/f<-0.8 ・・・(1)
f345/f>2 ・・・(2)
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
物体側から像側に向かって順に、前群と、開口絞りと、後群の実質的に5枚のレンズから構成され、像側面が像側に凹面を向けた負のパワーを有する第1レンズ、前記開口絞り、像側面が像側に凸面を向けた正のパワーを有する第2レンズ、パワーを有する第3レンズ、パワーを有する第4レンズ、パワーを有する第5レンズ、からなり、
前記第1レンズの焦点距離をf1、光学系全体の焦点距離をf、前記第3レンズと前記第4レンズと前記第5レンズの合成焦点距離をf345と定義したときに、以下の条件式(1)、(2)を満足することを特徴とする、
撮像レンズ系。
-1.5<f1/f<-0.8 ・・・(1)
f345/f>2 ・・・(2)
続きを表示(約 820 文字)【請求項2】
前記第2レンズの焦点距離をf2と定義したときに、以下の条件式(3)を満足することを特徴とする、
請求項1に記載の撮像レンズ系。
1.0<f2/f<1.7 ・・・(3)
【請求項3】
前記第1レンズと前記第2レンズの合成焦点距離をf12と定義したときに、以下の条件式(4)を満足することを特徴とする、請求項1に記載の撮像レンズ系。
f12/f<2 ・・・(4)
【請求項4】
前記第3レンズの焦点距離をf3と定義したときに、以下の条件式(5)を満足することを特徴とする、請求項1に記載の撮像レンズ系。
-10<f3/f<-3 ・・・(5)
【請求項5】
前記第4レンズの焦点距離をf4と定義したときに、以下の条件式(6)を満足することを特徴とする、請求項1に記載の撮像レンズ系。
2<f4/f<10 ・・・(6)
【請求項6】
前記第5レンズの焦点距離をf5と定義したときに、以下の条件式(7)を満足することを特徴とする、請求項1に記載の撮像レンズ系。
3<f5/f<15 ・・・(7)
【請求項7】
前記第1レンズ及び前記第2レンズはガラスレンズであり、前記第3レンズ、前記第4レンズ及び前記第5レンズはプラスチックレンズである、請求項1に記載の撮像レンズ系。
【請求項8】
前記撮像レンズ系において、前記第1レンズは、最も大きい負のパワーを有する、請求項1に記載の撮像レンズ系。
【請求項9】
前記撮像レンズ系において、前記第2レンズは、最も大きい正のパワーを有する、請求項1に記載の撮像レンズ系。
【請求項10】
前記第2レンズは非球面レンズである、請求項1に記載の撮像レンズ系。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像レンズ系、カメラモジュール、車載システム、移動体に関する。
続きを表示(約 4,100 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、撮影用のカメラ装置、車載カメラ装置やステレオカメラ装置、検査用カメラ装置、監視用カメラ装置等、広範な種類の撮像装置に搭載される撮像レンズ系として、5枚のレンズからなり、F値が1.9、全画角118°の撮像光学系が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-060506号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の撮像レンズ系では、F値が1.9であるため、夜間における車内の監視、夜間や悪天候時におけるセンシングには、明るさが不十分である。また、特許文献1に記載の撮像レンズ系では、全画角が118°であるため、車内の運転手、助手席搭乗者、後部座席搭乗者の監視には、画角が狭い。また、イメージセンサへの主光線の入射角度(以下、「センサ入射角度」と称する)は、F値の小さい明るい光学系では大きくなる。センサ入射角度が大きいと、イメージセンサの周辺部において、入射光が配線層等に入射してしまい、イメージセンサの受光面(結像面)に届かなくなり、イメージセンサの受光する光量が低下してしまう。しかし、特許文献1には、センサ入射角度について言及されていない。
【0005】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、夜間における車内の監視に十分な明るさ及び画角を有し、センサ入射角度が小さく、環境の温度変化による影響が軽減された撮像レンズ系、カメラモジュール、車載システム、移動体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態の撮像レンズ系は、物体側から像側に向かって順に、前群と、開口絞りと、後群の実質的に5枚のレンズから構成され、像側面が像側に凹面を向けた負のパワーを有する第1レンズ、前記開口絞り、像側面が像側に凸面を向けた正のパワーを有する第2レンズ、パワーを有する第3レンズ、パワーを有する第4レンズ、パワーを有する第5レンズ、からなり、
前記第1レンズの焦点距離をf1、光学系全体の焦点距離をf、前記第3レンズと前記第4レンズと前記第5レンズの合成焦点距離をf345と定義したときに、以下の条件式(1)、(2)を満足する。
-1.5<f1/f<-0.8 ・・・(1)
f345/f>2 ・・・(2)
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、夜間における車内の監視に十分な明るさ及び画角を有し、センサ入射角度が小さく、環境の温度変化による影響が軽減された撮像レンズ系、カメラモジュール、車載システム、移動体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
センサ入射角度CRAと集光角Θを説明する断面図である。
実施例1に係るカメラモジュール及び撮像レンズ系の構成を示す断面図である。
実施例1の撮像レンズ系における球面収差図(縦収差図)、像面湾曲図、歪曲収差図である。
実施例2に係るカメラモジュール及び撮像レンズ系の構成を示す断面図である。
実施例2の撮像レンズ系における球面収差図(縦収差図)、像面湾曲図、歪曲収差図である。
実施例3に係るカメラモジュール及び撮像レンズ系の構成を示す断面図である。
実施例3の撮像レンズ系における球面収差図(縦収差図)、像面湾曲図、歪曲収差図である。
実施例4に係るカメラモジュール及び撮像レンズ系の構成を示す断面図である。
実施例4の撮像レンズ系における球面収差図(縦収差図)、像面湾曲図、歪曲収差図である。
実施例5に係るカメラモジュール及び撮像レンズ系の構成を示す断面図である。
実施例5の撮像レンズ系における球面収差図(縦収差図)、像面湾曲図、歪曲収差図である。
本発明の一実施の形態に係るカメラモジュールを備える車載システムが搭載される車両の概略図である。
図12の車載システムを構成する撮像装置の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明するが、本実施形態は、特にセンシングシステムにおいて信頼性の高いシステムを実現でき、強靭なインフラの開発に貢献するものであり、国連の提唱する持続可能な開発目標(SDGs)の「9.産業と技術革新の基盤をつくろう」の、「9.1 すべての人々に安価で公平なアクセスに重点を置いた経済発展と人間の福祉を支援するために、地域・越境インフラを含む質の高い、信頼でき、持続可能かつ強靱(レジリエント)なインフラを開発する。」をターゲットとするものである。
(実施の形態1:撮像レンズ系)
実施の形態1に係る撮像レンズ系は、物体側から像側に向かって順に、前群と、開口絞りと、後群の実質的に5枚のレンズから構成され、像側面が像側に凹面を向けた負のパワーを有する第1レンズ、前記開口絞り、像側面が像側に凸面を向けた正のパワーを有する第2レンズ、パワーを有する第3レンズ、パワーを有する第4レンズ、パワーを有する第5レンズ、からなり、
第1レンズの焦点距離をf1、光学系全体の焦点距離をf、第3レンズと第4レンズと第5レンズの合成焦点距離をf345と定義したときに、以下の条件式(1)、(2)を満足する。
-1.5<f1/f<-0.8 ・・・(1)
f345/f>2 ・・・(2)
【0010】
これにより、夜間における車内の監視に十分な明るさ及び画角を有し、センサ入射角度が小さく、環境の温度変化による影響が軽減された撮像レンズ系を提供することができる。
具体的には、撮像レンズ系の画角を広くすると、撮像レンズ系に入射する光の径が太くなり、レンズの光線有効半径が大きくなり、特にレンズの光線有効半径内の周辺部における収差補正が必要となる。ここで、「光線有効半径」とは、光軸からレンズ面を通過する最大周辺光線までの距離である。同様に、F値(Fナンバ、Fno)を小さくすると、レンズの光線有効半径が大きくなり、特にレンズの光線有効半径内の周辺部における収差補正が必要となる。上記の条件式(1)を満足することにより、像面湾曲、歪曲収差等の諸収差を補正することができ、高解像度で、十分な明るさ及び画角を有する撮像レンズ系を実現することができる。より具体的には、f1/fの値が-0.8以上の場合、第1レンズのパワーが強すぎ、第1レンズの光線有効半径内の周辺部における像面湾曲、歪曲収差等の諸収差を過剰に補正してしまう。一方、f1/fの値が-1.5以下の場合、第1レンズのパワーが弱すぎ、第1レンズの光線有効半径内の周辺部における像面湾曲、歪曲収差等の諸収差を十分に補正することができない。f1/fの上限値は、より好ましくは-0.9、-1.0、さらに好ましくは-1.1である。f1/fの下限値は、より好ましくは-1.4、さらに好ましくは-1.3である。
また、上記の条件式(2)を満足することにより、第3レンズ、第4レンズ、第5レンズの、環境の温度変化によるフォーカスシフト量を抑えることができ、環境の温度変化による影響を軽減することができる。より具体的には、f345/fの値が2以下の場合、第3レンズ、第4レンズ、第5レンズのパワーが強すぎ、第3レンズ、第4レンズ、第5レンズの、環境の温度変化によるフォーカスシフト量を十分に抑制することができず、高解像度で、十分な明るさ及び画角を有する撮像レンズ系の実現が難しくなる。f345/fの下限値は、より好ましくは3.0、3.1、3.2、さらに好ましくは3.5である。
また、開口絞りを第1レンズと第2レンズとの間に配置することにより、センサ入射角度を小さくすることができ、イメージセンサの周辺部における光量の低下を防ぐことができる。ここで、図1を参照しながら、センサ入射角度と集光角について説明する。図1に示すように、センサ入射角度とは、イメージセンサへ入射する光の主光線CRとイメージセンサの受光面(結像面)RSの垂線とのなす角度CRAであり、イメージセンサの中央(光軸との交点P)から周辺部へ向かうにつれて大きくなる。また、集光角とは、イメージセンサと光軸との交点Pに集光する光の下光線LR(又は上光線UR)と主光線CRとのなす角Θである。開口数をNA、光が伝播する媒質の屈折率をn、集光角をΘと定義した場合、NA=n×sinΘが成り立ち、F値=1/(2×NA)であるため、F値=1/(2n×sinΘ)となる。そのため、F値が小さくなると、集光角Θが大きくなる。集光角Θが大きく、さらに、センサ入射角度CRAが大きくなると、周辺部においては、イメージセンサへ入射する光がイメージセンサの配線層等に入射してしまい、イメージセンサの受光面RSに届かなくなり、イメージセンサの受光する光量が低下してしまう。換言すれば、イメージセンサの周辺部に向かうにつれてセンサ入射角度CRAが大きくなり、イメージセンサの受光する光量が低下してしまう。しかし、実施の形態1に係る撮像レンズ系では、開口絞りを第1レンズと第2レンズとの間に配置することにより、センサ入射角度を小さくすることができ、イメージセンサの周辺部における光量の低下を防ぐことができる。
よって、撮像レンズ系が条件式(1)、(2)を満足するとともに、開口絞りが第1レンズと第2レンズとの間に配置されることにより、夜間における車内の監視に十分な明るさ及び画角を有し、センサ入射角度が小さく、環境の温度変化による影響が軽減された撮像レンズ系を提供することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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