発明の詳細な説明【技術分野】 【0001】 本発明は、電波の到来方向を推定する推定装置及び推定方法に関する。 続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】 【0002】 電波の到来方向推定は、無線通信端末の位置推定、不法電波発振源の特定及びビームマネージメント等、様々な分野に応用でき、アレーアンテナを用いた高分解能な推定手法が検討されている。図14に示すように、従来の推定方法は、送信局の送信アンテナから受信装置100の受信アンテナRxに入射した信号の到来方向の天頂角θが90degであると想定した場合のアレー応答を使用して、到来方向の方位角φの推定を行っていた。 【0003】 例えば、特許文献1や非特許文献1では、受信信号の相関行列の固有値分解を利用した部分空間法に基づくMultiple Signal Classification(MUSIC)による推定手法が開示されている。また、非特許文献2では、角度空間のスパース性に着目した圧縮センシングによる推定手法が開示されている。 【先行技術文献】 【特許文献】 【0004】 特許5135595号公報 【非特許文献】 【0005】 R. Schmidt,"Multiple emitter location and signal parameter estimation," IEEE Transactions on Antennas and Propagation, Vol. 34, No. 3, pp. 276-280, Mar. 1986. H. Suganuma, K. Takizawa, T. Kobayashi, I. Otani, and T. Mitsui,"Impact of antenna directivity on compressed sensing-based DOA estimation employing UCA antenna," IEICE Communications Express, Vol. 12, No. 4, pp. 132-138, Apr. 2023. 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 近年、移動体通信システムとして第5世代移動通信システムが運用され、対応する無線通信端末も増えている。その中で超高速通信を実現可能な周波数が高いミリ波も用いられている。ミリ波の電波は直進性が強く、遮蔽に弱く、距離減衰が大きいという特徴がある。 【0007】 つまり、ミリ波を用いる通信は、カバーエリアが比較的狭く、送受信間距離が短くなることが想定されるため、ミリ波用の送信アンテナは、見通しを確保するために高い位置に設置される。このため、図14及び図15に示すように、送受信機間のアンテナ高が異なることに起因して、送信局の送信アンテナTxからの送信信号の到来方向の実際の天頂角θは90deg以外の角度となる。 【0008】 例えば、受信装置100が地上に設置され、送信局の送信アンテナTxがビルの屋上などに設置されている場合には、天頂角θは90degよりも小さくなる。また、受信装置100がドローンに積載されて送信アンテナTxよりも高い上空に配置される場合には、天頂角θは90degよりも大きくなる。 【0009】 しかしながら、特許文献1、非特許文献1、及び非特許文献2に開示された従来の方法は、天頂角θが90degであると想定した場合のアレー応答を使用していたため、送受信機間のアンテナ高が異なる場合には、到来方向推定の精度が劣化するという問題があった。 【0010】 本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであって、送受信機間のアンテナ高が異なる環境においても、信号の到来方向の方位角を精度良く推定することができる推定装置及び推定方法を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 (【0011】以降は省略されています) この特許をJ-PlatPatで参照する