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公開番号2025124557
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-26
出願番号2024020720
出願日2024-02-14
発明の名称車輪用軸受装置
出願人NTN株式会社
代理人弁理士法人矢野内外国特許事務所
主分類F16C 33/78 20060101AFI20250819BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】車輪用軸受装置において、外輪と内輪との間の環状空間のシール性を向上させることができ、また、カバーの組み付け性を向上させることができるものとする。
【解決手段】車輪用軸受装置1において、外輪2と、小径段部3aを有するハブ輪3と、ハブ輪3の小径段部3aに設けられる内輪4と、外輪2と内輪4との間に形成されるインナー側開口部2aに篏合されるインナー側シール部材9と、を備え、ハブ輪3の加締部3hのフェイススプライン3i及び等速自在継手20の外側継手部材21の肩部25のフェイススプライン25aの径方向外側を覆うカバー30を備え、インナー側シール部材9とは別体のカバー30に磁気エンコーダ32を備え、磁気エンコーダ32の外径は、インナー側シール部材9の外径よりも径方向外側に位置するものとする。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
内周に複列の外側軌道溝を有する外方部材と、
外周のインナー側端部に小径段部を有するハブ輪、および前記ハブ輪の小径段部に設けられる内輪からなり、前記ハブ輪における前記小径段部のインナー側端部を加締めることによって加締部が形成されて前記ハブ輪と前記内輪とが一体化され、前記複列の外側軌道溝に対向する複列の内側軌道溝を有する内方部材と、
前記外方部材と前記内方部材との間に形成されるインナー側開口部に篏合されるインナー側シール部材と、
前記外方部材と前記内方部材との両軌道溝間に転動自在に収容された複列の転動体と、
前記ハブ輪に連結される等速自在継手と、を備える車輪用軸受装置であって、
前記等速自在継手は、マウス部と、前記マウス部のアウター側部分において前記マウス部の底部を構成する肩部と、を備える外側継手部材を備え、
前記加締部のインナー側端面に一方のフェイススプラインを備え、
前記肩部のアウター側端面に前記一方のフェイススプラインに係合する他方のフェイススプラインを備え、
前記一方のフェイススプライン及び前記他方のフェイススプラインの径方向外側を覆うカバーをさらに備え、
前記カバーは、前記インナー側シール部材のインナー側において前記インナー側シール部材とは別体に形成され、
前記カバーは、前記磁気エンコーダを備え、
前記磁気エンコーダの外径は、前記インナー側シール部材の外径よりも径方向外側に位置する、
車輪用軸受装置。
続きを表示(約 910 文字)【請求項2】
前記カバーは、前記マウス部に接触して前記カバーと前記マウス部との間から異物の侵入を防ぐシールリップを備える、請求項1に記載の車輪用軸受装置。
【請求項3】
前記マウス部は、外周面に段部を備え、
前記シールリップは、前記外周面に接触するラジアルリップと、前記段部の軸方向側面に接触するサイドリップと、を備える、請求項1に記載の車輪用軸受装置。
【請求項4】
前記カバーは、前記内輪に接触して、前記カバーが前記等速自在継手に対して離間する方向に移動することを防止する接触部を備える、請求項1に記載の車輪用軸受装置。
【請求項5】
前記ラジアルリップが一つで構成され、前記サイドリップが一つで構成される、請求項3に記載の車輪用軸受装置。
【請求項6】
前記磁気エンコーダと前記シールシップとは同一素材で構成されて一体的に構成される、請求項2に記載の車輪用軸受装置。
【請求項7】
前記カバーは、SPC系鋼板またはSUS系鋼板で構成される、請求項1に記載の車輪用軸受装置。
【請求項8】
前記インナー側シール部材は、前記内輪に外嵌されるスリンガと、前記外輪に内嵌されるシールリングと、を備え、
前記磁気エンコーダは、前記スリンガと対向するように配置され、
前記カバーは、非磁性の素材で構成される、請求項1に記載の車輪用軸受装置。
【請求項9】
前記インナー側シール部材は、前記内輪に外嵌される前記スリンガと、前記外輪に内嵌されるシールリングと、を備え、
前記スリンガは、前記内輪に外嵌される外嵌部と、前記外嵌部の軸方向外側端部から径方向外側へ延びる外板部と、を備え
前記シールリングは、前記外輪に内嵌される芯金と、前記芯金に接合される弾性部材と、を備え、
前記弾性部材は、前記スリンガの前記外板部に接触する一つのサイドリップと、前記スリンガの前記外嵌部に接触する一つのラジアルリップと、を備える、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の車輪用軸受装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車輪用軸受装置の技術に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、自動車の車輪用軸受装置として、複列のアンギュラ玉軸受が一般に用いられている。前記車輪用軸受装置は、外輪と、内輪と、外輪及び内輪にそれぞれ形成される軌道溝に保持されるボールと、を備える。
【0003】
また、回転継手を介して駆動可能な自動車の車輪ボスの軸受装置として、車輪フランジに結合される車輪ボスと駆動軸に結合される回転継手とが歯付き部により互いに相対回転しないように結合されるものが公知となっている(特許文献1参照)。前記自動車の車輪ボスの軸受装置では、車輪ボス上に取付けられかつ軸線方向外側に設けられて回転継手の方を向く軸受内レースを持つ2列転がり軸受が設けられ、軸受内レースが、その軸線方向外側端面を車輪ボスの軸端の端部の範囲に設けられ、かつ別個の軸受内レースの端面に作用する車輪ボスの半径面により軸線方向に予荷重をかけられ、外レース及び軸受内レースが密封装置を備え、密封装置は、軸受内レースに結合されかつ板から成る密封環を持ち、この密封環が半径方向脚辺及び軸線方向脚辺を持つ。さらに、前記自動車の車輪ボスの軸受装置においては、密封環の自由端が軸線方向に延びる端部脚辺となるように拡張され、この端部脚辺が、半径方向において歯付き部の上及び回転継手の外側継手体の段部の上に設けられている。このように、密封環の自由端が軸線方向に延びる端部脚辺によって車輪ボスと回転継手との歯付き部の径方向外側を覆うようにしてカバーしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2009-543009号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記自動車の車輪ボスの軸受装置においては、外レース及び軸受内レースのシール性がさらに向上することが望まれている。
さらに、前記自動車の車輪ボスの軸受装置おいては、密封装置の密封環と端部脚辺とが一体的に構成されることから、車輪ボスに密封装置を取り付けた状態で、回転継手に取り付けることを要する。そして、車輪ボスに取り付けられた状態の密封装置は重量物であることから、その端部脚辺を回転継手に取付ける際には、当該密封装置の端部脚辺が回転継手の所望の部分ではない部分に誤って接触して変形してしまうおそれがあった。そして、このように回転継手に接触して変形することによって密封装置のシール性が損なわれる場合がった。このように、前記自動車の車輪ボスの軸受装置のような密封装置の密封環と端部脚辺とが一体的に構成されるものでは、車輪ボスと回転継手との歯付き部の径方向外側を覆うようにしてカバーの組み付け性の点で問題が生じる場合があった。
【0006】
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、外輪と内輪との間の環状空間のシール性を向上させることができ、また、カバーの組み付け性を向上させることができる、車輪用軸受装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
即ち、内周に複列の外側軌道溝を有する外方部材と、
外周のインナー側端部に小径段部を有するハブ輪、および前記ハブ輪の小径段部に設けられる内輪からなり、前記ハブ輪における前記小径段部のインナー側端部を加締めることによって加締部が形成されて前記ハブ輪と前記内輪とが一体化され、前記複列の外側軌道溝に対向する複列の内側軌道溝を有する内方部材と、
前記外方部材と前記内方部材との間に形成されるインナー側開口部に篏合されるインナー側シール部材と、
前記外方部材と前記内方部材との両軌道溝間に転動自在に収容された複列の転動体と、
前記ハブ輪に連結される等速自在継手と、を備える車輪用軸受装置であって、
等速自在継手は、マウス部と、前記マウス部のアウター側部分において前記マウス部の底部を構成する肩部と、を備える外側継手部材を備え、
前記加締部のインナー側端面に一方のフェイススプラインを備え、
前記肩部のアウター側端面に前記一方のフェイススプラインに係合する他方のフェイススプラインを備え、
前記一方のフェイススプライン及び前記他方のフェイススプラインの径方向外側を覆うカバーをさらに備え、
前記カバーは、前記インナー側シール部材のインナー側において前記インアー側シール部材とは別体に形成され、
前記カバーは、前記磁気エンコーダを備え、
前記磁気エンコーダの外径は、前記インナー側シール部材の外径よりも径方向外側に位置するものとしたものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
即ち、本発明の車輪用軸受装置によれば、外輪と内輪との間の環状空間のシール性を向上させることができ、また、カバーの組み付け性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の実施形態に係る車輪用軸受装置を示す断面図。
同じく車輪用軸受装置のカバーが配置される部分の拡大断面図。
同じく車輪用軸受装置のカバーが配置される部分の拡大断面図。
同じく車輪用軸受装置のカバーが配置される部分の拡大断面図。
同じく車輪用軸受装置のカバーが配置される部分の拡大断面図。
同じく車輪用軸受装置のカバーが配置される部分の拡大断面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明を実施するための形態を、添付の図面を用いて説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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