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公開番号2025115040
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-06
出願番号2024009348
出願日2024-01-25
発明の名称防水シート及び防水構造
出願人株式会社大林組,ハセガワシート株式会社
代理人個人,個人
主分類E04D 5/00 20060101AFI20250730BHJP(建築物)
要約【課題】コンクリート構造物に対する防水シートの耐水圧性能を向上可能とした防水シート及び防水構造を提供する。
【解決手段】コンクリート構造物の一例である地下躯体22に対して接着される防水シート10は、合成高分子からなる樹脂シート11と、繊維材12と、を備える。繊維材12は、樹脂シート11の第1面11Aに張り合わされるベース繊維14と、ベース繊維14から樹脂シート11の反対側へ起毛する起毛状繊維15と、を有する。第1面11Aは、ベース繊維14の隙間から分散して露出する。第1面11Aにおいてベース繊維14が接着される接着領域は、第1面11Aにおいてベース繊維14が接着されない非接着領域よりも大きい。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
コンクリート構造物に対して接着される防水シートであって、
合成高分子からなる樹脂シートと、繊維材と、を備え、
前記繊維材は、前記樹脂シートの第1面に張り合わされるベース繊維と、前記ベース繊維から前記樹脂シートの反対側へ起毛する起毛状繊維と、を有し、
前記第1面は、前記ベース繊維の隙間から分散して露出し、
前記第1面において前記ベース繊維が接着される接着領域は、前記第1面において前記ベース繊維が接着されない非接着領域よりも大きい
防水シート。
続きを表示(約 310 文字)【請求項2】
コンクリート構造物を被覆する接着層と、前記接着層を介して前記コンクリート構造物を被覆する請求項1に記載の防水シートと、を備え、
前記接着層には、前記防水シートが備える起毛状繊維が埋設され、
前記接着層は、セメント系水硬性材料とセメント混和用ポリマーとを混和したセメントペーストの硬化体であり、
前記セメント混和用ポリマーは、エポキシ樹脂と、アクリル樹脂と、を含む
防水構造。
【請求項3】
コンクリート構造物を被覆する請求項1に記載の防水シートを備え、
前記コンクリート構造物には、前記防水シートが備える起毛状繊維が埋設される
防水構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、防水シート及び防水構造に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
コンクリート製の地下躯体を防水する方法として、先やり工法と後やり工法とが知られている。先やり工法では、地下躯体の打設前に山留壁を型枠代わりとして山留壁面に防水層を施工した後、防水層に密着させるように地下躯体を打設する。後やり工法では、打設後の地下躯体の外表面に防水層を直接施工する。防水層の一例として、例えば、特許文献1には、コンクリート構造物に対して接着層を介して接着される防水シートが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2023-19026号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の防水シートにおいては、地下躯体をより確実に防水するために、コンクリート構造物に対する防水シートの耐水圧性能の更なる向上が望まれている。なお、上記の課題は、コンクリート構造物に対して接着層を介して接着される防水シートに限定されず、接着層を介さずにコンクリート構造物に対して直接接着される防水シートにも共通する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する防水シートは、コンクリート構造物に対して接着される防水シートであって、合成高分子からなる樹脂シートと、繊維材と、を備え、前記繊維材は、前記樹脂シートの第1面に張り合わされるベース繊維と、前記ベース繊維から前記樹脂シートの反対側へ起毛する起毛状繊維と、を有し、前記第1面は、前記ベース繊維の隙間から分散して露出し、前記第1面において前記ベース繊維が接着される接着領域は、前記第1面において前記ベース繊維が接着されない非接着領域よりも大きい。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、コンクリート構造物に対する防水シートの耐水圧性能を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、防水シートの断面図である。
図2は、防水シートが備える繊維材のベース繊維の平面図である。
図3は、ループ繊維状の起毛状繊維の模式図である。
図4は、キノコ状の起毛状繊維の模式図である。
図5は、フック状の起毛状繊維の模式図である。
図6は、マッチ棒状の起毛状繊維の模式図である。
図7は、防水シートと接着層とを備える第1防水構造の断面図である。
図8は、防水シートを張り合わせる様子を表す模式図である。
図9は、突き合せた防水シートの境界を境界被覆シートで覆う状態を示す模式図である。
図10は、防水シートを備えるとともに、接着層を備えない第2防水構造の断面図である。
図11は、試験例で使用した樹脂シートの構成を示す表である。
図12は、試験例で使用した繊維材の構成を示す表である。
図13は、試験例で使用した繊維材を示す画像である。
図14は、試験例で使用した防水シートの構成を示す表である。
図15は、試験例で使用した防水シートを示す画像である。
図16は、試験例で使用した接着剤の構成を示す表である。
図17は、試験例における防水構造の実施例及び比較例の構成を示す表である。
図18は、試験例1の防水シートの剥離接着試験の結果を示す表である。
図19は、試験例2で使用したコンクリートの組成を示す表である。
図20は、図19に示す成分の物性等を示す表である。
図21は、試験例2の防水構造の剥離接着試験の結果を示す表である。
図22は、試験例3の背面水圧試験の結果を示す表である。
図23は、試験例3の背面水圧試験における実施例1の外観を示す画像である。
図24は、試験例3の背面水圧試験後の実施例1の接着層の断面を走査型電子顕微鏡で撮像した画像である。
図25は、試験例4の水の横走り抵抗性試験の試験結果を示す表である。
図26は、試験例5の反り抵抗性試験の試験結果を示す表である。
図27は、試験例2~5の試験結果をまとめた表である。
図28は、防水構造の変更例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1~図28を参照して、防水シート及び防水構造の一実施形態を説明する。
[防水シート10]
図1に示すように、防水シート10は、樹脂シート11と繊維材12とを備える2層構造のシートである。防水シート10は、樹脂シート11に対して繊維材12が熱ラミネート処理によって張り合わされた後、適当な大きさに裁断されることにより製造される。
【0009】
樹脂シート11は、シート状の合成高分子によって形成される。樹脂シート11は、例えば、エチレン酢酸ビニル樹脂、加硫ゴム、非加硫ゴム、塩化ビニル樹脂、熱可塑性エラストマー、改質アスファルト、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ナイロン、ポリカーボネートからなる群から選択される1種以上の樹脂材料で形成される。樹脂シート11は、単一の樹脂や複数の樹脂の混合物を単層としたものでもよいし、複数の層を有する積層体でもよい。樹脂シート11は、取扱いや遮水性、防食性の観点からエチレン酢酸ビニル系樹脂またはポリエチレン樹脂であることが好ましい。
【0010】
樹脂シート11は、第1面11Aと第2面11Bとを有する。第1面11Aには、繊維材12が張り合わされる。第2面11Bは、第1面11Aの反対側に面する。本実施形態において、第2面11Bは、複数の突起13を有する凹凸面である。突起13の形状は、例えば、線形状、ピラミッド形状、稜線形状、海島形状、エンボス形状、キノコ形状、フック形状、マッチ棒形状などが挙げられる。突起13により、防水シート10同士の重畳部分にアンカー効果が生じることから、防水シート10同士の密着性が向上する。
(【0011】以降は省略されています)

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