TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2025116322
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-08
出願番号
2024010670
出願日
2024-01-29
発明の名称
ガス分離システムおよび濃度制御方法
出願人
株式会社日立製作所
代理人
弁理士法人信友国際特許事務所
主分類
B01D
53/22 20060101AFI20250801BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】ガスグリッドの特定ガス濃度がユーザの指定する濃度を挟んで変動する場合にも、ユーザの指定する濃度で安定的に製品ガスを供給する。
【解決手段】分離膜モジュールから排出された未透過ガスと透過ガスを再混合し特定ガス濃度を一定に制御するため、分離膜モジュールの未透過側から未透過ガスを取り出す、第1調節弁を有する未透過ガス配管と、分離膜モジュールの透過側から透過ガスを取り出す、第2調節弁を有する透過ガス配管と、を備え、分離膜モジュールへの未透過側に供給される未透過ガスの濃度と、目標の製品ガスの特定ガス濃度の大小関係に基づいて、複数の制御モードを設定して、制御モードごとに第1調節弁および第2調節弁の弁開度を調節する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
分離膜モジュールから排出された未透過ガスと透過ガスを再混合し特定ガス濃度を一定に制御するガス分離システムであって、
前記分離膜モジュールの未透過側から前記未透過ガスを取り出す、第1調節弁を有する未透過ガス配管と、
前記分離膜モジュールの透過側から前記透過ガスを取り出す、第2調節弁を有する透過ガス配管と、を備え、
前記分離膜モジュールへの前記未透過側に供給される前記未透過ガスの濃度と、目標の製品ガスの特定ガス濃度の大小関係に基づいて、複数の制御モードを設定して、前記制御モードごとに前記第1調節弁および前記第2調節弁の弁開度を調節する、
ガス分離システム。
続きを表示(約 1,700 文字)
【請求項2】
前記第1調節弁および前記第2調節弁の下流側で、前記未透過ガス配管と前記透過ガス配管が合流して接続される製品ガス配管と、
供給ガスのガス濃度を測定する第1特定ガス濃度計と、
前記分離膜モジュールの前記未透過側の圧力を測定する第1圧力計と、
前記分離膜モジュールの前記透過側の圧力を測定する第2圧力計と、
前記製品ガス配管のガス濃度を測定する第2特定ガス濃度計と、
前記第1特定ガス濃度計、前記第1圧力計、前記第2圧力計および前記第2特定ガス濃度計からの測定値の情報に基づいて、前記第1調節弁、前記第2調節弁の弁開度を演算して制御する制御装置と、を備える
請求項1に記載のガス分離システム。
【請求項3】
更に、前記第1調節弁の上流側で前記未透過ガス配管から分岐され、第3調節弁を有する未透過ガス戻し配管と、
前記第2調節弁の上流側で前記透過ガス配管から分岐され、第4調節弁を有する透過ガス戻し配管と、を備え、
前記制御装置は、前記第1特定ガス濃度計、前記第1圧力計、前記第2圧力計および前記第2特定ガス濃度計からの測定値の情報に基づいて、前記第3調節弁および前記第4調節弁の弁開度を制御する
請求項2に記載のガス分離システム。
【請求項4】
前記制御装置は、供給ガスの特定ガス濃度と目標の製品ガスの特定ガス濃度の大小関係に基づいて、前記供給ガスの特定ガス濃度条件を3条件に分類し、前記3条件の中の各条件に対して前記第1調節弁、前記第2調節弁、前記第3調節弁、前記第4調節弁を操作する制御モードを定めて弁開度を演算する
請求項3に記載のガス分離システム。
【請求項5】
前記第2特定ガス濃度計の下流側で、前記製品ガス配管上に、製品ガスを昇圧する圧縮機と、製品ガスを貯蔵するバッファタンクと、第5調節弁と、製品ガス流量を測定する流量計とを備え、
前記制御装置は、前記流量計の測定値情報に基づき、前記第5調節弁の弁開度を演算して制御信号を生成し、前記第5調節弁の弁開度を制御する
請求項4に記載のガス分離システム。
【請求項6】
前記供給ガスの一部を前記分離膜モジュールの前記透過側に供給する、第6調節弁を有する供給ガス分岐管を備え、
前記制御装置は、前記第6調節弁の弁開度を一定値に制御する
請求項5に記載のガス分離システム。
【請求項7】
前記制御装置は、前記供給ガスの特定ガス濃度が目標の製品ガスの特定ガス濃度よりも低い場合に、前記供給ガスの特定ガス濃度が上昇したときに前記第6調節弁の開度を小さくし、前記特定ガスの濃度が低下したときは開度を大きくし、前記供給ガスの特定ガス濃度が目標の製品ガスの特定ガス濃度以上の場合に、前記第6調節弁の開度をゼロになるように制御する
請求項6に記載のガス分離システム。
【請求項8】
2つ以上の分離膜モジュールを並列に設置し、
前記2つ以上の分離膜モジュールの未透過側のそれぞれから前記未透過ガスを取り出して、前記未透過ガス配管に合流する未透過ガス配管と、
前記2つ以上の分離膜モジュールの透過側のそれぞれから前記透過ガスを取り出して、前記透過ガス配管に合流する透過ガス配管を備える
請求項1~7のいずれか1項に記載のガス分離システム。
【請求項9】
2つ以上の分離膜モジュールを直列に設置し、
上流側の前記分離膜モジュールの未透過側から前記未透過ガスを取り出して、下流側の前記分離膜モジュールの未透過側に供給する未透過ガス配管と、
上流側の前記分離膜モジュールの透過側から前記透過ガスを取り出して、下流側の前記透過ガス配管に合流する透過ガス配管を備える
請求項1~7のいずれか1項に記載のガス分離システム。
【請求項10】
前記制御装置が生成した制御信号を入力として、制御信号の内容を表示装置に出力する可視化装置を設置する
請求項1~7のいずれか1項に記載のガス分離システム。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス分離システムとその濃度制御方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
複数の混合ガスから特定のガスを分離する方法として、ガスを選択的に透過する分離膜を利用する方法がある。例えば、セラミック膜に代表される分子径の差により分離する分子ふるい膜や膜へのガスの溶解性の差を利用した高分子膜等がある。
これらの分離膜は、透過させたい特定ガス以外も一定量透過させる。なお、分離膜を透過させる前側を未透過側と呼び、透過させた後側を透過側と呼ぶ。
【0003】
分離膜のガス透過量は、未透過側のガス分圧と透過側のガス分圧の差に膜面積を乗じたものに比例する。高分子素材は比較的加工が容易であり、高分子素材を中空糸状やシート状にしたものを容器に封入した分離膜モジュールが実用化されている。
特許文献1には、ガス分離膜を用いて特定ガスを必要な濃度に制御するガス製造方法およびガス製造装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5111829号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のガス製造装置は、透過ガスにバイパスした原料ガスを混ぜて透過ガスの濃度を一定に維持しつつ回収率を高めている。透過ガスの濃度が変化する要因として、分離膜モジュールに供給される原料ガス流量の変動が挙げられている。例えば、原料ガス流量が減少すると、分離膜モジュール出口付近で難透過性ガスの分圧が上昇するため、難透過性ガスの透過量が増えて透過ガスの濃度が低下する。このような場合には、バイパスする濃度の低い原料ガスの流量を低下させて透過ガスの濃度を一定以上に維持する必要がある。
【0006】
既存ガスグリッドに特定ガスとして水素を混合させて輸送する場合、ユーザにより必要とする水素濃度は様々である。このため、利用状況によりガスグリッド内の水素濃度が変動する。
【0007】
例えば、水素濃度20%を必要とするユーザは、ガスグリッドの水素濃度が20%よりも小さければ、特許文献1に記載のガス製造装置の構成で透過ガスの水素濃度を20%に制御することができる。しかし、ガスグリッドの水素濃度が20%を超えると、分離膜を透過するガスの水素濃度は20%以上となる。
このような場合には、バイパスガスの水素濃度も20%を超えるので、特許文献1に記載される構成のガス製造装置では、透過ガスの水素濃度を20%に制御することはできない。
【0008】
特許文献1に記載のガス製造装置において、未透過ガスの水素濃度を20%に制御して製品ガスとして取り出すことは可能である。しかし、特許文献1に記載のガス製造装置では、未透過ガスが流れる配管(未透過ガス配管)を製品ガスが流れる配管(製品ガス配管)に接続して、未透過ガス配管および透過ガスが流れる透過ガス配管に弁を設置する必要がある。
【0009】
そして、特許文献1に記載のガス製造装置では、ガスグリッドの水素濃度が20%を挟んで変動した場合、水素濃度が20%以下では透過ガス配管から製品ガス配管にガスが流れるように弁を切り替えて製品ガスを取り出す必要がある。また、水素濃度が20%以上では未透過ガス配管から製品ガス配管にガスが流れるように弁を切り替えて製品ガスを取り出すことになる。
【0010】
このことから、特許文献1に記載のガス製造装置では、配管に取り付けた弁開度を不連続に変化させる必要がある。このため、特許文献1に記載のガス製造装置では、ガスグリッドの水素濃度がユーザの指定する濃度を挟んで変動する場合に、配管に設置した弁の弁開度を不連続に変化させる必要があり、ユーザに供給する製品ガスの水素濃度が大きく変動するという課題があった。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
個人
海水淡水化装置
3日前
個人
二酸化炭素吸着分離装置
19日前
株式会社日本触媒
二酸化炭素吸着剤
17日前
東ソー株式会社
二酸化炭素分離回収液
3日前
株式会社近畿理研
吸引・収集装置
1か月前
トヨタ自動車株式会社
ガスミキサー
20日前
白元アース株式会社
除湿容器
19日前
株式会社石垣
フィルタープレスの運転方法
25日前
日本バイリーン株式会社
円筒型フィルター
1か月前
株式会社石垣
スクリュープレスの制御方法
12日前
株式会社石垣
スクリュープレスの制御方法
12日前
株式会社No.
微細気泡発生器
7日前
株式会社Tornada
気泡発生装置
1か月前
個人
循環槽用フィルタ及び浄化システム
1か月前
栗田工業株式会社
溶液の濃縮方法
17日前
株式会社フクハラ
オイルミスト捕集装置
12日前
東ソー株式会社
二酸化炭素分離用アミン組成物
17日前
東ソー株式会社
二酸化炭素分離用アミン組成物
3日前
株式会社クレハ
流体処理装置
1か月前
トヨタ自動車株式会社
混合ガスの均一化方法
1か月前
アクアインテック株式会社
攪拌槽
1か月前
東レ株式会社
除害装置、除害方法及び半導体製造方法
1か月前
株式会社カネカ
蒸留装置および蒸留方法
3日前
本田技研工業株式会社
二酸化炭素回収装置
5日前
本田技研工業株式会社
二酸化炭素回収装置
10日前
本田技研工業株式会社
二酸化炭素回収装置
7日前
メドモンツ カンパニー リミテッド
空気浄化装置
17日前
進和テック株式会社
卓上式フード付き実験台
12日前
ヤマト科学株式会社
バブル水生成装置
3日前
DIC株式会社
二酸化炭素吸収材
1か月前
日本特殊陶業株式会社
反応装置
13日前
パナソニックIPマネジメント株式会社
除湿装置
1か月前
日亜化学工業株式会社
流体処理装置
1か月前
東レ株式会社
気体分離膜モジュールの検査方法および検査装置
5日前
株式会社島津理化
局所排気装置
20日前
パナソニックIPマネジメント株式会社
水浄化装置
5日前
続きを見る
他の特許を見る