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公開番号2025116521
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-08
出願番号2024010994
出願日2024-01-29
発明の名称水素エンジンの制御装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類F02D 45/00 20060101AFI20250801BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】水素エンジンにおける異常燃焼を抑制する。
【解決手段】水素エンジンは、過給機を備えるとともに、複数の気筒を有する。水素エンジンの制御装置は、目標エンジントルクに基づいて目標燃料噴射量を繰り返し設定する。制御装置は、点火時期とは異なる時期に燃焼が発生する異常である異常燃焼が発生しているか否かを繰り返し判定する(S300)。制御装置は、複数の気筒のうちの2つ以上において異常燃焼が発生したと判定したことを条件に、吸気系異常判定処理を実行する(S300:YES、S302)。吸気系異常判定処理とは、複数の気筒に供給される空気の量が少なくなる異常である吸気系異常が発生したか否かを判定する処理である。制御装置は、吸気系異常が発生したと判定した場合、目標燃料噴射量を制限する(S304:YES、S306)。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
過給機を備え、複数の気筒を有する水素エンジンを制御する水素エンジンの制御装置であって、
処理回路を備え、
前記処理回路は、目標エンジントルクに基づいて目標燃料噴射量を繰り返し設定するように構成され、
前記処理回路は、点火時期とは異なる時期に燃焼が発生する異常である異常燃焼が発生しているか否かを繰り返し判定するように構成され、
前記処理回路は、前記複数の気筒のうちの2つ以上において前記異常燃焼が発生したと判定したことを条件に、前記複数の気筒に供給される空気の量が少なくなる異常である吸気系異常が発生したか否かを判定するように構成され、
前記処理回路は、前記吸気系異常が発生したと判定した場合、前記目標燃料噴射量を制限するように構成されている、
水素エンジンの制御装置。
続きを表示(約 480 文字)【請求項2】
前記処理回路は、前記複数の気筒のうちの2つ以上において前記異常燃焼が発生したと判定したことを条件に、前記目標燃料噴射量が限界噴射量よりも多いか否か判定するように構成され、
前記処理回路は、前記目標燃料噴射量が前記限界噴射量よりも多い場合に前記吸気系異常が発生したと判定するように構成され、
前記限界噴射量は、エアフロメータで検出した吸気量が少なくなるにつれて、少なくなる、
請求項1に記載の水素エンジンの制御装置。
【請求項3】
前記限界噴射量は、前記水素エンジンの回転速度が高くなるにつれて、低くなる、
請求項2に記載の水素エンジンの制御装置。
【請求項4】
前記処理回路は、前記吸気系異常が発生したと判定した場合、前記目標エンジントルクをトルク制限値以下に制限することを通じて前記目標燃料噴射量を制限するように構成されており、
前記トルク制限値は、前記水素エンジンの回転速度が高くなるにつれて、小さくなる、
請求項1に記載の水素エンジンの制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、水素エンジンの制御装置に関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1は、水素エンジンの制御装置を開示している。当該制御装置は、目標エンジントルクに基づいて、目標燃料噴射量を設定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2006-250056号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
目標燃料噴射量は、目標エンジントルクに比例するように設定される。水素エンジンの稼働中、通常は、リーン燃焼を行うのに十分な空気が水素エンジンの複数の気筒に供給されている。
【0005】
例えば、過給機を備える水素エンジンにおいて、ウェイストゲートバルブが閉じられなくなる異常が発生する可能性がある。係る場合、過給機のタービンホイールを排気により十分に回転させることができない。これにより、気筒に十分な空気を送り込むことができなくなる。これと同様の事象は、排気通路におけるタービンホイールよりも上流の箇所において排気が排気通路から漏れる異常が発生した場合にも発生し得る。
【0006】
このような場合、リーン燃焼を行うのに必要な空気量と比べて実際の空気量が過度に少なくなる可能性がある。このようにして空燃比がリッチ化した場合、ノッキング及び/又はプレイグニッションといった異常燃焼が発生してしまう可能性が高まる。係る異常燃焼を極力抑制することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
本開示の一態様によれば、過給機を備え、複数の気筒を有する水素エンジンを制御する水素エンジンの制御装置であって、処理回路を備え、前記処理回路は、目標エンジントルクに基づいて目標燃料噴射量を繰り返し設定するように構成され、前記処理回路は、点火時期とは異なる時期に燃焼が発生する異常である異常燃焼が発生しているか否かを繰り返し判定するように構成され、前記処理回路は、前記複数の気筒のうちの2つ以上において前記異常燃焼が発生したと判定したことを条件に、前記複数の気筒に供給される空気の量が少なくなる異常である吸気系異常が発生したか否かを判定するように構成され、前記処理回路は、前記吸気系異常が発生したと判定した場合、前記目標燃料噴射量を制限するように構成されている、水素エンジンの制御装置が提供される。
【発明の効果】
【0008】
上記構成によれば、異常燃焼を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、水素エンジンと該水素エンジンを制御する制御装置を示す模式図である。
図2は、図1に示す制御装置が実行する処理を示すフローチャートである。
図3は、図1に示す制御装置が実行する処理を示すフローチャートである。
図4は、図3に示す吸気系異常判定処理を示すフローチャートである。
図5は、図4に示す処理において参照されるλ限界に関するグラフである。
図6は、作用を説明するためのタイムチャートである。
図7は、変更例に係る吸気系異常判定処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、一実施形態に係る水素エンジンの制御装置について、図面を参照して説明する。
<水素エンジン10の構成>
まず、図1を参照して水素エンジン10の制御装置30が制御の対象とする水素エンジン10の構成について説明する。水素エンジン10は、複数の気筒11を有する。図1は、複数の気筒11のうちの1つのみを示している。複数の気筒11の各々において、混合気の燃焼が行われる。また、水素エンジン10は、気筒11への吸気の導入路である吸気通路12と、気筒11からの排気の排出路である排気通路13とを備えている。さらに、水素エンジン10は、混合気を形成するべく気筒11内に燃料を噴射する筒内インジェクタ14を備えている。筒内インジェクタ14は、弁体が内側にリフトすることによって燃料通路が開くように構成されている。つまり、筒内インジェクタ14は、内開弁式のインジェクタである。さらに、水素エンジン10は、気筒11内の混合気を火花放電により着火する点火装置15を備えている。吸気通路12におけるコンプレッサホイール21よりも下流側の部分には、スロットルバルブ16が設置されている。スロットルバルブ16の開度を変更することによって、気筒11に導入される吸気の量を調整することが可能である。水素エンジン10は、気筒11での混合気の燃焼によりクランク軸17を回転させることで、車両の駆動力を発生する。
(【0011】以降は省略されています)

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