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公開番号
2025116567
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-08
出願番号
2024011061
出願日
2024-01-29
発明の名称
量子もつれ光子対生成装置
出願人
LQUOM株式会社
,
国立大学法人横浜国立大学
代理人
弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類
G02F
1/37 20060101AFI20250801BHJP(光学)
要約
【課題】多様な量子メモリー、励起レーザの利用が容易な量子もつれ光子対生成装置を提供する。
【解決手段】量子もつれ光子対生成装置(1)は、第1の波長(λ1)のレーザ光を出射する第1のレーザ光源(21)と、第2の波長(λ2)のレーザ光を出射する第2のレーザ光源(22)と、第1及び第2のレーザ光源から出射されるレーザ光から、光和周波発生によって、波長変換光を生成する波長変換素子(23)と、波長変換光から量子もつれ光子対を生成する非線形光学素子(31)と、量子もつれ光子対を周回させ、周回させた量子もつれ光子対を出射させる共振器(32)と、を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
第1の波長の第1のレーザ光を出射する第1のレーザ光源と、
前記第1の波長と異なる第2の波長の第2のレーザ光を出射する第2のレーザ光源と、
前記第1及び第2のレーザ光源からそれぞれ出射される第1及び第2のレーザ光から、光和周波発生によって、前記第1及び第2の波長の何れとも異なる第3の波長を有する、波長変換光を生成する波長変換素子と、
前記波長変換素子によって生成される波長変換光から量子もつれ光子対を生成する非線形光学素子と、
前記非線形光学素子によって生成された量子もつれ光子対を周回させ、周回させた前記量子もつれ光子対を出射させる共振器と、
を備える量子もつれ光子対生成装置。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
前記第1の波長を含む吸収波長帯を有する気体が封入され、前記第1のレーザ光源から出射される第1のレーザ光の周波数を安定化させる第1の安定化気体セルと、
前記第2の波長を含む吸収波長帯を有する気体が封入され、前記第2のレーザ光源から出射される第2のレーザ光の波長を安定化させる第2の安定化気体セルと、
を備える、請求項1に記載の量子もつれ光子対生成装置。
【請求項3】
前記第1の波長、及び、前記第2の波長の双方を含む吸収波長帯を有する気体が封入され、前記第1のレーザ光源から出射される第1のレーザ光、及び、前記第2のレーザ光源から出射される第2のレーザ光、双方の波長を安定化させる第3の周波数安定化気体セル、を備える、請求項1に記載の量子もつれ光子対生成装置。
【請求項4】
前記第3の周波数安定化気体セル内を通過する前記第1及び第2のレーザ光の間隔が、前記第1及び第2のレーザ光のビーム半径の2.0倍以上である、請求項3に記載の量子もつれ光子対生成装置。
【請求項5】
前記第3の周波数安定化気体セルから出射される前記第1及び第2のレーザ光を通過させる光学フィルタを備え、
前記光学フィルタは、前記第1の波長の光を通過し、前記第2の波長の光を遮断する第1の領域と、前記第2の波長の光を通過し、前記第1の波長の光を遮断する第2の領域と、を有する、請求項3に記載の量子もつれ光子対生成装置。
【請求項6】
前記第1及び第2のレーザ光源からそれぞれ出射される第1及び第2のレーザ光を合波させて合波光を出射する合波素子、を備え、
前記波長変換素子は、前記合波素子から出射される合波光から前記波長変換光を生成する、請求項1に記載の量子もつれ光子対生成装置。
【請求項7】
前記非線形光学素子は、前記共振器内に配置され、
前記量子もつれ光子対生成装置は、前記合波素子から出射される合波光を、前記共振器を介して、前記非線形光学素子に入射させる光入力部、を備え、
前記非線形光学素子は、前記光入力部によって入射された波長変換光から前記量子もつれ光子対を生成する、請求項6に記載の量子もつれ光子対生成装置。
【請求項8】
前記第1及び第2の周波数安定化気体セルに封入される気体はセシウムであり、
前記第1及び第2の波長は、それぞれ894.593[nm](光周波数:335.116テラヘルツ)、852.347[nm](光周波数:351.726テラヘルツ)である、請求項2に記載の量子もつれ光子対生成装置。
【請求項9】
前記第3の周波数安定化気体セルに封入される気体はセシウムであり、
前記第1及び第2の波長は、それぞれ894.593[nm](光周波数:335.116テラヘルツ)、852.347[nm](光周波数:351.726テラヘルツ)である、請求項3に記載の量子もつれ光子対生成装置。
【請求項10】
前記量子もつれ光子対の一方の光子の波長は、605.977[nm](光周波数:494.726テラヘルツ)であり、
前記量子もつれ光子対の他方の光子の波長は、1560.476[nm](光周波数:192.116テラヘルツ)である、請求項1~9のいずれか1項に記載の量子もつれ光子対生成装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、量子もつれ光子対を生成する量子もつれ光子対生成装置に関し、特に量子中継器を用いた長距離量子通信に利用される量子もつれ光子対生成装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
量子通信は、量子もつれ光子対を用いた通信技術である。量子通信は、インターネット通信や独自のネットワークを用いた通信等において、特に高度な情報セキュリティの担保が必要な暗号通信等への適用が期待される。一例として、暗号通信において乱数ビット列である暗号鍵の生成・共有や、クラウド量子計算への応用が可能である。現在の通信において用いられる暗号化技術は、暗号の解読に膨大な計算が必要であるため実質的に解読が不可能という意味において安全性を有している(計算量的安全性と呼ばれる)。一方、量子通信を用いた暗号化技術は、より完全な情報セキュリティを保証することができる。
【0003】
量子通信では、ネットワークを構成するノード間を繋ぐ光ファイバでの伝送損失及びデコヒーレンスによって、光ファイバ中を伝搬する量子もつれ光子が指数関数的に減衰するため、通信距離に制約があった。このため、量子通信においてノード間を中継する量子中継技術の開発が進められている(例えば、非特許文献1)。非特許文献1は、量子メモリーを用いる量子中継の技術を開示する。
【0004】
特許文献1は、光第2高調波発生(SHG:Second Harmonic Generation)を用いて、励起レーザの2倍の光周波数を有するSHG光を発生させ、量子もつれ光子対(シグナル光子、アイドラー光子)を発生する技術を開示する。特許文献1記載の技術を非特許文献1記載の量子通信システムに適用すると、少なくとも光ファイバ中を伝搬させる側の光子(アイドラー光子)の光周波数は、通信波長帯に対応することになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-035892号公報
【非特許文献】
【0006】
L-M.Duan,M.D.Lukin,J.I.Cirac and P.Zoller ,"Long-distance quantum communication with atomic ensembles and linear optics",NATURE,Macmillan Magazines Ltd,2001年11月22日,Vol.414,p.413‐418.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1の技術では、シグナル光子とアイドラー光子の光周波数の和は、励起レーザの光周波数の2倍に制限される。この結果、量子メモリー、通信波長帯、及び、励起レーザの波長が制約を受けることになる。
【0008】
本発明の一態様は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、多様な量子メモリー、励起レーザの利用が容易な量子もつれ光子対生成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る量子もつれ光子対生成装置は、第1の波長の第1のレーザ光を出射する第1のレーザ光源と、前記第1の波長と異なる第2の波長の第2のレーザ光を出射する第2のレーザ光源と、前記第1及び第2のレーザ光源からそれぞれ出射される第1及び第2のレーザ光から、光和周波発生によって、前記第1及び第2の波長の何れとも異なる第3の波長を有する、波長変換光を生成する波長変換素子と、前記波長変換素子によって生成される波長変換光から量子もつれ光子対を生成する非線形光学素子と、前記非線形光学素子によって生成された量子もつれ光子対を周回させ、周回させた前記量子もつれ光子対を出射させる共振器と、を備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一態様によれば、多様な量子メモリー、励起レーザの利用が容易な量子もつれ光子対生成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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