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公開番号2025117736
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-13
出願番号2024012618
出願日2024-01-31
発明の名称振動片及び振動デバイス
出願人セイコーエプソン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H03H 9/19 20060101AFI20250805BHJP(基本電子回路)
要約【課題】G感度特性に優れた振動片及び振動デバイスを提供する。
【解決手段】振動片3は、Y’軸に直交した面31を有するATカット水晶基板からなり、スリット34の第1部分35の励振電極38側の外縁からATカット水晶基板の第1方向における他方の端部までの長さをLx、第2部分36の長さをL1、第3部分37の長さをL2としたとき、L1/Lx及びL2/Lxは、式(1)乃至式(8)の何れかを満たす。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
直交座標系(X,Y,Z)のX軸の回りに所定角度回転し、この回転により得られた新たな直交座標系(X,Y’,Z’)のY’軸に直交した面を有するATカット水晶基板からなり、
前記X軸に沿った第1方向における一方の端部に設けられた支持部と、
前記支持部と前記第1方向に沿って並んでおり、前記面に励振電極が配置された励振部と、
前記面に開口を有するスリットと、を含み、
前記スリットは、
前記支持部と前記励振電極との間に設けられ、前記第1方向に対して交差する第2方向に沿って延びた第1部分と、
前記第1部分の前記第2方向における一方の端に接続し、前記励振電極の前記第2方向における一方の外縁側に配置され、前記第1方向に沿って延びた第2部分と、
前記第1部分の前記第2方向における他方の端に接続し、前記励振電極の前記第2方向における他方の外縁側に配置され、前記第1方向に沿って延びた第3部分と、を含み、
前記スリットの前記第1部分の前記励振電極側の外縁から前記ATカット水晶基板の前記第1方向における他方の端部までの長さをLx、前記第2部分の長さをL1、前記第3部分の長さをL2としたとき、
L1/Lx及びL2/Lxは、以下の式(1)乃至式(8)の何れかを満たす、
振動片。
0.0<L1/Lx<0.34 且つ 0.0<L2/Lx≦1.294×L1/Lx+0.34・・・(1)
0.34≦L1/Lx<0.55 且つ 0.857×L1/Lx-0.29≦L2/Lx≦0.78・・・(2)
0.55≦L1/Lx<0.61 且つ 0.471×L1/Lx-0.08≦L2/Lx≦0.78・・・(3)
0.61≦L1/Lx<0.80 且つ 0.471×L1/Lx-0.08≦L2/Lx≦0.895×L1/Lx+0.23・・・(4)
0.80≦L1/Lx<0.83 且つ 0.471×L1/Lx-0.08≦L2/Lx≦0.95・・・(5)
0.83≦L1/Lx<0.89 且つ 0.471×L1/Lx-0.08≦L2/Lx≦-1.167×L1/Lx+1.51・・・(6)
0.83≦L1/Lx<0.89 且つ 1.167×L1/Lx-0.35≦L2/Lx≦0.95・・・(7)
0.89≦L1/Lx≦0.95 且つ 1.167×L1/Lx-0.35≦L2/Lx≦0.95・・・(8)
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
直交座標系(X,Y,Z)のX軸の回りに所定角度回転し、この回転により得られた新たな直交座標系(X,Y’,Z’)のY’軸に直交した面を有するATカット水晶基板からなり、
前記X軸に沿った第1方向における一方の端部に設けられた支持部と、
前記支持部と前記第1方向に沿って並んでおり、前記面に励振電極が配置された励振部と、
前記面に開口を有するスリットと、を含み、
前記スリットは、
前記支持部と前記励振電極との間に設けられ、前記第1方向に対して交差する第2方向に沿って延びた第1部分と、
前記第1部分の前記第2方向における一方の端に接続し、前記励振電極の前記第2方向における一方の外縁側に配置され、前記第1方向に沿って延びた第2部分と、
前記第1部分の前記第2方向における他方の端に接続し、前記励振電極の前記第2方向における他方の外縁側に配置され、前記第1方向に沿って延びた第3部分と、を含み、
前記スリットの前記第1部分の前記励振電極側の外縁から前記ATカット水晶基板の前記第1方向における他方の端部までの長さをLx、前記第2部分の長さをL1、前記第3部分の長さをL2としたとき、
L1/Lx及びL2/Lxは、以下の式(9)乃至式(16)の何れかを満たす、
振動片。
0.0<L1/Lx<0.12 且つ 0.0<L2/Lx≦1.043×L1/Lx+0.10・・・(9)
0.12≦L1/Lx<0.23 且つ 1.061×L1/Lx-0.13≦L2/Lx≦1.043×L1/Lx+0.10・・・(10)
0.23≦L1/Lx<0.41 且つ 1.061×L1/Lx-0.13≦L2/Lx≦1.556×L1/Lx-0.02・・・(11)
0.41≦L1/Lx<0.45 且つ 1.061×L1/Lx-0.13≦L2/Lx≦0.62・・・(12)
0.45≦L1/Lx<0.54 且つ 0.556×L1/Lx+0.10≦L2/Lx≦0.62・・・(13)
0.54≦L1/Lx<0.61 且つ 0.40≦L2/Lx≦0.62・・・(14)
0.61≦L1/Lx<0.68 且つ 0.40≦L2/Lx≦0.571×L1/Lx+0.27・・・(15)
0.68≦L1/Lx≦0.75 且つ 0.571×L1/Lx+0.01≦L2/Lx≦0.571×L1/Lx+0.27・・・(16)
【請求項3】
前記スリットは、一方の前記面から、一方の前記面の裏側である他方の前記面まで貫通している、
請求項1又は請求項2に記載の振動片。
【請求項4】
前記支持部は、前記振動片の一方の前記面に配置された第1接続電極及び第2接続電極を含み、
前記第1接続電極及び前記第2接続電極は、前記振動片の一辺に沿って並んで配置されている、
請求項1又は請求項2に記載の振動片。
【請求項5】
前記支持部は、
前記振動片の一方の前記面に配置された第1接続電極と、一方の前記面の裏側である他方の前記面に配置された第2接続電極と、を含み、
前記第1接続電極と前記第2接続電極は、平面視で重なる部分を有する、
請求項1又は請求項2に記載の振動片。
【請求項6】
請求項1又は請求項2に記載のATカット水晶基板からなる振動片と、
前記振動片の前記支持部が取り付けられた基板と、
を備えている、
振動デバイス。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、振動片及び振動デバイスに関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、支持部が振動基板を挟んで他方の端部から自由端に沿って延びた二つの梁部と、振動基板の他方の端部と二つの梁部とを連結する第1の連結部と、自由端を越えて延在された二つの梁部の先端部を連結している第2の連結部と、を有し、第2の連結部に固定部が設けられている圧電基板が開示されている。つまり、振動基板の外周部にコの字状のスリットが貫通形成されていることにより、固定部をパッケージ基板に接合部材を介して接合した際の残留応力が振動基板へ伝わるのを低減している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2012-169890号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の圧電基板は、支持部と振動基板との間にコの字状のスリットを設けることにより、支持応力の影響を低減しているが、G感度特性については何ら考慮されていないという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
振動片は、直交座標系(X,Y,Z)のX軸の回りに所定角度回転し、この回転により得られた新たな直交座標系(X,Y’,Z’)のY’軸に直交した面を有するATカット水晶基板からなり、前記X軸に沿った第1方向における一方の端部に設けられた支持部と、前記支持部と前記第1方向に沿って並んでおり、前記面に励振電極が配置された励振部と、前記面に開口を有するスリットと、を含み、前記スリットは、前記支持部と前記励振電極との間に設けられ、前記第1方向に対して交差する第2方向に沿って延びた第1部分と、前記第1部分の前記第2方向における一方の端に接続し、前記励振電極の前記第2方向における一方の外縁側に配置され、前記第1方向に沿って延びた第2部分と、前記第1部分の前記第2方向における他方の端に接続し、前記励振電極の前記第2方向における他方の外縁側に配置され、前記第1方向に沿って延びた第3部分と、を含み、前記スリットの前記第1部分の前記励振電極側の外縁から前記ATカット水晶基板の前記第1方向における他方の端部までの長さをLx、前記第2部分の長さをL1、前記第3部分の長さをL2としたとき、L1/Lx及びL2/Lxは、以下の式(1)乃至式(8)の何れかを満たす。
0.0<L1/Lx<0.34 且つ 0.0<L2/Lx≦1.294×L1/Lx+0.34・・・(1)
0.34≦L1/Lx<0.55 且つ 0.857×L1/Lx-0.29≦L2/Lx≦0.78・・・(2)
0.55≦L1/Lx<0.61 且つ 0.471×L1/Lx-0.08≦L2/Lx≦0.78・・・(3)
0.61≦L1/Lx<0.80 且つ 0.471×L1/Lx-0.08≦L2/Lx≦0.895×L1/Lx+0.23・・・(4)
0.80≦L1/Lx<0.83 且つ 0.471×L1/Lx-0.08≦L2/Lx≦0.95・・・(5)
0.83≦L1/Lx<0.89 且つ 0.471×L1/Lx-0.08≦L2/Lx≦-1.167×L1/Lx+1.51・・・(6)
0.83≦L1/Lx<0.89 且つ 1.167×L1/Lx-0.35≦L2/Lx≦0.95・・・(7)
0.89≦L1/Lx≦0.95 且つ 1.167×L1/Lx-0.35≦L2/Lx≦0.95・・・(8)
【0006】
振動片は、直交座標系(X,Y,Z)のX軸の回りに所定角度回転し、この回転により得られた新たな直交座標系(X,Y’,Z’)のY’軸に直交した面を有するATカット水晶基板からなり、前記X軸に沿った第1方向における一方の端部に設けられた支持部と、前記支持部と前記第1方向に沿って並んでおり、前記面に励振電極が配置された励振部と、前記面に開口を有するスリットと、を含み、前記スリットは、前記支持部と前記励振電極との間に設けられ、前記第1方向に対して交差する第2方向に沿って延びた第1部分と、前記第1部分の前記第2方向における一方の端に接続し、前記励振電極の前記第2方向における一方の外縁側に配置され、前記第1方向に沿って延びた第2部分と、前記第1部分の前記第2方向における他方の端に接続し、前記励振電極の前記第2方向における他方の外縁側に配置され、前記第1方向に沿って延びた第3部分と、を含み、前記スリットの前記第1部分の前記励振電極側の外縁から前記ATカット水晶基板の前記第1方向における他方の端部までの長さをLx、前記第2部分の長さをL1、前記第3部分の長さをL2としたとき、L1/Lx及びL2/Lxは、以下の式(9)乃至式(16)の何れかを満たす。
0.0<L1/Lx<0.12 且つ 0.0<L2/Lx≦1.043×L1/Lx+0.10・・・(9)
0.12≦L1/Lx<0.23 且つ 1.061×L1/Lx-0.13≦L2/Lx≦1.043×L1/Lx+0.10・・・(10)
0.23≦L1/Lx<0.41 且つ 1.061×L1/Lx-0.13≦L2/Lx≦1.556×L1/Lx-0.02・・・(11)
0.41≦L1/Lx<0.45 且つ 1.061×L1/Lx-0.13≦L2/Lx≦0.62・・・(12)
0.45≦L1/Lx<0.54 且つ 0.556×L1/Lx+0.10≦L2/Lx≦0.62・・・(13)
0.54≦L1/Lx<0.61 且つ 0.40≦L2/Lx≦0.62・・・(14)
0.61≦L1/Lx<0.68 且つ 0.40≦L2/Lx≦0.571×L1/Lx+0.27・・・(15)
0.68≦L1/Lx≦0.75 且つ 0.571×L1/Lx+0.01≦L2/Lx≦0.571×L1/Lx+0.27・・・(16)
【0007】
振動デバイスは、上記に記載のATカット水晶基板からなる振動片と、前記振動片の前記支持部が取り付けられた基板と、を備えている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
第1実施形態に係る振動デバイスの概略構造を示す平面図。
図1のA1-A1線での断面図。
第1実施形態に係る振動デバイスが備える振動片の概略構造を示す平面図。
振動片の面内回転角Ψを説明する平面図。
振動片のL1/Lx及びL2/Lxに対するG感度を示す図。
第2実施形態に係る振動デバイスの概略構造を示す平面図。
第3実施形態に係る振動デバイスの概略構造を示す平面図。
図7のA2-A2線での断面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
1.第1実施形態
先ず、第1実施形態に係る振動デバイス1について、振動片3が基板10と蓋体20とに収容された振動子を一例として挙げ、図1~図5を参照して説明する。尚、図1において、振動デバイス1の内部構成を説明する便宜上、蓋体20を取り外した状態を図示している。
【0010】
また、説明の便宜上、以降の振動デバイス1,1a,1cの各図には、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、及びZ軸を図示している。また、X軸に沿った方向を「X方向」、Y軸に沿った方向を「Y方向」、Z軸に沿った方向を「Z方向」と言う。また、各軸方向の矢印先端側を「プラス側」、基端側を「マイナス側」とも言う。
(【0011】以降は省略されています)

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