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公開番号2025126334
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-28
出願番号2025110421,2022011410
出願日2025-06-30,2022-01-28
発明の名称異常予兆検知機能付ケーブル
出願人株式会社オートネットワーク技術研究所,住友電装株式会社,住友電気工業株式会社
代理人弁理士法人上野特許事務所
主分類H01B 7/32 20060101AFI20250821BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】外部のグラウンド電位を使用しなくても、電気信号を入力して、電線に断線が生じる予兆を検知することができる異常予兆検知機能付ケーブルを提供する。
【解決手段】電線導体と、前記電線導体の外周を被覆する電線被覆と、を有する対象電線と、検知線導体31と、前記検知線導体31の外周を被覆する検知線被覆32と、を有する検知線3と、を有し、前記検知線導体31は、全体として、前記電線導体よりも屈曲寿命が短く、かつ、前記検知線導体31は、素線として、内側素線3aと、前記内側素線3aよりも屈曲寿命が短い外側素線3bと、を含み、前記内側素線3aのそれぞれは、導電性材料が露出された裸線として構成され、前記内側素線3aの群の外周に、前記外側素線3bが、前記内側素線3aの群に対して絶縁された状態で配置されている、異常予兆検知機能付ケーブルとする。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
電線導体と、前記電線導体の外周を被覆する電線被覆と、を有する対象電線と、
検知線導体と、前記検知線導体の外周を被覆する検知線被覆と、を有する検知線と、を有し、
前記検知線導体は、全体として、前記電線導体よりも屈曲寿命が短く、かつ、
前記検知線導体は、素線として、内側素線と、前記内側素線よりも屈曲寿命が短い外側素線と、をそれぞれ複数含み、
前記内側素線のそれぞれは、導電性材料が露出された裸線として構成され、複数の前記内側素線の相互間には、導通が形成されており、
前記外側素線のそれぞれは、導電性材料の外周に絶縁層を有し、相互に対して絶縁されており、
前記内側素線の群の外周を1周囲んで、前記外側素線が配置されており、前記絶縁層によって、前記外側素線が、前記内側素線の群に対して絶縁された状態にある、異常予兆検知機能付ケーブル。
続きを表示(約 830 文字)【請求項2】
電線導体と、前記電線導体の外周を被覆する電線被覆と、を有する対象電線と、
検知線導体と、前記検知線導体の外周を被覆する検知線被覆と、を有する検知線と、を有し、
前記検知線導体は、全体として、前記電線導体よりも屈曲寿命が短く、かつ、
前記検知線導体は、素線として、内側素線と、前記内側素線よりも屈曲寿命が短い外側素線と、をそれぞれ複数含み、
前記内側素線のそれぞれは、導電性材料が露出された裸線として構成され、複数の前記内側素線の相互間には、導通が形成されており、
前記外側素線のそれぞれは、導電性材料が露出された裸線として構成され、1本ずつは絶縁されておらず、
前記内側素線の群の外周が、絶縁性材料で包囲され、
前記絶縁性材料の外周に前記外側素線が配置されており、
前記絶縁性材料によって、前記外側素線が、前記内側素線の群に対して絶縁された状態にある、異常予兆検知機能付ケーブル。
【請求項3】
前記外側素線は、相互に異なる屈曲寿命を有する複数種の素線より構成されており、前記複数種の素線は、素線種間で相互に絶縁されている、請求項1または請求項2に記載の異常予兆検知機能付ケーブル。
【請求項4】
前記外側素線を構成する前記複数種の素線の中で、屈曲寿命が短い素線ほど、前記検知線導体の外周側に配置されている、請求項3に記載の異常予兆検知機能付ケーブル。
【請求項5】
前記内側素線と前記外側素線は、構成材料および線径の少なくとも一方が相互に異なることにより、相互に異なる屈曲寿命を有している、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の異常予兆検知機能付ケーブル。
【請求項6】
前記対象電線として、電源線と、通信線とを含んでいる、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の異常予兆検知機能付ケーブル。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、異常予兆検知機能付ケーブルに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
種々の電気・電子機器や輸送用機器、建造物、公共設備等において、電線が搭載、また敷設されるが、電線の長期の使用に伴い、電線に断線等の損傷が発生する場合がある。例えば、電線に屈曲や振動が繰り返し加えられると、金属疲労により、電線を構成する導体に断線が発生する場合がある。断線等の損傷は、実際に発生する前に、金属疲労が進行している段階等、予兆の段階で検知することが好ましい。電線の損傷の発生を、予兆の段階で検知することができれば、その電線を交換する等の対策を実施することで、電線が配置された機器の機能停止等、電線の損傷に起因する不具合を、未然に防止することができる。
【0003】
電線の損傷の予兆を検出することを意図したケーブルとして、例えば、特許文献1に、複数の素線を撚り合わせた導体を有する検知線と、複数の素線を撚り合わせた導体を有する被検知線と、を備え、検知線の導体の撚りピッチが、被検知線の導体の撚りピッチよりも長くなった断線検知機能付ケーブルが開示されている。検知線の導体の撚りピッチを被検知線の導体の撚りピッチよりも長くすることで、検知線の屈曲寿命を被検知線の屈曲寿命よりも短くして、断線の予測を図っている。
【0004】
また、特許文献2に、複数の電線とそれら複数の電線を覆う電気シールド層と電気シールド層を覆うシースからなる電気ケーブルと、電気シールド層に設けられ導体線とその外周の絶縁層からなる断線検知線と、導体線に電気的に接続された電圧源と、導体線に電気的に接続された第1の検出器と、電気シールド層に電気的に接続された第2の検出器とを備えた断線検知装置が開示されている。断線検知線の屈曲寿命は電線の屈曲寿命よりも短く設定される。断線検知線の導体線に電圧源により電圧を印加し、第1の検出器の検出信号と第2の検出器の検出信号から電気シールド層の断線を予測することが記載されている。
【0005】
特許文献3には、導体を絶縁体で被覆した線心と、断線検知線とを有する断線検知機能付きケーブルにおいて、断線検知線が、導体線に絶縁体を被覆した複数本の素線からなり、それら複数本の素線が屈曲寿命の異なる2種類以上の素線からなる形態が開示されている。屈曲寿命の異なる素線を組み合わせて検知線を構成しているので、この検知線を段階的に断線させることが可能であるとされている。また検知線の素線を個々に絶縁することにより、素線断線による抵抗変化が明確に現れ、より正確な断線検知が可能であるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2013-182716号公報
特開2007-305478号公報
特開2007-299608号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1~3に記載されるように、断線の予兆を検知する対象である対象電線とともに、その対象電線よりも屈曲によって破断しやすい検知線を設けておき、検知線の破断を監視することで、対象電線の断線の予兆を検知することが可能である。検知線の破断を監視するための手段としては、検知線を構成する導体線に、交流電流等の電気信号を入力し、反射または透過によって得られる応答信号の変化を監視する方法をとることができる。この際、電気信号に対する基準として用い、また電気信号のリターンパスを確保するために、グラウンド電位を設定する必要がある。
【0008】
この断線予兆検知のためのグラウンド電位としては、自動車等、電線を搭載している機器全体としてのグラウンド電位を利用することができる。しかし、機器全体のグラウンド電位には、その機器に搭載されている種々の装置が接続されていることが通常であり、断線予兆検知のための電気信号に、他の装置に由来するノイズが重畳されやすく、正確な断線予兆の検知が難しくなることが多い。他に、機器全体のグラウンド電位を利用せず、断線予兆検知ための検知線用に、専用のグラウンド線を別途設けておく方法も考えられる。この場合には、ノイズの影響は小さく抑えることができるが、機器の内部に配策される電線の本数が多くなり、機器の内部構造の複雑化や質量の増大につながる。機器全体のグラウンド電位や、専用のグラウンド線のように、検知線の外部のグラウンド電位を使用しなくても、検知線による断線予兆の検知を行うことができれば、ノイズの影響を低く抑えながら、断線予兆の検知に要する設備の簡素化を図ることができる。
【0009】
以上に鑑み、外部のグラウンド電位を使用しなくても、電気信号を入力して、電線に断線が生じる予兆を検知することができる異常予兆検知機能付ケーブルを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示にかかる異常予兆検知機能付ケーブルは、電線導体と、前記電線導体の外周を被覆する電線被覆と、を有する対象電線と、検知線導体と、前記検知線導体の外周を被覆する検知線被覆と、を有する検知線と、を有し、前記検知線導体は、全体として、前記電線導体よりも屈曲寿命が短く、かつ、前記検知線導体は、素線として、内側素線と、前記内側素線よりも屈曲寿命が短い外側素線と、を含み、前記内側素線のそれぞれは、導電性材料が露出された裸線として構成され、前記内側素線の群の外周に、前記外側素線が、前記内側素線の群に対して絶縁された状態で配置されている。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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