TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025126440
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-29
出願番号2024022626
出願日2024-02-19
発明の名称β型サイアロン蛍光体、複合体、波長変換部材、発光装置およびβ型サイアロン蛍光体の製造方法
出願人デンカ株式会社
代理人個人
主分類C09K 11/64 20060101AFI20250822BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】発光特性が良好なβ型サイアロン蛍光体を提供すること。
【解決手段】Euを含有するβ型サイアロン蛍光体。このβ型サイアロン蛍光体において、EuF3を基準試料としたときの、β型サイアロン蛍光体の151Euのメスバウアースペクトルを、(i)ピークが-20~-10mm/sの間にある第1ローレンツ曲線と、(ii)ピークが-1~1mm/sの間にある第2ローレンツ曲線と、(iii)第1ローレンツ曲線のピークと、第2ローレンツ曲線のピークと、の間にピークがある第3ローレンツ曲線と、の3つのローレンツ曲線でフィッティングしたときの、第1ローレンツ曲線とベースラインとで囲まれた面積をA2+とし、第2ローレンツ曲線とベースラインとで囲まれた面積をA3+とし、第3ローレンツ曲線とベースラインとで囲まれた面積をA’、としたとき、A3+/A2+は0.15以下であり、A’/A2+は0.36以下である。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
Euを含有するβ型サイアロン蛍光体であって、
EuF

を基準試料としたときの、当該β型サイアロン蛍光体の
151
Euのメスバウアースペクトルを、
(i)ピークが-20~-10mm/sの間にある第1ローレンツ曲線と、
(ii)ピークが-1~1mm/sの間にある第2ローレンツ曲線と、
(iii)前記第1ローレンツ曲線のピークと、前記第2ローレンツ曲線のピークと、の間にピークがある第3ローレンツ曲線と、
の3つのローレンツ曲線でフィッティングしたときの、
第1ローレンツ曲線とベースラインとで囲まれた面積をA
2+
とし、
第2ローレンツ曲線とベースラインとで囲まれた面積をA
3+
とし、
第3ローレンツ曲線とベースラインとで囲まれた面積をA’、としたとき、

3+
/A
2+
は0.15以下であり、
A’/A
2+
は0.36以下である、β型サイアロン蛍光体。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
請求項1に記載のβ型サイアロン蛍光体であって、

3+
/A
2+
は0.03以上である、β型サイアロン蛍光体。
【請求項3】
請求項1または2に記載のβ型サイアロン蛍光体であって、
A’/A
2+
は0.20以上である、β型サイアロン蛍光体。
【請求項4】
請求項1または2に記載のβ型サイアロン蛍光体であって、
A’/A
3+
は1.90~5.00である、β型サイアロン蛍光体。
【請求項5】
請求項1または2に記載のβ型サイアロン蛍光体であって、

2+
/(A
2+
+A
3+
+A’)の値は0.70以上である、β型サイアロン蛍光体。
【請求項6】
請求項1または2に記載のβ型サイアロン蛍光体であって、
前記メスバウアースペクトルのベースラインを0としたときの、前記第1ローレンツ曲線のピーク強度は0.40以上である、β型サイアロン蛍光体。
【請求項7】
請求項1または2に記載のβ型サイアロン蛍光体であって、
前記第3ローレンツ曲線の半値全幅は7.00mm/s以上である、β型サイアロン蛍光体。
【請求項8】
請求項1または2に記載のβ型サイアロン蛍光体であって、
Euの含有量が0.10~2.00質量%である、β型サイアロン蛍光体。
【請求項9】
請求項1または2に記載のβ型サイアロン蛍光体であって、
レーザ回折散乱法で測定される、体積基準累積50%径D
50
が10.0~40.0μmである、β型サイアロン蛍光体。
【請求項10】
請求項1または2に記載のβ型サイアロン蛍光体と、前記β型サイアロン蛍光体を封止する封止材と、を備える複合体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、β型サイアロン蛍光体、複合体、波長変換部材、発光装置およびβ型サイアロン蛍光体の製造方法に関する。より具体的には、Euを含有するβ型サイアロン蛍光体、その蛍光体を含む複合体、その複合体を備える波長変換部材、その波長変換部材を備える発光装置、および、Euを含有するβ型サイアロン蛍光体の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
β型サイアロン蛍光体については、例えば発光ダイオード等の発光装置における波長変換部材に適用する観点から、これまで様々な検討が進められてきている。
【0003】
特許文献1には、β型サイアロンをホスト結晶とし、発光中心としてEuを含有するβ型サイアロン蛍光体が記載されている。この蛍光体において、Euの化学状態をEu
2+
、Eu
3+
、およびそれらの中間的な状態(Eu

とする)の三種類に分類した時に、これらの存在割合は、0.1<Eu

/(Eu
2+
+Eu
3+
+Eu

)<0.4かつEu
2+
/(Eu
2+
+Eu
3+
)>0.7の関係を満足する。補足すると、特許文献1において、Euの化学状態は、X線吸収微細構造(XAFS)により分析されている。
【0004】
非特許文献1では、N

-H

アニール直接還元法によるβ型サイアロン蛍光体の性能向上について言及されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2018-002870号公報
【非特許文献】
【0006】
Chem. Mater. 2018;30;494-505.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述のとおり、β型サイアロン蛍光体については、これまで様々な検討が進められてきている。しかし、例えば照明装置のさらなる高性能化のニーズなどに伴い、β型サイアロン蛍光体のさらなる特性向上が望まれている。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものである。本発明の目的の1つは、発光特性が良好なβ型サイアロン蛍光体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、以下に提供される発明を完成させ、上記課題を解決した。
【0010】
1.
Euを含有するβ型サイアロン蛍光体であって、
EuF

を基準試料としたときの、当該β型サイアロン蛍光体の
151
Euのメスバウアースペクトルを、
(i)ピークが-20~-10mm/sの間にある第1ローレンツ曲線と、
(ii)ピークが-1~1mm/sの間にある第2ローレンツ曲線と、
(iii)前記第1ローレンツ曲線のピークと、前記第2ローレンツ曲線のピークと、の間にピークがある第3ローレンツ曲線と、
の3つのローレンツ曲線でフィッティングしたときの、
第1ローレンツ曲線とベースラインとで囲まれた面積をA
2+
とし、
第2ローレンツ曲線とベースラインとで囲まれた面積をA
3+
とし、
第3ローレンツ曲線とベースラインとで囲まれた面積をA’、としたとき、

3+
/A
2+
は0.15以下であり、
A’/A
2+
は0.36以下である、β型サイアロン蛍光体。
2.
1.に記載のβ型サイアロン蛍光体であって、

3+
/A
2+
は0.03以上である、β型サイアロン蛍光体。
3.
1.または2.に記載のβ型サイアロン蛍光体であって、
A’/A
2+
は0.20以上である、β型サイアロン蛍光体。
4.
1.~3.のいずれか1つに記載のβ型サイアロン蛍光体であって、
A’/A
3+
は1.90~5.00である、β型サイアロン蛍光体。
5.
1.~4.のいずれか1つに記載のβ型サイアロン蛍光体であって、

2+
/(A
2+
+A
3+
+A’)の値は0.70以上である、β型サイアロン蛍光体。
6.
1.~5.のいずれか1つに記載のβ型サイアロン蛍光体であって、
前記メスバウアースペクトルのベースラインを0としたときの、前記第1ローレンツ曲線のピーク強度は0.40以上である、β型サイアロン蛍光体。
7.
1.~6.のいずれか1つに記載のβ型サイアロン蛍光体であって、
前記第3ローレンツ曲線の半値全幅は7.00mm/s以上である、β型サイアロン蛍光体。
8.
1.~7.のいずれか1つに記載のβ型サイアロン蛍光体であって、
Euの含有量が0.10~2.00質量%である、β型サイアロン蛍光体。
9.
1.~8.のいずれか1つに記載のβ型サイアロン蛍光体であって、
レーザ回折散乱法で測定される、体積基準累積50%径D
50
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

デンカ株式会社
エミッタ
1か月前
デンカ株式会社
模擬臓器
15日前
デンカ株式会社
包装用容器
26日前
デンカ株式会社
包装用容器
26日前
デンカ株式会社
静的破砕方法
8日前
デンカ株式会社
グラウト材料
29日前
デンカ株式会社
熱伝導性シート
8日前
デンカ株式会社
熱伝導性シート
27日前
デンカ株式会社
熱伝導性シート
27日前
デンカ株式会社
熱伝導性シート
8日前
デンカ株式会社
ストレッチフィルム
19日前
デンカ株式会社
多層シート及び容器
14日前
デンカ株式会社
医療用配管の保持器
1か月前
デンカ株式会社
ゴム組成物及び架橋物
4日前
デンカ株式会社
ゴム組成物及び架橋物
4日前
デンカ株式会社
電子部品包装用シート
27日前
デンカ株式会社
蛍光体粉末、及び発光装置
28日前
デンカ株式会社
ゴム組成物、及びバッテリー
11日前
デンカ株式会社
包装用容器及び盛り付け方法
26日前
デンカ株式会社
接合基板、及びその製造方法
4日前
デンカ株式会社
人工毛髪用繊維及び頭髪装飾品
14日前
学校法人金井学園
雨水取水装置
26日前
デンカ株式会社
窒化ケイ素焼結体、及び回路基板
7日前
デンカ株式会社
サイアロン蛍光体粉末の製造方法
4日前
デンカ株式会社
組成物、硬化体、および、表示装置
4日前
デンカ株式会社
ダイシングテープ及びウェハ加工方法
4日前
デンカ株式会社
ダイシングテープ及びウェハ加工方法
4日前
デンカ株式会社
ダイシングテープ及びウェハ加工方法
4日前
デンカ株式会社
蛍光体粉末の製造方法、及び発光装置
28日前
デンカ株式会社
樹脂組成物、成形品、及び積層シート
21日前
デンカ株式会社
ウェハ加工用テープ及びウェハ加工方法
4日前
デンカ株式会社
ウェハ加工用テープ及びウェハ加工方法
4日前
デンカ株式会社
組成物、硬化体、表示装置および太陽電池
6日前
デンカ株式会社
炭酸化生石灰の製造方法及び炭酸化生石灰
21日前
デンカ株式会社
接着性組成物、構造体およびゴルフクラブ
21日前
デンカ株式会社
カバーテープ及びそれを含む電子部品包装体
5日前
続きを見る