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公開番号
2025126508
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-29
出願番号
2024022742
出願日
2024-02-19
発明の名称
土壌伝染性病害原因菌である基腐病菌に抗菌性を有する防除剤及びそれを用いた土壌伝染性病害防除方法
出願人
環境バイオエンジニアリング株式会社
,
国立大学法人 鹿児島大学
代理人
個人
主分類
A01N
63/22 20200101AFI20250822BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約
【課題】植物病原糸状菌を原因とする土壌伝染性病害に対して高い防除効果を有し、環境に対する負荷が少なく、安全で薬害のない微生物防除剤を開発し提供すること、及びその微生物防除剤を用いて土壌伝染性病害を効果的に防除する方法を開発し提供することである。
【解決手段】分離株であるKUFF23N1とKUFF23H1単独及びこれらと光合成細菌の混合を有効成分として含む植物病原糸状菌に対する土壌伝染性病害防除剤を提供する。また、その防除剤を土壌等に施用して土壌伝染性病害防除を行う方法を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
乳酸菌(Lactobacillusラクトバチラス)の一種を有効成分として含んだ基腐病菌(Diaporthe destruens ディアポロス デストルエンス)に対する土壌伝染性病害防除剤。
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【請求項2】
前記乳酸菌(Lactobacillusラクトバチラス)の一種が受託番号P-04060の細菌であり、DDBJのACCESSION番号が MH681471である、請求項1に記載の土壌伝染性病害防除剤。
【請求項3】
ミクロバーグラ アエロディニトリフィカンス(Microvirgula aerodenitrificans)の一種を有効成分として含んだ基腐病菌(Diaporthe destruens ディアポロス デストルエンス)に対する土壌伝染性病害防除剤。
【請求項4】
前記ミクロバーグラ アエロディニトリフィカンス(Microvirgula aerodenitrificans)の一種が受託番号P-04061の細菌であり、DDBJのACCESSION番号がCP028519である、請求項3に記載の土壌伝染性病害防除剤。
【請求項5】
KUFF23N1とKUFF23H1及び光合成細菌Rhodopseudomonas A株(受託番号FERM P-19431)を有効成分として含む植物病原糸状菌に対する土壌伝染性病害防除剤。
【請求項6】
前記光合成細菌が、ロドシュードモナス属細菌である、請求項5に記載の土壌伝染性病害防除剤。
【請求項7】
土壌伝染性病害防除剤におけるKUFF23N1とKUFF23H1と光合成細菌の混合比率が、上記3種の細菌が包含されていれば特に限定はしないが、好ましくは光合成細菌:KUFF23N1:KUFF23H1の比が1:1~1000:1~1000である、請求項6に記載の土壌伝染性病害防除剤。
【請求項8】
基腐病菌(Diaporthe destruens ディアポロス デストルエンス)に対する土壌伝染性病害防除剤の有効成分として使用するための乳酸菌(Lactobacillusラクトバチラス)の一種である、請求項7に記載の土壌伝染性病害防除剤。
【請求項9】
基腐病菌(Diaporthe destruens ディアポロス デストルエンス)に対する土壌伝染性病害防除剤の有効成分として使用するためのミクロバーグラ アエロディニトリフィカンス(Microvirgula aerodenitrificans)の一種の細菌である、請求項7に記載の土壌伝染性病害防除剤。
【請求項10】
植物病原糸状菌が、基腐病菌(Diaporthe destruens ディアポロス デストルエンス)、ヘリコバシディウム属(Helicobasidium)菌、ロゼリニア属(Rosellinia)菌、フザリウム属(Fusarium)菌、ピシウム属(Pythium)菌、ピレノカエタ属(Pyrenochaeta)菌、モノスポラスカス(Monosporascus)菌、バーティシリウム属(Verticillium)菌、リゾクトニア属(Rhizoctonia)菌、プラスモディオフォラ属(Plasmodiophora)菌、フィトソフラ属(Phitophthora)菌、及びスクレロチウム属(Sclerotium)菌からなる群から選択される、請求項1~9のいずれか一項に記載の土壌伝染性病害防除剤。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、土壌伝染性病害の原因となる基腐病原糸状菌に対して抗菌作用を有する微生物を有効成分とする土壌伝染性病害防除剤及びそれを用いて土壌伝染性病害の発病を予防又は防除する方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
土壌伝染性病害は、土壌を介して伝播する農業上重要な伝染性の植物病害である。このうち、基腐病菌(Diaporthe destruens ディアポロス デストルエンス)を原因菌とする基腐病は、2018年に沖縄・鹿児島で初めて感染が確認されて以降、日本全国に感染が拡大し、収量が大きく減少するという甚大な被害をもたらしている。サツマイモ基腐病の主な症状は根腐れ、茎の黒化、しおれ、枯死である。これらの症状により南九州では、さつまいもの極端な品質低下、収量減少等の多大な損害を与えている。
【0003】
土壌伝染性病害の防除対策として、従来法では、簡便で万能的な効果を示す臭化メチルを中心に、クロルピクリンやダゾメット等によって土壌消毒する化学的防除法が行われてきた。しかし、臭化メチルは2005年に原則使用廃止となり、また2013年に全廃となった。そこで、臭化メチルに代わる新たな防除方法が検討されたが、クロルピクリンやダゾメット、バスアミド等を用いた化学防除方法は、臭化メチルと比較すると効果や使用面において問題が多く、臭化メチルの代替剤としては不十分であった。また、近年、化学農薬による防除法は、環境への負荷が大きい上に、作業者や食品への安全性という点で問題視されている。さらに、化学農薬は、土壌への施用により標的とする土壌伝染性病害の原因菌以外の有用な微生物相にも重大な影響を及ぼし得る。それ故、化学的防除法に替わる安全で持続可能な土壌伝染性病害の防除法の開発が求められている。
【0004】
上記のような状況の中で、以前より植物の病原菌に対して抗菌作用を有する微生物(抗菌微生物)を病害の抑制に利用する微生物資材の研究が進められている。抗菌微生物とは、特定の微生物の増殖や活動を抑制する微生物の事である。無農薬農業等の生態系活用型(又は、環境保全型)農業への移行が求められている昨今において、抗菌微生物を微生物農薬として利用して、病原菌の増殖や活動を抑制し、結果的に植物に対する病害を軽減する技術は夢の技術といっても過言ではなく、その開発が切望されている(特許文献1)。
【0005】
例えば、枯草菌バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)は、植物に病害をもたらすある種の病原菌を抗菌することが知られており、ナスやトマトの灰色かび病の防除剤として、日本では既に農薬登録されている。
【0006】
また、特許文献2には、バチルス・サブチリス等のバチルス属に属する細菌の培養物から、胞子を乾燥重量で50重量%以上含むように調製した胞子画分を含有する農園芸植物の病害防除技術が開示されている。
【0007】
さらに、特許文献3には、放線菌アミコラトプシス属(Amycolatopsis) A1菌株からなり、植物に対して病原性が無く、農業分野への適応が容易で、植物体に高い定着性を示し、糸状菌病害防除に優れた防除効果を発揮する糸状菌病害防除剤が開示されている。
【0008】
また、特許文献4の「土壌伝染性病害防除剤及びそれを用いた土壌伝染性病害防除方法」に示す通り、鹿児島大学において、光合成細菌であるロドシュードモナス属(Rhodopseudomonas)細菌と土壌細菌であるバチルス属(Bacillus)細菌を組み合わせて施用した時に、その複合効果により土壌伝染性病害(さつまいもの紫紋羽病)の原因菌である植物病原糸状菌(紫紋羽病原菌)に対して極めて高い抗菌性と肥料効果を示すことを見出し、すでに特許を受けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2011-241178
特開平8-175919
特開2006-290816
特許第6232602号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
さつまいもの基腐病(Diaporthe destruens)を原因とする土壌伝染性病害に対して高い防除効果を有し、環境に対する負荷が少なく、安全で薬害のない微生物防除剤を開発し提供すること、及びその微生物防除剤を用いて土壌伝染性病害を効果的に防除する方法を開発することによって、労力やコストを低減し、安全な農産物を安定的に提供することである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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