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公開番号2025126915
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-29
出願番号2025024671
出願日2025-02-19
発明の名称水性インクジェットブラックインキ及び印刷物
出願人artience株式会社
代理人
主分類C09D 11/324 20140101AFI20250822BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】印刷基材の浸透性によらず印刷濃度及び印刷画質に優れた印刷物が得られ、更には、インクジェットヘッドからの吐出安定性及び保存安定性にも優れる水性インクジェットブラックインキを提供する。また好ましくは、上述した効果に加えて乾燥性にも優れる、水性インクジェットブラックインキを提供する。
【解決手段】カーボンブラックを含有する架橋ポリマー粒子(A)と、有機溶剤(B)とを含む、水性インクジェットブラックインキであって、前記カーボンブラックが、pHが6.0~10.0であり、かつ、DBP吸油量及び比表面積に関する要件を満たし、前記架橋ポリマー粒子(A)が、カルボキシ基及び/またはカルボキシレート基を有し、酸価が50~180mgKOH/gである未架橋ポリマー(A-1)を架橋してなる架橋ポリマー(A-2)を含み、更に高沸点有機溶剤量を規定した、水性インクジェットブラックインキ。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
カーボンブラックと架橋ポリマー(A-2)とを含む架橋ポリマー粒子(A)、及び有機溶剤(B)を含有する水性インクジェットブラックインキであって、
前記カーボンブラックのpHが6.0~10.0であり、
前記カーボンブラックのDBP吸油量をAC(mL/100g)、前記カーボンブラックの比表面積をSC(m
2
/g)としたとき、前記ACが60~130であり、かつ、AC×SCで表される値が20,000~35,000であり、
前記架橋ポリマー(A-2)が、カルボキシ基及び/またはカルボキシレート基を有し、酸価が50~180mgKOH/gである未架橋ポリマー(A-1)を、架橋剤で架橋した架橋ポリマーであり、
前記架橋剤が、カルボキシ基及び/またはカルボキシレート基と反応する官能基を、1分子中に複数有する化合物を含み、
1気圧下における沸点が230℃以上である有機溶剤の含有量が、水性インクジェットブラックインキ全量中10質量%以下である、水性インクジェットブラックインキ。
続きを表示(約 430 文字)【請求項2】
前記有機溶剤(B)が、下記一般式1で表される化合物を含む、請求項1に記載の水性インクジェットブラックインキ。

1
-(O-CH(CH
3
)-CH
2

n
-OH 一般式1
(一般式1中、R
1
は炭素数1~4のアルキル基であり、nは1または2である)
【請求項3】
さらに、HLB値が12以下である界面活性剤を含有する、請求項1または2に記載の水性インクジェットブラックインキ。
【請求項4】
さらに、酸価が1~50mgKOH/gであるバインダー樹脂を含有する、請求項1または2に記載の水性インクジェットブラックインキ。
【請求項5】
印刷基材と、前記印刷基材上に請求項1または2に記載の水性インクジェットブラックインキを用いて形成したインキ膜とを有する印刷物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、水性インクジェットブラックインキ、及び、当該水性インクジェットブラックインキを印刷基材に印刷して形成された印刷物に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
インクジェット印刷方法は、微細なノズルから液滴を直接吐出し、印刷基材に付着させて、文字及び/または画像を得る記録方法である。ここで上記「画像」には、ベタ画像(印刷基材表面を覆い尽くすように印字率100%で印刷された画像)及び市松模様画像等のシームレス画像も含まれる。インクジェット印刷方法は、数多くの利点があるため、普及が著しい。インクジェット印刷方法の利点として、装置の騒音が小さく、操作性がよいという点、容易かつ安価でフルカラー化できる点、及び様々な印刷基材に対して非接触で印刷可能である点、等が挙げられる。
【0003】
近年では、オフィス及び家庭での使用(民生用印刷用途)に留まらず、商業印刷市場及び産業用印刷市場でのインクジェット印刷方法の利用も進んでいる。また、印刷速度の高速化及び高印刷画質化、更に環境負荷低減を目的として、水性インクジェットインキの需要がますます高まっている。
【0004】
特に、商業印刷市場では、消費者ニーズの多様化が進み、上質紙、普通紙といった高浸透性基材に加えて、コート紙のような低浸透性基材に対する印刷の要求もある。このように、液体の浸透性が異なる、様々な印刷基材に対して印刷できる、水性インクジェットインキが求められている。
【0005】
しかしながら、水性インクジェットインキは一般に低粘度である。そのため、高浸透性基材においては、上記水性インクジェットインキは浸透し、印刷濃度が低下する。さらに、印刷基材として紙基材を使用した場合、紙の繊維に沿って水性インクジェットインキが浸透し、滲み(フェザリング)が発生する。フェザリングは、文字の視認性等の、印刷画質の悪化につながる。
【0006】
一方、コート紙をはじめとした低浸透性基材においては、水性インクジェットインキは浸透し難く顔料が印刷基材表面に留まりやすいため、高い印刷濃度が得やすい。しかしながら、実際のところは、印刷基材上の水性インクジェットインキを乾燥させた後に、水性インクジェットインキの膜(インキ膜)の表面が平滑でないと、高い印刷濃度を得ることが難しい。例えば、水性インクジェットインキの乾燥後に、水性インクジェットインキ中に含まれていた顔料がインキ膜表面に露出し、凹凸が生じることで、上記インキ膜に入射した光が当該インキ膜表面で乱反射し、印刷濃度の低下を招いてしまう。
【0007】
さらに、コート紙等の低浸透性基材の中には、表面自由エネルギーが低いものもある。そのような印刷基材に水性インクジェットインキを印刷すると、上記印刷基材の表面で当該水性インクジェットインキが濡れ広がり難く、白抜けの発生につながりやすい。ここで、白抜けとは、印刷基材上に、水性インクジェットインキが乗らない箇所が(斑点状及び/またはスジ状に)生じる現象を意味する。
【0008】
特に、水性インクジェットインキの主溶媒である水は表面張力が高い。そのため、水は表面自由エネルギーが低い印刷基材に対しては濡れ広がりにくい特性を有しており、水性インクジェットインキでは白抜け等の印刷画質の悪化が生じやすい。印刷画質を向上させるためには、水性インクジェットインキの表面張力を低下させることが有効であり、一般に、界面活性剤や有機溶剤が使用されている。
【0009】
例えば、特許文献1には、特定の難水溶性溶剤及び界面活性剤を含む水性インクジェット用顔料インクが開示されている。また、このインクによって、コート紙のような低浸透性基材に対して、白スジ、色ムラ、及び色間滲みのない、優れた印刷画質を有する印刷物が製造可能であることが記載されている。しかしながら、普通紙、上質紙のような高浸透性基材に対して印刷した場合には、紙の繊維に沿ってインキが浸透して滲みが発生し、文字の視認性等の印刷画質が悪化するという課題があった。また、上記顔料インクが高浸透性基材に浸透してしまい、優れた印刷濃度を発現させることができなかった。
【0010】
一方で、高浸透性基材に印刷した際の印刷濃度を向上させる方法についても、様々な検討がなされている。例えば、特許文献2には、普通紙に対して高い印刷濃度を与えることができるインクジェット記録用水性顔料インクを調製するためのインクジェット用ブラック顔料分散体であり、構成材料として、特定の一次粒径、比表面積、及びDBP吸油量を有するカーボンブラックと、特定の組成及び酸価を有する樹脂と、を使用することが開示されている。しかしながら、上述した顔料及び分散樹脂を用いるだけでは、普通紙や上質紙等の高浸透性基材に対する顔料の浸透まで防止することができず、十分な印刷濃度が得られない場合があった。
(【0011】以降は省略されています)

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