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公開番号
2025127572
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-02
出願番号
2024024341
出願日
2024-02-21
発明の名称
硬化性樹脂組成物、接着シート、プリプレグ、硬化物、硬化物付基板、及び電子機器
出願人
artience株式会社
代理人
主分類
C08G
73/10 20060101AFI20250826BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】
LCP基材へのラミネート性やめっき液耐性(耐アルカリ性および酸耐性)に優れ、且つヒートサイクル試験後の絶縁信頼性に優れる硬化物が得られる熱硬化性樹脂組成物、接着シート、プリプレグ、硬化物、硬化物付基板、硬化物付基板を有する電子機器の提供。
【解決手段】
末端変性ポリイミド樹脂(A)と硬化性化合物(B)を含有する硬化性樹脂組成物であって、末端変性ポリイミド樹脂(A)が、テトラカルボン酸二無水物とアルコール化合物の反応生成物であるテトラカルボン酸ハーフエステル(a1)及びジアミン(a2)に由来する構造を有し、かつ分子鎖末端にモノアミン変性構造を有し、ジアミン(a2)のうち、40mol%以上がダイマージアミンであることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
末端変性ポリイミド樹脂(A)と硬化性化合物(B)を含有する硬化性樹脂組成物であって、
末端変性ポリイミド樹脂(A)が、テトラカルボン酸二無水物とアルコール化合物の反応生成物であるテトラカルボン酸ハーフエステル(a1)及びジアミン(a2)に由来する構造を有し、かつ分子鎖末端にモノアミン変性構造を有し、
ジアミン(a2)のうち、40mol%以上がダイマージアミンであることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
続きを表示(約 650 文字)
【請求項2】
硬化性化合物(B)は、エポキシ化合物、シアネートエステル化合物、マレイミド化合物、ビニル基含有化合物(但し、アリル基含有化合物及び(メタ)アクリロイル基含有化合物を除く)、アリル基含有化合物、及び(メタ)アクリロイル基含有化合物から選択される少なくとも一種を含むことを特徴とする請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項3】
末端変性ポリイミド樹脂(A)と硬化性化合物(B)との合計100質量%中、末端変性ポリイミド樹脂(A)を5~99質量%含有することを特徴とする請求項1記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項4】
さらに、フィラーを含有することを特徴とする請求項1記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項5】
末端変性ポリイミド樹脂(A)の重量平均分子量が10,000~100,000であることを特徴とする請求項1記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項6】
基材上に請求項1~5いずれか1項記載の硬化性樹脂組成物で形成された樹脂組成物層を具備する、接着シート。
【請求項7】
基材に請求項1~5いずれか1項記載の硬化性樹脂組成物を含浸させたプリプレグ。
【請求項8】
請求項1~5いずれか1項記載の硬化性樹脂組成物から得られる硬化物。
【請求項9】
請求項8記載の硬化物を備える、硬化物付基板。
【請求項10】
請求項9記載の硬化物付基板を備える電子機器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリイミド樹脂を含む硬化性樹脂組成物に関する。また、硬化性樹脂組成物からなる接着シート、プリプレグ、硬化物、硬化物付基板、硬化物付基板を有する電子機器に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリイミド樹脂は耐熱性および耐薬品性に優れるので、電気絶縁分野、電子分野をはじめとする幅広い分野で多用されている。
例えば、特許文献1には、特定の構造を有するアミド酸を含有する熱硬化性インク組成物をインクジェット塗布により塗膜とし、これを硬化処理してポリイミド膜を得る方法が開示されている。また、特許文献2には、末端変性ポリイミドと、架橋剤と、有機溶剤とを含むポリイミド系接着剤が開示されている。この末端変性ポリイミドには、芳香族テトラカルボン酸無水物およびダイマージアミンを含むモノマー群の反応物である酸無水物基末端ポリイミドと、一級モノアミンとの反応物が用いられている。
【0003】
特許文献3には、芳香族テトラカルボン酸類およびダイマージアミンを特定量含むジアミン類を反応させてなるポリイミド樹脂、熱硬化性樹脂、難燃剤、並びに有機溶剤を含むポリイミド系接着剤組成物が開示されている。また、このポリイミド樹脂に更にダイマージアミンを特定量含むジアミン類で鎖伸長してなるポリイミド樹脂を用いたポリイミド系接着剤組成物が開示されている。特許文献4には、テトラカルボン酸無水物成分と、ダイマー構造を有するジアミン成分とを反応させて得られたポリイミドを含有する、特定の誘電特性を示す樹脂フィルムが開示されている。特許文献5には、脂肪族、脂環族および/又は芳香族テトラカルボン酸残基と、ダイマージアミンを含むジアミン残基とを含むポリイミド樹脂、エポキシ樹脂およびエポキシ基を硬化することのできる硬化剤を含む樹脂組成物が開示されている。特許文献6には、アミノフェノール化合物、脂肪族ジアミノ化合物、四塩基酸二無水物および芳香族ジアミノ化合物の反応物であるポリアミック酸樹脂であって、両末端にアミノ基を有するポリアミック酸樹脂のイミド化物であるポリイミド樹脂が開示されている。また、このポリイミド樹脂を用いて得られる末端変性ポリイミド樹脂を含有する樹脂組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2013-032501号公報
特開2016-191049号公報
特開2013-199645号公報
特開2020-056011号公報
特開2015-117278号公報
国際公開第2020/189354号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電子分野においては、スマートフォンやタブレット端末などの電子機器の普及に伴い、幅広い温度範囲での信頼性が求められる。特に極端な温度変化に対して高い絶縁信頼性を発現することが求められている(以下、ヒートサイクル試験後の絶縁信頼性)。
【0006】
また、電子部品の製造時のめっきプロセスなどでアルカリ水溶液や酸溶液に曝された場合に、部材間に浮きや剥離が起こりやすいという問題がある。
これらの課題を解決するためには、使用する材料の長時間に渡る高温時の分子量安定性が重要になる。特許文献1に開示されているアミド酸含有熱硬化性インク組成物では、ポリイミド前駆体であるポリアミド酸を用いているため経時での分子量安定性が低いという課題がある。また、当該インク組成物はで高酸価のポリアミド酸を用いていることから、高温時の熱分解が発生しやすいといった課題がある。また、特許文献2~5に開示されている、ダイマー骨格を有し、且つ末端変性により熱安定性を高めたポリイミド系接着剤は、原料として使用されるダイマージアミンの一部にオリゴマーが含まれており、オリゴマー由来のアミド結合やウレタン結合は高温時やアルカリ水溶石、酸溶液に晒された場合に切断されてしまう傾向にあるため、ポリマーの安定性が充分ではなく、ヒートサイクル試験後の絶縁信頼性の低下や、メッキ液耐性が低下するという問題がある。
【0007】
更に、近年の無線通信の高速・大容量化の進展に伴い、低誘電特性を有する液晶ポリマー(LCP)基材が注目されており、LCP基材との相性のよい材料が市場で求められている。しかし、LCP基材は熱硬化性シートと仮貼するラミネート工程において、仮貼不良が生じやすいという問題がある。例えば、特許文献6に開示されているポリイミド樹脂組成物においては、LCP基材に対するラミネート性が不足する課題がある。
【0008】
本発明は上記背景に鑑みてなされたものであり、高温時の分子量安定性に優れ、湿熱試験後のLCP基材へのラミネート性や、めっき液耐性(耐アルカリ性および酸耐性)に優れ、且つヒートサイクル試験後の絶縁信頼性に優れる硬化物が得られる硬化性樹脂組成物、接着シート、プリプレグ、硬化物、硬化物付基板、硬化物付基板を有する電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らが鋭意検討を重ねたところ、以下の態様において、本発明の課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
[1]:末端変性ポリイミド樹脂(A)と硬化性化合物(B)を含有する硬化性樹脂組成物であって、末端変性ポリイミド樹脂(A)が、テトラカルボン酸二無水物とアルコール化合物の反応生成物であるテトラカルボン酸ハーフエステル(a1)及びジアミン(a2)に由来する構造を有し、かつ分子鎖末端にモノアミン変性構造を有し、ジアミン(a2)のうち、40mol%以上がダイマージアミンであることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
[2]:硬化性化合物(B)は、エポキシ化合物、シアネートエステル化合物、マレイミド化合物、ビニル基含有化合物(但し、アリル基含有化合物及び(メタ)アクリロイル基含有化合物を除く)、アリル基含有化合物、及び(メタ)アクリロイル基含有化合物から選択される少なくとも一種を含むことを特徴とする[1]に記載の硬化性樹脂組成物。
[3]:末端変性ポリイミド樹脂(A)と硬化性化合物(B)との合計100質量%中、末端変性ポリイミド樹脂(A)を5~99質量%含有することを特徴とする[1]または[2]に記載の硬化性樹脂組成物。
[4]:さらに、フィラーを含有することを特徴とする[1]~[3]いずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
[5]:末端変性ポリイミド樹脂(A)の重量平均分子量が10,000~100,000であることを特徴とする[1]~[4]いずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
[6]:基材と、基材上に設けられた、[1]~[5]いずれかに記載の硬化性樹脂組成物で形成された樹脂組成物層とを含む、積層シート。
[7]:基材に[1]~[5]いずれかに記載の硬化性樹脂組成物を含浸させたプリプレグ。
[8]:[1]~[5]いずれかに記載の硬化性樹脂組成物から得られる硬化物。
[9]:[8]記載の硬化物を備える、硬化物付基板。
[10]: [9]に記載の硬化物付基板を備える電子機器。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、高温時の分子量安定性に優れ、LCP基材へのラミネート性やめっき液耐性(耐アルカリ性および酸耐性)に優れ、且つヒートサイクル試験後の絶縁信頼性に優れる硬化物が得られる熱硬化性樹脂組成物、接着シート、プリプレグ、硬化物、硬化物付基板、硬化物付基板を有する電子機器を提供できるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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