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公開番号2025127797
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-02
出願番号2024024706
出願日2024-02-21
発明の名称ベーンポンプ
出願人株式会社ジェイテクトフルードパワーシステム
代理人
主分類F04C 2/344 20060101AFI20250826BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】ベーンおよびベーンが摺接するベーン収納用スリット溝の摩耗を抑制し、簡単に製作し得るベーンポンプを提供する。
【解決手段】ポンプ本体内へ回転自在に設けたロータ4と、ロータ4に形成して一端をロータ外周面に開口する複数のベーン収納用スリット溝5と、ベーン収納用スリット溝5に径方向へ摺動自在に挿入するベーン7を備える。ベーン7はロータ4の回転方向C前方側の側面7Aと先端と対向する径方向中心側の底面7Bとが交差する角部Kに切欠き7Cを形成し、切欠き7Cは表面を中高の凸状の曲面に形成する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
ポンプ本体内へ回転自在に設けたロータと、ロータに形成して一端をロータ外周面に開口する複数のベーン収納用スリット溝と、ベーン収納用スリット溝に径方向へ摺動自在に挿入するベーンと、ロータの外周を囲みベーンの先端が摺接するカム面と、ロータとベーンとカム面とにより区画形成して、ロータの回転により容積変化して流体を吸入吐出するポンプ室と、ロータの回転に応じてポンプ室の容積が拡大する吸入領域に開口する吸入ポートと、ロータの回転に応じてポンプ室の容積が縮小する吐出領域に開口する吐出ポートとを備え、ベーンはロータの回転方向前方側の側面と先端と対向する径方向中心側の底面とが交差する角部に切欠きを形成し、切欠きは表面を中高の凸状の曲面に形成することを特徴とするベーンポンプ。
続きを表示(約 350 文字)【請求項2】
前記切欠きは第1位置と第2位置とを結ぶ線に沿って前記表面を有し、第1位置は前記回転方向における前記ベーンと前記ベーン収納用スリット溝との間の隙間寸法と略同等の寸法を前記角部から前記回転方向と反対の反回転方向へ前記底面に沿って離間する位置とし、第2位置は前記ベーンが前記ベーン収納用スリット溝から最大に飛び出した状態において、前記ベーン収納用スリット溝に残存する前記ベーンの径方向残存寸法の30~40%の寸法を前記角部から前記径方向の外方へ前記側面に沿って離間する位置とすることを特徴とする請求項1に記載のベーンポンプ。
【請求項3】
前記切欠きの表面はクラウニング加工により前記曲面を形成することを特徴とする請求項1または2のいずれか一つに記載のベーンポンプ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ロータの回転駆動により、ロータの半径方向へ摺動自在に設ける複数のベーンをカム面に摺接し、流体を吸入ポートから吸入して吐出ポートから吐出するベーンポンプに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
この種のベーンポンプは、ロータに形成する複数のベーン収納用スリット溝にベーンを径方向へ摺動自在に挿入し、ロータの回転により、ベーンの先端をカム面に摺接し、ロータとベーンとカム面により区画形成するポンプ室に、吸入領域に開口する吸入ポートより流体を吸入し、ポンプ室に吸入した流体を吐出領域に開口する吐出ポートより吐出している。そして、ベーンには、ロータの回転方向前方であって基端側の角部に補強部材を設け、ロータの回転駆動によりベーン収納用スリット溝に摺接するベーンの角部を摩耗し難くしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2010-48182号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、かかる従来のベーンポンプでは、ベーンの角部に補強部材を設けているため、補強部材を別途用意しなければならないと共に、この補強部材をベーンに取付けなければならず、ベーンの製作が煩雑で手間を要する問題点があった。
【0005】
本発明の課題は、ベーンおよびベーンが摺接するベーン収納用スリット溝の摩耗を抑制し、簡単に製作し得るベーンポンプを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる課題を達成すべく、本発明は次の手段をとった。即ち、
ポンプ本体内へ回転自在に設けたロータと、ロータに形成して一端をロータ外周面に開口する複数のベーン収納用スリット溝と、ベーン収納用スリット溝に径方向へ摺動自在に挿入するベーンと、ロータの外周を囲みベーンの先端が摺接するカム面と、ロータとベーンとカム面とにより区画形成して、ロータの回転により容積変化して流体を吸入吐出するポンプ室と、ロータの回転に応じてポンプ室の容積が拡大する吸入領域に開口する吸入ポートと、ロータの回転に応じてポンプ室の容積が縮小する吐出領域に開口する吐出ポートとを備え、ベーンはロータの回転方向前方側の側面と先端と対向する径方向中心側の底面とが交差する角部に切欠きを形成し、切欠きは表面を中高の凸状の曲面に形成することを特徴とするベーンポンプがそれである。
【0007】
この場合、前記切欠きは第1位置と第2位置とを結ぶ線に沿って前記表面を有し、第1位置は前記回転方向における前記ベーンと前記ベーン収納用スリット溝との間の隙間寸法と略同等の寸法を前記角部から前記回転方向と反対の反回転方向へ前記底面に沿って離間する位置とし、第2位置は前記ベーンが前記ベーン収納用スリット溝から最大に飛び出した状態において、前記ベーン収納用スリット溝に残存する前記ベーンの径方向残存寸法の30~40%の寸法を前記角部から前記径方向の外方へ前記側面に沿って離間する位置としてもよい。また、前記切欠きの表面はクラウニング加工により前記曲面を形成してもよい。
【発明の効果】
【0008】
以上詳述したように、請求項1に記載の発明は、ベーンはロータの回転方向前方側の側面と先端と対向する径方向中心側の底面とが交差する角部に切欠きを形成し、切欠きは表面を中高の凸状の曲面に形成する。このため、ロータの回転によりベーン収納用スリット溝と摺接するのは、ベーンにおける中高の凸状の曲面とした切欠きの表面であるから、ベーン収納用スリット溝に摺接するベーンの面圧を低減でき、ベーンおよびベーン収納用スリット溝の摩耗を抑制できる。そして、ベーン収納用スリット溝に摺接するベーンの角部は切欠きの表面を中高の凸状の曲面に形成するもので、別途部材を用意しなくてよく、ベーンの角部に別途用意した補強部材を取付ける従来ポンプに比し、簡単に製作できる。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、切欠きは第1位置と第2位置とを結ぶ線に沿って表面を有し、第1位置は回転方向におけるベーンとベーン収納用スリット溝との間の隙間寸法と略同等の寸法を角部から回転方向と反対の反回転方向へ底面に沿って離間する位置とし、第2位置はベーンがベーン収納用スリット溝から最大に飛び出した状態において、ベーン収納用スリット溝に残存するベーンの径方向残存寸法の30~40%の寸法を角部から径方向の外方へ側面に沿って離間する位置とする。このため、ベーンは第1位置と第2位置との間に有する切欠きの表面が確実にベーン収納用スリット溝と摺接するから、ベーン収納用スリット溝に摺接するベーンの面圧をより確実に低減でき、ベーンおよびベーン収納用スリット溝の摩耗をより確実に抑制できる。
【0010】
また、請求項3に記載の発明は、切欠きの表面はクラウニング加工により曲面を形成する。このため、切欠きの表面を中高の凸状の曲面に精度よく形成することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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