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公開番号2025134050
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-11
出願番号2025120342,2023574083
出願日2025-07-17,2023-01-12
発明の名称ガラス合紙用パルプおよびガラス合紙
出願人王子ホールディングス株式会社
代理人弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類D21H 27/00 20060101AFI20250904BHJP(製紙;セルロースの製造)
要約【課題】パルプ製造工程において発泡を抑制して製造することが可能であって、シリコーンオイルを主体とする凝集物の発生を低減させたガラス合紙用パルプおよびシリコーンオイルを主体とする凝集物によるガラス基板表面の汚染を低減させたガラス合紙を提供する。
【解決手段】親水性変性シリコーンオイルを含有するシリコーン系消泡剤を含有することを特徴とするガラス合紙用パルプである。また、前記記載のガラス合紙用パルプを主成分とする、坪量が10~100g/m2であることを特徴とするガラス合紙である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
親水性変性シリコーンオイルを含有するシリコーン系消泡剤を含有することを特徴とするガラス合紙用パルプ。
続きを表示(約 240 文字)【請求項2】
ピッチコントロール剤として添加されたタルクの含有率が0.1質量%未満であることを特徴とする請求項1に記載のガラス合紙用パルプ。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のガラス合紙用パルプを主成分とする、坪量が10~100g/m

であることを特徴とするガラス合紙。
【請求項4】
ピッチコントロール剤として添加されたタルクの含有率が0.1質量%未満であることを特徴とする請求項3に記載のガラス合紙。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス合紙用パルプおよびガラス合紙に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
ガラス基板の多用途化に伴い、ガラス合紙に対する品質要求が厳しくなっている。例えば、液晶ディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ、タッチパネル、プラズマディスプレイ等のフラットパネルディスプレイに用いられるガラス基板では、ガラス基板の表面に微細な電子部品等が形成されるため、表面の傷や汚染が僅かであっても、断線等の不良の原因となり、製品欠陥となる。そのため、ガラス基板表面には高度の清澄性が求められる。特に、TFTやカラーフィルター用の液晶ディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイに用いるガラス基板表面には、極めて高い清澄性が求められる。
【0003】
ガラス基板の搬送効率を高める目的で、ガラス合紙を使用してガラス基板を重ねて搬送する場合が多い。ガラス基板を重ねると、その重量でガラス合紙とガラス基板との接触圧力が高まるので、ガラス合紙中の微量成分や異物等がガラス基板に不具合を与える確率が高まる。その一方で、ガラス基板への高精細な加工に伴い、ガラス基板表面にはより高度な清澄性が要求されている。このような事情により、ガラス合紙に対する品質要求水準は益々高度化しつつある。
【0004】
原料パルプの製造工程で発生した異物や汚染物質、原料パルプからガラス合紙を抄造する工程で発生した異物や汚染物質はしばしばガラス合紙に混入する。ガラス合紙に混入した異物や汚染物質は保管中または搬送の過程において、ガラス合紙からガラス基板表面に転写(汚染)して、ガラス基板に不具合を生じさせる。
【0005】
ガラス基板、特にフラットパネルディスプレイ用として用いられるガラス基板については、出荷前や電子部品等の実装工程前に、水を主体とする媒体を用いてガラス基板表面を洗浄する工程を経る。この工程により、ガラス基板表面に付着した紙粉等の異物はほとんど洗い流されるが、異物や汚染物質の一部は洗浄後もガラス基板表面に付着している可能性がある。
【0006】
こうした異物や汚染物質には、木材、パルプおよび紙から遊離した天然樹脂、ガム物質および添加剤などに由来する有機系の非水溶性の物質などが含まれる。中でも、パルプの製造時に使用される消泡剤に含まれるシリコーンオイルは、ガラスとの親和性が強く、ガラス基板を洗浄液や水を用いてブラシ等で洗浄しても取り除くことが困難であり、ガラス基板表面に疎水性の凝集物を発生させる。その結果、電子部品等の実装工程において断線などの不具合が生じることとなる。
【0007】
そこで、例えば、特許文献1では、木材パルプ中のシリコーン含量がパルプの絶乾質量に対して0.5ppm以下であるガラス板合紙用木材パルプを使用することが開示されている。また、特許文献2では、ガラス板合紙用木材パルプであって、前記木材パルプを用いてJIS P 8222に準拠した方法で調製された手すき紙の蛍光X線分析による該手すき紙の表面のケイ素の蛍光X線強度が1cps以上の不連続領域が50個/1000m

以下であるガラス板合紙用木材パルプが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
国際公開第2014/104187号
特開2016-98468号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1では、パルプ中のシリコーン含量を0.5ppm以下とする場合は消泡剤の添加率を低くする必要があるため、パルプ製造工程における発泡対策が不十分となる場合があった。特許文献2に記載のパルプを得るには、洗浄工程においてトルエンとメタノールを混合した溶剤で洗浄し、ろ過する溶剤洗浄を繰り返す必要があるため、通常のパルプ製造ラインに溶剤対応設備を設ける必要があり、コストがかかり、かつ手間を要するという難点があった。
【0010】
本発明は、上記のような状況に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の課題は、パルプ製造工程において発泡を抑制して製造することが可能であって、シリコーンオイルを主体とする凝集物の発生を低減させたガラス合紙用パルプを提供することである。また、シリコーンオイルを主体とする凝集物によるガラス基板表面の汚染を低減させたガラス合紙を提供することである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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