TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025135201
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-18
出願番号2024032890
出願日2024-03-05
発明の名称内燃機関の制御装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類F01M 1/20 20060101AFI20250910BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】油圧の低下に基づいてオイルの吐出量不足と判断されることを抑制できる内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】ドライサンプ方式の潤滑システムを備え、オイルタンクからオイル供給部を収容する空間に向けてオイルが流動するオイル供給路にオイルポンプが設けられ、そのオイル供給路におけるオイルポンプよりも下流側の油圧に基づいて、オイルポンプからのオイルの吐出量の適否を判定するように構成されたエンジンの制御装置であって、空間の内圧が、予め定められた判定閾値以上であることを判定し(ステップS2)、空間の内圧が判定閾値以上であることが判定された場合に、オイルポンプの運転状態に基づく推定油圧よりも、実際の油圧が低下していることを判定する(ステップS3ないしステップS5)。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
摺動部と発熱部との少なくともいずれか一方を収容する空間から汲み上げられたオイルを貯留するオイルタンクと、前記オイルタンクに貯留したオイルを前記空間に流動させるオイル供給路と、前記オイル供給路に設けられかつ前記オイルタンクに貯留したオイルを汲み上げて前記空間に向けて圧送するオイルポンプとを備え、前記オイル供給路における前記オイルポンプよりも下流側の油圧に基づいて、前記オイルポンプからの前記オイルの吐出量の適否を判定するように構成されたエンジンの制御装置であって、
前記油圧の低下の有無を判定するコントローラを備え、
前記コントローラは、
前記空間の内圧が、予め定められた判定閾値以上であることを判定する内圧判定部と、
前記内圧判定部によって前記空間の内圧が前記判定閾値以上であることが判定された場合に、前記オイルポンプの運転状態に基づく推定油圧よりも、実際の油圧が低下していることを判定する油圧低下判定部とを備えている
ことを特徴とするエンジンの制御装置。
続きを表示(約 350 文字)【請求項2】
請求項1に記載の制御装置であって、
前記油圧低下判定部は、前記油圧と前記空間の内圧との差が予め定められた所定差未満である場合に、前記オイルポンプの運転状態に基づく推定油圧よりも、実際の油圧が低下していると判定する
ことを特徴とするエンジンの制御装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載のエンジンの制御装置であって、
前記判定閾値は、前記エンジンの回転数と前記オイルの温度とに基づいて定められている
ことを特徴とするエンジンの制御装置。
【請求項4】
請求項2に記載のエンジンの制御装置であって、
前記所定差は、前記エンジンの回転数に基づいて定められている
ことを特徴とするエンジンの制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、内燃機関に設けられた摺動部や発熱部にオイルを供給するように構成された内燃機関の制御装置に関するものである。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、シリンダ内を往復動するピストンや、クランクシャフトなどを収容するエンジンブロックの下端に、オイルパンが設けられ、そのオイルパンに貯留したオイルをオイルポンプによって汲み上げることにより、エンジン内の摺動部や発熱部にオイルを供給するように構成された、いわゆるウエットサンプ方式の潤滑システムを採用したエンジンの制御装置が記載されている。この制御装置は、エンジンの冷間始動時において、その冷間始動後の予め定められた時間内に、オイルポンプの吐出側の油圧が基準油圧以下となった場合に、オイルパンに貯留したオイルのレベル(高さ)が低下したことを判定するように構成されている。
【0003】
また、特許文献2には、エンジンブロックの下端に連通し、エンジンブロックの下端からオイルを排出する排出通路と、その排出通路に設けられたスカベンジポンプと、排出通路を経由してエンジンブロックからオイルが供給され、そのオイルを貯留するオイルタンクと、オイルタンクに貯留したオイルをエンジン内の摺動部や発熱部に供給するためのオイル通路と、オイル通路に設けられたフィードポンプと、オイル通路内におけるフィードポンプよりも吐出側に設けられかつオイル通路内のオイルの圧力を検出する油圧センサとを備えた、いわゆるドライサンプ方式の潤滑システムを採用したエンジンの制御装置が記載されている。なお、特許文献2に記載されたエンジンには、一方が排出通路に連通するとともに他方がオイル通路におけるフィードポンプの下流側に連通した迂回通路と、エンジンブロックから排出通路に流動したオイルを、オイルタンクとオイル通路とのいずれに流動させるかを切り替える切替弁とを更に備えている。
【0004】
この制御装置は、油圧センサによって検出された油圧が所定閾値を超えて低下していることを検出した場合にフィードポンプが故障したものと判断し、切替弁によって排出通路とオイル通路とを連通させることにより、オイルタンクを介することなく、スカベンジポンプの駆動力によってエンジンブロックからオイルを汲み上げて、摺動部や発熱部にオイルを供給するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2013-29061号公報
特開2004-156451号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1および特許文献2に記載された制御装置は、エンジン内の摺動部や発熱部に向けてオイルを圧送して吐出するオイルポンプやフィードポンプ(以下、まとめてオイルポンプと記す。)の吐出側の油圧を検出することにより、オイルレベルの低下やオイルポンプの故障を判断するように構成されている。一方、オイルポンプの吐出側の油圧は、オイルポンプから吐出されたオイル量と、オイルが供給される箇所の圧力(内圧)とに基づいた大きさとなる。言い換えると、オイルポンプが正常に駆動して十分なオイル量を吐出している場合であっても、オイルが供給される箇所の圧力が低圧(負圧)の場合には、オイルポンプやフィードポンプから吐出されたオイルがスムーズに油路を流れることにより、油路内の圧力が低下する。
【0007】
ドライサンプ方式の潤滑システムを採用したエンジンでは、オイルと同時に空気をエンジンブロック内から吸引する場合がある。また、ドライサンプ方式の潤滑システムは、通常、外気をエンジンブロック内に取り込む通気路が設けられている。したがって、エンジンブロックから吸引される空気量が、通気路を介してエンジンブロック内に供給される空気量よりも多い場合には、シリンダブロック内の圧力が大気圧よりも低い負圧になる場合がある。
【0008】
そのような場合には、オイルが供給される箇所の圧力が低いことにより、オイルポンプから吐出されたオイルが直ちにエンジンブロック内に出力されるため、その油路内の油圧が低下する。そのため、オイルポンプが正常に作動して十分なオイル量を吐出しているにも拘わらず、オイルポンプが故障したと判断される可能性がある。言い換えると、オイルの吐出量不足と判断される可能性があり、そのような場合には、エンジンの駆動を制限するなどの過剰な制御が実行される可能性がある。
【0009】
この発明は上記の技術的課題に着目して考え出されたものであり、油圧の低下に基づいてオイルの吐出量不足と判断されることを抑制できる内燃機関の制御装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するために、この発明は、摺動部と発熱部との少なくともいずれか一方を収容する空間から汲み上げられたオイルを貯留するオイルタンクと、前記オイルタンクに貯留したオイルを前記空間に流動させるオイル供給路と、前記オイル供給路に設けられかつ前記オイルタンクに貯留したオイルを汲み上げて前記空間に向けて圧送するオイルポンプとを備え、前記オイル供給路における前記オイルポンプよりも下流側の油圧に基づいて、前記オイルポンプからの前記オイルの吐出量の適否を判定するように構成されたエンジンの制御装置であって、前記油圧の低下の有無を判定するコントローラを備え、前記コントローラは、前記空間の内圧が、予め定められた判定閾値以上であることを判定する内圧判定部と、前記内圧判定部によって前記空間の内圧が前記判定閾値以上であることが判定された場合に、前記オイルポンプの運転状態に基づく推定油圧よりも、実際の油圧が低下していることを判定する油圧低下判定部とを備えていることを特徴とするものである。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

個人
ジェットエンジンタービン羽根
20日前
トヨタ自動車株式会社
車両
20日前
株式会社SUBARU
ピストン冷却構造
11日前
トヨタ自動車株式会社
エンジンシステム
19日前
トヨタ自動車株式会社
異音診断プログラム
13日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関の制御装置
11日前
フタバ産業株式会社
消音器
11日前
トヨタ自動車株式会社
制御装置
11日前
トヨタ自動車株式会社
制御装置
11日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関の制御装置
20日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関の制御装置
1日前
株式会社SUBARU
車両
1日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関の制御装置
12日前
三菱重工業株式会社
排熱回収システム
20日前
本田技研工業株式会社
ウォータポンプ診断装置
11日前
トヨタ自動車株式会社
過給エンジンの制御装置
1日前
トヨタ自動車株式会社
水素エンジンの排気浄化装置
1日前
株式会社SUBARU
硫黄除去方法
1日前
いすゞ自動車株式会社
内燃機関ユニット及び車両
1日前
株式会社豊田自動織機
内燃機関の排気浄化システム
12日前
三菱重工業株式会社
液滴噴霧ユニット、および、蒸気タービンシステム
5日前
日本碍子株式会社
ハニカム構造体の電気抵抗を測定するための方法
12日前
いすゞ自動車株式会社
ヘッドカバー、内燃機関、及び、車両
5日前
いすゞ自動車株式会社
排気浄化制御装置及び排気浄化制御方法
13日前
いすゞ自動車株式会社
排気浄化制御装置及び排気浄化制御方法
12日前
いすゞ自動車株式会社
オイル供給機構、内燃機関ユニット及び車両
1日前
三菱重工業株式会社
静翼セグメント、及びこれを備える蒸気タービン
13日前
古河機械金属株式会社
熱交換器、熱交換器を備えた作業車両
12日前
三菱重工業株式会社
メタン酸化触媒装置の換気システム及びメタン酸化触媒装置の換気方法
20日前
株式会社東芝
蒸気タービンの非常トリップ装置
12日前
株式会社東芝
機械油圧式制御装置監視装置、機械油圧式制御装置監視システム、および機械油圧式制御装置監視方法
1日前
エヴァレンス,フィリアル・アフ・エヴァレンス・エスイー,ティスクランド
NOx排出量を低減するためのSCRリアクタを備える大型2ストロークユニフロー掃気式ターボ過給式内燃機関及びこのタイプの機関におけるNOx低減制御方法
1日前
バイオメッド バレー ディスカバリーズ,インコーポレイティド
結晶性C21H22Cl2N4O2マロン酸塩
13日前