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公開番号2025141484
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-29
出願番号2024041440
出願日2024-03-15
発明の名称電気化学単セル、インターコネクタ接合体、セルスタック、ホットモジュール、及び、ガス製造装置
出願人日本特殊陶業株式会社
代理人弁理士法人プロスペック特許事務所
主分類H01M 4/86 20060101AFI20250919BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】 セルスタックの運転中における燃料極割れの発生を適切に抑制する
【解決手段】 固体酸化物形の電気化学単セルは、固体電解質層12と、固体電解質層の表面側に積層配置された空気極14と、固体電解質層の裏面側に積層配置された燃料極16と、燃料極の固体電解質層側と反対側の面である裏面の外周部の少なくとも一部に積層配置された補強部20と、を備える。補強部20の熱膨張率は、燃料極16の熱膨張率よりも小さい。
【選択図】 図3
特許請求の範囲【請求項1】
固体電解質層と、
前記固体電解質層の表面側に積層配置された空気極と、
前記固体電解質層の裏面側に積層配置された燃料極と、
前記燃料極の前記固体電解質層側と反対側の面である裏面の外周部の少なくとも一部に積層配置された補強部と、
を備え、
前記補強部の熱膨張率は、前記燃料極の熱膨張率よりも小さい、
固体酸化物形の電気化学単セル。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
請求項1に記載の電気化学単セルであって、
前記補強部は、前記燃料極の前記裏面の外周部を一巡している、
電気化学単セル。
【請求項3】
請求項1に記載の電気化学単セルであって、
前記補強部は、前記固体電解質層と同一の材料から成る、
電気化学単セル。
【請求項4】
請求項1に記載の電気化学単セルであって、
前記固体電解質層及び前記補強部はジルコニアを含んでおり、
前記補強部のジルコニアの含有率は、前記固体電解質層のジルコニアの含有率よりも高い、
電気化学単セル。
【請求項5】
請求項1に記載の電気化学単セルであって、
前記燃料極は、前記補強部が接触している第1の層と、前記第1の層の前記固体電解質層側の面である表面と前記固体電解質層の裏面との間に積層配置された第2の層と、を含み、
前記第1の層は、前記固体電解質層、前記空気極、前記補強部、前記第2の層のそれぞれよりも厚みが大きい支持層であり、
前記第2の層は、前記第1の層よりも緻密な機能層である、
燃料極支持型の電気化学単セル。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の電気化学単セルと、
前記電気化学単セルに電気的に接続されるインターコネクタと、
を備え、
前記インターコネクタは、前記空気極側に突出している複数の凸部を有し、前記複数の凸部のそれぞれの突出面は、前記空気極の前記固体電解質層側と反対側の面である表面に接触しており、
前記補強部は、前記複数の凸部と前記空気極との接触面の少なくとも一部と、積層方向においてオーバーラップしている、
インターコネクタ接合体。
【請求項7】
請求項6に記載のインターコネクタ接合体であって、
前記空気極は平面視において多角形形状を呈し、
前記補強部は、前記接触面と、前記空気極の少なくとも1つの角部において前記積層方向にオーバーラップしている、
インターコネクタ接合体。
【請求項8】
請求項7に記載のインターコネクタ接合体であって、
前記補強部は、前記燃料極の前記裏面の前記外周部を一巡しており、且つ、前記接触面と、前記空気極の全ての角部において前記積層方向にオーバーラップしている、
インターコネクタ接合体。
【請求項9】
請求項6に記載の複数のインターコネクタ接合体が前記積層方向に積層されて成る、セルスタック。
【請求項10】
請求項9に記載のセルスタックと、
前記セルスタックに供給されるガスと熱交換を行う熱交換器と、
前記セルスタックを加熱するためのヒータと、
前記セルスタック、前記熱交換器及び前記ヒータがその内部に配置される断熱材と、
を備える、
ホットモジュール。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、固体酸化物形の電気化学単セル、インターコネクタ接合体、セルスタック、ホットモジュール、及び、ガス製造装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、電解質として固体酸化物が用いられた固体酸化物形の電気化学セルが知られている。固体酸化物形の電気化学セルは、高温環境下において高効率で電気化学反応を行うことを特徴としており、固体酸化物形電解セル(SOEC:Solid Oxide Electrolysis Cell)と、固体酸化物形燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)と、に大別される。固体酸化物形電解セルは、電気エネルギーにより燃料ガスを分解する装置である。固体酸化物形燃料電池は、複数の異なるガス同士が化合することにより電気エネルギーを発生させる(即ち、発電する)装置である。以下では、前者を単に「SOEC」と称し、後者を単に「SOFC」と称する場合がある。
【0003】
一般に、このような電気化学セルは、電気分解又は発電の何れの用途で用いられる場合においても、複数の電気化学単セル(以下、「単セル」とも称する。)が所定方向にスタッキングされたセルスタックとして用いられる。例えば、特許文献1には、SOFCのセルスタックが記載されている。単セルは、固体電解質層と、その表面側に配置された空気極と、その裏面側に配置された燃料極と、を備える。セルスタックの各単セルは、単セル毎に区画された空間に配置されている。当該空間は、更に、空気室と燃料室とに区画されている。単セルは、空気極が空気室に露出し、燃料極が燃料室に露出するように配置されており、空気室と燃料室とを区画する区画部材としての役割も担っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-36443号公報
【発明の概要】
【0005】
空気室及び燃料室にそれぞれガスを供給してセルスタックを運転すると、空気室内のガスと燃料室内のガスとの差圧に起因して単セルに荷重が作用して燃料極に応力が集中するため、燃料極(特に、その外周部)に割れが生じる場合がある。燃料極に割れが生じると単セルの反応効率が低下し、セルスタックの特性が悪化する。
【0006】
本発明は、上述した問題に対処するためになされたものである。即ち、本発明の目的の一つは、セルスタックの運転中における電気化学単セルの燃料極割れの発生を適切に抑制することが可能な技術を提供することにある。
【0007】
本発明に係る固体酸化物形の電気化学単セルは、
固体電解質層(12)と、
前記固体電解質層の表面側に積層配置された空気極(14)と、
前記固体電解質層の裏面側に積層配置された燃料極(16)と、
前記燃料極の前記固体電解質層側と反対側の面である裏面の外周部の少なくとも一部に積層配置された補強部(20)と、
を備え、
前記補強部の熱膨張率は、前記燃料極の熱膨張率よりも小さい。
なお、燃料極が複数の層により構成されている場合、「燃料極の熱膨張率」とは、燃料極を構成する各層のうち、補強部が接触している層の熱膨張率を意味する。
【0008】
一般に、電気化学単セルは、各層を構成するグリーンシートを積層圧着することにより積層体を作製し、当該積層体を焼成することにより製造される。焼成工程は、昇温工程と降温工程とを含む。昇温工程では積層体が焼結して焼成体となる。続く降温工程では、焼成体が各層の熱膨張率に基づいて収縮しようとする。本発明に係る電気化学単セルでは、燃料極の裏面(固体電解質層側と反対側の面)の外周部の少なくとも一部に、熱膨張率が燃料極よりも小さい補強部が積層配置されている。このため、降温工程における燃料極の収縮(厳密には、補強部が設けられている部分における燃料極の収縮)が補強部によって拘束され、その結果、補強部の裏面(燃料極側と反対側の面)には中心方向に向かう圧縮応力が発生する。このため、セルスタックの運転中に電気化学単セルに荷重が作用して燃料極に応力が集中しても、補強部に圧縮応力が付与されていることにより、燃料極(厳密には、補強部が設けられている部分における燃料極)が割れ難くなる。従って、本発明の構成によれば、セルスタックの運転中における燃料極割れの発生を適切に抑制できる。なお、本発明に係る電気化学単セルでは、補強部を設ける範囲を燃料極の裏面の外周部の少なくとも一部としている。一般に、燃料極割れはその外周部で発生し易い。このため、燃料極割れが発生し易い部分に選択的に補強部を設けることにより、電気化学単セルを通過するガスの拡散性を良好に維持しながら、燃料極割れの発生を適切に抑制できる。
【0009】
本発明の一側面では、
前記補強部(20)は、前記燃料極(16)の前記裏面の外周部を一巡している。
【0010】
この構成によれば、燃料極割れの発生をより適切に抑制できる。
(【0011】以降は省略されています)

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