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公開番号2025142896
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-01
出願番号2024042501
出願日2024-03-18
発明の名称コモンモードフィルタ
出願人TDK株式会社
代理人個人,個人
主分類H01F 17/00 20060101AFI20250924BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】端子電極に近い区間の線間容量を低減することによって、コモンモードフィルタの高周波特性を改善する。
【解決手段】コモンモードフィルタ1は、絶縁層を介して積層された導体層100,200と端子電極E1～E4とを備える。導体層100は、外周端が端子電極E1に接続され、内周端が端子電極E3に接続されたスパイラル状のコイルパターン110を有する。導体層200は、外周端が端子電極E2に接続され、内周端が端子電極E4に接続されたコイルパターン210を有する。コイルパターン110の最外周ターン111はコイルパターン210の最外周ターン211と重なることなく周回する非重畳区間S1を有し、或いは、コイルパターン110の最内周ターン112は、コイルパターン210の最内周ターン212と重なることなく周回する非重畳区間S2を有する。
【選択図】図9
特許請求の範囲【請求項１】
絶縁層を介して積層され、少なくとも第１及び第２の導体層を含む複数の導体層と、
第１、第２、第３及び第４の端子電極と、
を備え、
前記第１の導体層は、外周端が前記第１の端子電極に接続され、内周端が前記第３の端子電極に接続されたスパイラル状の第１のコイルパターンを有し、
前記第２の導体層は、外周端が前記第２の端子電極に接続され、内周端が前記第４の端子電極に接続されたスパイラル状の第２のコイルパターンを有し、
前記第１のコイルパターンの最外周ターンは、少なくとも１／４ターンに亘って前記第２のコイルパターンの最外周ターンと重なることなく周回する第１の非重畳区間を有し、或いは、前記第１のコイルパターンの最内周ターンは、少なくとも１／４ターンに亘って前記第２のコイルパターンの最内周ターンと重なることなく周回する第２の非重畳区間を有する、
コモンモードフィルタ。
続きを表示（約 1,200 文字）【請求項２】
前記第１のコイルパターンは、前記第１の非重畳区間と前記第２の非重畳区間の両方を有する、
請求項１に記載のコモンモードフィルタ。
【請求項３】
前記複数の導体層は、第３及び第４の導体層をさらに含み、
前記第１、第２、第３及び第４の導体層は、前記絶縁層を介してこの順に積層され、
前記第３の導体層は、外周端が前記第３の端子電極に接続され、内周端が前記第１のコイルパターンの前記内周端に接続されたスパイラル状の第３のコイルパターンを有し、
前記第４の導体層は、外周端が前記第４の端子電極に接続され、内周端が前記第２のコイルパターンの前記内周端に接続されたスパイラル状の第４のコイルパターンを有し、
前記第１のコイルパターンの前記最外周ターンは、前記第１の非重畳区間を有し、
前記第３のコイルパターンの最外周ターンは、少なくとも１／４ターンに亘って前記第４のコイルパターンの最外周ターンと重なることなく周回する第３の非重畳区間を有する、
請求項１に記載のコモンモードフィルタ。
【請求項４】
前記第１のコイルパターンの前記第１の非重畳区間と最外周から数えて２番目のターンの間の径方向における第１のスペース、或いは、前記第１のコイルパターンの前記第２の非重畳区間と最内周から数えて２番目のターンの間の径方向における第２のスペースは、前記第１のコイルパターンの前記最外周から数えて２番目のターンから、前記最内周から数えて２番目のターンまでの間に位置する中間ターンを構成する各ターン間における径方向におけるスペースよりも広い、
請求項１に記載のコモンモードフィルタ。
【請求項５】
前記第１及び第２のスペースの少なくとも一方は、前記第２のコイルパターンのパターン幅よりも大きい、
請求項４に記載のコモンモードフィルタ。
【請求項６】
前記第１の非重畳区間と前記中間ターンのパターンピッチ、或いは、前記第２の非重畳区間と前記中間ターンのパターンピッチは、前記中間ターンを構成する各ターンのパターンピッチの２倍以上である、
請求項５に記載のコモンモードフィルタ。
【請求項７】
前記第１の導体層は、前記第１のスペースに配置された第１のダミーパターン、或いは、前記第２のスペースに配置された第２のダミーパターンをさらに有する、
請求項６に記載のコモンモードフィルタ。
【請求項８】
前記第１又は第２の非重畳区間のパターン幅は、前記中間ターンを構成する各ターンのパターン幅よりも小さい、
請求項４に記載のコモンモードフィルタ。
【請求項９】
前記中間ターンを構成する各ターンは、いずれも前記第２のコイルパターンと重なる、
請求項４から請求項８のいずれか一項に記載のコモンモードフィルタ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示はコモンモードフィルタに関し、特に、絶縁層を介して積層された複数のコイルパターンを有するコモンモードフィルタに関する。
続きを表示（約 1,800 文字）【背景技術】
【０００２】
特許文献１には、絶縁層を介して積層された複数のコイルパターンを有するチップ型のコモンモードフィルタが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０１７－１３９３６８号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
この種のコモンモードフィルタにおいては、コイルパターン間における線間容量が高周波特性に影響を与える。
【０００５】
本開示においては、絶縁層を介して積層された複数のコイルパターンを有するコモンモードフィルタにおいて、端子電極に近い区間の線間容量を低減することによって、高周波特性を改善する技術が説明される。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本開示の一側面によるコモンモードフィルタは、絶縁層を介して積層され、少なくとも第１及び第２の導体層を含む複数の導体層と、第１、第２、第３及び第４の端子電極と、を備え、第１の導体層は、外周端が第１の端子電極に接続され、内周端が第３の端子電極に接続されたスパイラル状の第１のコイルパターンを有し、第２の導体層は、外周端が第２の端子電極に接続され、内周端が第４の端子電極に接続されたスパイラル状の第２のコイルパターンを有し、第１のコイルパターンの最外周ターンは、少なくとも１／４ターンに亘って第２のコイルパターンの最外周ターンと重なることなく周回する第１の非重畳区間を有し、或いは、第１のコイルパターンの最内周ターンは、少なくとも１／４ターンに亘って第２のコイルパターンの最内周ターンと重なることなく周回する第２の非重畳区間を有する。
【発明の効果】
【０００７】
本開示によれば、絶縁層を介して積層された複数のコイルパターンを有するコモンモードフィルタにおいて、端子電極に近い区間の線間容量を低減することによって、高周波特性を改善する技術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
図１は、本開示に係る技術の第１の実施形態によるコモンモードフィルタ１の外観を示す略斜視図である。
図２は、導体層１００のパターン形状を説明するための略平面図である。
図３は、絶縁層１０の略平面図である。
図４は、導体層２００のパターン形状を説明するための略平面図である。
図５は、絶縁層２０の略平面図である。
図６は、導体層３００のパターン形状を説明するための略平面図である。
図７は、絶縁層３０の略平面図である。
図８は、コモンモードフィルタ１の等価回路図である。
図９は、コモンモードフィルタ１の模式的な断面図である。
図１０は、第１の実施形態による効果を説明するためのグラフである。
図１１は、本開示に係る技術の第２の実施形態によるコモンモードフィルタに用いる導体層１００Ａのパターン形状を説明するための略平面図である。
図１２は、第２の実施形態によるコモンモードフィルタの模式的な断面図である。
図１３は、本開示に係る技術の第３の実施形態によるコモンモードフィルタに用いる導体層１００Ｂのパターン形状を説明するための略平面図である。
図１４は、本開示に係る技術の第４の実施形態によるコモンモードフィルタに用いる導体層１００Ｃのパターン形状を説明するための略平面図である。
図１５は、第５の実施形態によるコモンモードフィルタに用いる導体層３００Ａのパターン形状を説明するための略平面図である。
図１６は、第５の実施形態によるコモンモードフィルタに用いる絶縁層３０の略平面図である。
図１７は、導体層４００のパターン形状を説明するための略平面図である。
図１８は、絶縁層４０の略平面図である。
図１９は、第５の実施形態によるコモンモードフィルタの模式的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
以下、添付図面を参照しながら、本開示に係る技術の実施形態について詳細に説明する。
【００１０】
＜第１の実施形態＞
図１は、本開示に係る技術の第１の実施形態によるコモンモードフィルタ１の外観を示す略斜視図である。
（【００１１】以降は省略されています）

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