TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025144017
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-02
出願番号2024043570
出願日2024-03-19
発明の名称樹脂製アウタパネル部材
出願人ダイハツ工業株式会社,株式会社豊田中央研究所
代理人個人,個人,個人
主分類B60J 5/10 20060101AFI20250925BHJP(車両一般)
要約【課題】その形状によらずまたインナパネル部材との固定態様によらず熱歪による外観不良の発生を防止することのできる樹脂製アウタパネル部材を提供する。
【解決手段】この樹脂製アウタパネル部材10は、周縁部10aの一部がインナパネル部材に固定された状態で表面に沿った向きの伸びが規制される規制領域13と、規制領域13の周縁部のうちインナパネル部材に固定された部分14と規制領域13の中央部13aを挟む位置に設けられ、規制領域13の中央部13aに向けて折り返した形状をなす折り返し部16とを有し、折り返し部16の幅方向中央側における厚み寸法tc2に比べて、折り返し部16の幅方向両側における厚み寸法ts2が小さく設定されている。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
インナパネル部材と共に車両の外観部を構成する樹脂製のアウタパネル部材であって、
周縁部の一部が前記インナパネル部材に固定された状態で表面に沿った向きの伸びが規制される規制領域と、
前記規制領域の周縁部のうち前記インナパネル部材に固定された部分と前記規制領域の中央部を挟む位置に設けられ、前記規制領域の中央部に向けて折り返した形状をなす折り返し部とを有し、
前記折り返し部の幅方向中央側における厚み寸法に比べて、前記折り返し部の幅方向両側における厚み寸法が小さく設定されている、樹脂製アウタパネル部材。
続きを表示(約 190 文字)【請求項2】
前記折り返し部は、前記規制領域とつながる第一板状部と、該第一板状部とつながる屈曲部と、該屈曲部とつながり前記第一板状部と異なる向きに延びる第二板状部とで構成され、
前記折り返し部のうち少なくとも前記屈曲部の幅方向中央側における厚み寸法に比べて、前記屈曲部の幅方向両側における厚み寸法が小さく設定されている、請求項1に記載の樹脂製アウタパネル部材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂製アウタパネル部材に関し、特に熱応力による樹脂製アウタパネル部材の変形を抑制するための技術に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、自動車などの車両用バックドアにおいては、燃費向上による環境負荷の低減化を図る取り組みの一環として、上記バックドアを構成するバックドアアウタとバックドアインナの少なくとも一方を金属に比べて軽い樹脂で形成している(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
また、この場合、シール構造と固定構造を同時に付与する目的で、バックドアアウタをバックドアインナの周縁部に接着固定することが行われている(例えば、特許文献2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2016-124346号公報
特開2018-167697号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、バックドアアウタは車両の外表面側に位置することから、バックドアインナに比べて高温となり易い。例えば真夏の炎天下に車両を長時間放置した場合、バックドアアウタ(特にバックドアアウタアッパーの天面部)の温度が80~100℃に達することがあり得る。このような高温状態になると、バックドアアウタは熱膨張しようとするが、上述のようにバックドアアウタがバックドアインナの周縁部に接着固定されている場合、バックドアアウタは接着固定により拘束された状態にあるため、平面に沿った向きの変形が規制され、熱応力が発生する。特にバックドアアウタを樹脂製とした場合には、金属製とした場合に比べて熱膨張量が増大する。また、バックドアアウタにリアスポイラを一体に形成した場合、バックドアアウタアッパーの天面部のうちリアスポイラを構成する後端部は前方側に折り返した形態となるが、このような部位は形状剛性(形状に起因した変形のし難さ)が高く応力集中の起点となり易い。そのため、バックドアアウタに生じる熱応力(熱歪)が所定の水準を超えて増大すると、例えばバックドアアウタアッパーの天面部がその幅方向に沿って波打つように凹む変形(外観不良)を招くおそれがある。
【0006】
以上の事情に鑑み、本明細書では、その形状によらずまたインナパネル部材との固定態様によらず熱歪による外観不良の発生を防止することのできる樹脂製アウタパネル部材を提供することを、解決すべき技術課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題の解決は、本発明に係る樹脂製アウタパネル部材によって達成される。すなわち、このアウタパネル部材は、インナパネル部材と共に車両の外観部を構成する樹脂製のアウタパネル部材であって、周縁部の一部がインナパネル部材に固定された状態で表面に沿った向きの伸びが規制される規制領域と、規制領域の周縁部のうちインナパネル部材に固定された部分と規制領域の中央部を挟む位置に設けられ、規制領域の中央部に向けて折り返した形状をなす折り返し部とを有し、折り返し部の幅方向中央側における厚み寸法に比べて、折り返し部の幅方向両側における厚み寸法が小さく設定されている点をもって特徴付けられる。なお、ここでいう折り返し部の幅方向とは、折り返し部の折り返し方向に対して直交する向きを指すものとする。
【0008】
本発明者らが、樹脂製のアウタパネル部材に対して所定の拘束条件下で熱応力解析を行ってその変形態様を検証した結果、インナパネル部材に接着等で固定された状態で表面に沿った向きの伸びが規制される領域の周縁部のうち、特にインナパネル部材に固定される部分と、当該固定される部分と規制領域の中央部を挟んだ位置に設けられた折り返し部又はその近傍で応力集中が顕著となり、かつ当該応力集中部位が規制領域の中央部を跨ぐように広がる(延びる)ことによって板厚方向への変位(凹状の変形)が生じることが判明した。以上の知見に鑑み、本発明では、応力集中の起点となる折り返し部の幅方向中央側における厚み寸法に比べて、折り返し部の幅方向両側における厚み寸法を小さく設定した。このように構成することで、折り返し部の相対的に厚み寸法の大きな領域から相対的に厚み寸法の小さな領域に向けて応力が分散する。よって、折り返し部の幅方向中央側に応力が集中する事態を可及的に回避して、上述した応力集中部位の広がりひいては規制領域に発生する熱歪を抑制することが可能となる。従って、本発明によれば、凹状変形などの外観不良が樹脂製アウタパネル部材に発生する事態を可及的に防止することが可能となる。
【0009】
また、本発明に係る樹脂製アウタパネル部材において、折り返し部は、規制領域とつながる第一板状部と、第一板状部とつながる屈曲部と、屈曲部とつながり第一板状部と異なる向きに延びる第二板状部とで構成され、折り返し部のうち少なくとも屈曲部の幅方向中央側における厚み寸法に比べて、屈曲部の幅方向両側における厚み寸法が小さく設定されてもよい。
【0010】
上述のように折り返し部のうち幅方向両側における屈曲部の厚み寸法を、幅方向中央側における屈曲部の厚み寸法に比べて小さく設定することにより、規制領域とつながる部分の剛性を極力高く維持しつつも、折り返し部に生じる応力集中を効果的に緩和することが可能となる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

個人
カーテント
4か月前
個人
タイヤレバー
2か月前
個人
車窓用防虫網戸
4か月前
個人
前輪キャスター
1か月前
個人
ホイルのボルト締結
3か月前
個人
タイヤ脱落防止構造
1か月前
個人
車輪清掃装置
4か月前
個人
ルーフ付きトライク
1か月前
日本精機株式会社
表示装置
2か月前
日本精機株式会社
表示装置
2か月前
井関農機株式会社
作業車両
3か月前
日本精機株式会社
表示装置
2か月前
個人
マスタシリンダ
6日前
井関農機株式会社
作業車両
3か月前
日本精機株式会社
表示装置
1か月前
個人
車両通過構造物
2か月前
個人
キャンピングトライク
3か月前
個人
乗合路線バスの客室装置
2か月前
個人
アクセルのソフトウェア
3か月前
個人
ワイパーゴム性能保持具
4か月前
個人
車両用スリップ防止装置
3か月前
個人
キャンピングトレーラー
3か月前
井関農機株式会社
収穫作業車両
4か月前
日本精機株式会社
車室演出装置
1か月前
個人
音声ガイド、音声サービス
2か月前
株式会社ニフコ
照明装置
1か月前
個人
円湾曲ホイール及び球体輪
2か月前
株式会社ニフコ
保持装置
3か月前
日本精機株式会社
車載表示装置
14日前
株式会社ニフコ
収納装置
23日前
個人
車載小物入れ兼雨傘収納具
3か月前
株式会社クラベ
ヒータユニット
4か月前
株式会社豊田自動織機
産業車両
1か月前
日本精機株式会社
車載表示装置
3か月前
日本精機株式会社
車両用表示装置
1か月前
井関農機株式会社
作業車両
3か月前
続きを見る