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公開番号
2025082856
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-30
出願番号
2023196334
出願日
2023-11-20
発明の名称
クローズドハウス
出願人
株式会社西部技研
,
株式会社浅井農園
代理人
主分類
A01G
9/24 20060101AFI20250523BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約
【課題】年間を通じて温湿度が安定したクローズドハウスを実現する。
【解決手段】全熱交換器を用いてハウス内の温度と湿度を調整する。全熱交換モードでは、ハウス内の空気を外気と全熱交換して温湿度を下げ、除湿モードでは、ハウス内の空気を除湿して湿度を下げる。この2つの運転モードの切り替えによって年間を通じてハウス内の環境を植物に最適な温度と湿度に調整できるようにした。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
全熱交換器を備えたハウスにおいて、前記全熱交換器は全熱交換モードと除湿モードの2つの運転モードを有し、
前記全熱交換モードでは、前記ハウス内の空気を外気と全熱交換して温湿度を下げ、再び前記ハウス内に戻し、
前記除湿モードでは、前記ハウス内の空気を除湿して湿度を下げ、再び前記ハウス内に戻し、
前記運転モードの切り替えによって年間を通じて前記ハウス内の環境を最適な温度と湿度に調整できるようにしたことを特徴とするクローズドハウス。
続きを表示(約 960 文字)
【請求項2】
前記全熱交換器は全熱交換ロータを用いたことを特徴とする請求項1に記載のクローズドハウス。
【請求項3】
前記全熱交換ロータを、前記全熱交換モードでは高速回転し、前記除湿モードでは低速回転し、回転数の調整により前記運転モードを切り替えることを特徴とする請求項2に記載のクローズドハウス。
【請求項4】
前記全熱交換ロータは少なくとも処理ゾーンと再生ゾーンを有し、前記ハウス内の空気は前記処理ゾーンを通過して再び前記ハウス内に供給され、前記外気は前記再生ゾーンを通過して排気されることを特徴とする請求項2に記載のクローズドハウス。
【請求項5】
前記再生ゾーンの前に熱交換器を設け、前記熱交換器によって前記外気が加熱されて前記再生ゾーンに送られるようにしたことを特徴とする請求項4に記載のクローズドハウス。
【請求項6】
前記全熱交換ロータにおいて、再生入口温度は処理入口温度以下であることを特徴とする請求項4または請求項5に記載のクローズドハウス。
【請求項7】
請求項1に記載のクローズドハウスにおいて、二酸化炭素供給装置を有することを特徴とするクローズドハウス。
【請求項8】
前記二酸化炭素供給装置は吸着ロータを備え、前記吸着ロータは少なくとも吸着ゾーンと脱着ゾーンを有し、前記外気を前記吸着ゾーンに通して二酸化炭素を吸着して排気し、前記ハウス内の空気を加熱して前記脱着ゾーンに通して二酸化炭素を脱着して高濃度の二酸化炭素を前記ハウス内に供給するようにしたことを特徴とする請求項7に記載のクローズドハウス。
【請求項9】
請求項1に記載のクローズドハウスが栽培室、コリドー、全熱交換ユニットから構成され、前記全熱交換ユニットは前記全熱交換器を含み、前記全熱交換ユニットは前記栽培室と前記コリドーを介して接続されたことを特徴とするクローズドハウス。
【請求項10】
前記全熱交換ユニットは流路切替装置を備え、前記流路切替装置は前記ハウス内の空気を排気する、あるいは前記ハウス内の空気を前記全熱交換器へ送るように流路を切り替えることを特徴とする請求項9に記載のクローズドハウス。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、全熱交換器の運転モードを切り替えるだけで、年間を通じて安定した温湿度を維持できるクローズドハウスに関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
トマトやイチゴなどの農業用ハウス(以下、植物工場や園芸施設なども含めて「ハウス」という。)は、直射日光によってハウス内の温度が摂氏30℃(以下、温度は全て「摂氏」とする。)を超えることが多い。このため、通常は天気の良い日にはハウスの出入口や天窓、側面などを開放し、外気を取り込んでハウス内の温度や湿度を下げて、適切な栽培環境にしている。春から秋にかけて、日中のほとんどはハウスを開放している。しかし、ハウスの開放によって、ハウス内の空気環境が変化するため、植物にとってはストレスを与える状況になる。また、ハウスの開放によって、外部から病害虫が入り込むリスクが非常に高まる。
【0003】
ハウス栽培では二酸化炭素濃度を大気より高く維持することで光合成を促進させ、収穫量を向上させることが行われる。これには、二酸化炭素ボンベや灯油などの燃焼器といった二酸化炭素供給装置からの二酸化炭素施用が行なわれている。しかし、ハウスの開放によって供給した二酸化炭素が外気と混合して薄まり、二酸化炭素濃度が上がらない、すなわち供給した二酸化炭素の多くを大気放出しているという問題がある。
【0004】
そこで、ハウスを開放せずに閉鎖系とする、すなわち、完全に閉鎖されたハウス(以下、「クローズドハウス」という。)、または半閉鎖されたハウス(セミクローズドハウス)にすることで、光、温度、湿度及び二酸化炭素といった内部環境を制御して植物の生産が行なわれている。通常、エアコンや除湿機を用いて、ハウス内の温湿度などの環境制御が行なわれる。また、ハウス内の空気と熱交換した外気をハウス内に供給する方式も用いられる。さらに、積極的に温度や湿度を下げたい場合はヒートポンプなどで冷却を行う。しかし、直射日光でハウス内の温度は容易に30℃以上になり、ヒートポンプなどでの冷却はエネルギーが非常に掛かってしまう。また、湿度も潅水や植物からの蒸散で大量の除湿が必要となるため、消費電力が大きくなるという問題もある。
【0005】
そこで特許文献1では、外部の空気が高湿度であっても、この空気から回収した二酸化炭素を閉空間内に供給でき、かつ、閉空間内の湿度安定化を図ることができる調湿システムが開示されている。この調湿システムは、吸脱着装置(本発明の二酸化炭素供給装置に該当)と調湿装置(本発明の全熱交換器に該当)を備え、吸脱着装置は、空気中の二酸化炭素及び水分を第一条件において吸着し、第二条件において脱離させる吸着材と、吸着材の少なくとも一部を再生する再生装置と、脱離された二酸化炭素及び水分を含む第一ガスを排出する第一排出部と、二酸化炭素及び水分が除去された第二ガスを排出する第二排出部とを有し、調湿装置は、第一ガスを通過させる第一風路と、第一ガスよりも少ない水分を含む低湿ガスを通過させる第二風路と、第一風路と第二風路とを区画し、第一ガスと低湿ガスとの間で水分を透過させる透湿膜と、を有するように構成される。
【0006】
また本発明者らは、先行出願(特願2023-063461号)において、ハウスに二酸化炭素供給装置を設け、その二酸化炭素供給装置によってハウス内の空気を循環させ、そのハウス内の空気を全熱交換器により外気と全熱交換して再びハウス内に供給することにより、ハウスを開放せずに、ハウス内の環境を植物に最適な温度と湿度に調整できるシステムを提案した。このシステムは、二酸化炭素濃度の調整に、DAC(Direct Air Capture、直接空気回収)技術により大気中から回収した二酸化炭素を利用することができ、カーボンニュートラルに貢献するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
国際公開第2022/014652号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、この先行出願(特願2023-063461号)に係るシステムをハウス栽培が盛んな緯度が高い寒冷地域に適用する場合、全熱交換器によってハウス内の空気を外気と全熱交換すると、冬期は外気温が低すぎるためハウス内の温度が極端に低下してしまう。また、冬期は潅水や植物からの蒸散によってハウス内が高湿度となるが、ハウスを開放したり、外気と全熱交換できないため、ハウス内には除湿機を入れる必要があった。
【0009】
ここで、仮に特許文献1の調湿システムを緯度が高い寒冷地域の冬期に適用すると、冬期は外気温が低すぎるため、ハウス内の温度が極端に低下してしまったり、再生エネルギーが増大したり、実用的でない場合がある。特許文献1の調湿システムは吸脱着装置の再生部を通過したガス(第一ガス)をそのまま透湿装置に通してハウス内に供給するため、ハウス内の二酸化炭素供給量と温湿度の制御を個別に制御し難く、個別に制御を行いたい場合は、追加の透湿装置が必要となり、設備のイニシャルコストや設置スペースが増大するという課題があった。
【0010】
そこで、本発明はこの課題を解消するためになされたもので、全熱交換器の運転方法を冬期のみ変えることで、春から夏にかけては全熱交換運転をしてハウス内の温湿度を調整し、冬は除湿運転をしてハウス内の温度は下げないが除湿をすることで、年間を通じて温湿度が安定したクローズドハウスを実現するものである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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