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公開番号2025087968
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-11
出願番号2023202322
出願日2023-11-30
発明の名称運転適性確認装置及び運転適性確認システム
出願人国立大学法人埼玉大学,日本信号株式会社
代理人個人
主分類G08G 1/16 20060101AFI20250604BHJP(信号)
要約【課題】運転者の病気や注意力を含めた異常状態を容易に検知可能な運転適性確認装置及び運転適性確認システムを提供すること。
【解決手段】運転適性確認装置100は、運転者USの心拍を計測する心拍計測装置20と、運転者USの脳波を計測する脳波計測装置30と、注意力試験として脳波の計測時に運転者USに刺激を与える刺激発生装置13と、心拍及び脳波の学習済み判定モデルJMに基づいて、心拍の変動から活動状態を判定し、脳波から運転能力を判定する判定装置11bと、備える。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項１】
運転者の心拍を計測する心拍計測装置と、
前記運転者の脳波を計測する脳波計測装置と、
注意力試験として前記脳波の計測時に前記運転者に刺激を与える刺激発生装置と、
前記心拍及び前記脳波の学習済み判定モデルに基づいて、前記心拍の変動から活動状態を判定し、前記脳波から運転能力を判定する判定装置と、
を備える、
運転適性確認装置。
続きを表示（約 1,100 文字）【請求項２】
前記判定装置の判定結果に基づいて、前記運転者に注意喚起する出力装置を備える、
請求項１に記載の運転適性確認装置。
【請求項３】
判定モデルは、予め前記心拍及び前記脳波に関する正常データと異常データに基づく教師あり学習により作成されている、
請求項１に記載の運転適性確認装置。
【請求項４】
前記活動状態は、疲労、注意及び緊張、眠気、ストレス、並びにリラックスのいずれかの状態を含み、
前記判定装置は、前記心拍の前記変動のうち低周波成分、高周波成分、前記低周波成分の前記高周波成分に対する比、及び心拍数のいずれかのパターンに基づいて前記判定モデルを作成し、前記活動状態を判定する、
請求項１に記載の運転適性確認装置。
【請求項５】
前記運転能力は、認知症、統合失調症、双極性障害、及びてんかんのいずれかの病気の兆候の有無を含み、
前記判定装置は、前記脳波のパターンに基づいて前記判定モデルを作成し、前記病気の兆候を判定する、
請求項１に記載の運転適性確認装置。
【請求項６】
前記運転能力は、注意力を含み、
前記注意力試験は、オドボール課題であり、
前記判定装置は、前記オドボール課題において、前記刺激後に出現する陽性の事象関連電位の振幅が判定閾値より小さい場合に前記注意力が低いと判定する、
請求項１に記載の運転適性確認装置。
【請求項７】
前記判定装置は、前記刺激に対する応答時間に基づいて、前記運転能力を判定する、
請求項１に記載の運転適性確認装置。
【請求項８】
前記判定装置は、前記判定モデルに前記心拍に関するデータ又は前記脳波に関するデータを入力し、前記判定モデルの出力値から判定閾値を設定する、
請求項１に記載の運転適性確認装置。
【請求項９】
前記判定装置は、前記判定閾値を基準に、前記運転者について通常状態、又は異常状態を判定する、
請求項８に記載の運転適性確認装置。
【請求項１０】
運転者の心拍を計測する心拍計測装置と、前記運転者の脳波を計測する脳波計測装置と、注意力試験として前記脳波の計測時に前記運転者に刺激を与える刺激発生装置と、前記心拍及び前記脳波の学習済み判定モデルに基づいて、前記心拍の変動から活動状態を判定し、前記脳波から運転能力を判定する判定装置とを備える運転適性確認装置と、
前記判定装置の判定結果を受信する管理装置と、
を備える、
運転適性確認システム。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、運転者の心拍及び脳波に基づいて運転者の状態を判定する運転適性確認装置及び運転適性確認システムに関する。
続きを表示（約 1,800 文字）【背景技術】
【０００２】
安全走行支援システムにおいて、運転能力チェック（具体的には、運転能力評価手段による診断結果・ドライブシミュレータによる判定結果を評価）及び健康情報チェック（具体的には、加速度脈波による疲労度の判断結果・変動血圧による判断結果を評価）により、運転者の疲労度、ストレス、疾患等に基づく運転危険度を評価することが開示されている（特許文献１）。特許文献１のシステムでは、運転者の注意散漫状態や眠気を検知することができず事故が発生する可能性がある。また、特許文献１のシステムでは、運転能力チェックに認知反応、予測反応、及び判別反応に基づく運転能力評価、並びにドライブシミュレーション結果を用いるため、評価又は診断に手間と時間がかかる。
【０００３】
運転注意量判定装置において、運転者の周辺視野領域で発生した視覚刺激の発生時点を起点として計測された脳波信号から、運転者の周辺視野領域における注意量を判定することが開示されている（特許文献２）。特許文献２の装置では、運転者の一時的な注意散漫状態を検知できるものの、認知症や統合失調症等を起因とする継続的な注意散漫状態を検知できないため事故が発生する可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０１５－１４１５３６号公報
国際公開第２０１０／０１６２４４号
【発明の概要】
【０００５】
本発明は上記した点に鑑みてなされたものであり、運転者の病気や注意力を含めた異常状態を容易に検知可能な運転適性確認装置及び運転適性確認システムを提供することを目的とする。
【０００６】
上記目的を達成するため、本発明に係る運転適性確認装置は、運転者の心拍を計測する心拍計測装置と、運転者の脳波を計測する脳波計測装置と、注意力試験として脳波の計測時に運転者に刺激を与える刺激発生装置と、心拍及び脳波の学習済み判定モデルに基づいて、心拍の変動から活動状態を判定し、脳波から運転能力を判定する判定装置と、を備える。
【０００７】
上記運転適性確認装置によれば、運転者の活動状態や運転能力を学習済み判定モデルに基づいて容易に判定することができる。
【０００８】
上記目的を達成するため、本発明に係る運転適性確認システムは、運転者の心拍を計測する心拍計測装置と、運転者の脳波を計測する脳波計測装置と、注意力試験として脳波の計測時に運転者に刺激を与える刺激発生装置と、心拍及び脳波の学習済み判定モデルに基づいて、心拍の変動から活動状態を判定し、脳波から運転能力を判定する判定装置とを備える運転適性確認装置と、判定装置の判定結果を受信する管理装置と、を備える。
【０００９】
上記運転適性確認システムによれば、運転適性確認装置によって運転者の活動状態や運転能力を学習済み判定モデルに基づいて容易に判定し、管理装置は判定結果を運転支援に反映することができる。
【図面の簡単な説明】
【００１０】
第１実施形態の運転適性確認装置の使用例を説明する概念図である。
（Ａ）～（Ｃ）は、脳波計測装置の一例を説明する図である。
運転適性確認装置を説明する概念的なブロック図である。
切り出した脳波データの波形及び振幅を示す図である。
記憶装置のデータベースの概要を説明する図である。
学習データベースのうち正常データ領域の内容の一例を説明する図である。
学習データベースのうち異常データ領域の内容の一例を説明する図である。
判定データベースの内容の一例を説明する図である。
制御装置における機械学習を説明する概念図である。
機械学習の一例を説明するフローチャートである。
制御装置における判定を説明する概念図である。
総合的な判定結果を説明する図である。
運転適性確認装置の動作の一例を説明するフローチャートである。
第２実施形態の運転適性確認システムを説明する概念的なブロック図である。
図１４に示す運転適性確認システムの動作の一例を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
（【００１１】以降は省略されています）

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