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公開番号2025097476
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-01
出願番号2023213690
出願日2023-12-19
発明の名称セルロースエステル樹脂用可塑剤組成物、セルロースエステル樹脂組成物およびその成形品
出願人DIC株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08L 1/10 20060101AFI20250624BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】耐加水分解性を改善したセルロースエステル樹脂用可塑剤組成物を提供する。
【解決手段】式(A)で表されるアルコキシエーテルジエステル化合物と、式(B)で表される安息香酸エステル化合物とを含有するセルロースエステル樹脂用可塑剤組成物。
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【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記一般式(A)で表されるアルコキシエーテルジエステル化合物と、下記一般式(B)で表される安息香酸エステル化合物とを含有するセルロースエステル樹脂用可塑剤組成物。
TIFF
2025097476000010.tif
75
118
(前記一般式(A)および(B)中において、


は、炭素原子数1~18のアルキレン基であり、

11
およびR
12
は、それぞれ独立に、炭素原子数2~24のエーテル結合を有するアルキル基であり、

21
は、炭素原子数1~6のアルキル基であり、


は、2価の脂肪族基又は3価の脂肪族基であり、

22
は、炭素原子数1~20のアルキル基、又は炭素原子数2~20のエーテル結合を有するアルキル基であり、
sは1~3の範囲の整数であり、tは0~2の範囲の整数であり、uは0~2の範囲の整数であり、s、tおよびuの合計は、L

の脂肪族基の価数に対応する整数であり、
xは、0~5の範囲の整数である。)
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
前記アルコキシエーテルジエステル化合物および前記安息香酸エステル化合物の質量比が、アルコキシエーテルジエステル化合物:安息香酸エステル化合物=85:15~40:60を満たす請求項1に記載のセルロースエステル樹脂用可塑剤組成物。
【請求項3】
前記アルコキシエーテルジエステル化合物が、下記一般式(A1)で表されるアルコキシエーテルジエステル化合物である請求項1又は2に記載のセルロースエステル樹脂用可塑剤組成物。
TIFF
2025097476000011.tif
22
128
(前記一般式(A1)中において、


は、炭素原子数1~18のアルキレン基であり、
nは1~4の範囲の整数であり、
mは2~4の範囲の整数であり、
pは1~4の範囲の整数であり、
qは2~4の範囲の整数であり、

13
およびR
14
は、それぞれ独立に、炭素原子数1~6のアルキル基である。
尚、m個のnは、互いに同じでも異なってもよい。q個のpは、互いに同じでも異なってもよい。)
【請求項4】
前記L

が、マロン酸残基、コハク酸残基、グルタル酸残基、アジピン酸残基、ピメリン酸残基、スベリン酸残基、アゼライン酸残基、セバシン酸残基、ドデカンジカルボン酸残基、マレイン酸残基、フマル酸残基、1,2-ジカルボキシシクロヘキサン残基又は1,2-ジカルボキシシクロヘキセン残基である請求項1又は2に記載のセルロースエステル樹脂用可塑剤組成物。
【請求項5】
前記R
11
およびR
12
が、それぞれ独立に、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテルおよびテトラエチレングリコールモノエチルエーテルから選択されるポリアルキレングリコールモノアルキルエーテルのアルコール残基である請求項1又は2に記載のセルロースエステル樹脂用可塑剤組成物。
【請求項6】
前記安息香酸エステル化合物が、下記一般式(B1)で表される安息香酸エステル化合物である請求項1又は2に記載のセルロースエステル樹脂用可塑剤組成物。
TIFF
2025097476000012.tif
36
87
(前記一般式(B1)中において、


は、2価の脂肪族基又は3価の脂肪族基であり、
vは、L

の脂肪族基の価数に対応する整数であり、

21
は、炭素原子数1~6のアルキル基であり、
xは、0~5の範囲の整数である。)
【請求項7】
前記L

が、エチレングリコール残基、1,2-プロピレングリコール残基、1,3-プロパンジオール残基、1,2-ブタンジオール残基、1,3-ブタンジオール残基、2-メチル-1,3-プロパンジオール残基、ネオペンチルグリコール残基、ジエチレングリコール残基、ジプロピレングリコール残基、トリエチレングリコール残基、トリプロピレングリコール残基、トリメチロールプロパン残基又はグリセリン残基である請求項1又は2に記載のセルロースエステル樹脂用可塑剤組成物。
【請求項8】
請求項1又は2に記載のセルロースエステル樹脂用可塑剤組成物とセルロースエステル樹脂とを含有するセルロースエステル樹脂組成物であって、前記セルロースエステル樹脂100質量部に対して、前記セルロースエステル樹脂用可塑剤組成物を1~100質量部の範囲で含有するセルロースエステル樹脂組成物。
【請求項9】
請求項8に記載のセルロースエステル樹脂組成物の成形品。
【請求項10】
眼鏡フレームである請求項9に記載の成形品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、セルロースエステル樹脂用可塑剤組成物、セルロースエステル樹脂組成物およびその成形品に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
塩化ビニル樹脂(PVC)等の汎用プラスチックは幅広い用途で用いられており、このような汎用プラスチックは一般に可塑剤が添加されて柔軟にしてから用いられる。しかしながら、汎用プラスチックは分解されにくいため、近年の「持続可能性」重視の観点から、汎用プラスチックから生分解性樹脂に切り替える動きがでている。
【0003】
生分解性樹脂は汎用プラスチックに比べて一般に高極性であるため、従来の汎用プラスチック用可塑剤とは異なる、生分解性樹脂に適した可塑剤が求められている。生分解性樹脂のなかでもセルロースエステル樹脂はバイオ由来のサステナブル素材としてその活用が注目されており、当該セルロースエステル樹脂の可塑剤としては、アルコキシエーテルジエステルが知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2007-77300号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記アルコキシエーテルジエステルは、セルロースエステル樹脂の可塑剤として高い性能を有するが、アルコキシエーテルジエステルは加水分解され易い性質を有する。可塑剤としてアルコキシエーテルジエステルを含有するセルロースエステル樹脂組成物では、アルコキシエーテルジエステルの加水分解によって発生した酸によって、セルロースエステル樹脂も加水分解してしまい、得られる成形品の寸法安定性および耐久性が劣化する問題があった。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、耐加水分解性を改善したセルロースエステル樹脂用可塑剤組成物を提供することである。
本発明が解決しようとする他の課題は、寸法安定性および耐久性に優れる成形品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、アルコキシエーテルジエステルに安息香酸エステル化合物をさらに用いることで可塑剤の耐加水分解性を改善できることを見出し、本発明を完成させた。
【0008】
すなわち、本発明は、セルロースエステル樹脂用可塑剤組成物等に関するものである。
1.下記一般式(A)で表されるアルコキシエーテルジエステル化合物と、下記一般式(B)で表される安息香酸エステル化合物とを含有するセルロースエステル樹脂用可塑剤組成物。
TIFF
2025097476000001.tif
75
118
(前記一般式(A)および(B)中において、


は、炭素原子数1~18のアルキレン基であり、

11
およびR
12
は、それぞれ独立に、炭素原子数2~24のエーテル結合を有するアルキル基であり、

21
は、炭素原子数1~6のアルキル基であり、


は、2価の脂肪族基又は3価の脂肪族基であり、

22
は、炭素原子数1~20のアルキル基、又は炭素原子数2~20のエーテル結合を有するアルキル基であり、
sは1~3の範囲の整数であり、tは0~2の範囲の整数であり、uは0~2の範囲の整数であり、s、tおよびuの合計は、L

の脂肪族基の価数に対応する整数であり、
xは、0~5の範囲の整数である。)
2.前記アルコキシエーテルジエステル化合物および前記安息香酸エステル化合物の質量比が、アルコキシエーテルジエステル化合物:安息香酸エステル化合物=85:15~40:60を満たす1に記載のセルロースエステル樹脂用可塑剤組成物。
3.前記アルコキシエーテルジエステル化合物が、下記一般式(A1)で表されるアルコキシエーテルジエステル化合物である1又は2に記載のセルロースエステル樹脂用可塑剤組成物。
TIFF
2025097476000002.tif
22
128
(前記一般式(A1)中において、


は、炭素原子数1~18のアルキレン基であり、
nは1~4の範囲の整数であり、
mは2~4の範囲の整数であり、
pは1~4の範囲の整数であり、
qは2~4の範囲の整数であり、

13
およびR
14
は、それぞれ独立に、炭素原子数1~6のアルキル基である。
尚、m個のnは、互いに同じでも異なってもよい。q個のpは、互いに同じでも異なってもよい。)
4.前記L

が、マロン酸残基、コハク酸残基、グルタル酸残基、アジピン酸残基、ピメリン酸残基、スベリン酸残基、アゼライン酸残基、セバシン酸残基、ドデカンジカルボン酸残基、マレイン酸残基、フマル酸残基、1,2-ジカルボキシシクロヘキサン残基又は1,2-ジカルボキシシクロヘキセン残基である1~3のいずれかに記載のセルロースエステル樹脂用可塑剤組成物。
5.前記R
11
およびR
12
が、それぞれ独立に、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテルおよびテトラエチレングリコールモノエチルエーテルから選択されるポリアルキレングリコールモノアルキルエーテルのアルコール残基である1~4のいずれかに記載のセルロースエステル樹脂用可塑剤組成物。
6.前記安息香酸エステル化合物が、下記一般式(B1)で表される安息香酸エステル化合物である1~5のいずれかに記載のセルロースエステル樹脂用可塑剤組成物。
TIFF
2025097476000003.tif
36
87
(前記一般式(B1)中において、


は、2価の脂肪族基又は3価の脂肪族基であり、
vは、L

の脂肪族基の価数に対応する整数であり、

21
は、炭素原子数1~6のアルキル基であり、
xは、0~5の範囲の整数である。)
7.前記L

が、エチレングリコール残基、1,2-プロピレングリコール残基、1,3-プロパンジオール残基、1,2-ブタンジオール残基、1,3-ブタンジオール残基、2-メチル-1,3-プロパンジオール残基、ネオペンチルグリコール残基、ジエチレングリコール残基、ジプロピレングリコール残基、トリエチレングリコール残基、トリプロピレングリコール残基、トリメチロールプロパン残基又はグリセリン残基である1~6のいずれかに記載のセルロースエステル樹脂用可塑剤組成物。
8.1~7のいずれかに記載のセルロースエステル樹脂用可塑剤組成物とセルロースエステル樹脂とを含有するセルロースエステル樹脂組成物であって、前記セルロースエステル樹脂100質量部に対して、前記セルロースエステル樹脂用可塑剤組成物を1~100質量部の範囲で含有するセルロースエステル樹脂組成物。
9.8に記載のセルロースエステル樹脂組成物の成形品。
10.眼鏡フレームである9に記載の成形品。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、耐加水分解性を改善したセルロースエステル樹脂用可塑剤組成物が提供できる。
本発明により、寸法安定性および耐久性に優れる成形品が提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態について説明する。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の効果を損なわない範囲で適宜変更を加えて実施することができる。
尚、本明細書中の化合物は、化石資源由来であってもよく、生物資源由来であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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