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公開番号
2025100294
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-03
出願番号
2024086008
出願日
2024-05-28
発明の名称
光電変換素子、及び光電変換装置
出願人
キヤノン株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
H10K
30/50 20230101AFI20250626BHJP()
要約
【課題】ドーパントフリーでも良好な光電変換効率を示す化合物を正孔輸送物質として用いた光電変換素子、及び光電変換装置を提供すること。
【解決手段】第一電極と、第二電極と、前記第一電極と前記第二電極との間に配置されている、ペロブスカイト構造の結晶を含む光電変換層とを有する光電変換素子であって、前記光電変換層と前記第一電極との間に、式(1)で表される化合物を含む正孔輸送層を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
第一電極と、第二電極と、該第一電極と該第二電極との間に配置されている、ペロブスカイト構造の結晶を含む光電変換層とを有する光電変換素子であって、
前記光電変換層と前記第一電極との間に、下記式(1)で表される化合物を含む正孔輸送層を有する、光電変換素子。
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2025100294000039.jpg
30
83
(式(1)中、Aは、
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2025100294000040.jpg
33
41
であり、
Bは
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2025100294000041.jpg
33
41
であり、
Cは
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2025100294000042.jpg
33
40
であり、
Dは
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2025100294000043.jpg
33
40
であり、
A~DにおけるR
1
~R
20
は、それぞれ独立して、水素原子、トリメチルシリル基、置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数2~20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素原子数3~10のシクロアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数1~20のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素原子数3~10のシクロアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素原子数1~18のアルキルチオ基又はアリールチオ基、置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の(ジ)アルキルアミノ基又は(ジ)アリールアミノ基、置換基を有する炭素原子数6~36の芳香族炭化水素基、又は置換基を有していてもよい環形成原子数5~36の複素環基を表す。なお、式中*は、式(1)との結合位置を表す。ただし、AとBとは異なり、かつCとDとは異なる。)
続きを表示(約 1,700 文字)
【請求項2】
前記式(1)において、前記Aと前記Bとは異なり、前記Cと前記Dとは異なり、かつ前記Aと前記Cとは同一であり、かつ前記Bと前記Dとは同一である化合物を前記正孔輸送層に含む、請求項1に記載の光電変換素子。
【請求項3】
前記式(1)のA~Dにおいて、R
1
~R
20
が、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数1~20のアルコキシ基、又は置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の(ジ)アルキルアミノ基又は(ジ)アリールアミノ基、置換基を有していてもよい炭素原子数1~18のアルキルチオ基又はアリールチオ基である化合物を前記正孔輸送層に含む、請求項1に記載の光電変換素子。
【請求項4】
前記式(1)において、前記A~Dが、水素原子、置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数1~20のアルコキシ基、又は置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の(ジ)アルキルアミノ基又は(ジ)アリールアミノ基、置換基を有していてもよい炭素原子数1~18のアルキルチオ基又はアリールチオ基のうち一種類を、オルト位又はパラ位の一か所に有する化合物を前記正孔輸送層に含む、請求項1に記載の光電変換素子。
【請求項5】
前記式(1)において、
前記Aにおけるフェニル基が置換基を含まない場合、前記Bにおけるフェニル基に、置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数1~20のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の(ジ)アルキルアミノ基又は(ジ)アリールアミノ基、又は置換基を有していてもよい炭素原子数1~18のアルキルチオ基又はアリールチオ基を有し、
前記Aにおけるフェニル基が、置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を有する場合、前記Bにおけるフェニル基に、置換基を有していてもよい炭素原子数1~20のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の(ジ)アルキルアミノ基又は(ジ)アリールアミノ基、又は置換基を有していてもよい炭素原子数1~18のアルキルチオ基又はアリールチオ基を有し、
前記Aにおけるフェニル基が、置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基を有する場合、前記Bにおけるフェニル基に、置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の(ジ)アルキルアミノ基又は(ジ)アリールアミノ基を有し、
前記Aにおけるフェニル基が、置換基を有していてもよい炭素原子数1~18のアルキルチオ基又はアリールチオ基を有する場合、前記Bにおけるフェニル基に、置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の(ジ)アルキルアミノ基又は(ジ)アリールアミノ基を有する、請求項2に記載の光電変換素子。
【請求項6】
前記式(1)で表される化合物が、下記式(A-8)(A-12)(A-14)(A-16)(A-23)で表される化合物のいずれかである、請求項1に記載の光電変換素子。
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2025100294000044.jpg
41
99
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41
94
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45
106
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43
110
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2025100294000048.jpg
42
91
【請求項7】
前記正孔輸送層と前記光電変換層との間に、フタロシアニン粒子を含む中間層を有する、請求項1に記載の光電変換素子。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は光電変換素子、及び光電変換装置に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
化石エネルギーの枯渇問題及び化石エネルギーの使用による地球の環境問題を解決するために、太陽エネルギー、風力、水力などのように、再生可能であって清浄な代替エネルギー源に関する研究が活発に行われている。その中でも、太陽光を直接電気的エネルギーに変化させる太陽電池に関する関心が増大している。ここで、太陽電池とは、太陽光から光エネルギーを吸収し、電子及び正孔が発生する光起電効果を利用して電流-電圧を生成する電池を意味する。
現在、20%を超える光エネルギー変換効率を有するn-pダイオード型シリコン(Si)単結晶ベースの太陽電池が広く知られ、実際に太陽光発電に用いられている。しかしながら、これらは、高温処理工程を必要とし、また材料自体の価格も高いため、単位電力あたりのコストが高いという問題を有している。また、シリコン資源の面から、供給性にも問題を有している。
【0003】
一方、有機材料を用いた太陽電池(以下、「有機太陽電池」という)は、高温処理工程を必要とせず、シート状基板で所謂roll to roll方式での生産が可能で低コスト化が見込める。しかし、有機太陽電池の実用化のためには発電効率と耐久性の更なる向上が望まれている。特に光電変換層としてペロブスカイト構造の結晶を有するペロブスカイト型太陽電池は、光電変換性に優れるため太陽電池の実用化に向けた開発が進められている。ペロブスカイト型太陽電池では、素子中に正孔輸送物質を使用することが多く、正孔輸送物質を使用する目的として、正孔を選択的に輸送する機能を高めて光電変換効率を向上させることが挙げられる。標準的な正孔輸送物質としては、スピロビフルオレン系有機化合物のSpiro-OMeTADが使用されることが多いが、純粋なSpiro-OMeTADは、比較的正孔移動度や導電性が低い。そのため、リチウムビス(トリフルオロメタン)スルホンイミド(LiTFSI)や4-tert-ブチルピリジン(4-tert-butyl pyridine;TBP)などの添加剤、すなわちドーパントを添加して前記の電子特性を向上させる。しかし、LiTFSIやTBPは、吸湿性や揮発性があるため電池の劣化を促進し、正孔輸送物質に共有結合していないため拡散しやすいという欠点を有し、それゆえ、デバイス製造に不向きであり、また、コストも増加する。
【0004】
そこで、近年Spiro-OMeTADに代わる正孔輸送物質の開発が進められており、例えば特許文献1は、一般式(B-1)で示される化合物を正孔輸送物質として用いることで、Spiro-OMeTADよりも高い光電変換効率及び耐久性を示す光電変換素子が得られる技術を開示している。
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2025100294000002.jpg
38
116
【0005】
また、非特許文献1では、色素増感太陽電池用途ではあるが、式(B-2)で示される化合物を正孔輸送物質として用いた例も報告されている。
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2025100294000003.jpg
40
83
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2022/153962号
【非特許文献】
【0007】
P.M.Lahti,et al,RSC Adv.,2013,3,15626-15629.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明者らの検討によると、特許文献1に記載の光電変換素子は、ドーパントフリーでの高い電子特性が示せておらず、非特許文献1に記載の光電変換素子も変換効率には改善の余地がある。
したがって、本発明の目的は、ドーパントフリーでも良好な光電変換効率を示す化合物を正孔輸送物質として用いた光電変換素子、及び光電変換装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的は以下の本発明によって達成される。即ち、本発明にかかる光電変換素子は、
第一電極と、第二電極と、前記第一電極と前記第二電極との間に配置されている、ペロブスカイト構造の結晶を含む光電変換層とを有する光電変換素子であって、
前記光電変換層と前記第一電極との間に、下記式(1)で表される化合物を含む正孔輸送層を有することを特徴とする光電変換素子であることを特徴とする。
JPEG
2025100294000004.jpg
30
83
(式(1)中、Aは、
TIFF
2025100294000005.tif
33
41
であり、
Bは
JPEG
2025100294000006.jpg
33
41
であり、
Cは
JPEG
2025100294000007.jpg
33
40
であり、
Dは
JPEG
2025100294000008.jpg
33
40
であり、
前記A~DにおけるR
1
~R
20
は、それぞれ独立して、水素原子、トリメチルシリル基、置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数2~20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素原子数3~10のシクロアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数1~20のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素原子数3~10のシクロアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素原子数1~18のアルキルチオ基又はアリールチオ基、置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の(ジ)アルキルアミノ基又は(ジ)アリールアミノ基、置換基を有する炭素原子数6~36の芳香族炭化水素基、又は置換基を有していてもよい環形成原子数5~36の複素環基を表す。なお、式中*は、式(1)との結合位置を表す。ただし、AとBとは異なり、かつCとDとは異なる。)
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ドーパントフリーでも良好な光電変換効率を示す光電変換素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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