特許ウォッチ

公開番号2025109473
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-25
出願番号2024003384
出願日2024-01-12
発明の名称冷蔵庫
出願人日立グローバルライフソリューションズ株式会社
代理人ポレール弁理士法人
主分類F25D 17/08 20060101AFI20250717BHJP(冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒートポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化)
要約【課題】冷蔵室の最下段の空間に温かい物品が載置された場合に、周囲の物品が温まるのを抑制しつつ、当該物品を速やかに冷却する。
【解決手段】本発明の冷蔵庫は、前方に開口を有する冷蔵室と、前記冷蔵室に配された1以上の棚と、前記冷蔵室の底面から前記棚のうち最下段棚までの領域に形成された下段スペースと、前記冷蔵室に供給する冷気を生成する第1冷却器と、前記第1冷却器が生成した冷気を前記冷蔵室に吐出する吐出口と、前記冷蔵室の冷気を前記第1冷却器に戻す戻り口と、を備え、前記冷蔵室の下方に隣接した冷凍室をさらに備える及び/又は前記第1冷却器が生成した冷気は前記冷蔵室にのみ供給され、前記吐出口は、前記最下段棚より上方のみに配されており、前記下段スペースは、少なくとも手前上側が開放した状態で物品が収納される領域であり、前記戻り口の全部または一部は、前記冷蔵室の底面から前記最下段棚までの高さ範囲に配されている。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項１】
前方に開口を有する冷蔵室と、
前記冷蔵室に配された１以上の棚と、
前記冷蔵室の底面から前記棚のうち最下段棚までの領域に形成された下段スペースと、
前記冷蔵室に供給する冷気を生成する第１冷却器と、
前記第１冷却器が生成した冷気を前記冷蔵室に吐出する吐出口と、
前記冷蔵室の冷気を前記第１冷却器に戻す戻り口と、を備え、
前記冷蔵室の下方に隣接した冷凍室をさらに備える及び／又は前記第１冷却器が生成した冷気は前記冷蔵室にのみ供給され、
前記吐出口は、前記最下段棚より上方のみに配されており、
前記下段スペースは、少なくとも手前上側が開放した状態で物品が収納される領域であり、
前記戻り口の全部または一部は、前記冷蔵室の底面から前記最下段棚までの高さ範囲に配されている冷蔵庫。
続きを表示（約 870 文字）【請求項２】
請求項１において、
前記下段スペースは、
底面部の軟化点温度が５０℃以上であり、
上下寸法が１５ｃｍｍ以上である冷蔵庫。
【請求項３】
請求項１又は２において、
前記下段スペースは、前記冷蔵室の底面から前記最下段棚の下面に亘って配された、前記最下段棚を支持する支持部材で形成されている冷蔵庫。
【請求項４】
請求項３において、
前記支持部材は、前記冷蔵室の底面から前記最下段棚の下面に亘って配された背面部と、前記冷蔵室の底面の少なくとも一部を覆う底面部と、前記背面部と前記底面部とを繋ぎ左右の少なくとも一方に配された側面部と、を有し、少なくとも前方及び上方が開放したチルドカバーである冷蔵庫。
【請求項５】
請求項４において、
前記下段スペースの左右のいずれかに、製氷装置へ供給する水を貯める給水タンクが配されており、
前記下段スペースの左右のうち、前記給水タンクの有る側は前記側面部で覆われ、前記給水タンクの無い側は前記冷蔵室を区画する内箱が露出する冷蔵庫。
【請求項６】
請求項５において、
前記側面部の前側は、前方ほど外へ向かう傾斜を有する冷蔵庫。
【請求項７】
請求項４において、
前記背面部には、前記戻り口に向かう冷気を通過させる通気口がある冷蔵庫。
【請求項８】
請求項７において、
前記通気口は、他の前記支持部材の上端と比べて低い位置に形成される冷蔵庫。
【請求項９】
請求項８において、
前記背面部は、上方ほど後方へ向かう傾斜を有しており、
通気案内部の無い部分に、後方へ突出する背面リブが設けられている冷蔵庫。
【請求項１０】
請求項８において、
前記背面部は、上方ほど後方へ向かう傾斜を有しており、
通気案内部は、前記背面部の傾斜より急勾配の傾斜を有する冷蔵庫。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、冷蔵庫に関する。
続きを表示（約 2,000 文字）【背景技術】
【０００２】
特許文献１には、冷蔵温度帯の冷蔵室のみを冷却するＲ蒸発器と、その他の貯蔵室を冷却するＦ蒸発器とを分けることで、冷蔵室の高湿化を図ることが開示されている（段落００４３）。さらに、特許文献１には、冷蔵室の最下段の棚の下の間接冷却空間を、密閉構造とすることで、間接冷却空間内の食品の乾燥を抑制することも開示されている（段落００２７）。
【０００３】
また、特許文献２には、チルドケース等の独立した引き出しを、冷蔵室の一番下の棚板の下の空間ではなく、複数の棚板のいずれかにより仕切られた冷蔵室内の他の空間に配置しても良いことが開示されている（段落００６３－００６６、図２Ｂ）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０２０－３４２０７号公報
特開２００８－５１４８５号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
特許文献１に開示の冷蔵庫のように、冷蔵室の最下段の棚の下を密閉空間にした場合、当該空間に鍋などの温かい物品が載置されると、当該物品の迅速な冷却が困難である上に、伝熱により周囲の物品を温めてしまう。
【０００６】
一方、特許文献２に開示の冷蔵庫では、最下段の棚の下が開放空間となる。しかし、特許文献２の段落００７０には「必要に応じて棚板のそれぞれの間に図示しない吐出孔が設けられ、それぞれの収納空間に冷気を行き渡らせるよう構成されている」と記載されており、当該開放空間に対して、後方から冷気が吐出される可能性がある。すると、当該開放空間に温かい物品が載置されると、当該物品で温度上昇した空気が、冷蔵室内の他の空間に載置された物品を温めてしまう。
【０００７】
すなわち、冷蔵室の最下段の空間に温かい物品が載置された場合に、周囲の物品が温まるのを抑制しつつ、当該物品を速やかに冷却することについて、改善の余地がある。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
前述の課題を解決するために、本発明の冷蔵庫は、前方に開口を有する冷蔵室と、前記冷蔵室に配された１以上の棚と、前記冷蔵室の底面から前記棚のうち最下段棚までの領域に形成された下段スペースと、前記冷蔵室に供給する冷気を生成する第１冷却器と、前記第１冷却器が生成した冷気を前記冷蔵室に吐出する吐出口と、前記冷蔵室の冷気を前記第１冷却器に戻す戻り口と、を備え、前記冷蔵室の下方に隣接した冷凍室をさらに備える及び／又は前記第１冷却器が生成した冷気は前記冷蔵室にのみ供給され、前記吐出口は、前記最下段棚より上方のみに配されており、前記下段スペースは、少なくとも手前上側が開放した状態で物品が収納される領域であり、前記戻り口の全部または一部は、前記冷蔵室の底面から前記最下段棚までの高さ範囲に配されている。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
本実施形態に係る冷蔵庫を示す正面図。
図１のＡ－Ａ断面図。
図２のＢ－Ｂ断面図。
本実施形態に係る冷蔵庫の冷凍サイクルを示す構成図。
図２の冷蔵室ドア、製氷室ドア、上段冷凍室ドアを外した状態の図。
下段スペース付近を右から見た斜視図。
下段スペース付近を左から見た斜視図。
図５のＤ－Ｄ断面図。
チルドカバーを左前方上部から見た斜視図。
チルドカバーを右前方上部から見た斜視図。
チルドカバーを左後方上部から見た斜視図。
チルドカバーを左後方下部から見た斜視図。
最下段棚の左前部を右下方から見た斜視図。
チルドカバーの左前部近傍を左前方上部から見た拡大斜視図。
図５においてチルドカバーを外した状態を示す正面図。
図１１のＥ－Ｅ断面図。
下段スペースの下部前縁の拡大斜視図。
下段スペースの下部前縁の拡大断面図。
容器を右前方上部から見た斜視図。
容器を右から見た側面図。
容器を右前方下部から見た斜視図。
下段スペースに容器が載置される場合の冷蔵室の縦断面図。
下段スペースに容器が載置される場合の冷蔵室の横断面図。
容器の前壁が下段スペースの前側に位置する載置状態を示す縦断面図。
容器の後壁が下段スペースの前側に位置する載置状態を示す縦断面図。
図２０におけるＴで示す部分の拡大図。
電気ヒータに対して設定すべき通電率を、下段スペースの温度ごとに表したグラフ。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
以下、本発明を実施するための形態（実施形態）を説明する。
（【００１１】以降は省略されています）

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