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公開番号2025113027
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-01
出願番号2024007635
出願日2024-01-22
発明の名称研磨用スラリー及び研磨方法
出願人株式会社荏原製作所
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H01L 21/304 20060101AFI20250725BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】洗浄後の砥粒の残留が低減された化学機械研磨(CMP)用スラリーとCMP方法を提供することを目的とする。
【解決手段】砥粒、水、及びpH調整剤を含むCMP用スラリーにおいて、砥粒としてヒドロキシアパタイト(HAp)を用いる。CMP後の基板を洗浄する際に、基板を酸に接触させることにより、残留するHApを除去することができる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
砥粒、水、及びpH調整剤を含み、
砥粒がヒドロキシアパタイトである、化学機械研磨用スラリー。
続きを表示(約 480 文字)【請求項2】
pHが6.0~14.0である、請求項1に記載の化学機械研磨用スラリー。
【請求項3】
ヒドロキシアパタイトの平均粒子径が1~1000nmである、請求項1又は2に記載の化学機械研磨用スラリー。
【請求項4】
pH調整剤が水酸化カリウム、水酸化カルシウム、又はアンモニアである、請求項1又は2に記載の化学機械研磨用スラリー。
【請求項5】
半導体素子を研磨するための請求項1又は2に記載の化学機械研磨用スラリー。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の化学機械研磨用スラリーを用いて基板に化学機械研磨を行うこと、及び
化学機械研磨後の基板を洗浄することを含み、
前記洗浄が、基板を酸に接触させて、残留するヒドロキシアパタイトを除去すること
を含む、化学機械研磨方法。
【請求項7】
酸が有機酸水溶液である、請求項6に記載の化学機械研磨方法。
【請求項8】
有機酸水溶液がクエン酸水溶液である、請求項6に記載の化学機械研磨方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、化学機械研磨用のスラリーに関する。また、この研磨用スラリーを用いた化学機械研磨方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
半導体素子の製造に使用される基板の表面を平坦化させるために、化学機械研磨(Chemical Mechanical Pollishing、CMP)が行われている。CMPでは、砥粒と研磨助剤とを含む懸濁液(スラリー)を用いて基板の表面を研磨処理する。CMPでは、研磨屑やスラリー中の砥粒などに起因するパーティクルが大量に発生するため、続いてこれらの異物を除去するための洗浄処理が行われる。洗浄処理が適切でない場合、基板の構造に欠陥が生じ、それにより半導体素子の特性不良が生じるため、異物のより確実な除去が求められる。
【0003】
CMP用砥粒としては、一般に、シリカ粒子による砥粒(例えば、特許文献1)と、セリア(酸化セリウム)粒子による砥粒(例えば、特許文献2)が用いられている。また、CMP後の洗浄方法としては、アンモニア水と過酸化水素水を任意の割合で混合したアルカリ性の洗浄液を用い、基板表面のエッチングにより付着パーティクルをリフトオフさせ、さらに静電気的な反発を利用して基板への再付着を抑えながらパーティクルを除去する方法(SC1洗浄)、塩酸と過酸化水素水を任意の割合で混合した洗浄液を用い、基板表面の微量金属不純物を溶解除去する方法(SC2洗浄)等を目的に応じて組み合わせて用いる方法が知られている(特許文献3)。また、このような洗浄液と組み合わせて、ロールブラシやペンシルブラシなどの洗浄部材を用いて物理的にパーティクルを掃き出す物理洗浄や、超音波洗浄のような非接触式の物理洗浄が用いられている。
【0004】
しかしながら、近年の半導体業界の微細化等の要求により、使用される砥粒サイズが小さくなってきており、これに伴い、基板洗浄後に許容される異物のサイズ及び数が厳格化され、上記の従来の手法では洗浄性能が十分ではないケースが生じる可能性がある。
【0005】
一方、ヒドロキシアパタイトは、ヒトなどの脊椎動物の歯や骨の主要構成成分であり、医療機器や歯科材料として広く用いられている。また、その適度な硬度を利用して、自動車等の塗装面の艶出し用研磨剤として用いることができる粒子の一例として報告されたことがある(特許文献4)。しかし、ヒドロキシアパタイトをCMP用の砥粒として用いた報告はない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2023-148461号公報
特開2023-98704号公報
特開2023-73560号公報
特開2001-226665号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、洗浄後の砥粒の残留が低減されたCMP用スラリーとCMP方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、洗浄後のCMP用砥粒の残留を顕著に低減させることについて鋭意検討した。その結果、洗浄時に砥粒を溶解させることで洗浄後の基板上の砥粒の残留を低減させる着想を得た。しかし、従来CMP用砥粒として用いられるシリカやセリアは難溶性であり、シリカを溶解させるにはフッ化水素酸のような非常に強力な酸が必要であり、また、セリアを溶解させるには硫酸と過酸化水素に加え高温も必要であるという課題があった。溶解による除去をより容易に行うことができる砥粒についてさらに検討を重ねた結果、ヒドロキシアパタイトは、常温下でクエン酸のような取り扱いが比較的容易な酸で溶解させることができ、CMP用の砥粒として用いた場合に、酸性水溶液を用いた洗浄で容易に溶解、除去することができ、基板上の砥粒の残留を低減できることを見出した。本発明は、これらに限定されないが、以下を含む。
(1)砥粒、水、及びpH調整剤を含み、
砥粒がヒドロキシアパタイトである、化学機械研磨用スラリー。
(2)pHが6.0~14.0である、(1)に記載の化学機械研磨用スラリー。
(3)ヒドロキシアパタイトの平均粒子径が1~1000nmである、(1)又は(2)に記載の化学機械研磨用スラリー。
(4)pH調整剤が水酸化カリウム、水酸化カルシウム、又はアンモニアである、(1)又は(2)に記載の化学機械研磨用スラリー。
(5)半導体素子を研磨するための(1)又は(2)に記載の化学機械研磨用スラリー。(6)(1)又は(2)に記載の化学機械研磨用スラリーを用いて基板に化学機械研磨を行うこと、及び
化学機械研磨後の基板を洗浄することを含み、
前記洗浄が、基板を酸に接触させて、残留するヒドロキシアパタイトを除去すること
を含む、化学機械研磨方法。
(7)酸が有機酸水溶液である、(6)に記載の化学機械研磨方法。
(8)有機酸水溶液がクエン酸水溶液である、(6)に記載の化学機械研磨方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明において、CMP用スラリーの砥粒としてヒドロキシアパタイトを用いることにより、研磨後の基板を常温下でクエン酸などの酸と接触させることで、ヒドロキシアパタイトを溶解させ、砥粒を容易に除去することが可能となる。従来の洗浄液と組み合わせたブラシ等による物理的洗浄では、粒径の小さい砥粒を完全に除去することは難しい場合があったが、本発明のヒドロキシアパタイトを用いた砥粒は、酸に容易に溶解するため、小粒径であっても、酸を用いた洗浄により、より確実に除去することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施例の洗浄性試験後の基板の走査電子顕微鏡像である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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