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公開番号2025113874
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-04
出願番号2024008253
出願日2024-01-23
発明の名称出力制御装置及び分散型電源システム
出願人株式会社TMEIC
代理人弁理士法人iX
主分類H02J 3/38 20060101AFI20250728BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】逆潮流の発生を抑制しつつ、電力系統側からの買電電力をより抑制できる出力制御装置、及び分散型電源システムを提供する。
【解決手段】負荷で必要とされている電力の大きさの情報と、分散型電源の現時点の発電電力の大きさの情報と、の入力を受ける通信部と、各情報を基に電力変換装置による電力の変換の動作を制御する制御部と、を備え、制御部は、所定時間後の分散型電源の発電電力の予測を行うとともに、電力変換装置から負荷に供給する電力の大きさの限界閾値の設定を行い、予測した所定時間後の分散型電源の発電電力に基づいて電力変換装置から負荷に供給可能な最大の電力の大きさが限界閾値未満である場合には、出力制限なしの制御を行い、限界閾値以上である場合には、出力制限ありの制御を行う出力制御装置が提供される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
分散型電源から供給された電力を電力変換装置によって負荷に対応した交流電力に変換し、変換後の交流電力を前記負荷に供給することにより、電力系統から前記負荷への買電を抑制する全量自家消費型の分散型電源システムに用いられる出力制御装置であって、
前記負荷で必要とされている電力の大きさの情報と、前記分散型電源の現時点の発電電力の大きさの情報と、の入力を受ける通信部と、
前記負荷で必要とされている電力の大きさの情報と、前記分散型電源の現時点の発電電力の大きさの情報と、を基に、前記電力変換装置による電力の変換の動作を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記分散型電源の現時点の発電電力の大きさの情報を基に、所定時間後の前記分散型電源の発電電力の予測を行うとともに、
前記負荷で必要とされている電力の大きさの情報を基に、前記電力変換装置から前記負荷に供給する電力の大きさの限界閾値の設定を行い、
予測した所定時間後の前記分散型電源の発電電力に基づいて前記電力変換装置から前記負荷に供給可能な最大の電力の大きさが前記限界閾値未満である場合には、前記分散型電源の現時点の発電電力に基づいて供給可能な最大の大きさの電力を出力させるように前記電力変換装置の動作を制御する出力制限なしの制御を行い、
予測した所定時間後の前記分散型電源の発電電力に基づいて前記電力変換装置から前記負荷に供給可能な最大の電力の大きさが前記限界閾値以上である場合には、現時点において前記負荷で必要とされている電力の大きさに応じた目標値を設定し、前記目標値に応じた大きさの電力を出力させるように前記電力変換装置の動作を制御することにより、前記電力変換装置から前記負荷に供給する電力の大きさを前記目標値に制限する出力制限ありの制御を行う出力制御装置。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記制御部は、前記出力制限ありの制御において、前記負荷で必要とされている電力の変化の傾向が上昇傾向である場合には、現時点において前記負荷で必要とされている電力の大きさから第1設定値を減算することにより、前記目標値を設定し、前記負荷で必要とされている電力の変化の傾向が下降傾向である場合には、現時点において前記負荷で必要とされている電力の大きさから前記第1設定値よりも大きい第2設定値を減算することにより、前記目標値を設定する請求項1記載の出力制御装置。
【請求項3】
前記制御部は、所定の制御周期毎に前記電力変換装置の動作の制御を行うとともに、前記出力制限ありの制御において、前記負荷で必要とされている電力の変化の傾向が上昇傾向である場合には、第1制御周期を設定し、前記負荷で必要とされている電力の変化の傾向が下降傾向である場合には、前記第1制御周期よりも長い第2制御周期を設定する請求項2記載の出力制御装置。
【請求項4】
前記制御部は、所定の制御周期毎に前記電力変換装置の動作の制御を行うとともに、前記出力制限ありの制御において、前記分散型電源の発電電力の擾乱を検出した場合に、前記制御周期を短くする請求項1記載の出力制御装置。
【請求項5】
前記分散型電源システムは、前記電力変換装置から前記電力系統側に向かう逆潮流の検知を行うとともに、前記電力系統からの買電電力が所定値以下となる逆潮流の予兆の検知を行う逆電力継電器を有し、
前記限界閾値は、前記逆電力継電器によって逆潮流の予兆が検知される電力の大きさよりも大きい値に設定される請求項1記載の出力制御装置。
【請求項6】
分散型電源から供給された電力を電力変換装置によって負荷に対応した交流電力に変換し、変換後の交流電力を前記負荷に供給することにより、電力系統から前記負荷への買電を抑制する全量自家消費型の分散型電源システムであって、
発電を行うとともに、発電した電力の供給を行う分散型電源と、
前記分散型電源から供給された電力を前記負荷に対応した交流電力に変換し、変換後の交流電力を前記負荷に供給する電力変換装置と、
前記電力変換装置による電力の変換の動作を制御する出力制御装置と、
を備え、
前記出力制御装置は、
前記負荷で必要とされている電力の大きさの情報と、前記分散型電源の現時点の発電電力の大きさの情報と、の入力を受ける通信部と、
前記負荷で必要とされている電力の大きさの情報と、前記分散型電源の現時点の発電電力の大きさの情報と、を基に、前記電力変換装置による電力の変換の動作を制御する制御部と、
を有し、
前記制御部は、
前記分散型電源の現時点の発電電力の大きさの情報を基に、所定時間後の前記分散型電源の発電電力の予測を行うとともに、
前記負荷で必要とされている電力の大きさの情報を基に、前記電力変換装置から前記負荷に供給する電力の大きさの限界閾値の設定を行い、
予測した所定時間後の前記分散型電源の発電電力に基づいて前記電力変換装置から前記負荷に供給可能な最大の電力の大きさが前記限界閾値未満である場合には、前記分散型電源の現時点の発電電力に基づいて供給可能な最大の大きさの電力を出力させるように前記電力変換装置の動作を制御する出力制限なしの制御を行い、
予測した所定時間後の前記分散型電源の発電電力に基づいて前記電力変換装置から前記負荷に供給可能な最大の電力の大きさが前記限界閾値以上である場合には、現時点において前記負荷で必要とされている電力の大きさに応じた目標値を設定し、前記目標値に応じた大きさの電力を出力させるように前記電力変換装置の動作を制御することにより、前記電力変換装置から前記負荷に供給する電力の大きさを前記目標値に制限する出力制限ありの制御を行う分散型電源システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、出力制御装置及び分散型電源システムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
太陽光発電機、風力発電機、地熱発電機などの分散型電源を用いた全量自家消費型の分散型電源システムが知られている。分散型電源システムは、分散型電源の発電電力を負荷に応じた電力に変換し、変換後の電力を負荷に供給する電力変換装置と、電力変換装置による電力の変換の動作を制御する出力制御装置と、を備える。
【0003】
全量自家消費型の分散型電源システムでは、分散型電源の発電電力を最大限に活用し、電力系統からの買電を抑えることが望ましい。このため、電力変換装置及び出力制御装置は、負荷での消費電力に応じて、電力系統からの受電電力(買電)が設定値で一定となるように、分散型電源から負荷に供給する有効電力の大きさを制御する追従制御を行う。これにより、分散型電源から電力系統側への逆潮流の発生を抑制しつつ、電力系統からの買電を抑制することができる。
【0004】
また、全量自家消費型の分散型電源システムは、電力変換装置から電力系統側に向かう逆潮流の検知を行う逆電力継電器を備える。逆電力継電器は、逆潮流の発生を検知したことに応じて、電力変換装置に電力の変換の動作を停止させる。
【0005】
逆電力継電器による逆潮流の検知に応じて電力変換装置に電力の変換の動作を停止させると、電力系統側からの買電電力が増加し、電力料金の増加を招いてしまうとともに、急激な電力、電圧、電流の変動により、負荷設備に故障などが発生してしまうことが懸念される。従って、追従制御では、逆潮流の発生を抑制するため、設定値を比較的大きめにとっている。しかしながら、設定値を大きくすると、電力系統側からの買電電力が増加してしまう。
【0006】
このため、全量自家消費型の分散型電源システム、及びこれに用いられる出力制御装置では、逆潮流の発生を抑制しつつ、電力系統側からの買電電力をより抑制できるようにすることが望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2021-2932号公報
特開2022-167768号公報
特許第7197873号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の実施形態は、逆潮流の発生を抑制しつつ、電力系統側からの買電電力をより抑制できる出力制御装置、及び分散型電源システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施形態によれば、分散型電源から供給された電力を電力変換装置によって負荷に対応した交流電力に変換し、変換後の交流電力を前記負荷に供給することにより、電力系統から前記負荷への買電を抑制する全量自家消費型の分散型電源システムに用いられる出力制御装置であって、前記負荷で必要とされている電力の大きさの情報と、前記分散型電源の現時点の発電電力の大きさの情報と、の入力を受ける通信部と、前記負荷で必要とされている電力の大きさの情報と、前記分散型電源の現時点の発電電力の大きさの情報と、を基に、前記電力変換装置による電力の変換の動作を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記分散型電源の現時点の発電電力の大きさの情報を基に、所定時間後の前記分散型電源の発電電力の予測を行うとともに、前記負荷で必要とされている電力の大きさの情報を基に、前記電力変換装置から前記負荷に供給する電力の大きさの限界閾値の設定を行い、予測した所定時間後の前記分散型電源の発電電力に基づいて前記電力変換装置から前記負荷に供給可能な最大の電力の大きさが前記限界閾値未満である場合には、前記分散型電源の現時点の発電電力に基づいて供給可能な最大の大きさの電力を出力させるように前記電力変換装置の動作を制御する出力制限なしの制御を行い、予測した所定時間後の前記分散型電源の発電電力に基づいて前記電力変換装置から前記負荷に供給可能な最大の電力の大きさが前記限界閾値以上である場合には、現時点において前記負荷で必要とされている電力の大きさに応じた目標値を設定し、前記目標値に応じた大きさの電力を出力させるように前記電力変換装置の動作を制御することにより、前記電力変換装置から前記負荷に供給する電力の大きさを前記目標値に制限する出力制限ありの制御を行う出力制御装置が提供される。
【発明の効果】
【0010】
逆潮流の発生を抑制しつつ、電力系統側からの買電電力をより抑制できる出力制御装置、及び分散型電源システムが提供される。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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