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公開番号2025119850
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-15
出願番号2024014921
出願日2024-02-02
発明の名称導電膜付きガラス基板積層体及びその製造方法、電磁波制御部材、並びに周波数選択板
出願人AGC株式会社
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類B32B 17/10 20060101AFI20250807BHJP(積層体)
要約【課題】パターン導電膜が形成されたガラス基板の割れの抑制。
【解決手段】ガラス基板、熱可塑性樹脂層、及び透明層がこの順に積層された積層体であって、前記ガラス基板は、ガラス板と、前記ガラス板の少なくとも一方の主面上に形成された、導電性領域がパターニングされたパターン導電膜と、を含む、導電膜付きガラス基板積層体。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ガラス基板、熱可塑性樹脂層、及び透明層がこの順に積層された積層体であって、
前記ガラス基板は、ガラス板と、前記ガラス板の少なくとも一方の主面上に形成された、導電性領域がパターニングされたパターン導電膜と、を含む、導電膜付きガラス基板積層体。
続きを表示(約 910 文字)【請求項2】
前記ガラス板は、一方の主面上に、前記パターン導電膜が形成され、
前記ガラス基板の、前記パターン導電膜が形成された側の主面上に、前記熱可塑性樹脂層が積層された、請求項1に記載の導電膜付きガラス基板積層体。
【請求項3】
前記ガラス板の厚さは2mm以上である、請求項1に記載の導電膜付きガラス基板積層体。
【請求項4】
前記熱可塑性樹脂層は、ポリビニルアセタール樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂、シクロオレフィンポリマー樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル系樹脂、及びクロロプレンゴムからなる群より選ばれる少なくとも一種を含む、請求項1に記載の導電膜付きガラス基板積層体。
【請求項5】
前記透明層は、ガラス又は樹脂からなる、請求項1に記載の導電膜付きガラス基板積層体。
【請求項6】
前記透明層は前記樹脂からなり、
前記樹脂は、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂、芳香族ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ABS樹脂、オレフィン系樹脂、及びシリコーン樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種を含む、請求項5に記載の導電膜付きガラス基板積層体。
【請求項7】
可視光透過率が50%以上である、請求項1に記載の導電膜付きガラス基板積層体。
【請求項8】
曲げ剛性が1×10

N・mm

以上である、請求項1に記載の導電膜付きガラス基板積層体。
【請求項9】
前記導電性領域は銀を含み、かつ、前記パターン導電膜の20℃における面抵抗値は10Ω/□以下である、請求項1に記載の導電膜付きガラス基板積層体。
【請求項10】
前記パターン導電膜は、前記ガラス板の少なくとも一方の主面上の全面にパターニングされた、請求項1に記載の導電膜付きガラス基板積層体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、導電膜付きガラス基板積層体及びその製造方法に関する。また、本発明は上記導電膜付きガラス基板積層体を備える電磁波制御部材、及び周波数選択板にも関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年、第5世代無線システム(5G)が普及してきており、また自動車等において多くの電子機器が搭載されている。しかしながら、これらを使用する場合には、電波干渉などによる、電子機器の誤作動の発生が起こりやすい。電波干渉を防止する方法の一つとして、電磁波制御部材を活用することが考えられる。
【0003】
電磁波制御部材としては、λ/4型電波吸収体などの電波吸収体や、基板上にパターニングされた導電膜が設けられた周波数選択板などが挙げられる。
例えば特許文献1には、部分的に低放射(Low-E)コートを表面に備えるガラス板が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2016-534975号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、その主面上に部分的に導電膜が形成されたガラス基板は、割れのリスクがあるために適用できる箇所が限定される。具体的には、導電膜がガラス基板の主面上の全面ではなく、パターニングされたパターン導電膜であるために、ガラス基板表面の強度は一定ではない。また、導電性領域のパターニングの際に、ガラス表面にマイクロクラックが入りやすく、外部からの衝撃によって、上記マイクロクラックに起因したガラス基板の割れの確率が高くなる。
【0006】
そこで本発明は、パターン導電膜が形成されたガラス基板の割れの抑制を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、パターン導電膜が形成されたガラス基板に対し、熱可塑性樹脂層及び透明層を積層した積層体とすることで、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は以下の構成をとる。
[1] ガラス基板、熱可塑性樹脂層、及び透明層がこの順に積層された積層体であって、
前記ガラス基板は、ガラス板と、前記ガラス板の少なくとも一方の主面上に形成された、導電性領域がパターニングされたパターン導電膜と、を含む、導電膜付きガラス基板積層体。
[2] 前記ガラス板は、一方の主面上に、前記パターン導電膜が形成され、
前記ガラス基板の、前記パターン導電膜が形成された側の主面上に、前記熱可塑性樹脂層が積層された、前記[1]に記載の導電膜付きガラス基板積層体。
[3] 前記ガラス板の厚さは2mm以上である、前記[1]又は[2]に記載の導電膜付きガラス基板積層体。
[4] 前記熱可塑性樹脂層は、ポリビニルアセタール樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂、シクロオレフィンポリマー樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル系樹脂、及びクロロプレンゴムからなる群より選ばれる少なくとも一種を含む、前記[1]~[3]のいずれか1に記載の導電膜付きガラス基板積層体。
[5] 前記透明層は、ガラス又は樹脂からなる、前記[1]~[4]のいずれか1に記載の導電膜付きガラス基板積層体。
[6] 前記透明層は前記樹脂からなり、
前記樹脂は、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂、芳香族ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ABS樹脂、オレフィン系樹脂、及びシリコーン樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種を含む、前記[5]に記載の導電膜付きガラス基板積層体。
[7] 可視光透過率が50%以上である、前記[1]~[6]のいずれか1に記載の導電膜付きガラス基板積層体。
[8] 曲げ剛性が1×10

N・mm

以上である、前記[1]~[7]のいずれか1に記載の導電膜付きガラス基板積層体。
[9] 前記導電性領域は銀を含み、かつ、前記パターン導電膜の20℃における面抵抗値は10Ω/□以下である、前記[1]~[8]のいずれか1に記載の導電膜付きガラス基板積層体。
[10] 前記パターン導電膜は、前記ガラス板の少なくとも一方の主面上の全面にパターニングされた、前記[1]~[9]のいずれか1に記載の導電膜付きガラス基板積層体。
[11] 前記パターン導電膜のパターンは、メッシュ、パッチ、クロスエレメント、又はクロススロットである、前記[1]~[10]のいずれか1に記載の導電膜付きガラス基板積層体。
[12] 前記パターン導電膜は保護層を含む、前記[1]~[11]のいずれか1に記載の導電膜付きガラス基板積層体。
【0009】
[13] 前記[1]~[12]のいずれか1に記載の導電膜付きガラス基板積層体の製造方法であって、
前記ガラス板の少なくとも一方の主面上に、導電性領域をパターニングしてパターン導電膜を形成することを含み、
前記パターニングは、スパッタリング、蒸着、レーザー加工、エッチング加工、フォトリソグラフィ加工、サンドブラスト加工、ウェットブラスト加工、スクリーン印刷、及びインクジェット印刷からなる群より選ばれる少なくとも一種の方法を用いて行う、パターン導電膜付きガラス基板積層体の製造方法。
[14] 前記[1]~[12]のいずれか1に記載の導電膜付きガラス基板積層体を備える、電磁波制御部材。
[15] 前記[1]~[12]のいずれか1に記載の導電膜付きガラス基板積層体を備える、周波数選択板。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、積層体の構成とすることにより、パターン導電膜が形成されたガラス基板の割れを抑制できる。そのため、上記パターン導電膜が形成されたガラス基板を、幅広い箇所に適用できるようになる。具体的には、例えば建物の窓、空間の衝立、天井、床等、特段制限されることなく、所望する場所に、上記ガラス基板を備える積層体として、適用できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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