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公開番号2025114898
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-06
出願番号2024009114
出願日2024-01-25
発明の名称コイル部品
出願人株式会社村田製作所
代理人個人,個人,個人
主分類H01F 27/29 20060101AFI20250730BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】金属端子が接着剤層を介してコアに固着される、コイル部品において、外力が加わった際、接着剤層が破断に至るまでの耐力を向上させ、金属端子のコアに対する引張強度を向上させる。
【解決手段】接着剤の硬化時に接着剤層27に残留する応力を低減するため、金属端子9をコア2に固着するための接着剤層27を、接着剤28および気泡29を含む構成とする。気泡29の大きさは、円相当径で直径300μm以下であることが好ましく、接着剤層27の断面において、気泡29の面積率は2.9%以上かつ27%以下であることが好ましい。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
コイル導体と、
前記コイル導体を保持するコアと、
前記コイル導体と接続された金属端子と、
前記金属端子を前記コアに固着するための接着剤層と、
を備え、
前記接着剤層は、接着剤および気泡を含む、
コイル部品。
続きを表示(約 560 文字)【請求項2】
前記気泡には、窒素、アルゴンおよび空気から選ばれる少なくとも1種のガスが充填される、請求項1に記載のコイル部品。
【請求項3】
前記気泡は、扁平形状のものを含む、請求項1に記載のコイル部品。
【請求項4】
前記気泡の大きさの平均は、円相当径で直径300μm以下である、請求項1に記載のコイル部品。
【請求項5】
前記接着剤層の断面において、前記気泡の面積率は2.9%以上かつ27%以下である、請求項1に記載のコイル部品。
【請求項6】
前記コアは、巻芯部および前記巻芯部の軸線方向における互いに逆の端部にそれぞれ設けられた鍔部を有し、
前記コイル導体は、前記巻芯部のまわりに巻回されたワイヤを含み、
前記ワイヤは、前記金属端子に接続され、
前記金属端子は、前記接着剤層を介して前記鍔部に接合されている、
請求項1に記載のコイル部品。
【請求項7】
前記鍔部は、前記巻芯部の端部を位置させる内側端面と、前記内側端面とは反対方向に向く外側端面とを有し、
前記金属端子は、前記鍔部の前記外側端面において前記接着剤層を介して前記鍔部に接合されている、
請求項6に記載のコイル部品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、コイル部品に関するもので、特に、コイル導体を保持するコアとコイル導体に接続された金属端子とを備えるコイル部品において、金属端子をコアに固着するための接着剤層についての改良に関するものである。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
本開示にとって興味ある技術として、たとえば特開2021-39961号公報(特許文献1)に記載されたものがある。特許文献1には、巻芯部および巻芯部の軸線方向における互いに逆の端部にそれぞれ設けられた鍔部を備えるドラム状のコアと、巻芯部のまわりに巻回されたコイル導体としてのワイヤと、ワイヤに接続された金属板からなる金属端子と、を備え、金属端子がコアの鍔部に接着剤を含む接着剤層を介して固着されている、コイル部品が記載されている。
【0003】
このように、外部との接続のための端子として金属端子を備える構造は、たとえば自動車向けのコモンモードチョークコイルにおいて採用されている。自動車向けのコモンモードチョークコイルにおいては、使用環境下でのヒートサイクルにより、プリント基板への接続のためのはんだにクラックが生じやすいが、端子として金属板からなる金属端子が採用されていると、金属端子自体の変形により、はんだにクラックが生じることをある程度抑制できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-39961号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のコイル部品において、接着剤層を介して金属端子をコアに固着すると、接着剤の硬化時に接着剤層には応力が残留する。特に、接着剤層が厚いほど、この残留応力が大きくなる。残留応力は、外力が加わった際、接着剤層が破断に至るまでの耐力を低下させる原因となる。
【0006】
そこで、本開示の目的は、コイル部品において金属端子をコアに接合する接着剤層に残留する応力を低減しようとすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、コイル導体と、コイル導体を保持するコアと、コイル導体と接続された金属端子と、金属端子をコアに固着するための接着剤を含む接着剤層と、を備える、コイル部品に向けられる。上述した技術的課題を解決するため、本開示は、接着剤層が、接着剤および気泡を含むことを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、接着剤層が気泡を含むので、硬化前の接着剤と比較して、気体である気泡はより大きな変形能を有する。その結果、硬化中に生じる接着剤の収縮に対応して気泡が膨張し、接着剤部分の残留応力が低減された硬化物としての接着剤層を得ることができる。したがって、接着剤層における接着剤部分の残留応力を小さくすることができるため、接着剤層を強度の高い硬化物とすることができ、よって、金属端子のコアに対する引張強度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示の一実施形態によるコイル部品1の外観を示す斜視図であり、(A)は比較的上方から見た図、(B)は比較的下方から見た図である。
図1に示したコイル部品1における鍔部5への金属端子9の取付け部分を示す、図1の線II-IIに沿う拡大断面図である。
気泡の面積率が異ならされた4つの状態A、B、CおよびDにある接着剤層の断面研磨写真を示す図である。
図3に示した気泡の面積率が異なる4つの状態A、B、CおよびDにおける金属端子のコアに対する引張強度を示す図でる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1および図2を参照して、本開示の一実施形態によるコイル部品1について説明する。図1に示したコイル部品1は、たとえばコモンモードチョークコイルを構成するものである。
(【0011】以降は省略されています)

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