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公開番号2025116957
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-12
出願番号2024011513
出願日2024-01-30
発明の名称排ガス浄化用触媒及びその製造方法
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類B01J 27/232 20060101AFI20250804BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】触媒性能とOSC性能とを両立させた排ガス浄化用触媒及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明は、貴金属と、OSC材と、炭酸バリウムと、該炭酸バリウムが担持されているバリウム用担体とを含む排ガス浄化用触媒であって、前記バリウム用担体が、α-アルミナ及びθ-アルミナの混晶体であり、前記炭酸バリウムが、前記混晶体のメソ細孔内に分散しており、前記炭酸バリウムの含有量が、前記炭酸バリウム及び前記バリウム用担体の全重量に対して、金属バリウムを基準として、2重量%~15重量%である、排ガス浄化用触媒及びその製造方法に関する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
貴金属と、OSC材と、炭酸バリウムと、該炭酸バリウムが担持されているバリウム用担体とを含む排ガス浄化用触媒であって、
前記バリウム用担体が、α-アルミナ及びθ-アルミナの混晶体であり、
前記炭酸バリウムが、前記混晶体のメソ細孔内に分散しており、
前記炭酸バリウムの含有量が、前記炭酸バリウム及び前記バリウム用担体の全重量に対して、金属バリウムを基準として、2重量%~15重量%である、
前記排ガス浄化用触媒。
続きを表示(約 670 文字)【請求項2】
前記炭酸バリウムの結晶子径が、XRDスペクトルの(111)面のピークの半値幅より算出したときに20nm以下であり、前記混晶体の平均細孔径が、窒素ガス吸着による細孔分析に基づいてBJH法により算出したときに20nm以上である、請求項1に記載の排ガス浄化用触媒。
【請求項3】
前記炭酸バリウムの含有量が、前記炭酸バリウム及び前記バリウム用担体の全重量に対して、金属バリウムを基準として、5重量%~13重量%である、請求項1に記載の排ガス浄化用触媒。
【請求項4】
前記排ガス浄化用触媒が、基材と該基材上にコートされている触媒コート層とを有し、前記触媒コート層が、前記貴金属と、前記OSC材と、前記炭酸バリウムと、前記バリウム用担体とを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の排ガス浄化用触媒。
【請求項5】
排ガス浄化用触媒の製造方法であって、
(i)水酸化アルミニウムとバリウム化合物の水溶液とを混合し、1000℃~1400℃で焼成することで、炭酸バリウム並びに該炭酸バリウムが担持されているα-アルミナ及びθ-アルミナの混晶体の混合物を調製する工程、ここで、前記炭酸バリウムの含有量は、前記混合物の全重量に対して、金属バリウムを基準として、2重量%~15重量%になるように調整される、と、
(ii)貴金属と、OSC材と、(i)で調製した前記混合物とを混合し、400℃~800℃で再度焼成することで、排ガス浄化用触媒を製造する工程と
を含む、方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、排ガス浄化用触媒及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
自動車等のための内燃機関、例えば、ガソリンエンジン又はディーゼルエンジン等の内燃機関から排出される排ガス中には、有害成分、例えば、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、及び窒素酸化物(NOx)等が含まれている。
【0003】
このため、一般的には、これらの有害成分を分解除去するための排ガス浄化装置が内燃機関に設けられており、この排ガス浄化装置内に取り付けられた排ガス浄化用触媒、例えば三元触媒によってこれらの有害成分がほとんど無害化されている。
【0004】
例えば、特許文献1は、貴金属を含有するペロブスカイト型複合酸化物を構成する元素成分を含む結晶前組成物を調製する工程、前記結晶前組成物と、θアルミナ及び/又はαアルミナの粉末とを混合して混合物を調製する工程、前記混合物を熱処理する工程を備えることを特徴とする、排ガス浄化用触媒の製造方法を開示している。
【0005】
排ガス浄化用触媒は、貴金属を含み、当該貴金属は、CO及びHCの酸化反応とNOxの還元反応とを同時に促進させる役割を担う。貴金属は高価であり、さらに資源リスクの観点からも低減させることが求められる。貴金属の量を低減させるためには、貴金属の触媒活性が排ガス浄化用触媒の使用によって低下することを防止すればよく、貴金属の触媒活性が低下するのを防ぐためには、例えば、貴金属の触媒活性の低下の1つの要因である貴金属の排ガス中のHCによる被毒(HC被毒)を抑制することが挙げられる。
【0006】
そこで、特許文献2は、基材と、前記基材と向き合い、貴金属と、アルミナと、酸素貯蔵材と、走査電子顕微鏡観察により得られる平均粒子径が0.01μm乃至0.7μmの範囲内にあるアルカリ土類金属の硫酸塩とを含んだ触媒層とを具備した排ガス浄化用触媒を開示している。触媒層中のアルカリ土類金属は、貴金属のHC被毒を抑制し、HC被毒により低減するNOx浄化率を向上させる効果を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2004-243306号公報
国際公開第2010/137658号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
一方で、排ガス浄化用触媒では、酸素貯蔵能(OSC:Oxygen Storage Capacity)を有することが求められ、触媒コート層は、触媒金属の他に、OSCを有する材料(OSC材)を含み得る。「OSC材」とは、酸素を吸放出することができる材料である。OSC材によって、空燃比が変動するような場合においても、酸素濃度を一定に保ち、排ガス浄化用触媒の浄化性能(触媒性能)を維持することができる。
【0009】
つまり、排ガス浄化用触媒としては、触媒性能、すなわち貴金属のHC被毒の抑制とOSC性能とを両立させた排ガス浄化用触媒が望ましい。
【0010】
しかしながら、貴金属のHC被毒を抑制するために導入されるアルカリ土類金属、例えばバリウムは、特定の高温条件下においてOSC材と反応することがあり、OSC性能を低下させることがあった。これは、担体の表層に担持されているバリウムが、近接したOSC材と高温で反応することにより、OSC材の結晶性を低下させることによるものと考えられる。
(【0011】以降は省略されています)

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