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公開番号2025117812
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-13
出願番号2024012741
出願日2024-01-31
発明の名称樹脂組成物、ワニス、樹脂組成物の硬化物、フィルムまたはシート、積層体、プリプレグ、プリント配線基板および電子機器
出願人三井化学株式会社
代理人個人
主分類C08L 47/00 20060101AFI20250805BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】低誘電特性および低熱膨張性の性能バランスが向上した硬化物を得ることができる樹脂組成物を提供する。
【解決手段】架橋性基を有する熱硬化性環状オレフィン系共重合体(A)と、無機充填材(B)と、ラジカル開始剤(C)と、を含み、無機充填材(B)がジルコニウム化合物(B1)を含む樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
架橋性基を有する熱硬化性環状オレフィン系共重合体(A)と、
無機充填材(B)と、
ラジカル開始剤(C)と、
を含み、
前記無機充填材(B)はジルコニウム化合物(B1)を含む、樹脂組成物。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記樹脂組成物中の前記無機充填材(B)の含有量は、前記熱硬化性環状オレフィン系共重合体(A)の含有量を100質量部としたとき、10質量部以上600質量部以下である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
前記樹脂組成物中の前記ジルコニウム化合物(B1)の含有量は、前記無機充填材(B)の含有量を100質量部としたとき、10質量部以上100質量部以下である、請求項1記載の樹脂組成物。
【請求項4】
JIS Z8830:2013に準拠してBET法で測定した際の、前記ジルコニウム化合物(B1)の比表面積は0.10m

/g以上30.0m

/g以下である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
50℃から250℃の範囲における、前記ジルコニウム化合物(B1)の熱膨張係数は0.0ppm/K以下である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項6】
前記ジルコニウム化合物(B1)の、レーザ回折散乱法による体積頻度粒度分布において、累積値が50%となる平均粒子径D
50
が、0.01μm以上50μm以下である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項7】
前記ジルコニウム化合物(B1)の真密度ρは、1.0g/cm

以上10.0g/cm

以下である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項8】
下記方法で測定される、25℃から90℃の範囲における平均熱膨張係数が60.0ppm/K以下である、請求項1に記載の樹脂組成物。
(方法)
前記樹脂組成物からなる厚さ40±20μmの硬化フィルムを作製し、
前記硬化フィルムを長さ20mm、幅4mm、厚さ40±20μmに切り出した試験片について、試験荷重5.0gf、測定モード:フィルム伸長モードで窒素雰囲気下、5℃/minの昇温速度で、25℃から90℃の範囲における前記硬化フィルムの熱機械測定を行う。
【請求項9】
下記方法で測定される、190℃から220℃の範囲における平均熱膨張係数が140.0ppm/K以下である、請求項1に記載の樹脂組成物。
(方法)
前記樹脂組成物からなる厚さ40±20μmの硬化フィルムを作製し、
前記硬化フィルムを長さ20mm、幅4mm、厚さ40±20μmに切り出した試験片について、試験荷重5.0gf、測定モード:フィルム伸長モードで窒素雰囲気下、5℃/minの昇温速度で、190℃から220℃の範囲における前記硬化フィルムの熱機械測定を行う。
【請求項10】
前記ジルコニウム化合物(B1)はタングステン元素を含む、請求項1に記載の樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂組成物、ワニス、硬化物、フィルムまたはシート、積層体、プリプレグ、プリント配線基板および電子機器に関する。
続きを表示(約 3,500 文字)【背景技術】
【0002】
高周波用プリント配線基板などに用いられる材料として樹脂組成物がある。このような樹脂組成物の技術として、特許文献1に記載のものが挙げられる。
【0003】
特許文献1には、熱膨張率が低く、銅箔ピール強度が高い硬化物を与えることができ、かつ、成形性に優れる樹脂組成物を提供することを目的として、熱硬化性樹脂と、官能基変性共重合体と、無機充填材と、を含み、前記官能基変性共重合体が、2種以上のアルキル(メタ)アクリレート単位、又は、1種若しくは2種以上のアルキル(メタ)アクリレート単位及びアクリロニトリル単位を有し、前記アルキル(メタ)アクリレート単位の有するアルキルエステル基及び/又は前記アクリロニトリル単位の有するシアノ基の少なくとも一部が、エポキシ基、カルボキシル基、及びアミド基からなる群より選ばれる少なくとも1種に変性されたものである、樹脂組成物が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-028391号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、低誘電特性および低熱膨張性の性能バランスが向上した硬化物を得ることができる樹脂組成物を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記課題を達成するために鋭意検討を重ねた。その結果、架橋性基を有する熱硬化性環状オレフィン系共重合体(A)と、無機充填材(B)と、ラジカル開始剤(C)と、を含み、無機充填材(B)がジルコニウム化合物(B1)を含む樹脂組成物を用いることで、低誘電特性および低熱膨張性の性能バランスが向上した硬化物を得ることができることを見出して、本発明を完成させた。
【0007】
[1]
架橋性基を有する熱硬化性環状オレフィン系共重合体(A)と、
無機充填材(B)と、
ラジカル開始剤(C)と、
を含み、
前記無機充填材(B)はジルコニウム化合物(B1)を含む、樹脂組成物。
[2]
前記樹脂組成物中の前記無機充填材(B)の含有量は、前記熱硬化性環状オレフィン系共重合体(A)の含有量を100質量部としたとき、10質量部以上600質量部以下である、前記[1]に記載の樹脂組成物。
[3]
前記樹脂組成物中の前記ジルコニウム化合物(B1)の含有量は、前記無機充填材(B)の含有量を100質量部としたとき、10質量部以上100質量部以下である、前記[1]または[2]に記載の樹脂組成物。
[4]
JIS Z8830:2013に準拠してBET法で測定した際の、前記ジルコニウム化合物(B1)の比表面積は0.5m

/g以上30.0m

/g以下である、前記[1]~[3]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[5]
50℃から250℃の範囲における、前記ジルコニウム化合物(B1)の熱膨張係数は0.0ppm/K以下である、前記[1]~[4]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[6]
前記ジルコニウム化合物(B1)の、レーザ回折散乱法による体積頻度粒度分布において、累積値が50%となる平均粒子径D
50
が、0.01μm以上50μm以下である、前記[1]~[5]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[7]
前記ジルコニウム化合物(B1)の真密度ρは、1.0g/cm

以上10.0g/cm

以下である、前記[1]~[6]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[8]
下記方法で測定される、25℃から90℃の範囲における平均熱膨張係数が60.0ppm/K以下である、前記[1]~[7]のいずれかに記載の樹脂組成物。
(方法)
前記樹脂組成物からなる厚さ40±20μmの硬化フィルムを作製し、
前記硬化フィルムを長さ20mm、幅4mm、厚さ40±20μmに切り出した試験片について、試験荷重5.0gf、測定モード:フィルム伸長モードで窒素雰囲気下、5℃/minの昇温速度で、25℃から90℃の範囲における前記硬化フィルムの熱機械測定を行う。
[9]
下記方法で測定される、190℃から220℃の範囲における平均熱膨張係数が140.0ppm/K以下である、前記[1]~[8]のいずれかに記載の樹脂組成物。
(方法)
前記樹脂組成物からなる厚さ40±20μmの硬化フィルムを作製し、
前記硬化フィルムを長さ20mm、幅4mm、厚さ40±20μmに切り出した試験片について、試験荷重5.0gf、測定モード:フィルム伸長モードで窒素雰囲気下、5℃/minの昇温速度で、190℃から220℃の範囲における前記硬化フィルムの熱機械測定を行う。
[10]
前記ジルコニウム化合物(B1)はタングステン元素を含む、前記[1]~[9]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[11]
前記ジルコニウム化合物(B1)はリン酸タングステン酸ジルコニウム、タングステン酸ジルコニウムおよびリン酸ジルコニウムからなる群から選択される一種または二種以上を含む、前記[1]~[10]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[12]
前記ジルコニウム化合物(B1)は、表面に架橋性基を有するシランカップリング剤を含む、前記[1]~[11]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[13]
前記架橋性基はビニル基を含む、前記[12]に記載の樹脂組成物。
[14]
前記ラジカル開始剤(C)は非過酸化物系ラジカル開始剤を含む、前記[1]~[13]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[15]
酸化防止剤(D)をさらに含む、前記[1]~[14]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[16]
前記樹脂組成物中の前記酸化防止剤(D)の含有量は、前記熱硬化性環状オレフィン系共重合体(A)の含有量を100質量部としたとき、0.001質量部以上5.0質量部以下である、前記[15]に記載の樹脂組成物。
[17]
前記熱硬化性環状オレフィン系共重合体(A)は、
下記式(I)で表される1種以上のオレフィン由来の繰り返し単位(a)と、
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、低誘電特性および低熱膨張性の性能バランスが向上した硬化物を得ることができる樹脂組成物を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施形態に基づいて説明する。なお、本実施形態では、数値範囲を示す「A~B」は特に断りがなければ、A以上B以下を表す。また、数値範囲が段階的に記載されている場合、各数値範囲の上限および下限は任意に組み合わせることができる。さらに、「Aおよび/またはB」の記載は、Aの場合、Bの場合、および、AとBの両方の場合のいずれをも含む概念である。
本明細書における基(原子団)の表記において、置換か無置換かを記していない表記は、置換基を含まないものと置換基を含むものの両方を包含するものである。例えば「アルキル基」とは、置換基を含まないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を含むアルキル基(置換アルキル基)をも包含する。
本明細書における「(メタ)アクリル」との表記は、アクリルとメタクリルの両方を包含する概念を表す。
また、本明細書における「架橋性基を有する熱硬化性環状オレフィン系共重合体(A)」を構成する各モノマーは、化石原料から得られるモノマーであってもよく、動植物系原料から得られるモノマーであってもよい。
【0010】
本実施形態の樹脂組成物は、架橋性基を有する熱硬化性環状オレフィン系共重合体(A)と、無機充填材(B)と、ラジカル開始剤(C)と、を含む。無機充填材(B)はジルコニウム化合物(B1)を含む。
本実施形態の樹脂組成物は、上記のような構成を有することで、低誘電特性および低熱膨張性の性能バランスが向上した硬化物を得ることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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