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公開番号2025119848
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-15
出願番号2024014918
出願日2024-02-02
発明の名称生体内留置具および生体内留置具の製造方法
出願人株式会社カネカ
代理人弁理士法人アスフィ国際特許事務所
主分類A61B 17/12 20060101AFI20250807BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】治療に効果的な薬剤徐放性を確保することができる生体内留置具と生体内留置具の製造方法を提供する。
【解決手段】表面粗さRaが0.010μm以上0.50μm以下である粗面部20を有するコイル10と、粗面部20の表面に配されている薬剤40と、を有する生体内留置具。ここで、コイル10の表面粗さRaは、コイル10の表面の周方向における粗さ曲線の基準長さ間での算術平均粗さであり、基準長さはコイル10の周長の四分の一の長さである。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
表面粗さRaが0.010μm以上0.50μm以下である粗面部を有するコイルと、
前記粗面部の表面に配されている薬剤と、を有する生体内留置具。
ここで、前記コイルの表面粗さRaは、前記コイルの表面の周方向における粗さ曲線の基準長さ間での算術平均粗さであり、前記基準長さは前記コイルの周長の四分の一の長さである。
続きを表示(約 850 文字)【請求項2】
前記粗面部は、前記コイルの長手軸方向の全体に亘って配されている請求項1に記載の生体内留置具。
【請求項3】
前記コイルは外周面と内周面にそれぞれ前記粗面部を有し、
前記外周面の前記粗面部の表面粗さRaは、前記内周面の前記粗面部の表面粗さRaよりも大きい請求項1または2に記載の生体内留置具。
【請求項4】
前記外周面の前記粗面部に配されている薬剤の量は、前記内周面の前記粗面部に配されている薬剤の量よりも多い請求項3に記載の生体内留置具。
【請求項5】
前記薬剤は、前記粗面部の全体に亘って配されている請求項1または2に記載の生体内留置具。
【請求項6】
前記粗面部は凹部を有し、前記凹部に前記薬剤が配されている請求項1または2に記載の生体内留置具。
【請求項7】
前記薬剤は、生分解性の材料を含むカプセルに内包されている請求項1または2に記載の生体内留置具。
【請求項8】
前記薬剤は、抗炎症化作用、抗酸化作用、降圧作用およびずり応力感知抑制作用のうちの少なくともいずれか1つを有する請求項1または2に記載の生体内留置具。
【請求項9】
コイルを準備する工程と、
前記準備したコイルの表面に、表面粗さRaが0.010μm以上0.50μm以下である粗面部を形成する工程と、
前記粗面部に薬剤を付与する工程と、を含む生体内留置具の製造方法。
ここで、前記表面粗さRaは、前記粗面部が形成されたコイルの表面の周方向における粗さ曲線の基準長さ間での算術平均粗さであり、前記基準長さはコイルの周長の四分の一の長さである。
【請求項10】
前記粗面部を形成する工程において、前記準備したコイルの表面にプラズマとレーザー光の少なくともいずれかを照射する請求項9に記載の生体内留置具の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、血管疾患部の血管に塞栓を形成するための生体内留置具および生体内留置具の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
頭頸部の動脈瘤、動静脈奇形、動静脈瘻、肺血管奇形、腎血管奇形、腎動脈、腹部動脈瘤等の血管病変の治療法の一つとして血管内治療が挙げられる。血管内治療では、塞栓形成用のコイルを有する生体内留置具を目的部位に留置し血栓化を促進することによって例えば動脈瘤が破裂するのを防ぐ塞栓術が用いられる。塞栓術では瘤内にコイルを詰める手技が行われ、それにはFraming、Filling、Finishingのフェーズがある。塞栓術では一般にフェーズ毎に柔軟性の異なるコイルを選択する。例えば、Framingのフェーズでは瘤の内面に沿うようにコイルを這わせることで、瘤内で骨組みになる形を作ることが必要である。他方、Filling以降のフェーズではFramingで形作られた骨組みの中にコイルを充填するため、Framingに比べて柔軟性を有するコイルが選択される。一回の塞栓術で数本~数十本のコイルが用いられる。特許文献1~4には、コイルが薬剤を保持している生体内留置具が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
米国特許出願公開第2007/0299461号明細書
特表2005-513081号公報
特表2013-537046号公報
特開2015-195978号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1~4に記載されているコイルにおいては、コイルを瘤内に配置して直ぐに血流によってコイルから薬剤が脱落してしまうことがあった。そこで、本発明は、治療に効果的な薬剤徐放性を確保することができる生体内留置具と生体内留置具の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決することのできた本発明の実施の形態に係る生体内留置具は、以下の通りである。
[1] 表面粗さRaが0.010μm以上0.50μm以下である粗面部を有するコイルと、
前記粗面部の表面に配されている薬剤と、を有する生体内留置具。
ここで、前記コイルの表面粗さRaは、前記コイルの表面の周方向における粗さ曲線の基準長さ間での算術平均粗さであり、前記基準長さは前記コイルの周長の四分の一の長さである。
【0006】
さらに実施の形態に係る生体内留置具は、以下の[2]~[8]のいずれかであることが好ましい。
[2] 前記粗面部は、前記コイルの長手軸方向の全体に亘って配されている[1]に記載の生体内留置具。
[3] 前記コイルは外周面と内周面にそれぞれ前記粗面部を有し、
前記外周面の前記粗面部の表面粗さRaは、前記内周面の前記粗面部の表面粗さRaよりも大きい[1]または[2]に記載の生体内留置具。
[4] 前記外周面の前記粗面部に配されている薬剤の量は、前記内周面の前記粗面部に配されている薬剤の量よりも多い[3]に記載の生体内留置具。
[5] 前記薬剤は、前記粗面部の全体に亘って配されている[1]~[4]のいずれか一項に記載の生体内留置具。
[6] 前記粗面部は凹部を有し、前記凹部に前記薬剤が配されている[1]~[5]のいずれか一項に記載の生体内留置具。
[7] 前記薬剤は、生分解性の材料を含むカプセルに内包されている[1]~[6]のいずれか一項に記載の生体内留置具。
[8] 前記薬剤は、抗炎症化作用、抗酸化作用、降圧作用およびずり応力感知抑制作用のうちの少なくともいずれか1つを有する[1]~[7]のいずれか一項に記載の生体内留置具。
【0007】
上記課題を解決することのできた本発明の実施の形態に係る生体内留置具の製造方法は、以下の通りである。
[9] コイルを準備する工程と、
前記準備したコイルの表面に、表面粗さRaが0.010μm以上0.50μm以下である粗面部を形成する工程と、
前記粗面部に薬剤を付与する工程と、を含む生体内留置具の製造方法。
ここで、前記表面粗さRaは、前記粗面部が形成されたコイルの表面の周方向における粗さ曲線の基準長さ間での算術平均粗さであり、前記基準長さはコイルの周長の四分の一の長さである。
【0008】
さらに実施の形態に係る生体内留置具の製造方法は、以下の[10]~[13]のいずれかであることが好ましい。
【0009】
[10] 前記粗面部を形成する工程において、前記準備したコイルの表面にプラズマとレーザー光の少なくともいずれかを照射する[9]に記載の生体内留置具の製造方法。
[11] 前記薬剤が付与されたコイルに立体的形状を付与する工程をさらに有する[9]または[10]に記載の生体内留置具の製造方法。
[12] 前記粗面部を形成する工程と、前記粗面部に薬剤を付与する工程との間に、前記粗面部が形成されたコイルに立体的形状を付与する工程をさらに有する[9]または[10]に記載の生体内留置具の製造方法。
[13] 前記コイルを準備する工程において、立体的形状が付与されたコイルを準備する[9]または[10]に記載の生体内留置具の製造方法。
【発明の効果】
【0010】
上記生体内留置具によれば、コイルの粗面部の表面が荒れていることによって粗面部と粗面部の表面に配された薬剤との接合強度が高くなる。そのため、手技において患部にコイルを配置して直ぐにコイルから薬剤が脱落することを防ぐことができ、治療に効果的な薬剤徐放性を確保することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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