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公開番号2025122362
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-21
出願番号2024017777
出願日2024-02-08
発明の名称車両評価システム
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類G06N 20/00 20190101AFI20250814BHJP(計算;計数)
要約【課題】車両の程度の違いを音データから判別して評価を行うことができる車両評価システムを提供する。
【解決手段】車両評価システムの一例であるデータセンタ100は、処理回路110と、記憶装置120と、を備えている。記憶装置120は、学習済みモデルのデータが記憶されている。処理回路110は、評価用音データを学習済みモデルに入力して生成データを出力する。処理回路110は、評価用音データを収録したときの稼働データと生成データとに対して、既定時間よりも短い一定期間毎に区切った各区間のデータを既定数のクラスタに分類する機械学習であるクラスタリングをそれぞれ実行する。処理回路110は、稼働データをクラスタリングした結果のデータである基準データと生成データをクラスタリングした結果のデータとが乖離しているほど対象車両10の状態が基準車両の状態から乖離していることを示す評価結果を出力する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
評価対象の車両から発せられる音を収録した音データを用いて前記車両を評価する車両評価システムであり、処理回路と、記憶装置と、を備え、
評価の基準になる状態の基準車両を既定時間に亘る測定用運転パターンで稼働させながら収録した訓練用音データと、当該訓練用音データと同時に収集した前記車両の稼働状況を示す複数の変数からなる稼働データと、を含む訓練用データを用いて前記訓練用音データから前記稼働データを生成するように教師有り学習によって訓練した学習済みモデルのデータが、前記記憶装置に記憶されており、
評価対象の車両である対象車両を前記測定用運転パターンで稼働させながら収録した評価用音データを前記学習済みモデルに入力して生成した前記稼働データである生成データを出力することと、
前記評価用音データを収録したときの前記稼働データと前記生成データとに対して、前記既定時間よりも短い一定期間毎に区切った各区間のデータを前記各変数を説明変数にして既定数のクラスタに分類する機械学習であるクラスタリングをそれぞれ実行することと、
前記稼働データをクラスタリングした結果のデータである基準データと前記生成データをクラスタリングした結果のデータとが乖離しているほど前記対象車両の状態が前記基準車両の状態から乖離していることを示す評価結果を出力することと、を前記処理回路が実行する車両評価システム。
続きを表示(約 480 文字)【請求項2】
前記処理回路は、前記生成データをクラスタリングした結果のデータと前記基準データとを比較して、前記既定時間のうち、前記結果が前記基準データと一致していない区間のデータが占める時間の割合を評価指標値として算出する
請求項1に記載の車両評価システム。
【請求項3】
前記処理回路は、前記生成データをクラスタリングした結果のデータと前記基準データとを比較して、前記生成データにおける前記区間の総数に占める、前記結果が前記基準データと一致していない区間の数の割合を評価指標値として算出する
請求項1に記載の車両評価システム。
【請求項4】
前記処理回路は、予め設定した既定数の評価ランクのうち、前記評価指標値の大きさに応じた評価ランクを選択して、選択した評価ランクを前記評価結果として出力する
請求項2又は請求項3に記載の車両評価システム。
【請求項5】
前記稼働データに、パワートレーンにおける回転軸の回転速度のデータが含まれている
請求項1に記載の車両評価システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は車両評価システムに関するものである。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1は、機械学習によって学習した学習済みモデルを用いて動力伝達装置の異常を判定する異常判定装置を開示している。この異常判定装置は、運転者による車両操作の状況を示す変数を入力変数として学習済みモデルに入力して、学習済みモデルに油温の推定値を出力させる。そして、この異常判定装置は、学習済みモデルが出力した推定値を用いて、油温が判定値以上になったことの要因が、動力伝達装置の異常なのか、運転者の車両操作なのかを判別する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-017843号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車両から発せられている音を録音した音データを機械学習によって学習した学習済みモデルを用いて解析して車両を評価する評価システムが考えられる。しかし、車両を評価するためには、明らかに故障していて異音が発生している状態を音データから判別するだけではなく、車両の程度の違いを音データから判別して評価を行う必要がある。そのため、車両を評価するのに適した車両評価システムが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための車両評価システムは、評価対象の車両から発せられる音を収録した音データを用いて前記車両を評価する車両評価システムである。車両評価システムは、処理回路と、記憶装置と、を備えている。記憶装置には、評価の基準になる状態の基準車両を既定時間に亘る測定用運転パターンで稼働させながら収録した訓練用音データと、当該訓練用音データと同時に収集した前記車両の稼働状況を示す複数の変数からなる稼働データと、を含む訓練用データを用いて前記訓練用音データから前記稼働データを生成するように教師有り学習によって訓練した学習済みモデルのデータが、記憶されている。処理回路は、評価対象の車両である対象車両を前記測定用運転パターンで稼働させながら収録した評価用音データを前記学習済みモデルに入力して生成した前記稼働データである生成データを出力する。処理回路は、前記評価用音データを収録したときの前記稼働データと前記生成データとに対して、前記既定時間よりも短い一定期間毎に区切った各区間のデータを前記各変数を説明変数にして既定数のクラスタに分類する機械学習であるクラスタリングをそれぞれ実行する。処理回路は、前記稼働データをクラスタリングした結果のデータである基準データと前記生成データをクラスタリングした結果のデータとが乖離しているほど前記対象車両の状態が前記基準車両の状態から乖離していることを示す評価結果を出力する。
【発明の効果】
【0006】
稼働データのクラスタリングの結果と、生成データのクラスタリングの結果との乖離の大きさには、対象車両と基準車両との状態の違いが現れる。したがって、車両評価システムは、車両の程度の違いを音データから判別して評価を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、車両評価システムの一実施形態を示す模式図である。
図2は、稼働データの例を示すグラフである。(a)はエンジン回転数の推移を、(b)は入力軸回転数の推移を、(c)は出力軸回転数の推移を、(d)は変速比の推移をそれぞれ示す。
図3は、生成データ及び稼働データの一例と、生成データの誤差を示すグラフである。
図4は、対象車両の評価にかかる一連の処理の流れを示すフローチャートである。
図5は、2つの説明変数を用いたクラスタリングの例を示すグラフである。
図6は、クラスタリングの結果のデータの比較例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、車両評価システムの一実施形態について、図1~図6を参照して説明する。
<車両評価システムの構成>
この実施形態の車両評価システムは、データセンタ100として構成されている。図1に示すように、データセンタ100は、通信ネットワーク200を介して、データ取得装置300と通信可能に接続されている。図1に示すように、データセンタ100は、プログラムが記憶されている記憶装置120と、処理回路110とを備えている。処理回路110は、記憶装置120に記憶されているプログラムを実行して各種の処理を実行する。また、データセンタ100は、通信装置130を備えている。
【0009】
データ取得装置300は、例えば、パーソナルコンピュータである。データ取得装置300は、プログラムが記憶されている記憶装置320と、処理回路310とを備えている。処理回路310は、記憶装置320に記憶されているプログラムを実行して各種の処理を実行する。また、データ取得装置300は、通信装置330を備えている。この実施形態では、データ取得装置300は、通信ネットワーク200を介した無線通信によってデータセンタ100に接続されている。また、データ取得装置300は、情報を表示する表示装置340を備えている。また、データ取得装置300は、マイクロフォン350を備えている。
【0010】
この車両評価システムを用いて評価対象の車両である対象車両10を評価する際には、マイクロフォン350を対象車両10に対して所定の位置に設置する。また、データ取得装置300を、対象車両10の車両制御ユニット20に接続する。そして、作業者が対象車両10を操作して、対象車両10を測定用運転パターンで稼働させる。測定用運転パターンは評価を行うためのデータを取得するのに適した運転パターンである。測定用運転パターンは、既定時間に亘る予め決められた運転パターンである。データ取得装置300は、こうして対象車両10を測定用運転パターンで稼働させているときに、マイクロフォン350で音を収録する。また、データ取得装置300は、音データの収録と同時に対象車両10の稼働状況を示す稼働データを取得する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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