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公開番号2025127644
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-02
出願番号2024024454
出願日2024-02-21
発明の名称エンジンシステム
出願人マツダ株式会社
代理人弁理士法人三協国際特許事務所
主分類F02D 45/00 20060101AFI20250826BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】排気性能を高めることのできるエンジンシステムを提供する。
【解決手段】エンジン出力またはエンジントルクを調整する調整装置(9)と、アンモニアを吸着して当該アンモニアを用いて排気ガス中のNOxを還元する選択還元触媒(42,43)とを設け、選択還元触媒の温度が所定の判定触媒温度未満の場合に、エンジン出力またはエンジントルクの上限値を最大値よりも低い値に設定し、且つ、エンジン出力またはエンジントルクが前記上限値以下になるように前記調整装置を制御する制限制御を実施するとともに、制限制御の実施時において、初期吸着量が少ないときは多いときよりも前記上限値を小さい値に設定する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
エンジン出力またはエンジントルクを調整する調整装置と、
アンモニアを吸着して当該アンモニアを用いて排気ガス中のNOxを還元する選択還元触媒と、
前記調整装置を制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、
前記選択還元触媒の温度が所定の判定触媒温度未満の場合に、エンジン出力またはエンジントルクの上限値を最大値よりも低い値に設定し、且つ、エンジン出力またはエンジントルクが前記上限値以下になるように前記調整装置を制御する制限制御を実施するとともに、
前記制限制御の実施時において、エンジン始動時に前記選択還元触媒に吸着されているアンモニアの量である初期吸着量が少ないときは多いときよりも前記上限値を小さい値に設定する、ことを特徴とするエンジンシステム。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
請求項1に記載のエンジンシステムにおいて、
前記制御装置は、
前記選択還元触媒に吸着されるアンモニアの量の目標値である目標吸着量を設定し、
前記制限制御の実施時で且つ前記初期吸着量が前記目標吸着量未満のときは、前記目標吸着量以上のときよりも前記上限値を小さい値に設定するとともに前記初期吸着量が少ないほど前記上限値を小さくする、ことを特徴とするエンジンシステム。
【請求項3】
請求項1に記載のエンジンシステムにおいて、
前記制御装置は、前記上限値を、前記選択還元触媒の温度が低いときの方が高いときよりも小さい値になるように設定する、ことを特徴とするエンジンシステム。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載のエンジンシステムにおいて、
前記選択還元触媒よりも上流側の排気通路内に尿素を噴射する尿素インジェクタと、
前記選択還元触媒よりも上流側の排気通路に配設されて排気ガス中のNOx濃度を検出するNOx濃度検出装置とを備え、
前記制御装置は、前記尿素インジェクタにより噴射された尿素の量と、前記NOx濃度検出装置により検出されたNOx濃度とに基づいて、前記選択還元触媒に吸着されているアンモニアの量を推定し、エンジン停止時に推定した当該アンモニア量を、次のエンジン始動時における前記初期吸着量に設定する、ことを特徴とするエンジンシステム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンシステムに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、車両に搭載されるエンジン等において、有害物質の排出量の低減つまり排気性能の向上のための検討が行われている。例えば、特許文献1には、触媒装置を備えたエンジンであって、触媒装置の温度が低く触媒装置による排気ガスの浄化能力が低いときに、有害物質の排出量を低減するべく吸入空気量を低減するエンジンが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第3000804号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のように、吸入空気量を少なくすれば、エンジン本体で生成される燃焼ガスひいては排気ガスの量を少なく抑えることができるので、有害物質の排出量を少なくできる。
【0005】
しかしながら、アンモニアを吸着してこれによりNOxを還元する選択還元触媒では、その温度に加えてアンモニア吸着量つまり吸着しているアンモニアの量に応じて浄化能力が変化する。そのため、単に触媒温度によって吸入空気量を変更する構成では、エンジン始動時に有害物質の排出量を十分に低減できないおそれがある。
【0006】
具体的に、選択還元触媒は、その温度が高いときの方が低いときよりもアンモニアを吸着し難いという性質を有する。そのため、選択還元触媒の温度が比較的低い状態でエンジンが停止した第1の場合では、アンモニア吸着量が比較的多い状態で次のエンジン始動が行われることで、エンジン始動後における選択還元触媒の浄化能力は比較的高くなる。これに対して、選択還元触媒の温度が高い状態でエンジンが停止した第2の場合では、仮にエンジン始動時の選択還元触媒の温度が上記第1の場合と同じであっても、アンモニア吸着量が少ない状態でエンジン始動が行われる結果、エンジン始動後における選択還元触媒の浄化能力は低くなる。従って、触媒温度のみに応じて吸入空気量を変更する構成では排気性能を良好にできないおそれがある。
【0007】
本発明は、前記のような事情に鑑みてなされたものであり、排気性能を良好にできるエンジンシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するためのものとして、本発明は、エンジン出力またはエンジントルクを調整する調整装置と、アンモニアを吸着して当該アンモニアを用いて排気ガス中のNOxを還元する選択還元触媒と、前記調整装置を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記選択還元触媒の温度が所定の判定触媒温度未満の場合に、エンジン出力またはエンジントルクの上限値を最大値よりも低い値に設定し、且つ、エンジン出力またはエンジントルクが前記上限値以下になるように前記調整装置を制御する制限制御を実施するとともに、前記制限制御の実施時において、エンジン始動時に前記選択還元触媒に吸着されているアンモニアの量である初期吸着量が少ないときは多いときよりも前記上限値を小さい値に設定する、ことを特徴とする。
【0009】
本発明では、選択還元触媒の温度が所定の判定触媒温度未満の場合に、エンジン出力またはエンジントルクが最大値よりも低い上限値以下に抑えられる。そのため、温度が低いことに起因して浄化能力が低い状態にある選択還元触媒に多量のNOx(窒素酸化物)が供給されるのを回避でき、選択還元触媒で浄化されずに外部に排出されるNOxの量を少なく抑えることができる。
【0010】
しかも、エンジン始動時に選択還元触媒に吸着されているアンモニアの量である初期吸着量が少ないときは多いときよりも前記上限値が小さい値に設定される。そのため、エンジン始動後において、初期吸着量が多いことで選択還元触媒の浄化性能が比較的高いときには、選択還元触媒によってNOxを浄化させつつエンジン出力またはエンジントルクが過度に低下するのを回避できる。また、エンジン始動後において、初期吸着量が少ないことで選択還元触媒の浄化性能が比較的低いときには、エンジン本体で生成される燃焼ガスひいてはNOx量を少なく抑えることができ、排気性能を良好にできる。
(【0011】以降は省略されています)

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