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公開番号2025127810
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-02
出願番号2024024729
出願日2024-02-21
発明の名称ストレージシステム
出願人日立ヴァンタラ株式会社
代理人藤央弁理士法人
主分類G06F 13/14 20060101AFI20250826BHJP(計算;計数)
要約【課題】セッション確立に要する時間を短縮する。
【解決手段】ストレージシステムは、1以上のコネクションを含むセッションにおいてホストと通信を行う。ストレージシステムは、フロントエンドインタフェースと、プロセッサと、記憶領域と、を含む。記憶領域は、ホストとの通信のセッションを管理するセッション管理情報を格納する。フロントエンドインタフェースは、セッションのコネクションを管理する、コネクション管理情報を格納する。フロントエンドインタフェースは、コネクション管理情報を参照して、ホストからのアクセスを制御する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項１】
１以上のコネクションを含むセッションにおいてホストと通信を行うストレージシステムであって、
フロントエンドインタフェースと、
プロセッサと、
記憶領域と、を含み、
前記記憶領域は、前記ホストとの通信のセッションを管理するセッション管理情報を格納し、
前記フロントエンドインタフェースは、前記セッションのコネクションを管理する、コネクション管理情報を格納し、
前記フロントエンドインタフェースは、前記コネクション管理情報を参照して、前記ホストからのアクセスを制御する、
ストレージシステム。
続きを表示（約 1,600 文字）【請求項２】
請求項１に記載のストレージシステムであって、
前記フロントエンドインタフェースは、前記セッション管理情報に含まれる情報のキャッシュを含むセッション保持情報を格納し、
前記フロントエンドインタフェースは、前記セッションの最初のコネクション確立において、前記コネクション管理情報に新規エントリを追加し、
前記フロントエンドインタフェースは、前記最初のコネクションに関する情報を前記プロセッサに送信し、
前記プロセッサは、前記最初のコネクションを含む新規セッションのエントリを、前記セッション管理情報に追加し、
前記プロセッサは、前記新規セッションの情報を前記フロントエンドインタフェースに送信し、
前記フロントエンドインタフェースは、受信した前記新規セッションの情報により前記セッション保持情報を更新し、
前記フロントエンドインタフェースは、前記コネクション管理情報および前記セッション保持情報を参照して前記ホストからのアクセスを制御する、
ストレージシステム。
【請求項３】
請求項２に記載のストレージシステムであって、
前記セッション保持情報は、前記セッションにおける予定コネクション数を管理し、
前記フロントエンドインタフェースは、前記ホストから要求されたコネクション確立が前記予定コネクション数を超える場合、前記ホストにエラーを返す、
ストレージシステム。
【請求項４】
請求項１に記載のストレージシステムであって、
前記ホストから前記フロントエンドインタフェースに対するコネクション切断において、
前記フロントエンドインタフェースは、前記コネクション管理情報から対応するセッションの情報を取得し、
前記フロントエンドインタフェースは、前記ホストに切断完了通知を送信し、
前記フロントエンドインタフェースは、前記プロセッサに対して、前記対応するセッションを指定して前記コネクションの切断要求を送信し、
前記プロセッサは、受信した前記切断要求に応じて前記セッション管理情報を更新する、
ストレージシステム。
【請求項５】
請求項１に記載のストレージシステムであって、
前記ホストから前記フロントエンドインタフェースに対するコネクション切断において、
前記フロントエンドインタフェースは、前記コネクション管理情報から対応するセッションの情報を取得し、
前記フロントエンドインタフェースは、前記ホストに切断完了通知を送信し、
前記対応するセッションのＩＯコネクション数が０である場合、前記フロントエンドインタフェースは、前記プロセッサに対して、前記対応するセッションの削除要求を送信し、
前記プロセッサは、前記セッション管理情報から、前記対応するセッションの情報を削除する、
ストレージシステム。
【請求項６】
請求項１に記載のストレージシステムであって、
前記フロントエンドインタフェースは、前記プロセッサへの要求に、前記フロントエンドインタフェースで管理するコネクションＩＤを含め、
前記プロセッサは、ログ情報に前記コネクションＩＤを含める、
ストレージシステム。
【請求項７】
請求項１に記載のストレージシステムであって、
前記フロントエンドインタフェースは、コネクションに対する担当コアを設定し、
前記フロントエンドインタフェースは、前記プロセッサへの要求に、前記コネクションの前記担当コアの情報を含め、
前記プロセッサは、前記フロントエンドインタフェースに送信する処理結果に前記担当コアの情報を含め、
前記フロントエンドインタフェースは、前記担当コアによって前記コネクションの処理を継続する、
ストレージシステム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、ストレージシステムに関する。
続きを表示（約 2,100 文字）【背景技術】
【０００２】
近年の情報システムにおいて、ストレージシステムとホストサーバを接続する形態としてＳｔｏｒａｇｅＡｒｅａＮｅｔｗｏｒｋ（ＳＡＮ）が普及している。ＳＡＮの構成ではストレージシステムとホストサーバ間を光ファイバ等のネットワークケーブルを用いてスイッチを介して接続する。ＳＡＮにより複数のホストサーバ間でストレージリソースの共有が可能となる。ホストサーバで動作しストレージシステムにアクセスするソフトウェアをイニシエータと呼び、ストレージシステムで動作しイニシエータからのストレージアクセスを受け入れてストレージへのアクセスを提供するソフトウェアをターゲットと呼ぶ。
【０００３】
ＳＡＮの種別としてＦｉｂｒｅＣｈａｎｎｅｌ（ＦＣ）を用いたＦＣ－ＳＡＮと、イーサネットを用いたＩＰ（ＩｎｔｅｒｎｅｔＰｒｏｔｏｃｏｌ）－ＳＡＮがある。ＦＣ－ＳＡＮは、専用のインタフェースモジュールとＦＣスイッチを用いてロスレスのデータ転送を行うため、信頼性が高く、ミッションクリティカルなＩＴシステムを構成することができる。一方、ＩＰ－ＳＡＮは標準的なＩＰプロトコルをベースとし、ＦＣ－ＳＡＮで求められるような高度な専門知識がなくても簡単に扱うことができる。上位プロトコルのＴＣＰ層で通信データの再送制御を行うことで信頼性を確保し、ミッションクリティカルな情報システムへの採用も増えている。また１００Ｇｂイーサや２００Ｇｂイーサの普及による広帯域化も進んでおり、ＩＰ－ＳＡＮへの期待が高まっている。
【０００４】
ＩＰ－ＳＡＮ向けのプロトコルは、不揮発メモリを利用したストレージの普及に伴って、従来のｉＳＣＳＩ（ＩｎｔｅｒｎｅｔＳｍａｌｌＣｏｍｐｕｔｅｒＳｙｓｔｅｍＩｎｔｅｒｆａｃｅ）に代わり、より性能向上を期待できるＮＶＭｅ／ＴＣＰ（Ｎｏｎ－ＶｏｌａｔｉｌｅＭｅｍｏｒｙＥｘｐｒｅｓｓｏｖｅｒＴｒａｎｓｍｉｓｓｉｏｎＣｏｎｔｒｏｌＰｒｏｔｏｃｏｌ）が普及しつつある。
【０００５】
ｉＳＣＳＩではイニシエータ・ターゲット間の論理的な接続をセッションと呼び、１つのセッションは基本的に１つのＴＣＰコネクション上でｉＳＣＳＩの要求／応答をやり取りしてホストサーバからストレージにアクセスする。
【０００６】
一方、ＮＶＭｅ／ＴＣＰでは、ホストサーバとストレージシステム間の論理的な接続であるＮＶＭｅＡｓｓｏｃｉａｔｉｏｎ（ｉＳＣＳＩでのセッションに相当、以下、本明細書ではプロトコルの区別が必要な場合を除いて「セッション」と記述）にて、複数のＴＣＰコネクション（ＮＶＭｅ／ＴＣＰ接続、以下、本明細書ではプロトコルの区別が必要な場合を除いてｉＳＣＳＩおよびＮＶＭｅ／ＴＣＰともに単に「コネクション」と記述）を用いてＮＶＭｅ要求／応答をやり取りしてホストサーバからストレージシステムにアクセスできる。その結果、ＮＶＭｅ／ＴＣＰではＩＯ（ＩｎｐｕｔＯｕｔｐｕｔ）並列度を高めたストレージアクセスが可能になり、広帯域・低遅延でのストレージアクセスを実現する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００７】
特開２０２３－１４２０２１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００８】
特許文献１は、ストレージシステムのコントローラにＳｍａｒｔＮＩＣを搭載し、ＳｍａｒｔＮＩＣにてプロトコル処理を行うＳｍａｒｔＮＩＣ活用型のストレージシステムを開示している。ＳｍａｒｔＮＩＣは、ＣＰＵやメモリを搭載したネットワークインタフェース装置であり、汎用ＯｐｅｒａｔｉｎｇＳｙｓｔｅｍ（ＯＳ）やＯＳＳ（ＯｐｅｎＳｏｕｒｃｅＳｏｆｔｗａｒｅ）プロトコルサーバを動作させられる。
【０００９】
ストレージコントローラとは別に、ＳｍａｒｔＮＩＣ上でプロトコル関連のソフトウェアを動作させることで、コントローラの負荷を軽減してストレージ性能を向上できるとともに、コントローラをあまり改変せずにＳｍａｒｔＮＩＣ上のソフトウェアを改変することで新しいプロトコルや通信機能に対応できるようになる。
【００１０】
ＮＶＭｅ／ＴＣＰのようにＩＯ並列度を高めることでストレージへのアクセス性能を向上するプロトコルでは、ｉＳＣＳＩのように単一コネクションでアクセスするプロトコルに比べて、イニシエータあたりのコネクション数が増加する。なぜなら、イニシエータは通常複数のＣＰＵ（ＣｅｎｔｒａｌＰｒｏｃｅｓｓｉｎｇＵｎｉｔ）コアで動作し、各ＣＰＵコアで複数のコネクションのストレージアクセス処理を分担することでストレージへのアクセス性能向上を期待できるためである。したがって、最も高いアクセス性能を期待するにはＣＰＵコア数と同数のコネクションを確立することになるが、近年、ＣＰＵコア数は１００を超えるものもあり、その場合、ＮＶＭｅ／ＴＣＰでの１つのセッション確立に１００超のコネクション確立が必要となる。
（【００１１】以降は省略されています）

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