TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025129935
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-05
出願番号2024026919
出願日2024-02-26
発明の名称燃料電池
出願人パナソニックIPマネジメント株式会社
代理人弁理士法人青藍国際特許事務所
主分類H01M 8/1004 20160101AFI20250829BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】酸化剤ガス流路の下流域と重複する領域において電流密度を確保することに適した技術を提供する。
【解決手段】酸化剤ガス流路50は、上流域160よりも下流側に位置する下流域170を含む。電解質膜12の厚さ方向に沿って観察したときに、酸化剤ガス流路50が占める面積に対する、下流域170が占める面積の比率は、50%である。電解質膜12の厚さ方向に沿って観察したときに下流域170と重複する下流部190において、カソード触媒層17の平均細孔径は、第1拡散層81の平均細孔径よりも大きい。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
アノードセパレータ、アノードガス拡散層、アノード触媒層、電解質膜、カソード触媒層、カソードガス拡散層及びカソードセパレータがこの順に積層された積層構造と、
前記アノードセパレータと前記アノードガス拡散層との間に設けられた燃料ガス流路と、
前記カソードセパレータと前記カソードガス拡散層との間に設けられた酸化剤ガス流路と、
を備え、
前記カソード触媒層は、メソポーラスカーボン粒子と、前記メソポーラスカーボン粒子によって担持された触媒粒子と、を有し、
前記カソードガス拡散層は、前記カソード触媒層に隣接する第1拡散層を有し、
前記酸化剤ガス流路は、上流域と、前記上流域よりも下流側に位置する下流域と、を含み、
前記電解質膜の厚さ方向に沿って観察したときに、前記酸化剤ガス流路が占める面積に対する、前記上流域が占める面積の比率及び前記下流域が占める面積の比率のそれぞれは、50%であり、
前記積層構造は、前記厚さ方向に沿って観察したときに前記下流域と重複する下流部を有し、
前記下流部において、前記カソード触媒層の平均細孔径は、前記第1拡散層の平均細孔径よりも大きい、
燃料電池。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記カソードセパレータによって前記酸化剤ガス流路から隔てられるように設けられた冷媒流路を備え、
アノード、カソード及び前記電解質膜を含み、前記アノードセパレータと前記カソードセパレータとの間に配置された膜電極接合体が構成され、
前記燃料ガス流路及び前記酸化剤ガス流路は、燃料ガス及び酸化剤ガスのそれぞれが前記膜電極接合体の第1側から第2側に向かって流れるように構成され、
前記冷媒流路は、前記膜電極接合体の前記第2側から前記第1側に向かって冷媒が流れるように構成されている、
請求項1に記載の燃料電池。
【請求項3】
前記下流部において、前記第1拡散層の水に対する接触角は90°よりも小さい、
請求項1に記載の燃料電池。
【請求項4】
前記カソードセパレータは、前記酸化剤ガス流路を区画するリブを有する、
請求項1に記載の燃料電池。
【請求項5】
前記リブは、前記カソードガス拡散層と接する接触部を含み、
前記積層構造は、前記厚さ方向に沿って観察したときに前記上流域と重複する上流部を有し、
前記下流部では、前記上流部に比べ、前記接触部の幅が大きい、
請求項4に記載の燃料電池。
【請求項6】
前記アノードガス拡散層は、前記アノード触媒層に隣接する隣接層を有し、
前記下流部において、前記アノード触媒層の平均細孔径は、前記隣接層の平均細孔径よりも大きい、
請求項1に記載の燃料電池。
【請求項7】
前記積層構造は、前記厚さ方向に沿って観察したときに前記上流域と重複する上流部を有し、
前記下流部では、前記上流部に比べ、前記第1拡散層の平均細孔径が大きい、
請求項1に記載の燃料電池。
【請求項8】
前記積層構造は、前記厚さ方向に沿って観察したときに前記上流域と重複する上流部を有し、
前記下流部では、前記上流部に比べ、前記触媒粒子の目付量が大きい、
請求項1に記載の燃料電池。
【請求項9】
前記カソードガス拡散層は、第2拡散層を含み、
前記第1拡散層は、前記カソード触媒層及び前記第2拡散層の間に位置し、
前記下流部において、前記カソード触媒層の平均細孔径は、前記第2拡散層の平均細孔径よりも小さい、
請求項1に記載の燃料電池。
【請求項10】
前記下流部において、前記カソード触媒層及び前記カソードガス拡散層の間に、空隙が設けられ、
前記厚さ方向に沿って観察したときの前記空隙の面積の円換算直径は、前記カソード触媒層の平均細孔径よりも大きい、
請求項1から9のいずれか一項に記載の燃料電池。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、燃料電池に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
次世代エネルギーの1つである水素の有効利用を図るために、燃料電池の性能の更なる向上が求められている。燃料電池の性能を向上させるためには、単位セルあたりの発電電力を高めることが重要である。単位セルあたりの発電電力を高めるための1つの手段として、単位セルにおける電流密度を向上させることが挙げられる。
【0003】
特許文献1には、酸化剤ガス流路の断面積がセパレータの端部から中央にかけて拡大することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2005-174648号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、酸化剤ガス流路の下流域と重複する領域において電流密度を確保することに適した技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、
アノードセパレータ、アノードガス拡散層、アノード触媒層、電解質膜、カソード触媒層、カソードガス拡散層及びカソードセパレータがこの順に積層された積層構造と、
前記アノードセパレータと前記アノードガス拡散層との間に設けられた燃料ガス流路と、
前記カソードセパレータと前記カソードガス拡散層との間に設けられた酸化剤ガス流路と、
を備え、
前記カソード触媒層は、メソポーラスカーボン粒子と、前記メソポーラスカーボン粒子によって担持された触媒粒子と、を有し、
前記カソードガス拡散層は、前記カソード触媒層に隣接する第1拡散層を有し、
前記酸化剤ガス流路は、上流域と、前記上流域よりも下流側に位置する下流域と、を含み、
前記電解質膜の厚さ方向に沿って観察したときに、前記酸化剤ガス流路が占める面積に対する、前記上流域が占める面積の比率及び前記下流域が占める面積の比率のそれぞれは、50%であり、
前記積層構造は、前記厚さ方向に沿って観察したときに前記下流域と重複する下流部を有し、
前記下流部において、前記カソード触媒層の平均細孔径は、前記第1拡散層の平均細孔径よりも大きい、
燃料電池を提供する。
【0007】
別の側面において、本開示は、
アノードセパレータ、アノードガス拡散層、アノード触媒層、電解質膜、カソード触媒層、カソードガス拡散層及びカソードセパレータがこの順に積層された積層構造と、
前記アノードセパレータと前記アノードガス拡散層との間に設けられた燃料ガス流路と、
前記カソードセパレータと前記カソードガス拡散層との間に設けられた酸化剤ガス流路と、
を備え、
前記酸化剤ガス流路は、上流域と、前記上流域よりも下流側に位置する下流域と、を含み、
前記電解質膜の厚さ方向に沿って観察したときに、前記酸化剤ガス流路が占める面積に対する、前記上流域が占める面積の比率及び前記下流域が占める面積の比率のそれぞれは、50%であり、
前記積層構造は、前記厚さ方向に沿って観察したときに前記下流域と重複する下流部を有し、
前記下流部において、前記カソード触媒層及び前記カソードガス拡散層の間に、空隙が設けられ、
前記厚さ方向に沿って観察したときの前記空隙の面積の円換算直径は、前記カソード触媒層の平均細孔径よりも大きい、
燃料電池を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本開示に係る技術は、酸化剤ガス流路の下流域と重複する領域において電流密度を確保することに適している。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施の形態1における燃料電池スタックの概略断面図
アノードセパレータの第1平面図
カソードセパレータの平面図
アノードセパレータの第2平面図
冷媒流路の別の形状を示すアノードセパレータの第2平面図
実施の形態1における電解質膜、カソード触媒層、カソードガス拡散層及びカソードセパレータの拡大断面図
酸化剤ガス流路における上流域と下流域の説明図
空隙の説明図
空隙の面積及び空隙長さの説明図
【発明を実施するための形態】
【0010】
(本開示の基礎となった知見等)
本発明者らが本開示に想到するに至った当時、燃料電池の発電電力を高めるための検討がなされていた。発電電力を高めるには、電流密度を向上させることが有効である。本発明者らの検討によれば、酸化剤ガス流路の下流域と重複する領域において、電流密度が低くなる傾向にある。この理由としては、この領域において、温度が高くなり易く、相対湿度が低くなり易く、プロトン伝導性が不足し易いことが考えられる。このため、プロトン伝導性を十分に確保するには、この領域において、カソード触媒層の水分含有率を十分に確保することが望まれる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

個人
雄端子
27日前
個人
後付地震遮断機
1か月前
個人
安全なNAS電池
3日前
個人
超精密位置決め機構
1か月前
愛知電機株式会社
電力機器
24日前
東レ株式会社
積層多孔質膜
1か月前
個人
フリー型プラグ安全カバー
10日前
CKD株式会社
巻回装置
1か月前
日機装株式会社
加圧装置
19日前
ヒロセ電機株式会社
端子
24日前
ローム株式会社
半導体装置
19日前
エイブリック株式会社
半導体装置
今日
エイブリック株式会社
半導体装置
今日
株式会社GSユアサ
蓄電装置
1か月前
三菱電機株式会社
回路遮断器
20日前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
14日前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
6日前
沖電気工業株式会社
アンテナ
10日前
住友電装株式会社
端子
26日前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
14日前
オムロン株式会社
電磁継電器
7日前
日本特殊陶業株式会社
保持装置
1か月前
トヨタ自動車株式会社
蓄電装置
17日前
日本特殊陶業株式会社
保持装置
5日前
日本特殊陶業株式会社
保持装置
1か月前
株式会社カネカ
二次電池
13日前
日本化薬株式会社
電流遮断装置
1か月前
株式会社ヨコオ
コネクタ
今日
TOWA株式会社
製造装置
1か月前
株式会社村田製作所
アンテナ装置
1か月前
株式会社東芝
回路素子
1か月前
日新イオン機器株式会社
イオン注入装置
19日前
愛知電機株式会社
負荷時タップ切換装置
14日前
ローム株式会社
半導体装置
7日前
ローム株式会社
半導体装置
14日前
住友電装株式会社
コネクタ
26日前
続きを見る