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公開番号
2025132387
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-10
出願番号
2024029908
出願日
2024-02-29
発明の名称
燃料電池用の冷却システム
出願人
トヨタ自動車株式会社
代理人
弁理士法人 快友国際特許事務所
主分類
H01M
8/04664 20160101AFI20250903BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】比較的に簡便な構成により、冷却システムの異常を監視する。
【解決手段】燃料電池スタックと、インタークーラとを冷却する燃料電池用の冷却システムは、ラジエータと、スタック冷却回路と、インタークーラ冷却回路と、バイパス経路と、バイパス経路への分流比を調整する流量調整弁と、第1温度センサと、第2温度センサと、冷却システムの異常を監視する異常監視処理を実行する制御装置とを備える。異常監視処理は、流量調整弁による分流比が100パーセントであって、第1温度センサによる検出値と第2温度センサによる検出値との差が第1所定値以上であるときに、異常と判定する第1判定処理を含む。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
燃料電池スタックと、前記燃料電池スタックに供給される酸化ガスを冷却するインタークーラと、を冷却する燃料電池用の冷却システムであって、
ラジエータと、
前記ラジエータから前記燃料電池スタックへ冷媒を送る第1冷媒往路、及び、前記燃料電池スタックから前記ラジエータへ前記冷媒を戻す第1冷媒復路、を有するスタック冷却回路と、
前記第1冷媒往路から分岐して前記インタークーラへ前記冷媒を送る第2冷媒往路、及び、前記インタークーラから前記第1冷媒復路に合流して前記冷媒を戻す第2冷媒復路、を有するインタークーラ冷却回路と、
前記第1冷媒復路から分岐し、前記ラジエータをバイパスして前記第1冷媒往路へ前記冷媒を送るバイパス経路と、
前記第1冷媒復路から前記バイパス経路が分岐する分岐点に設けられており、前記バイパス経路への分流比を調整する流量調整弁と、
前記第1冷媒復路に設けられており、前記燃料電池スタックを通過後の前記冷媒の温度を検出する第1温度センサと、
前記インタークーラを通過後の前記酸化ガスの温度を検出する第2温度センサと、
前記冷却システムの異常を監視する異常監視処理を実行する制御装置と、
を備え、
前記異常監視処理は、前記流量調整弁による前記分流比が100パーセントであって、前記第1温度センサによる検出値と前記第2温度センサによる検出値との差が第1所定値以上であるときに、異常と判定する第1判定処理を含む、
冷却システム。
続きを表示(約 900 文字)
【請求項2】
前記第1冷媒往路に設けられており、前記ラジエータを通過後の前記冷媒の温度を検出する第3温度センサをさらに備え、
前記異常監視処理は、前記流量調整弁による前記分流比が0パーセントであって、前記第3温度センサによる検出値と前記第2温度センサによる検出値との差が第2所定値以上であるときに、異常と判定する第2判定処理を含む、請求項1に記載の冷却システム。
【請求項3】
前記異常監視処理は、前記第1判定処理で異常と判定したときに、前記流量調整弁による前記分流比を0パーセントに変更した上で、前記第2判定処理をさらに実行することにより、異常部位を特定する第1特定処理をさらに含み、
前記第1特定処理では、前記第2判定処理でも異常と判定したときに、前記第2温度センサに関連する部位を前記異常部位として特定し、前記第2判定処理では異常と判定しないときは、前記第1温度センサに関連する部位を前記異常部位として特定する、請求項2に記載の冷却システム。
【請求項4】
前記異常監視処理は、前記第2判定処理で異常と判定したときに、前記流量調整弁による前記分流比を100パーセントに変更した上で、前記第1判定処理をさらに実行することにより、異常部位を特定する第2特定処理をさらに含み、
前記第2特定処理では、前記第1判定処理でも異常と判定したときに、前記第2温度センサに関連する部位を前記異常部位として特定し、前記第1判定処理では異常と判定しないときは、前記第3温度センサに関連する部位を前記異常部位として特定する、請求項2に記載の冷却システム。
【請求項5】
前記第1冷媒往路に設けられ、前記燃料電池スタックを通過前の前記冷媒の温度を検出する第4温度センサをさらに備え、
前記異常監視処理は、前記流量調整弁による前記分流比にかかわらず、前記第4温度センサによる検出値と前記第2温度センサによる検出値との差が第3所定値以上であるときに、異常と判定する第3判定処理を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の冷却システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本明細書が開示する技術は、燃料電池用の冷却システムに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1に、燃料電池スタック及びインタークーラを冷却する燃料電池用の冷却システムが記載されている。この冷却システムは、ラジエータと、スタック冷却回路と、インタークーラ冷却回路と、ラジエータをバイパスするバイパス経路と、バイパス経路への分流比を調整する流量調整弁と、インタークーラを通過後の酸化ガスの温度を検出する温度センサと、制御装置とを備える。制御装置は、燃料電池スタックを通過後の冷媒の温度、ラジエータを通過後の冷媒の温度、インタークーラを通過後の酸化ガスの圧力等に基づいて、インタークーラを通過後の酸化ガスの温度を推定し、その推定値と温度センサによる検出値との差が所定値以上であるときに、冷却システムの異常と判定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-106901号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した冷却システムでは、複数のセンサによる検出値に基づいて、インタークーラを通過後の酸化ガスの温度が推定される。そのため、複数のセンサのうちの一つに異常が発生すると、推定値に誤差が生じ、冷却システムの異常を正しく判定できないおそれがある。
【0005】
上記の実情を鑑み、本明細書は、比較的に簡便な構成により、冷却システムの異常を監視するための技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書が開示する技術は、燃料電池スタックと、前記燃料電池スタックに供給される酸化ガスを冷却するインタークーラと、を冷却する燃料電池用の冷却システムに具現化される。その第1の態様において、冷却システムは、ラジエータと、前記ラジエータから前記燃料電池スタックへ冷媒を送る第1冷媒往路、及び、前記燃料電池スタックから前記ラジエータへ前記冷媒を戻す第1冷媒復路、を有するスタック冷却回路と、前記第1冷媒往路から分岐して前記インタークーラへ前記冷媒を送る第2冷媒往路、及び、前記インタークーラから前記第1冷媒復路に合流して前記冷媒を戻す第2冷媒復路、を有するインタークーラ冷却回路と、前記第1冷媒復路から分岐し、前記ラジエータをバイパスして前記第1冷媒往路へ前記冷媒を送るバイパス経路と、前記第1冷媒復路から前記バイパス経路が分岐する分岐点に設けられており、前記バイパス経路への分流比を調整する流量調整弁と、前記第1冷媒復路に設けられており、前記燃料電池スタックを通過後の前記冷媒の温度を検出する第1温度センサと、前記インタークーラを通過後の前記酸化ガスの温度を検出する第2温度センサと、前記冷却システムの異常を監視する異常監視処理を実行する制御装置と、を備える。前記異常監視処理は、前記流量調整弁による前記分流比が100パーセントであって、前記第1温度センサによる検出値と前記第2温度センサによる検出値との差が第1所定値以上であるときに、異常と判定する第1判定処理を含む。
【0007】
上記した構成では、通常、燃料電池スタックを通過後の冷媒が、第1冷媒往路を通じてラジエータに戻されて、そこで冷却される。但し、流量調整弁による分流比が100パーセントの場合、燃料電池スタックを通過後の冷媒は、ラジエータを通過することなく、第1冷媒往路へ戻される。第1冷媒往路へ戻された冷媒の一部は、第2冷媒往路を通じてインタークーラへ送られて、酸化ガスと熱交換を行った後に、第1冷媒復路へ合流する。ここで、気体である酸化ガスの熱容量は、液体である冷媒の熱容量と比較して、十分に小さい。そのことから、インタークーラを通過する前後において、冷媒に実質的な温度変化は生じない。従って、インタークーラを通過前の冷媒の温度、インタークーラを通過後の冷媒の温度、及び、インタークーラを通過後の酸化ガスの温度の三者は、常に近似することになる。
【0008】
以上のことから、流量調整弁による分流比が100パーセントの場合、燃料電池スタックを通過後の冷媒の温度と、インタークーラを通過後の酸化ガスの温度とは、互いに近似する。即ち、第1温度センサによる検出値と、第2温度センサによる検出値とは、互いに近似するはずである。従って、本技術に係る冷却システムは、第1温度センサによる検出値と第2温度センサによる検出値との差が第1所定値以上であるときに、異常と判定するように構成されている。このような構成によると、二つの温度センサによる検出値を比較するだけで、冷却システムの異常を簡便に検出することができる。なお、ここで用いる第1所定値には、冷媒に生じ得る自然な放熱や、各温度センサに生じ得る測定誤差等を考慮して、適切な値を自由に定めることができる。
【0009】
一方、バイパス経路への分流比が0パーセントの場合、ラジエータを通過後の冷媒は、バイパス経路からの冷媒の合流を受けることなく、第2冷媒往路を通じてインタークーラへ送られる。従って、ラジエータを通過後の冷媒の温度は、インタークーラを通過前の冷媒の温度に近似し、インタークーラを通過後の酸化ガスの温度とも近似する。
【0010】
上記を踏まえて、第2の態様では、前記第1の態様において、冷却システムは、第1冷媒往路に設けられており、ラジエータを通過後の冷媒の温度を検出する第3温度センサをさらに備えてもよい。この場合、異常監視処理は、流量調整弁による分流比が0パーセントであって、第3温度センサによる検出値と第2温度センサによる検出値との差が第2所定値以上であるときに、異常と判定する第2判定処理を含んでもよい。このような構成によっても、二つの温度センサによる検出値を比較するだけで、冷却システムの異常を簡便に検出することができる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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