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公開番号2025082604
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-29
出願番号2023196044
出願日2023-11-17
発明の名称糖質吸収抑制剤
出願人小林製薬株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類A61K 36/17 20060101AFI20250522BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】本発明は、便中へグルコース排泄を促進する医薬品では副作用が懸念される対象であっても適用できる、新たな糖質吸収抑制剤を提供することを目的とする。
【解決手段】防風通聖散エキスを含有し、2糖及び/又はオリゴ糖の吸収を抑制するために用いられる糖質吸収抑制剤は、便中へグルコース排泄を促進する医薬品では副作用が懸念される対象であっても適用できる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
防風通聖散エキスを含有し、2糖及び/又はオリゴ糖の吸収を抑制するために用いられる、糖質吸収抑制剤。
続きを表示(約 280 文字)【請求項2】
前記2糖及び/又はオリゴ糖が、グルコースを構成糖に含む糖である、請求項1に記載の糖質吸収抑制剤。
【請求項3】
前記2糖及び/又はオリゴ糖が、スクロース及び/又はマルトースである、請求項1に記載の糖質吸収抑制剤。
【請求項4】
腸内細菌中の乳酸菌の割合が0.023%以上の対象に適用される、請求項1に記載の糖質吸収抑制剤。
【請求項5】
過敏性大腸症候群の対象に適用される、請求項1に記載の糖質吸収抑制剤。
【請求項6】
痔の罹患者に適用される、請求項1に記載の糖質吸収抑制剤。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、2糖及び/又はオリゴ糖の吸収を抑制する医薬品に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
食事により摂取された糖質の吸収を抑制する成分は、血糖値の上昇を抑制することができるため、糖尿病の治療目的、若しくは、体に脂肪をつきにくくする健康又は美容目的で用いられる。
【0003】
糖質の吸収を抑制する成分は、作用機序に基づくと、例えば、α-グルコシダーゼ阻害作用を利用する成分、グルコース吸収抑制作用を利用する成分、SGLT-2阻害作用を利用する成分等が知られている。グルコース吸収抑制作用を利用する成分については、近年、世界で最も広く使われている糖尿病治療薬であるメトホルミンが、便の中にグルコースを排泄させる作用を持つことが明らかになっている(非特許文献1)。
【0004】
一方、グルコースの一部が大腸に入るほど多量に糖質を摂ると、下痢を起こすことがあることが分かっている(非特許文献2)。
【0005】
また、乳酸菌が、グルコース以外の糖(スクロース、マルトース等)を糖源とする場合よりも、グルコースを糖源とする場合のほうが、乳酸を多く生成しpHを下げることが報告されている(特許文献1)。
【0006】
さらに、大腸では短鎖脂肪酸の吸収に伴い分泌される重炭酸イオンが、中和作用と緩衝作用とによって、腸内細菌による有機酸に伴う腸管内の過度の酸性化を防いでいることが知られている(非特許文献3)。
【0007】
乳酸等の有機酸により便のpHが低下すると、酸性便を生じるようになる。腸内腔が酸性化すると、腸粘膜を刺激して運動亢進をもたらし(非特許文献4)、下痢を生じさせ易くなる。また、酸性便を生じる成分としてラクツロースも知られているが、その投与においては、酸性便による肛門周囲への刺激について注意喚起されている(非特許文献5)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2019-30292号公報
【非特許文献】
【0009】
Morita Y, Nogami M, Sakaguchi K, Okada Y, Hirota Y, Sugawara K, Tamori Y, Zeng F, Murakami T, Ogawa W. Enhanced Release of Glucose Into the Intraluminal Space of the Intestine Associated With Metformin Treatment as Revealed by [18F]Fluorodeoxyglucose PET-MRI. Diabetes Care. 43:1796-1802,2020
砂糖 砂糖分野の各種業務の情報、情報誌「砂糖類情報」の生地、統計資料など 砂糖類情報,[online],2010年3月6日,独立行政法人農畜産業振興機構[令和5年11月9日検索],インターネット<URL:https://sugar.alic.go.jp/japan/view/jv_0106b.htm>
細谷憲政、武藤泰敏『消化・吸収―基礎と臨床―』(第一出版、2002)150頁
中村孝司、吸収不良症候群と蛋白漏出性胃腸症、牛乳不耐症、日本内科学会雑誌、第85巻、第7号、1079~1084頁、1996年
資料2-3、外国での新たな措置の報告状況(平成28年8月1日~平成28年11月30日),[online],厚生労働省[令和5年11月9日検索],インターネット<URL:https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/0000156332.pdf>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
便中へグルコース排泄を促進することで糖の吸収を抑制する成分は、糖の吸収抑制に有効である一方で、大腸内にグルコースが多く輸送されることにより腸腔内の酸性化をもたらす。一般的に腸内環境は弱酸性であることが望ましいとされている。しかしながら、仮に、腸内細菌叢において乳酸菌の割合が多い対象等に、便の中にグルコースを排泄させる成分を適用しようとした場合、腸腔内において過度の酸化をもたらし、下痢や肛門周囲の刺激等を招来するため適切ではない。また、過敏性大腸症候群のように、腸管の蠕動運動が必要以上に増強されてしまう体質の対象に適用しようとした場合も、酸性化に伴う腸の刺激による蠕動運動が必要以上に増強され、下痢及び/又は腹痛を生じやすくなるため適切ではない。また、痔の罹患者に適用することも、酸性便による肛門周囲への刺激に鑑みると禁忌である。これらのような適用対象が想定されることに鑑みると、別の作用機序を利用する別の有効成分を用いた新たな糖質吸収抑制剤の創出が望まれる。
(【0011】以降は省略されています)

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