TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025084216
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-03
出願番号
2023197944
出願日
2023-11-22
発明の名称
電磁波抑制材料
出願人
京セラ株式会社
代理人
弁理士法人大谷特許事務所
主分類
C08L
101/00 20060101AFI20250527BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】電磁波吸収性能がよく、より電磁障害の低減性能のある電磁波抑制材料、該電磁波抑制材料を用いて封止された電子部品、及び該電磁波抑制材料の硬化物を提供する。
【解決手段】(A)熱硬化性樹脂と、(B)無機充填材と、(C)セルロースナノファイバーと、(D)シリコーン化合物と、を含み、フーリエ変換赤外線吸収スペクトル法(FT-IR)の全反射測定法(ATR)を用いて得られる前記(C)セルロースナノファイバーの赤外吸収スペクトルにおいて、1730cm
-1
の吸光度(I)と1050cm
-1
の吸光度(II)との比(吸光度(I)/吸光度(II))が0.4以下であり、前記(D)シリコーン化合物は、1分子中にアルコキシ基を3個以上有し、前記(C)セルロースナノファイバーに対する前記(D)シリコーン化合物の質量割合((D)/(C))が、0.1~1.5である、電磁波抑制材料。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
(A)熱硬化性樹脂と、
(B)無機充填材と、
(C)セルロースナノファイバーと、
(D)シリコーン化合物と、
を含み、
フーリエ変換赤外線吸収スペクトル法(FT-IR)の全反射測定法(ATR)を用いて得られる前記(C)セルロースナノファイバーの赤外吸収スペクトルにおいて、1730cm
-1
の吸光度(I)と1050cm
-1
の吸光度(II)との比(吸光度(I)/吸光度(II))が0.4以下であり、
前記(D)シリコーン化合物は、1分子中にアルコキシ基を3個以上有し、
前記(C)セルロースナノファイバーに対する前記(D)シリコーン化合物の質量割合((D)/(C))が、0.1~1.5である、電磁波抑制材料。
続きを表示(約 340 文字)
【請求項2】
前記(A)熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂を含む、請求項1に記載の電磁波抑制材料。
【請求項3】
前記エポキシ樹脂が、ポリオキシアルキレン構造を有する、請求項2に記載の電磁波抑制材料。
【請求項4】
前記(D)シリコーン化合物は、1分子中のアルコキシ基の質量割合が、10~80質量%である、請求項1又は2に記載の電磁波抑制材料。
【請求項5】
前記(D)シリコーン化合物が、アルコキシシラン化合物である請求項1又は2に記載の電磁波抑制材料。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の電磁波抑制材料を用いて封止された電子部品。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の電磁波抑制材料の硬化物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、電磁波抑制材料に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、電磁ノイズによる機器の誤作動、情報漏洩、干渉による情報通信速度の低下等の電磁障害を低減することを目的として、様々な対策が行われている。電磁障害を低減する手段としては、電磁波を反射により遮る方法や、電磁波を吸収する方法等が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1では、絶縁性フィラーとして微細繊維状セルロースと、導電性フィラーとしてカーボンブラックを含む、電磁波吸収シートが提案されている。また、特許文献2には、微小炭素繊維とセルロース繊維を主体とする有機分を含む電磁波吸収シートが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2019/130627号
特開平11-323770号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1及び2に記載の電磁波吸収シートが有する電磁波吸収性能は、主にカーボン等の導電性材料に起因するものである。
一方、微細繊維状セルロースやセルロース繊維等のセルロースナノファイバーは、分子中に多数の水酸基を有する。水酸基は分極しているため電磁波吸収性能を有し、多数の水酸基を有するセルロースナノファイバーは、電磁波吸収性能を有するものと考えられる。しかしながら、セルロースナノファイバーは、有する水酸基の相互作用により凝集しやすく、マトリクス(母材)に分散し難いため、セルロースナノファイバーが有すると考えられる電磁波吸収効果を有効に発揮することは困難であった。
【0006】
また、セルロースナノファイバーをTEMPO処理することにより、セルロースナノファイバーのマトリクス中での凝集を抑制し、分散性を向上させることができるが、TEMPO処理した場合、セルロースナノファイバーが有する水酸基が置換されてしまい、電磁波吸収効果は得られない。
【0007】
本開示は、このような実情に鑑みてなされたものであり、セルロースナノファイバーを用いて、高周波帯域で、電磁波吸収性能がよく、より電磁障害の低減性能があり、高い絶縁性を有する電磁波抑制材料、該電磁波抑制材料を用いて封止された電子部品、及び該電磁波抑制材料の硬化物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、前記の課題を解決するべく鋭意検討した結果、所定の(C)セルロースナノファイバーと、1分子中にアルコキシ基を3個以上有する(D)シリコーン化合物とを含み、(C)セルロースナノファイバーに対する(D)シリコーン化合物の質量割合((D)/(C))が所定の値である電磁波抑制材料が、電磁波吸収性能がよく、より電磁障害の低減性能があり、高い絶縁性を有することを見出した。
【0009】
すなわち、本開示は、以下に関する。
<電磁波抑制材料>
[1] (A)熱硬化性樹脂と、(B)無機充填材と、(C)セルロースナノファイバーと、(D)シリコーン化合物と、を含み、フーリエ変換赤外線吸収スペクトル法(FT-IR)の全反射測定法(ATR)を用いて得られる前記(C)セルロースナノファイバーの赤外吸収スペクトルにおいて、1730cm
-1
の吸光度(I)と1050cm
-1
の吸光度(II)との比(吸光度(I)/吸光度(II))が0.4以下であり、前記(D)シリコーン化合物は、1分子中にアルコキシ基を3個以上有し、前記(C)セルロースナノファイバーに対する前記(D)シリコーン化合物の質量割合((D)/(C))が、0.1~1.5である、電磁波抑制材料。
[2] 前記(A)熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂を含む、[1]に記載の電磁波抑制材料。
[3] 前記エポキシ樹脂が、ポリオキシアルキレン構造を有する、[2]に記載の電磁波抑制材料。
[4] 前記(D)シリコーン化合物は、1分子中のアルコキシ基の質量割合が、10~80質量%である、[1]~[3]の何れかに記載の電磁波抑制材料。
[5] 前記(D)シリコーン化合物が、アルコキシシラン化合物である[1]~[4]の何れかに記載の電磁波抑制材料。
<電子部品>
[6] [1]~[5]の何れかに記載の電磁波抑制材料を用いて封止された電子部品。
<硬化物>
[7] [1]~[5]の何れかに記載の電磁波抑制材料の硬化物。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、高周波帯域で、電磁波吸収性能がよく、より電磁障害の低減性能があり、高い絶縁性を有する電磁波抑制材料が提供される。
また、本開示によれば、前記電磁波抑制材料を用いて封止された電子部品、及び前記電磁波抑制材料の硬化物が提供される。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
京セラ株式会社
構造体
29日前
京セラ株式会社
照明装置
2日前
京セラ株式会社
照明装置
28日前
京セラ株式会社
弾性波装置
1か月前
京セラ株式会社
粒子分離装置
2か月前
京セラ株式会社
粒子分離装置
2か月前
京セラ株式会社
電磁波抑制材料
8日前
京セラ株式会社
エネルギーシステム
2か月前
京セラ株式会社
制御装置及び制御方法
1か月前
京セラ株式会社
積層セラミックコンデンサ
1か月前
京セラ株式会社
電源制御装置及び電源制御方法
8日前
京セラ株式会社
配線基板および半導体デバイス
1か月前
京セラ株式会社
配線基板および半導体デバイス
1か月前
京セラ株式会社
情報処理装置及び情報処理方法
今日
京セラ株式会社
電源制御装置及び電源制御方法
8日前
京セラ株式会社
電子機器及び電子機器の施工方法
1か月前
京セラ株式会社
電力管理装置及び電力管理システム
今日
京セラ株式会社
液滴吐出ヘッドおよび液滴吐出装置
2か月前
京セラ株式会社
設定方法、プログラム及び端末装置
1日前
国立大学法人東京科学大学
伝送回路
1か月前
京セラ株式会社
電子機器、制御方法、及びプログラム
1か月前
京セラ株式会社
燃料電池モジュール及び燃料電池装置
2か月前
京セラ株式会社
ホルダ、切削工具及び切削加工物の製造方法
1か月前
京セラ株式会社
ボールトライアル、および手術器具システム
1か月前
京セラ株式会社
電子機器、電子機器の制御方法、及びプログラム
1か月前
京セラ株式会社
電子機器、電子機器の制御方法、及びプログラム
1か月前
京セラ株式会社
電子機器、電子機器の制御方法、及びプログラム
6日前
京セラ株式会社
観察装置
1か月前
京セラ株式会社
照明装置
22日前
京セラ株式会社
印刷装置
1か月前
京セラ株式会社
学習データ生成装置、学習データ生成方法、及びプログラム
2か月前
京セラ株式会社
複素誘電率の測定装置、複素誘電率の測定方法および共振器
9日前
京セラ株式会社
積層型電子部品
今日
京セラ株式会社
積層型電子部品
15日前
京セラ株式会社
情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
27日前
京セラ株式会社
情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
27日前
続きを見る
他の特許を見る