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公開番号2025093491
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-24
出願番号2023209170
出願日2023-12-12
発明の名称化合物並びにこれを用いた液晶組成物、液晶表示素子、センサ、液晶レンズ、光通信機器及びアンテナ
出願人DIC株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C09K 19/30 20060101AFI20250617BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】本発明は、Δnが大きく、Δεrが大きく、低温での保存性が良好な液晶組成物を提供することができる化合物並びにこれを用いた液晶組成物、液晶表示素子、センサ、液晶レンズ、光通信機器及びアンテナを提供することを課題とする。
【解決手段】シクロヘキセニレン基と、エチニレン基(-C≡C-)と、イソチオシアネート基(-NCS)基をはじめとする所定の側鎖構造を有する一般式(i)で表される化合物並びにこれを用いた液晶組成物、液晶表示素子、センサ、液晶レンズ、光通信機器及びアンテナである。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記一般式(i)
TIFF
2025093491000079.tif
19
116
(一般式(i)中、

i1
は、炭素原子数1~20のアルキル基を表し、
当該アルキル基中の1つ又は2つ以上の-CH

-は、それぞれ独立して、-O-、-S-、-NH-、-CO-及び/又は-CS-で置換されていてもよく、
当該アルキル基中の1つ又は2つ以上の-CH

-CH

-は、それぞれ独立して、-CH=CH-、-CF=CF-及び/又は-C≡C-で置換されていてもよく、
当該アルケニル基中の1つ又は2つ以上の水素原子は、それぞれ独立して、ハロゲン原子で置換されていてもよいが、
酸素原子と酸素原子が直接結合することはなく、

i1
は、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルファニル基、ニトロ基、シアノ基、イソシアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、チオイソシアノ基、イソチオシアネート基、イソシアネート基又は炭素原子数1~20のアルキル基を表し、
当該アルキル基中の1つ又は2つ以上の-CH

-は、それぞれ独立して、-O-、-S-、-NH-、-CO-及び/又は-CS-で置換されていてもよく、
当該アルキル基中の1つ又は2つ以上の-CH

-CH

-は、それぞれ独立して、-CH=CH-、-CF=CF-及び/又は-C≡C-で置換されていてもよく、
当該アルキル基中の1つ又は2つ以上の水素原子は、それぞれ独立して、ハロゲン原子で置換されていてもよいが、
酸素原子と酸素原子が直接結合することはなく、

i1
は、シクロヘキセニレン基を表し、

i1
、A
i2
及びA
i3
は、それぞれ独立して、炭素原子数3~16の炭化水素環又は炭素原子数3~16の複素環のいずれかを表すが、

i1
は、1,4-シクロへキシレン基を表すことはなく、
前記J
i1
、A
i1
、A
i2
及びA
i3
中の1つ又は2つ以上の水素原子は、それぞれ独立して、置換基S
i1
によって置換されていてもよく、
置換基S
i1
は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルファニル基、ニトロ基、シアノ基、イソシアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、チオイソシアノ基、炭素原子数1~20のアルキル基のいずれかを表し、
当該アルキル基における1つ又は2つ以上の-CH

-は、それぞれ独立して、-O-、-S-、-NH-、-CS-及び/又は-CO-で置換されていてもよく、
当該アルキル基における1つ又は2つ以上の-CH

-CH

-は、それぞれ独立して、-CH=CH-、-CF=CF-及び/又は-C≡C-で置換されていてもよく、
当該アルキル基における1つ又は2つ以上の水素原子は、それぞれ独立して、ハロゲン原子で置換されていてもよいが、
酸素原子と酸素原子が直接結合することはなく、
置換基S
i1
が複数ある場合は、それらは同一であってもよく、異なっていてもよく、

i1
及びZ
i2
は、それぞれ独立して、単結合、炭素原子数1~20のアルキレン基のいずれかを表し、
当該アルキレン基中の1つ又は2つ以上の-CH

-は、それぞれ独立して、-O-、-CF
続きを表示(約 990 文字)【請求項2】
前記一般式(i)で表される化合物が、下記一般式(i-1)~(i-7)
TIFF
2025093491000080.tif
82
75
(一般式(i-1)~(i-7)中、

i1
、A
i1
、A
i2
、A
i3
、S
i1
及びX
i1
は、上記一般式(i)中のR
i1
、A
i1
、A
i2
、A
i3
、S
i1
及びX
i1
とそれぞれ同じ意味を表し、

i2-2
の定義は、上記一般式(i)中のA
i2
の定義に同じである。)
で表される化合物からなる群から選ばれる請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
前記X
i1
が、フッ素原子、シアノ基又はイソチオシアネート基(-NCS)を表す請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物を1種又は2種以上含む液晶組成物。
【請求項5】
請求項4に記載の液晶組成物を用いた、液晶表示素子。
【請求項6】
請求項4に記載の液晶組成物を用いた、センサ。
【請求項7】
請求項4に記載の液晶組成物を用いた、液晶レンズ。
【請求項8】
請求項4に記載の液晶組成物を用いた、光通信機器。
【請求項9】
請求項4に記載の液晶組成物を用いた、アンテナ。
【請求項10】
請求項9に記載のアンテナであって、
複数のスロットを備えた第1基板と、
前記第1基板と対向し、給電部が設けられた第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた第1誘電体層と、
前記複数のスロットに対応して配置される複数のパッチ電極と、
前記パッチ電極が設けられた第3基板と、
前記第1基板と前記第3基板との間に設けられた液晶層とを備え、
前記液晶層が、請求項4に記載の液晶組成物を含有するアンテナ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、化合物並びにこれを用いた液晶組成物、液晶表示素子、センサ、液晶レンズ、光通信機器及びアンテナに関する。
続きを表示(約 3,700 文字)【背景技術】
【0002】
ディスプレイ用途に多く用いられている液晶の新規用途として、自動車等の移動体と通信衛星との間で、電波の送受信を行う液晶を用いたアンテナが注目されている。従来、衛星通信は、パラボラアンテナを用いているが、自動車等の移動体で用いる場合、随時パラボラアンテナを衛星方向へ向けなければならず、大きな可動部が必要であった。しかし液晶を用いたアンテナは、パネル内部の液晶が動作することにより電波の送受信方向を変える事が出来るため、アンテナ自体を動かす必要が無くアンテナの形状も平面にすることが出来る。また、グローバルな大容量かつ高速通信を実現するため、多数の低軌道衛星による低軌道衛星コンステレーションの検討が進んでいる。地上からでは常に移動しているように見える低軌道衛星を追従するには、電波の送受信方向を容易に変えることができる液晶アンテナは有用である。
一般に、自動車等の自動運転には、高精度3Dマップ情報の大量データダウンロードが必要である。しかし、液晶を用いたアンテナであれば、当該アンテナを自動車に組み込むことにより、通信衛星から大量データダウンロードが、機械的な可動部が無くても可能となる。衛星通信で用いられる周波数帯は、約13GHz帯であり、今までの液晶ディスプレイ用途で使用している周波数と大きく異なる。そのため、液晶への要求物性も大きく異なり、アンテナ用の液晶に要求されるΔnは例えば0.4程度、動作温度範囲は例えば-20~120℃となる。
また、自動車等の移動体の自動運転用センサとして、液晶を用いた赤外線レーザー画像認識・測距装置も注目されている。この用途の液晶に要求されるΔnは例えば0.3~0.6、動作温度範囲は例えば10~100℃となる。
更に、0.2以上の高いΔnを示す液晶組成物を構成する液晶性化合物は相溶性が低いものが多いことが知られている。したがって、相溶性の高い液晶性化合物を選択することも重要である。
これに対して、アンテナ用の液晶の技術としては、例えば、特許文献1が挙げられる。
また、非特許文献1では、高周波デバイスの構成成分として液晶材料の使用が提唱されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2016-37607号公報
【非特許文献】
【0004】
ドルフィ(D.Dolfi),「エレクトロニクスレター(Electronics Letters)」,(英国),1993年,29巻,10号,p.926-928
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、Δnが大きく、Δε

が大きく、低温での保存性が良好な液晶組成物を提供することができる化合物並びにこれを用いた液晶組成物、液晶表示素子、センサ、液晶レンズ、光通信機器及びアンテナを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、鋭意検討した結果、シクロヘキセニレン基と、エチニレン基(-C≡C-)と、イソチオシアネート基(-NCS)基をはじめとする所定の側鎖構造を有する一般式(i)で表される化合物が、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
上記課題を解決する本発明の構成の一例としては、以下の通りである。
【0007】
項1.下記一般式(i)
【0008】
TIFF
2025093491000001.tif
19
116
(一般式(i)中、

i1
は、炭素原子数1~20のアルキル基を表し、
当該アルキル基中の1つ又は2つ以上の-CH

-は、それぞれ独立して、-O-、-S-、-NH-、-CO-及び/又は-CS-で置換されていてもよく、
当該アルキル基中の1つ又は2つ以上の-CH

-CH

-は、それぞれ独立して、-CH=CH-、-CF=CF-及び/又は-C≡C-で置換されていてもよく、
当該アルケニル基中の1つ又は2つ以上の水素原子は、それぞれ独立して、ハロゲン原子で置換されていてもよいが、
酸素原子と酸素原子が直接結合することはなく、

i1
は、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルファニル基、ニトロ基、シアノ基、イソシアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、チオイソシアノ基、イソチオシアネート基、イソシアネート基又は炭素原子数1~20のアルキル基を表し、
当該アルキル基中の1つ又は2つ以上の-CH

-は、それぞれ独立して、-O-、-S-、-NH-、-CO-及び/又は-CS-で置換されていてもよく、
当該アルキル基中の1つ又は2つ以上の-CH

-CH

-は、それぞれ独立して、-CH=CH-、-CF=CF-及び/又は-C≡C-で置換されていてもよく、
当該アルキル基中の1つ又は2つ以上の水素原子は、それぞれ独立して、ハロゲン原子で置換されていてもよいが、
酸素原子と酸素原子が直接結合することはなく、

i1
は、シクロヘキセニレン基を表し、

i1
、A
i2
及びA
i3
は、それぞれ独立して、炭素原子数3~16の炭化水素環又は炭素原子数3~16の複素環のいずれかを表すが、

i1
は、1,4-シクロへキシレン基を表すことはなく、
前記J
i1
、A
i1
、A
i2
及びA
i3
中の1つ又は2つ以上の水素原子は、それぞれ独立して、置換基S
i1
によって置換されていてもよく、
置換基S
i1
は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルファニル基、ニトロ基、シアノ基、イソシアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、チオイソシアノ基、炭素原子数1~20のアルキル基のいずれかを表し、
当該アルキル基における1つ又は2つ以上の-CH

-は、それぞれ独立して、-O-、-S-、-NH-、-CS-及び/又は-CO-で置換されていてもよく、
当該アルキル基における1つ又は2つ以上の-CH

-CH

-は、それぞれ独立して、-CH=CH-、-CF=CF-及び/又は-C≡C-で置換されていてもよく、
当該アルキル基における1つ又は2つ以上の水素原子は、それぞれ独立して、ハロゲン原子で置換されていてもよいが、
酸素原子と酸素原子が直接結合することはなく、
置換基S
i1
が複数ある場合は、それらは同一であってもよく、異なっていてもよく、

i1
及びZ
i2
は、それぞれ独立して、単結合、炭素原子数1~20のアルキレン基のいずれかを表し、
当該アルキレン基中の1つ又は2つ以上の-CH

-は、それぞれ独立して、-O-、-CF

-及び/又は-CO-で置換されていてもよく、
【0009】
項2.前記一般式(i)で表される化合物が、下記一般式(i-1)~(i-7)
【0010】
TIFF
2025093491000002.tif
82
75
(一般式(i-1)~(i-7)中、

i1
、A
i1
、A
i2
、A
i3
、S
i1
及びX
i1
は、上記一般式(i)中のR
i1
、A
i1
、A
i2
、A
i3
、S
i1
及びX
i1
とそれぞれ同じ意味を表し、

i2-2
の定義は、上記一般式(i)中のA
i2
の定義に同じである。)
で表される化合物からなる群から選ばれる項1に記載の化合物。
(【0011】以降は省略されています)

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