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公開番号
2025111273
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-30
出願番号
2024005596
出願日
2024-01-17
発明の名称
熱分解ポリエチレンワックスおよびその製造方法
出願人
東ソー株式会社
代理人
主分類
C08F
8/50 20060101AFI20250723BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】溶融混練した際の流動性が高く、水酸基などの極性基含有樹脂との反応性が高いポリエチレンワックスを提供する。
【解決手段】(1)~(3)を満たすポリエチレンワックス。
(1)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した数平均分子量が500以上8,000以下。
(2)GPCにより測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が1.0以上3.5未満
(3)1分子あたりの分子内二重結合の数が0.4以上2.0未満かつ1分子あたりの分子内二重結合の数と末端二重結合の数の比が1.0以上10未満。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記(1)~(3)を満たすポリエチレンワックス。
(1)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した数平均分子量が500以上8,000以下。
(2)GPCにより測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が1.0以上3.5未満
(3)1分子あたりの分子内二重結合の数が0.4以上2.0未満かつ1分子あたりの分子内二重結合の数と末端二重結合の数の比が1.0以上10未満。
続きを表示(約 260 文字)
【請求項2】
GPCにより測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が1.0以上6.0未満であるポリエチレン系樹脂を熱分解する、請求項1に記載のポリエチレンワックスの製造方法。
【請求項3】
前記ポリエチレン系樹脂がメタロセン触媒による重合によって合成されたポリエチレンである、請求項2に記載のポリエチレンワックスの製造方法。
【請求項4】
前記ポリエチレン系樹脂が使用済みポリエチレンである、請求項2に記載のポリエチレンワックスの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱分解ポリエチレンワックスおよびその製造方法に関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
分子量1万以下の低分子量ポリマーは、分子量数万から数十万の一般的なポリマーとは異なる物理的、化学的性質を示す。なかでも低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレンなどのポリオレフィンワックスは、生産されるプラスチックの多くを占めるポリオレフィンの粘度調整剤、ポリ塩化ビニルやエンジニアリングプラスチックなどの成形加工助剤、インキまたは塗料の添加剤、顔料分散剤、ホットメルト接着剤の添加剤など幅広い用途に使用されている。ポリエチレンワックスの合成方法は重合法と熱分解法があり、重合法としては高圧重合製造法によって合成されたポリエチレンワックス(例えば、特許文献1参照。)や、溶液重合法によって合成された超低分子エチレンポリマー(例えば、特許文献2参照。)が開示されている。熱分解法としては、熱減成された低分子量ポリオレフィン(例えば、特許文献3参照。)が開示されている。このように、各種合成法によって製造されるポリエチレンワックスは、天然ワックスよりも高い分子量に調整できることから機械強度、耐熱性に優れており、これらの物性が要求される用途に活用できる。特に、熱分解法では使用済みポリエチレンの資源循環に貢献できることから、環境配慮の観点で有用である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開昭60-177009号公報
特開2008-95112号公報
特開2020-152899号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、熱分解ポリエチレンワックスは、重合ポリエチレンワックスと比較して分子量分布が広いことから、耐熱性や機械的特性に劣ることが問題であった。さらに、ポリエチレンの熱分解によって生成する末端二重結合は、化学的に不安定であるため、大気下での高温加工時にラジカル反応を誘発するなどの問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、従来よりも分子量分布が狭く、反応性の低い熱分解ポリエチレンワックスおよびその製造方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の熱分解ポリエチレンワックスの分子量分布が狭く、かつ化学的に安定な分子内二重結合に比して末端二重結合が少ないことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明の各態様は、以下に示す[1]~[4]である。
[1](1)~(3)を満たすポリエチレンワックス。
(1)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した数平均分子量が500以上8,000以下。
(2)GPCにより測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/Mn)が1.0以上3.5未満
(3)1分子あたりの分子内二重結合の数が0.4以上2.0未満かつ1分子あたりの分子内二重結合の数と末端二重結合の数の比が1.0以上10未満。
[2]GPCにより測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が1.0以上6.0未満であるポリエチレン系樹脂を熱分解する、[1]に記載のポリエチレンワックスの製造方法。
[3]前記ポリエチレン系樹脂がメタロセン触媒による重合によって合成されたポリエチレンである、[2]に記載のポリエチレンワックスの製造方法。
[4]前記ポリエチレン系樹脂が使用済みポリエチレンである、[2]又は[3]に記載のポリエチレンワックスの製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、インキおよび塗料添加剤、顔料分散剤、ホットメルト接着剤用途、プラスチックやゴムの成形助剤などの用途、特に高温下での成形加工が必要なエンジニアリングプラスチックなどの成形加工助剤および離型剤として有用なポリエチレンワックスを提供することができ、その産業的価値は極めて高いものである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0010】
本発明の一態様であるポリエチレンワックスは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定した数平均分子量(Mn)が500以上8,000以下のものである。数平均分子量(Mn)が500未満である場合、高温加工時の発煙や成形体のべたつきが多く、耐ブロッキング性、靭性に劣るものとなる。一方、8,000を超える場合、プラスチックの成形加工助剤としての流動性が劣る。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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