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公開番号2025117800
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-13
出願番号2024012716
出願日2024-01-31
発明の名称液体吐出ヘッドの製造方法、並びに、液体吐出ヘッド及び液体を吐出する装置
出願人株式会社リコー
代理人個人
主分類B41J 2/16 20060101AFI20250805BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】高圧電定数の圧電材料を含む圧電体素子と駆動回路とが同一基板上に形成された液体吐出ヘッドを提供する。
【解決手段】液体を吐出するノズル2に連通する圧力室4のノズル形成壁110に設けられる圧電体素子5に印加する駆動電圧を駆動回路101によって制御して圧力室内の液体をノズルから吐出させる液体吐出ヘッド1の製造方法であって、第一基板上に駆動回路101を作製する駆動回路作製工程と、450℃以上の熱処理を含む処理工程を経て第二基板100上に圧電体素子5を作製する圧電体素子作製工程と、圧電体素子を作製された第二基板上に駆動回路を転写する転写工程とを含み、圧電体素子及び駆動回路を第二基板上に形成する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
液体を吐出するノズルに連通する圧力室のノズル形成壁に設けられる圧電体素子に印加する駆動電圧を駆動回路によって制御して前記圧力室内の液体を前記ノズルから吐出させる液体吐出ヘッドの製造方法であって、
第一基板上に駆動回路を作製する駆動回路作製工程と、
450℃以上の熱処理を含む処理工程を経て第二基板上に圧電体素子を作製する圧電体素子作製工程と、
前記圧電体素子を作製された前記第二基板上に前記駆動回路を転写する転写工程とを含み、
前記圧電体素子及び前記駆動回路を前記第二基板上に形成することを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
請求項1に記載の液体吐出ヘッドの製造方法において、
前記第一基板上に作成した駆動回路を該第一基板から分離させる分離工程を前記転写工程の前に実施することを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。
【請求項3】
請求項2に記載の液体吐出ヘッドの製造方法において、
前記第一基板上に作成した駆動回路に有機中間膜を介してサポート基板を接合するサポート基板接合工程を前記分離工程の前に実施し、
前記転写工程では、前記サポート基板に接合された駆動回路を前記第二基板上に転写することを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。
【請求項4】
液体を吐出するノズルに連通する圧力室のノズル形成壁に設けられる圧電体素子に印加する駆動電圧を駆動回路によって制御して前記圧力室内の液体を前記ノズルから吐出させる液体吐出ヘッドの製造方法であって、
第一基板上に駆動回路を作製する駆動回路作製工程と、
450℃以上の熱処理を含む処理工程を経て第二基板上に圧電体素子を作製する圧電体素子作製工程と、
前記第一基板上に前記圧電体素子を転写する転写工程とを含み、
前記圧電体素子及び前記駆動回路を前記第一基板上に形成することを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。
【請求項5】
請求項4に記載の液体吐出ヘッドの製造方法において、
前記第二基板上に作成した圧電体素子を該第二基板から分離させる分離工程を前記転写工程の前に実施することを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。
【請求項6】
請求項4に記載の液体吐出ヘッドの製造方法において、
前記圧電体素子作製工程では、前記第二基板上に酸化亜鉛中間膜を介して圧電体素子を作製し、
前記転写工程では、前記酸化亜鉛中間膜を介して前記圧電体素子を前記第一基板上に転写することを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法において、
前記圧電体素子は、PZT、KNN、又は、これらのいずれかを主成分とする材料から作製されることを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。
【請求項8】
液体を吐出するノズルに連通する圧力室のノズル形成壁に設けられる圧電体素子に印加する駆動電圧を駆動回路によって制御して前記圧力室内の液体を前記ノズルから吐出させる液体吐出ヘッドであって、
前記圧電体素子は、PZT、KNN、又は、これらのいずれかを主成分とする材料からなる圧電体を含み、
前記圧電体素子及び前記駆動回路が同一基板上に形成されていることを特徴とする液体吐出ヘッド。
【請求項9】
請求項8に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
前記同一基板は、前記圧力室が形成される圧力室基板であることを特徴とする液体吐出ヘッド。
【請求項10】
請求項8又は9に記載の液体吐出ヘッドを備えることを特徴とする液体を吐出する装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、液体吐出ヘッドの製造方法、並びに、液体吐出ヘッド及び液体を吐出する装置に関するものである。
続きを表示(約 2,400 文字)【0002】
従来、液体を吐出するノズルに連通する圧力室のノズル形成壁に設けられる圧電体素子に印加する駆動電圧を駆動回路によって制御して前記圧力室内の液体を前記ノズルから吐出させる液体吐出ヘッドが知られている。
【0003】
特許文献1には、ノズルに連通する流体チャンバ(圧力室)のノズル形成壁に設けられる圧電アクチュエータ(圧電体素子)に印加する駆動電圧をCMOS駆動回路によって制御して流体チャンバ内の液体をノズルから吐出させる液体吐出ヘッドが開示されている。この液体吐出ヘッドは、圧電アクチュエータが形成される基板上にCMOS駆動回路を形成するために、CMOS駆動回路を大幅に劣化させてしまう温度である450℃よりも低い温度で作製可能な圧電材料を用いた圧電体(窒化アルミニウム)を含む圧電アクチュエータを採用している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、従来、450℃以上の熱処理を含む処理工程を経て作製されるPZT、KNNなどの高圧電定数の圧電材料を含む圧電体素子と駆動回路とを同一基板上に形成することができないという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明は、液体を吐出するノズルに連通する圧力室のノズル形成壁に設けられる圧電体素子に印加する駆動電圧を駆動回路によって制御して前記圧力室内の液体を前記ノズルから吐出させる液体吐出ヘッドの製造方法であって、第一基板上に駆動回路を作製する駆動回路作製工程と、450℃以上の熱処理を含む処理工程を経て第二基板上に圧電体素子を作製する圧電体素子作製工程と、前記圧電体素子を作製された前記第二基板上に前記駆動回路を転写する転写工程とを含み、前記圧電体素子及び前記駆動回路を前記第二基板上に形成することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、高圧電定数の圧電材料を含む圧電体素子と駆動回路とが同一基板上に形成された液体吐出ヘッドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
実施形態におけるノズル板振動方式の液体吐出ヘッドを模式的に示す断面図。
同液体吐出ヘッドのノズル面を模式的に示す斜視図。
図1中の符号Xで示す破線で囲った部分の拡大断面図。
同液体吐出ヘッドの駆動回路と圧電体素子とを接続する配線部を示す説明図。
同液体吐出ヘッドの駆動回路と圧電体素子とを接続する配線部を示す拡大説明図。
(a)~(d)は、実施形態において、第一基板上に駆動回路を作製する駆動回路作製工程を説明するための説明図。
同駆動回路の構成を説明するための説明図。
(a)~(e)は、実施形態において、第二基板上に圧電体素子を作製する圧電体素子作製工程と、駆動回路作製工程で作製した駆動回路を、圧電体素子が作製された第二基板上に転写する転写工程とを説明するための説明図。
(a)~(e)は、変形例において、第二基板上に圧電体素子を作製する圧電体素子作製工程を説明するための説明図。
(a)~(d)は、変形例において、圧電体素子作製工程で作製した圧電体素子を、駆動回路が作製された第一基板上に転写する転写工程を説明するための説明図。
実施形態における印刷装置の概略説明図。
同印刷装置のヘッドユニットの一例の平面説明図。
他の印刷装置の要部平面説明図。
本例の印刷装置の要部側面説明図。
本例の液体吐出ユニットの要部平面説明図。
本例の液体吐出ユニットの正面説明図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を、液体を吐出する装置に設けられる液体吐出ヘッドに適用した一実施形態について説明する。
なお、本発明は、以下に示す実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
【0009】
本実施形態における液体吐出ヘッドは、ノズルを有するノズル板に設けられるアクチュエータにより圧力室の圧力を変動させることにより圧力室内の液体をノズルから吐出するノズル板振動方式の液体吐出ヘッドである。ノズル板振動方式は、一般的なユニモルフ型ピエゾヘッド(圧力室のノズルに連通する連通口を有する壁部(ノズル連通壁)に対向する面を振動させて液体を吐出するもの)に比べて小さい力で液滴が飛ばせるという特徴があり、アクチュエータの省電力化を図ることができる。
【0010】
ノズル密度を高くすると電圧印加のための配線をレイアウトするスペースが限られ、基板表面での配線構築が困難となる。基板内に配線や駆動回路を構築することで、ノズル密度が高い構成でも(例えば1200npiであっても)、配線をレイアウトすることができる。一般に、アクチュエータとして用いられる圧電体の材料として、圧電特性の高さから、ジルコン酸チタン酸鉛(PZT)が広く利用されている。ただし、配線や駆動回路が構築された基板上に圧電膜を成膜する場合、PZTの成膜・結晶化温度は少なくとも450℃以上を要することから、圧電体の材料としてPZTを用いると、基板内の駆動回路とその配線が高温に耐えられなくなる。そのため、基板内に配線や駆動回路を構築する構成では、従来、圧電材料としては、PZTよりも成膜温度の低い圧電材料が求められ、PZTに比べ圧電特性の低い材料を選択することを余儀なくされる。
(【0011】以降は省略されています)

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