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公開番号
2025120082
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-15
出願番号
2024053347
出願日
2024-03-28
発明の名称
樹脂組成物、及びそれを用いた半導体パッケージ基板
出願人
味の素株式会社
代理人
弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類
C08G
73/10 20060101AFI20250807BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】有機溶剤に溶解した溶液として取り扱い可能であり、線熱膨張係数が低く、ガラス転移温度が高く、破断点伸度・弾性率といった機械特性に優れ、誘電率・誘電正接といった誘電特性に優れ、限界解像性に優れる樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(A)インダン構造を有するジアミン由来の構造と、ヒドロキシ構造を有するジアミン由来の構造を有するポリイミド重合体、及び(B)有機溶剤、を含有する樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
(A)インダン構造を有するジアミン由来の構造と、ヒドロキシ構造を有するジアミン由来の構造を有するポリイミド重合体、及び
(B)有機溶剤、
を含有する樹脂組成物。
続きを表示(約 2,100 文字)
【請求項2】
(A)成分が、さらに、テトラカルボン酸二無水物由来の構造を有する、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
ヒドロキシ構造が、ヒドロキシカルボニル基、又はフェノール性ヒドロキシ基である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
ワニス状である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
(A)成分が、下記式(A-1)で表される構造単位、下記式(A-2)で表される構造単位、及び下記式(A-3)で表される構造単位を有するポリイミド重合体である、請求項1に記載の樹脂組成物。
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2025120082000108.tif
26
170
(式(A-1)中、Aはそれぞれ独立に4価の有機基を表す。)
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2025120082000109.tif
24
170
(式(A-2)中、Xa及びXbは、それぞれ独立に、単結合、下記式(X-1)で表される基、下記式(X-2)で表される基、又は下記式(X-3)で表される基を表す。xは0~5の整数を表す。)
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17
170
(式中、*は結合手を表す。)
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2025120082000111.tif
29
170
(式(A-3)中、Xは、それぞれ独立に、単結合、酸素原子、硫黄原子、エステル結合、ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数1~20のアルキレン基、炭素原子数6~20のアリーレン基、又はこれらの組み合わせからなる2価の基を表す。Y
1
及びY
2
は、それぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシ基、又はヒドロキシカルボニル基を表し、Y
1
及びY
2
の少なくとも一方が、ヒドロキシ基、又はヒドロキシカルボニル基である。)
【請求項6】
式(A-1)におけるAが、下記式(X-4)で表される4価の基である、請求項5に記載の樹脂組成物。
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2025120082000112.tif
25
170
(式(X-4)中、環Ar
1
、環Ar
2
及び環Ar
3
は、それぞれ独立に、炭素原子数6~10の芳香族炭素環を表す。L
1
及びL
2
は、それぞれ独立に、-O-、又は炭素原子数1~4のアルキレン基を表す。ncは0以上の整数を表す。*は結合手を表す。)
【請求項7】
(A)成分が、下記式(A-4)で表される構造単位、及び下記式(A-5)で表される構造単位を有するポリイミド重合体である、請求項5に記載の樹脂組成物。
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2025120082000113.tif
31
170
(式(A-4)中、Aはそれぞれ独立に4価の有機基を表す。Xa及びXbは、それぞれ独立に、単結合、下記式(X-1)で表される基、下記式(X-2)で表される基、又は下記式(X-3)で表される基を表す。xは0~5の整数を表す。)
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2025120082000114.tif
17
170
(式中、*は結合手を表す。)
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2025120082000115.tif
29
170
(式(A-5)中、Aはそれぞれ独立に4価の有機基を表す。Xは、それぞれ独立に、単結合、酸素原子、硫黄原子、エステル結合、ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数1~20のアルキレン基、炭素原子数6~20のアリーレン基、又はこれらの組み合わせからなる2価の基を表す。Y
1
及びY
2
は、それぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシ基、又はヒドロキシカルボニル基を表し、Y
1
及びY
2
の少なくとも一方が、ヒドロキシ基、又はヒドロキシカルボニル基である。)
【請求項8】
式(A-4)で表される構造単位の繰り返し数をM、式(A-5)で表される構造単位の繰り返し数をN、他の構造単位を有する場合、当該他の構造単位の繰り返し数をLとしたとき、下記式(1)で定義されるmと、下記式(2)で定義されるnの和(m+n)が90~100である、請求項7に記載の樹脂組成物。
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10
170
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【請求項9】
m=50~99である、請求項8に記載の樹脂組成物。
【請求項10】
n=1~50である、請求項8に記載の樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂組成物に関する。さらには、当該樹脂組成物を用いて得られる、半導体パッケージ基板、半導体装置、及び半導体パッケージ基板の製造方法に関する。
続きを表示(約 5,100 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、半導体素子の表面保護膜、層間絶縁膜等には、優れた耐熱性、絶縁特性、及び機械特性等を併せ持つポリイミド樹脂が用いられている。例えば、特許文献1及び特許文献2には、分子構造にフッ素原子が導入されたポリイミド樹脂が記載されている。また、特許文献3には脂環構造を導入したポリイミドが記載されており、特許文献4には多分岐構造を導入したポリイミドが記載されている。さらに、特許文献5には多孔質膜を利用したポリイミドフィルムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平4-328126号公報
特開2006-071783号公報
特許第7267567号公報
特開2006-131706号公報
特開2003-201363号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1及び特許文献2に記載されたフッ素原子が導入されたポリイミド樹脂は、ポリマー密度を低減する効果や溶剤への溶解性を向上させる効果はあるものの、フッ素原子を含む有機化合物は毒性を有するため、フッ素原子の含有量が少ない材料が望まれる。また、特許文献3に記載されたポリイミドの誘電率は最も低いものでも2.7、特許文献4に記載されたポリイミドの誘電率は最も低いものでも2.8であり、満足できる性能には至っていない。特許文献5に記載されたポリイミドフィルムには、保護膜としての強度不足や、高温高湿試験中の空洞への水分混入による絶縁性不良といった問題がある。
【0005】
近年、5Gや6G通信用途で、従来よりもさらに低誘電率・低誘電損失といった優れた誘電特性、限界解像性(エッチングマスクを用いたビア加工性)が求められている。また、パーケージの再配線に使用される積層数も、従来は2層であったものが、4層あるいは5層以上の多数積層化が必要となっている。それに伴い、熱や衝撃などによって生じた応力により基板に反りが生じることがあり、積層基板の反りを防ぐために、低線熱膨張係数(CTE)の性能がさらに要求されるようになっている。さらに、パッケージされる半導体チップの耐熱性の観点から、低温硬化もしくは硬化不要の材料が望まれている。
【0006】
特許文献1~5に記載されたポリイミド樹脂は溶剤への溶解性が低いため、樹脂組成物においては、ポリアミック酸等のポリイミド前駆体の状態で使用し、絶縁層を形成した後、ポリイミド前駆体を環化して絶縁層を形成している。この場合、ポリイミド前駆体をイミド化するために高温での硬化反応が必要であり、パッケージされる半導体チップに悪影響を与えることがある。また、絶縁層を形成後のイミド化反応は、イミド化反応により生成した水が除去されにくいため進行しにくく、硬化反応後にも一部ポリアミック酸構造が残存してしまう。そのため、硬化物の誘電率や誘電正接が十分小さくならないという問題が生じる。そのため、有機溶剤に溶解可能なポリイミド樹脂が望まれる。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、有機溶剤に溶解した溶液として取り扱い可能であり、線熱膨張係数が低く、ガラス転移温度が高く、破断点伸度・弾性率といった機械特性に優れ、誘電率・誘電正接といった誘電特性に優れ、限界解像性に優れる樹脂組成物、半導体パッケージ基板、半導体装置、及び半導体パッケージ基板の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らが鋭意検討した結果、インダン構造を有するジアミン由来の構造と、ヒドロキシ構造を有するジアミン由来の構造を有するポリイミド重合体、及び(B)有機溶剤、を含有する樹脂組成物を用いることにより、前記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
【0009】
すなわち、本発明は以下の内容を含む。
[1] (A)インダン構造を有するジアミン由来の構造と、ヒドロキシ構造を有するジアミン由来の構造を有するポリイミド重合体、及び
(B)有機溶剤、
を含有する樹脂組成物。
[2] (A)成分が、さらに、テトラカルボン酸二無水物由来の構造を有する、[1]に記載の樹脂組成物。
[3] ヒドロキシ構造が、ヒドロキシカルボニル基、又はフェノール性ヒドロキシ基である、[1]又は[2]に記載の樹脂組成物。
[4] ワニス状である、[1]~[3]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[5] (A)成分が、下記式(A-1)で表される構造単位、下記式(A-2)で表される構造単位、及び下記式(A-3)で表される構造単位を有するポリイミド重合体である、[1]~[4]のいずれかに記載の樹脂組成物。
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2025120082000001.tif
26
170
(式(A-1)中、Aはそれぞれ独立に4価の有機基を表す。)
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2025120082000002.tif
24
170
(式(A-2)中、Xa及びXbは、それぞれ独立に、単結合、下記式(X-1)で表される基、下記式(X-2)で表される基、又は下記式(X-3)で表される基を表す。xは0~5の整数を表す。)
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2025120082000003.tif
17
170
(式中、*は結合手を表す。)
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2025120082000004.tif
29
170
(式(A-3)中、Xは、それぞれ独立に、単結合、酸素原子、硫黄原子、エステル結合、ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数1~20のアルキレン基、炭素原子数6~20のアリーレン基、又はこれらの組み合わせからなる2価の基を表す。Y
1
及びY
2
は、それぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシ基、又はヒドロキシカルボニル基を表し、Y
1
及びY
2
の少なくとも一方が、ヒドロキシ基、又はヒドロキシカルボニル基である。)
[6] 式(A-1)におけるAが、下記式(X-4)で表される4価の基である、[5]に記載の樹脂組成物。
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2025120082000005.tif
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(式(X-4)中、環Ar
1
、環Ar
2
及び環Ar
3
は、それぞれ独立に、炭素原子数6~10の芳香族炭素環を表す。L
1
及びL
2
は、それぞれ独立に、-O-、又は炭素原子数1~4のアルキレン基を表す。ncは0以上の整数を表す。*は結合手を表す。)
[7] (A)成分が、下記式(A-4)で表される構造単位、及び下記式(A-5)で表される構造単位を有するポリイミド重合体である、[5]又は[6]に記載の樹脂組成物。
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(式(A-4)中、Aはそれぞれ独立に4価の有機基を表す。Xa及びXbは、それぞれ独立に、単結合、下記式(X-1)で表される基、下記式(X-2)で表される基、又は下記式(X-3)で表される基を表す。xは0~5の整数を表す。)
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2025120082000007.tif
17
170
(式中、*は結合手を表す。)
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29
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(式(A-5)中、Aはそれぞれ独立に4価の有機基を表す。Xは、それぞれ独立に、単結合、酸素原子、硫黄原子、エステル結合、ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数1~20のアルキレン基、炭素原子数6~20のアリーレン基、又はこれらの組み合わせからなる2価の基を表す。Y
1
及びY
2
は、それぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシ基、又はヒドロキシカルボニル基を表し、Y
1
及びY
2
の少なくとも一方が、ヒドロキシ基、又はヒドロキシカルボニル基である。)
[8] 式(A-4)で表される構造単位の繰り返し数をM、式(A-5)で表される構造単位の繰り返し数をN、他の構造単位を有する場合、当該他の構造単位の繰り返し数をLとしたとき、下記式(1)で定義されるmと、下記式(2)で定義されるnの和(m+n)が90~100である、[7]に記載の樹脂組成物。
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[9] m=50~99である、[8]に記載の樹脂組成物。
[10] n=1~50である、[8]又は[9]に記載の樹脂組成物。
[11] (A)成分が、下記式(A-4-1)で表される構造単位、及び下記式(A-5-1)で表される構造単位を有するポリイミド重合体である、[7]~[10]のいずれかに記載の樹脂組成物。
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[12] (A)成分が、下記式(A-4-2)で表される構造単位、及び下記式(A-5-1)で表される構造単位を有するポリイミド重合体である、[7]~[10]のいずれかに記載の樹脂組成物。
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[13] (A)成分が、下記式(A-4-3)で表される構造単位、及び下記式(A-5-2)で表される構造単位を有するポリイミド重合体である、[7]~[10]のいずれかに記載の樹脂組成物。
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[14] (A)成分が、下記式(A-4-1)で表される構造単位、及び下記式(A-5-3)で表される構造単位を有するポリイミド重合体である、[7]~[10]のいずれかに記載の樹脂組成物。
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[15] (B)成分が、炭素原子、酸素原子、及び水素原子から選択される原子で構成される有機溶剤である、[1]~[14]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[16] (B)成分が、エステル系有機溶剤である、[1]~[15]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[17] (B)成分が、γ-ブチロラクトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、プロピレングリコール、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートから選択されるいずれか1つ以上を含む[1]~[15]のいずれかに記載の樹脂組成物。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、有機溶剤に溶解した溶液として取り扱い可能であり、線熱膨張係数が低く、ガラス転移温度が高く、破断点伸度・弾性率といった機械特性に優れ、誘電率・誘電正接といった誘電特性に優れ、限界解像性に優れる樹脂組成物、半導体パッケージ基板、半導体装置、及び半導体パッケージ基板の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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