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公開番号
2025121265
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-19
出願番号
2024016607
出願日
2024-02-06
発明の名称
電動機および圧縮機
出願人
愛知電機株式会社
代理人
弁理士法人勇智国際特許事務所
主分類
H02K
3/34 20060101AFI20250812BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】電動機において、固定子巻線の占積率を向上させる技術を提供する。
【解決手段】電動機において、固定子は、固定子コアと、電気絶縁体と、固定子巻線とを含む。固定子コアは、軸方向に延在する筒状の形状を有する。固定子コアは、周方向に延在するヨークと、ヨークから径方向内側に延在する複数のティースとを有する。ティースは、ヨークから径方向内側に延在するティース基部と、ティース基部の径方向内側の先端に連設されるティース先端部とを含む。電気絶縁体は、ヨークの軸方向第1側に配置される第1外壁部と、ティース基部の軸方向第1側に配置される第1胴部と、ティース先端部の軸方向第1側に配置される第1内壁部とを含む。第1胴部は、周方向第1側の第1側面と、周方向第2側の第2側面とを備える。電気絶縁体は、第1胴部と第1外壁部との接続部に形成され、第1外壁部の内周面と第1側面とに接続される傾斜壁面を有する突出部を備える。
【選択図】図6
特許請求の範囲
【請求項1】
固定子および回転子を備える電動機であって、
前記固定子は、固定子コアと、電気絶縁体と、固定子巻線と、を含み、
前記固定子コアは、
軸方向に延在する筒状の形状を有し、
周方向に延在するヨークと、前記ヨークから径方向内側に延在する複数のティースとを有し、
前記ティースは、
前記ヨークから径方向内側に延在するティース基部と、
前記ティース基部の径方向内側の先端に連設されるティース先端部とを含み、
前記電気絶縁体は、
前記ヨークの軸方向第1側に配置される第1外壁部と、
前記ティース基部の軸方向第1側に配置される第1胴部と、
前記ティース先端部の軸方向第1側に配置される第1内壁部とを含み、
前記第1胴部は、周方向第1側の第1側面と、周方向第2側の第2側面とを備え、
前記固定子巻線は、少なくとも前記ティース基部の軸方向第1側に前記第1胴部が配置された状態の前記ティース基部の周りに巻き付けられ、
前記電気絶縁体は、前記第1胴部と前記第1外壁部との接続部に形成され、前記第1外壁部の内周面と前記第1側面とに接続される傾斜壁面を有する突出部を備える、
電動機。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の電動機であって、
前記傾斜壁面の面方向と前記第1胴部の延在方向との間の傾斜角は、40度以上70度以下である、
電動機。
【請求項3】
請求項1に記載の電動機であって、
前記傾斜壁面における前記第1外壁部の内周面から前記第1側面までの幅は、前記固定子巻線を形成する導線の直径の1.5倍以上3倍以下である、
電動機。
【請求項4】
請求項1に記載の電動機であって、
前記第1外壁部の内周面には、前記第2側面の面方向が交差する位置に、前記軸方向に延在する溝部が設けられる、
電動機。
【請求項5】
請求項1に記載の電動機であって、
前記第1内壁部は、さらに、前記第1胴部から周方向第1側に向かって突出する第1鍔部と、前記第1胴部から周方向第2側に向かって突出する第2鍔部とを備え、
前記第2鍔部における径方向の厚みは、前記第1鍔部における前記径方向の厚みよりも厚くなるように構成されている、
電動機。
【請求項6】
請求項5に記載の電動機であって、
前記第2鍔部に接する固定子巻線の位置は、前記第1鍔部に接する固定子巻線の位置に対して径方向外側にオフセットされている、
電動機。
【請求項7】
請求項5に記載の電動機であって、
前記第2鍔部における前記径方向の厚みは、前記第1鍔部における前記径方向の厚みよりも、前記固定子巻線を形成する導線の直径の0.25倍以上1.0倍未満の厚さだけ厚い、
電動機。
【請求項8】
請求項5に記載の電動機であって、
前記第1外壁部の内周面には、前記第2側面の面方向が交差する位置に、前記軸方向に延在する溝部が設けられる、
電動機。
【請求項9】
請求項1に記載の電動機であって、
前記電気絶縁体は、
さらに、前記ヨークの軸方向第2側に配置される第2外壁部と、前記ティース基部の軸方向第2側に配置される第2胴部と、前記ティース先端部の軸方向第2側に配置される第2内壁部とを有し、
前記第1外壁部、前記第1胴部、および前記第1内壁部を含む第1電気絶縁部と、前記第1電気絶縁部とは別体であり、前記第2外壁部、前記第2胴部、および前記第2内壁部を含む第2電気絶縁部と、を含む、
電動機。
【請求項10】
請求項9に記載の電動機であって、
前記電気絶縁体は、さらに、前記第2胴部と前記第2外壁部との接続部に形成され、前記第2外壁部の内周面と前記第2側面とに接続される第2傾斜壁面を有する第2突出部を備える、
電動機。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、電動機および圧縮機に関する。
続きを表示(約 4,800 文字)
【背景技術】
【0002】
固定子コアと固定子巻線とを絶縁する電気絶縁体に固定子巻線が巻き付けられる集中巻方式の固定子が知られている。固定子は、周方向に沿って延在するヨークと、ヨークから径方向に沿って延在する複数のティースと、隣接するティース間に規定される複数のスロットとを有している。ティースは、ヨークから径方向に沿って内側に延在するティース基部と、ティース基部の先端側に設けられ、周方向に沿って延在するティース先端部を有している。例えば、特許文献1では、ティース基部の上面に傾斜面が形成される固定子が開示されている。これにより、固定子巻線を、連結部の上面に形成された傾斜面に沿って外壁部側に滑らせながら巻き付けることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2002-272045号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、固定子巻線が互いに交差して巻き付けられることがあり、スロット内における固定子巻線の占積率が低下することがある。そのため、スロット内における固定子巻線の占積率の向上が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
【0006】
(1)本開示の一形態によれば、固定子および回転子を備える電動機が提供される。この電動機において、前記固定子は、固定子コアと、電気絶縁体と、固定子巻線と、を含む。前記固定子コアは、軸方向に延在する筒状の形状を有する。前記固定子コアは、周方向に延在するヨークと、前記ヨークから径方向内側に延在する複数のティースとを有する。前記ティースは、前記ヨークから径方向内側に延在するティース基部と、前記ティース基部の径方向内側の先端に連設されるティース先端部とを含む。前記電気絶縁体は、前記ヨークの軸方向第1側に配置される第1外壁部と、前記ティース基部の軸方向第1側に配置される第1胴部と、前記ティース先端部の軸方向第1側に配置される第1内壁部とを含む。前記第1胴部は、周方向第1側の第1側面と、周方向第2側の第2側面とを備える。前記固定子巻線は、少なくとも前記ティース基部の軸方向第1側に前記第1胴部が配置された状態の前記ティース基部の周りに巻き付けられる。前記電気絶縁体は、前記第1胴部と前記第1外壁部との接続部に形成され、前記第1外壁部の内周面と前記第1側面とに接続される傾斜壁面を有する突出部を備える。
この形態の電動機によれば、第1側面上に配置される固定子巻線の配列が乱れることを抑制または防止することができ、固定子巻線の占積率を向上させることができる。
(2)上記形態の電動機において、前記傾斜壁面の面方向と前記第1胴部の延在方向との間の傾斜角は、40度以上70度以下であってよい。
この形態の電動機によれば、固定子巻線を最密構造で配列することを促し、固定子巻線の占積率を向上させることができる。
(3)上記形態の電動機において、前記傾斜壁面における前記第1外壁部の内周面から前記第1側面までの幅は、前記固定子巻線を形成する導線の直径の1.5倍以上3倍以下であってよい。
この形態の電動機によれば、固定子巻線の3段分において、径方向における最も外側の固定子巻線を最密構造で配列することを促し、複数段に亘る固定子巻線の占積率を向上させることができる。
(4)上記形態の電動機において、前記第1外壁部の内周面には、前記第2側面の面方向が交差する位置に、前記軸方向に延在する溝部が設けられてよい。
この形態の電動機によれば、外壁部から第2側面に導かれる固定子巻線と、胴部に巻き回された固定子巻線とが干渉することを抑制または防止することができる。
(5)上記形態の電動機において、前記第1内壁部は、さらに、前記第1胴部から周方向第1側に向かって突出する第1鍔部と、前記第1胴部から周方向第2側に向かって突出する第2鍔部とを備えてよい。前記第2鍔部における径方向の厚みは、前記第1鍔部における前記径方向の厚みよりも厚くなるように構成されてよい。
この形態の電動機によれば、第2側面上において、固定子巻線間の間隙を抑制または防止することができ、固定子巻線の占積率を向上させることができる。
(6)上記形態の電動機において、前記第2鍔部に接する固定子巻線の位置は、前記第1鍔部に接する固定子巻線の位置に対して径方向外側にオフセットされてよい。
この形態の電動機によれば、固定子巻線を周方向に対して径方向外側に傾斜させて巻き回すことができ、固定子巻線の配列が乱れることを抑制または防止することができる。
(7)上記形態の電動機において、前記第2鍔部における前記径方向の厚みは、前記第1鍔部における前記径方向の厚みよりも、前記固定子巻線を形成する導線の直径の0.25倍以上1.0倍未満の厚さだけ厚くてよい。
この形態の電動機によれば、第2側面上の固定子巻線間の間隙の発生や固定子巻線の脱落などを抑制または防止することができる。
(8)上記形態の電動機において、前記第1外壁部の内周面には、前記第2側面の面方向が交差する位置に、前記軸方向に延在する溝部が設けられてよい。
この形態の電動機によれば、外壁部から第2側面に導かれる固定子巻線と、胴部に巻き回された固定子巻線とが干渉することを抑制または防止することができる。
(9)上記形態の電動機において、前記電気絶縁体は、さらに、前記ヨークの軸方向第2側に配置される第2外壁部と、前記ティース基部の軸方向第2側に配置される第2胴部と、前記ティース先端部の軸方向第2側に配置される第2内壁部とを有してよい。前記電気絶縁体は、前記第1外壁部、前記第1胴部、および前記第1内壁部を含む第1電気絶縁部と、前記第1電気絶縁部とは別体であり、前記第2外壁部、前記第2胴部、および前記第2内壁部を含む第2電気絶縁部と、を含んでよい。
この形態の電動機によれば、簡易な方法により固定子を生産することができる。また、第1電気絶縁部と第2電気絶縁部とが別体とされることにより、固定子の軸方向の長さが変更になった場合でも新たに成形型を製作することなく電動機を製造することができる。
(10)上記形態の電動機において、前記電気絶縁体は、さらに、前記第2胴部と前記第2外壁部との接続部に形成され、前記第2外壁部の内周面と前記第2側面とに接続される第2傾斜壁面を有する第2突出部を備えてよい。
この形態の電動機によれば、軸方向第1側と軸方向第2側との両側に傾斜壁面を設けることにより、固定子巻線が軸方向に沿って配列されやすくなる。したがって、固定子巻線の配列が乱れることをより確実に抑制または防止することができる。
(11)上記形態の電動機において、前記電気絶縁体は、さらに、前記ヨークの軸方向第2側に配置される第2外壁部と、前記ティース基部の軸方向第2側に配置される第2胴部と、前記ティース先端部の軸方向第2側に配置される第2内壁部とを有してよい。前記電気絶縁体は、前記第1外壁部、前記第1胴部、および前記第1内壁部を含む第1電気絶縁部と、前記第2外壁部、前記第2胴部、および前記第2内壁部を含む第2電気絶縁部と、前記第1電気絶縁部と前記第2電気絶縁部との間に連設される絶縁体接続部とを含んでよい。
この形態の電動機によれば、電気絶縁体と固定子コアとを組み立てるための工程数を削減することができ、電動機の生産性を向上させることができる。また、軸方向の中間を絶縁体接続部とすることにより固定子の積厚(軸方向の長さ)が変更になった場合でも新たに成形型を製作することなく電動機を製造することができる。
(12)上記形態の電動機において、前記電気絶縁体は、さらに、前記第2胴部と前記第2外壁部との接続部に形成され、前記第2外壁部の内周面と前記第2側面とに接続される第2傾斜壁面を有する第2突出部を備えてよい。
この形態の電動機によれば、軸方向第1側と軸方向第2側との両側に傾斜壁面を設けることにより、固定子巻線が軸方向に沿って配列されやすくなる。したがって、固定子巻線の配列が乱れることをより確実に抑制または防止することができる。
(13)本開示の他の形態によれば、流体を圧縮して送出する圧縮機構と前記圧縮機構を駆動する電動機とを備える圧縮機が提供される。この圧縮機は、上記各形態の電動機を備えてよい。
本開示は、電動機以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、固定子、固定子の製造方法、電動機の製造方法、固定子巻線の形成方法等の形態で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
第1実施形態に係るモータを備える圧縮機の内部構造を示す説明図。
第1実施形態に係るモータに用いられる固定子の構成を示す説明図。
図2のIII-III位置を示す断面図。
電気絶縁体の外観構成を示す斜視図。
電気絶縁体の外観構成を示す平面図。
図5の一部の範囲を拡大して示す説明図。
胴部に巻き回された固定子巻線を模式的に示す説明図。
外壁部の構成を示す説明図。
溝部を拡大して示す説明図。
突出部の周辺を拡大して示す説明図。
第1鍔部および第2鍔部の周辺を拡大して示す説明図。
図3の一部の範囲を拡大して示す説明図。
比較例としての従来の固定子コアの構成を示す説明図。
第2実施形態に係るモータが備える固定子コアの構成を示す説明図。
第3実施形態に係るモータが備える固定子コアの構成を示す説明図。
第4実施形態に係るモータが備える固定子コアの構成を示す説明図。
電気絶縁体の変形例を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
A.第1実施形態:
A1.圧縮機300およびモータ310の構成:
図1は、本開示の第1実施形態に係るモータ310を備える圧縮機300の内部構造を示す説明図である。圧縮機300は、例えば、スクロール型の電動圧縮機である。圧縮機300は、例えば、図示しない車両に搭載され、例えば、蒸発器、膨張弁、および凝縮器などとともに車両用空調装置の冷凍回路として機能する。
【0009】
図1に示すように、圧縮機300は、ハウジング301と、モータ310と、流体を圧縮して送出する圧縮機構320と、駆動軸330と、駆動回路340とを備えている。ハウジング301は、モータ310および圧縮機構320を収容している。ハウジング301には、吸入口302と、モータ310が配置されるモータ室303と、吐出口305とが形成されている。
【0010】
吸入口302は、モータ室303と連通している。吸入口302は、例えば、図示しない蒸発器と接続されており、蒸発器から供給される冷媒を受け入れてモータ室303へと流動させる。吐出口305は、圧縮機構320によって圧縮された高圧の冷媒を圧縮機300の外部に吐出する。吐出口305は、例えば、図示しない凝縮器と接続されている。
(【0011】以降は省略されています)
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