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公開番号
2025124519
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-26
出願番号
2024020626
出願日
2024-02-14
発明の名称
空気分離装置、ならびに、液化酸素および液化窒素の製造方法
出願人
岩谷産業株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
F25J
3/04 20060101AFI20250819BHJP(冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒートポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化)
要約
【課題】少電力で製品として液体窒素及び液体酸素を製造する空気分離装置及び空気分離方法を提供する。
【解決手段】原料空気の第1圧縮機11と、圧縮空気を冷却する第1熱交換器21と、圧縮、冷却後の空気が導入される単式精留塔31と、空気から分離された窒素ガスの窒素液化部40と、液化窒素貯槽51とを、を備える空気分離装置1であり、第1熱交換器には、液化水素が流通する第1冷熱供給配管80と、圧縮空気が流通する原料空気配管12と、が配設され、窒素液化部は、精留塔からの窒素ガスの第2圧縮機41~43と、第2圧縮機からの圧縮窒素ガスを冷却する第2熱交換器44と、を含み、第2熱交換器には、第2圧縮機からの圧縮窒素が流通する窒素ガス配管37と、液化水素が流通する第2冷熱供給配管82とが配設され、液化窒素貯槽と単式精留塔とに接続し、液化窒素貯槽からの液化窒素を単式精留塔に還流する窒素還流配管53を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
原料空気を圧縮する第1圧縮機と、
前記第1圧縮機において圧縮された原料空気を冷却する第1熱交換器と、
前記第1熱交換器を通った冷却原料空気が冷却原料空気導入配管を通じて導入される単式精留塔と、
前記冷却原料空気から分離され、前記単式精留塔から取り出された窒素ガスを液化するための窒素液化部と、
前記窒素液化部で液化された窒素を貯留する液化窒素貯槽と、
を備え、
前記第1熱交換器には、
液化水素が流通する第1冷熱供給配管と、
前記第1圧縮機において圧縮された圧縮原料空気が流通する原料空気配管と、
が配設され、
前記窒素液化部は、
前記単式精留塔の頂部から取り出される窒素ガスを圧縮する第2圧縮機と、
前記第2圧縮機で圧縮された窒素ガスを冷却する第2熱交換器と、
を含み、
前記第2熱交換器には、
前記第2圧縮機において圧縮された圧縮窒素ガスが流通する窒素ガス配管と、
液化水素が流通する第2冷熱供給配管と、
が配設され、
前記液化窒素貯槽と前記単式精留塔とに接続し、前記液化窒素貯槽から取り出される液化窒素を前記単式精留塔に窒素還流液として供給するための窒素還流配管を備える、
空気分離装置。
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
液化水素供給配管と、水素ガス回収配管と、を備え、
前記第1冷熱供給配管および前記第2冷熱供給配管は、いずれも、前記液化水素供給配管および前記水素ガス回収配管に接続し、
前記第1冷熱供給配管は、前記第1熱交換器の温端と前記水素ガス回収配管との間に第1流量調整弁を備え、
前記第2冷熱供給配管は、前記第2熱交換器の温端と前記水素ガス回収配管との間に第2流量調整弁を備える、
請求項1に記載の空気分離装置。
【請求項3】
前記窒素還流配管に、前記液化窒素貯槽から取り出された液化窒素を送り出すポンプが備えられる、
請求項1または請求項2に記載の空気分離装置。
【請求項4】
前記単式精留塔において、
前記単式精留塔における前記窒素還流配管の接続部よりも下部、かつ、前記単式精留塔における前記冷却原料空気導入配管の接続部よりも上部に、再生用空気を取り出すための再生用空気取り出し配管が接続している、
請求項1または請求項2に記載の空気分離装置。
【請求項5】
原料空気を圧縮する第1圧縮機と、
前記第1圧縮機において圧縮された圧縮原料空気が流通する原料空気配管と、液化水素が流通する第1冷熱供給配管とを含み、前記原料空気配管を流通する前記圧縮原料空気を、前記第1冷熱供給配管を流通する液化水素の冷熱によって冷却する第1熱交換器と、
前記第1熱交換器を通った冷却原料空気が冷却原料空気導入配管を通じて導入される単式精留塔と、
前記冷却原料空気から分離され、前記単式精留塔から取り出された窒素ガスを液化するための窒素液化部と、
前記窒素液化部で液化された窒素を貯留する液化窒素貯槽と、
を備える空気分離装置において、
前記原料空気を前記第1圧縮機において50kPaG~70kPaGに昇圧する工程と、
前記第1熱交換器において冷却された、-183℃~-188℃、30kPaG~50kPaGである冷却原料空気を前記単式精留塔に導入する工程と、
前記単式精留塔において前記冷却原料空気から分離された窒素ガスを前記単式精留塔の頂部から取り出し、前記窒素液化部において窒素ガスを液化する窒素ガス液化工程と、
前記単式精留塔において前記冷却原料空気から分離された液化酸素を、前記単式精留塔の下部から取り出す液化酸素取り出し工程と、
を含む、
液化酸素および液化窒素の製造方法。
【請求項6】
前記窒素液化部は、
前記単式精留塔の頂部から取り出される窒素ガスを圧縮する第2圧縮機と、
前記第2圧縮機で圧縮された窒素ガスを冷却する第2熱交換器と、
を含み、
前記第2熱交換器には、
前記第2圧縮機において圧縮された圧縮窒素ガスが流通する窒素ガス配管と、
液化水素が流通する第2冷熱供給配管と、
が配設され、
前記窒素ガス液化工程は、前記第2熱交換器において、前記圧縮窒素ガスを液化水素の冷熱で冷却するステップを含む、
請求項5に記載の液化酸素および液化窒素の製造方法。
【請求項7】
前記空気分離装置は、前記液化窒素貯槽と前記単式精留塔とに接続し、前記液化窒素貯槽から取り出される液化窒素を前記単式精留塔に窒素還流液として供給するための窒素還流配管を備え、
前記製造方法は、前記液化窒素貯槽から取り出される液化窒素を前記単式精留塔に窒素還流液として供給する窒素還流液供給工程を含む、
請求項5または請求項6に記載の液化酸素および液化窒素の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、空気分離装置、ならびに、液化酸素および液化窒素の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
空気に含まれる成分を分離精製するための空気分離装置が知られている。この種の技術として、例えば特許文献1には、液化水素の冷熱を利用して原料空気を低温蒸留することによる、低純度酸素の製造装置が開示されている。特許文献1に開示された製造装置は、原料空気を圧縮する原料空気圧縮機と、精製原料空気の一部を低温で圧縮する低温圧縮機と、残部の精製原料空気を膨張させる膨張タービンと、を含む。特許文献1の空気分離装置における主熱交換器では、膨張させた低圧原料空気および低温圧縮した高圧原料空気と、低温蒸留で得られた流体及び冷熱供給源である液化水素と、が熱交換される。
【0003】
特許文献2には、液化水素を外部寒冷源として用いる空気分離装置が開示されている。特許文献2の空気分離装置は、複式精留塔を含む。複式精留塔の高圧精留塔から取り出された還流窒素は、液化水素を外部寒冷源とする熱交換器に通されることによって液化される。この熱交換器は、還流窒素が通される高温流路と液体水素が通される低温流路との間に、液化水素が蒸発して生じた水素ガスが通される中間温度流路が設けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許平10-274474号公報
特開平11-51558号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
空気分離装置は原料空気圧縮機や窒素循環圧縮機など複数の圧縮機を備え、これらの圧縮機を動かすために多量の電力を要する。電力コストは空気分離装置にかかるコストの多くを占めるため、電力消費の少ない空気分離装置が望まれる。この現状に鑑み、本開示の目的の一つは、液体窒素および液体酸素を製品として取り出す空気分離装置であって、電力消費の少ない空気分離装置を提供することである。また、本開示の目的の一つは、少ない電力消費で実施できる液化酸素および液化窒素の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に従う空気分離装置は、原料空気を圧縮する第1圧縮機と、前記第1圧縮機において圧縮された原料空気を冷却する第1熱交換器と、前記第1熱交換器を通った冷却原料空気が冷却原料空気導入配管を通じて導入される単式精留塔と、前記冷却原料空気から分離され、前記単式精留塔から取り出された窒素ガスを液化するための窒素液化部と、前記窒素液化部で液化された窒素を貯留する液化窒素貯槽と、を備える。前記第1熱交換器には、液化水素が流通する第1冷熱供給配管と、前記第1圧縮機において圧縮された圧縮原料空気が流通する原料空気配管と、が配設される。前記窒素液化部は、前記単式精留塔の頂部から取り出される窒素ガスを圧縮する第2圧縮機と、前記第2圧縮機で圧縮された窒素ガスを冷却する第2熱交換器と、を含む。前記第2熱交換器には、前記第2圧縮機において圧縮された圧縮窒素ガスが流通する窒素ガス配管と、液化水素が流通する第2冷熱供給配管と、が配設される。前記空気分離装置は、前記液化窒素貯槽と前記単式精留塔とに接続し、前記液化窒素貯槽から取り出される液化窒素を前記単式精留塔に窒素還流液として供給するための窒素還流配管を備える。
【0007】
本開示に従う液化酸素および液化窒素の製造方法は、原料空気を圧縮する第1圧縮機と、前記第1圧縮機において圧縮された圧縮原料空気が流通する原料空気配管と、液化水素が流通する第1冷熱供給配管とを含み、前記原料空気配管を流通する前記圧縮原料空気を、前記第1冷熱供給配管を流通する液化水素の冷熱によって冷却する第1熱交換器と、前記第1熱交換器を通った冷却原料空気が冷却原料空気導入配管を通じて導入される単式精留塔と、前記冷却原料空気から分離され、前記単式精留塔から取り出された窒素ガスを液化するための窒素液化部と、前記窒素液化部で液化された窒素を貯留する液化窒素貯槽と、を備える空気分離装置において、実行される。液化酸素および液化窒素の製造方法は、前記原料空気を前記第1圧縮機において50kPaG~70kPaGに昇圧する工程と、前記第1熱交換器において冷却された、-183℃~-188℃、30kPaG~50kPaGである冷却原料空気を前記単式精留塔に導入する工程と、前記単式精留塔において前記冷却原料空気から分離された窒素ガスを前記単式精留塔の頂部から取り出し、前記窒素液化部において窒素ガスを液化する窒素ガス液化工程と、前記単式精留塔において前記冷却原料空気から分離された液化酸素を、前記単式精留塔の下部から取り出す液化酸素取り出し工程と、を含む。
【発明の効果】
【0008】
液体窒素および液体酸素を製品として取り出す空気分離装置であって、電力消費の少ない空気分離装置が提供される。また、少ない電力消費で実施できる液化酸素および液化窒素の製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、本開示にかかる実施の形態である空気分離装置の配管系統を示す模式図である。
図2は、本開示にかかる実施の形態である液化酸素および液化窒素の製造方法の概要を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[実施の形態の概要]
初めに本開示にかかる空気分離装置、ならびに、液化酸素および液化窒素の製造方法の概要を列挙して説明する。本開示に従う空気分離装置は、原料空気を圧縮する第1圧縮機と、前記第1圧縮機において圧縮された原料空気を冷却する第1熱交換器と、前記第1熱交換器を通った冷却原料空気が冷却原料空気導入配管を通じて導入される単式精留塔と、前記冷却原料空気から分離され、前記単式精留塔から取り出された窒素ガスを液化するための窒素液化部と、前記窒素液化部で液化された窒素を貯留する液化窒素貯槽と、を備える。前記第1熱交換器には、液化水素が流通する第1冷熱供給配管と、前記第1圧縮機において圧縮された圧縮原料空気が流通する原料空気配管と、が配設される。前記窒素液化部は、前記単式精留塔の頂部から取り出される窒素ガスを圧縮する第2圧縮機と、前記第2圧縮機で圧縮された窒素ガスを冷却する第2熱交換器と、を含む。前記第2熱交換器には、前記第2圧縮機において圧縮された圧縮窒素ガスが流通する窒素ガス配管と、液化水素が流通する第2冷熱供給配管と、が配設される。前記空気分離装置は、前記液化窒素貯槽と前記単式精留塔とに接続し、前記液化窒素貯槽から取り出される液化窒素を前記単式精留塔に窒素還流液として供給するための窒素還流配管を備える。
(【0011】以降は省略されています)
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